Sansan社は2月8日、北九州市が法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」を試験導入したと発表した。

Sansanは、名刺情報をデータベース化し、クラウド型アプリケーションを通じて社内で共有できる名刺管理サービス。名刺情報と紐付けるかたちで、いつ・誰と・何の話をしたかといった情報を記録できるコンタクト機能をはじめ、名刺を起点とした情報共有機能を備える。

Sansanサービスの流れ

平成31年度までに雇用創出2万人の目標を掲げる北九州市では、かねてより東京・大阪にも事務所を置き、積極的に企業誘致活動を行っている。誘致にあたっては各事務所との連携が必須だが、紙ベースの日報を回覧して情報共有を行っており、報告の即時性に欠けるだけでなく、過去履歴の検索性の低さも課題となっていた。

また、名刺を含め情報が全て紙で管理されていたため、定期的な人事異動の際、引継ぎ者が前任者の持つ情報を全て把握することは困難だったという。

Sansanの導入により、名刺情報とともに日報を集約することで、3拠点の人脈が可視化され、職員がどこに異動しても市と企業の関係性を漏れなく継承できるようになるという。導入にあたっては、日経テレコンやダイヤモンド社のデータを基にした人事異動情報の自動配信機能や、Webニュースサイトから最新の企業情報を取得・配信するニュース自動配信機能により、誘致活動や企業支援に役立つ情報が提供される点も評価された。

北九州市は今後、東京・大阪・北九州の3拠点間での情報連携を強化し、個々の企業とのコミュニケーションを深めることで、企業誘致促進とともに地元企業、市内立地企業への支援サービスを向上し、市全体の経済発展を目指すとしている。