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顧客体験至上主義の今、データは何を物語るのか? - Adobe Data Driven Forum

[2016/08/15 12:00]山田井ユウキ ブックマーク ブックマーク

経験に頼らず、データがすべて!

米アドビシステムズ Adobe Analytics プロダクトマーケティング担当シニアディレクター、ジェフ・アレン氏

米アドビシステムズ Adobe Analytics プロダクトマーケティング担当シニアディレクター、ジェフ・アレン氏

佐分利氏に続いて登壇したアレン氏からは、佐分利氏が挙げたAdobeのソリューションの中から、特にデジタルマーケティング領域についての事例が語られた。

氏によると、マーケターはマーケティングにおいて、とかく自分自身の経験に頼りがちであるという。しかし、「現代は膨大なデータが集まる時代なのだから、データありきで考えるべき」というのがアレン氏の見解だ。

すなわち、「データドリブン」である。氏は、このデータドリブンについて、クルマの運転を例に挙げ、次のように説明した。

クルマの運転において、通常のKPIとなるのは制限速度だ。安全の基準となる速度を超えないようにすれば、事故を起こす可能性が低い状態で運転できるわけだが、「それだけでは十分ではない」とアレン氏は言う。

「例えば、空港に向かっているときは、飛行機の搭乗時間までに着くことが目的であり、時速50kmで走るのが目的ではないはずです」

時間どおりに空港に着くためには、「自動車の状態」に関するデータが必要になる。速度はもちろんだが、燃費や自動車の状態などをまずはデータとして持たなくてはならないのだ。さらに、GPSに対応した地図、目的地までの所要時間、道路工事の状況や混雑状況、天候といったデータも必要になるだろう。

それらのデータを分析した結果、現状では目的である「搭乗時間までの到着」が困難と判断されたのであれば「ルートの変更」や「バレーパーキングの利用」など、アクションを変える必要がある。

そして、データを取得・分析し、アクションに反映させるというこの一連の流れは、デジタルマーケティングの世界においても同じことが言えるのだ。

データを開放せよ!

また、アレン氏は「全ての人に顧客に関する知見を」とも提言する。

データを持っているアナリストは、十分に分析が進み準備が整うまで、その内容を他のメンバーに公開しないことが多いという。いわゆる「データの囲い込み」である。

しかし、アレン氏は、「データは囲い込むのではなく、なるべく開放するほうが結果的に高いパフォーマンスにつながります」と訴える。

その好例として挙げられたのが、ロシアにあるエルミタージュ美術館の作品展示だ。6つの歴史的建造物で構成される広大な美術館であり、約310万点の収蔵品を誇る同美術館には、「オープンな保管」という考え方があるという。そして膨大な収蔵品を展示する際、優れた学芸員は「どういうストーリーが語れるのか」を重視して、見せ方を決めていく。そうすることで、作品同士が相互に作用し、新たなインパクトが生まれるのである。

これはデータ分析にも同じことが言える。多数の指標やセグメントを組み合わせて最適なキュレーションを実現するためには、データを囲い込むのではなく、むしろ開放するべきなのだ。

その際、問題となるのはツールの使い方が複雑で使いこなせる人が少なかったり、データ分析の専門家がいなかったりすることである。アレン氏は、「Adobeはデータサイエンティストのバリューをツールで提供しています」とAdobe Marketing Cloudの完成度の高さをアピールし、講演を締めくくった。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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