【連載】

にわか管理者のためのWindowsサーバ入門

【第109回】リモートインストールサービスによる展開作業[2003]

[2012/11/05 10:00]井上孝司 ブックマーク ブックマーク

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サーバ/ストレージ

過去2回に渡り、Windows Server 2003のリモートインストールサービス(RIS)で展開に使用するイメージ・2種類(CDブートイメージとriprepイメージ)を準備する際の手順について解説してきた。今回は締めくくりとして、それらのイメージを使ってクライアントPCへの展開を行う際の手順について解説する。

なお、RISを使用してOSのセットアップを行なうと、セットアップを開始する前に、ハードディスクの既存の内容をすべて消去する。もしも既存のコンピュータやハードディスクを使い回すのであれば、展開前にデータや設定のバックアップをとっておく必要がある。

セットアップの実行

本連載の第105回で、Windows Server 2008のWindows展開サービス(WDS : Windows Deployment Service)を使って展開を実行する際の、PXEネットワークブートによるクライアントPCの起動について解説した。

ネットワークブートを行うのであれば、RISでも要領は同じである。PXEネットワークブートに対応したコンピュータであれば、起動時にメッセージにしたがって[F12]などのキーを押すことで、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバからIPアドレスを受け取り、サーバからセットアッププログラムを受け取ってブートできる。

RISに固有の起動方法として、第107回で解説した起動ディスクがある。これは、PXEネットワークブートを利用できないコンピュータで使用する方法で、起動ディスクをフロッピーディスクドライブにセットして電源を投入、あるいは再起動すればよい。

すると、画面にMACアドレスを表示した後で「DHCP...」と表示して、DHCPサーバからIPアドレスの割り当てを受ける。続いて、[F12]キーを押すよう促すメッセージを英語で表示するので、[F12]キーを押すと起動する。

どちらの場合にも、ここから先の手順は変わらない。RISサーバからリモートインストール用のセットアッププログラムをダウンロードして、それを使ってセットアップを行う仕組みだ。RISサーバに複数のイメージがある場合、その中からどのOSをセットアップするかを選択するステップが加わる。

また、セットアップを行う際には、セットアップ時の資格情報となるユーザー名と、対応するパスワードの入力を行う必要がある。また、セットアップに併せてActive Directoryへの参加も行うので、通常の手順でセットアップするよりも手間がかからない。セットアップが完了すると、その時点ですでにActive Directoryのユーザーアカウントを使ったログオンが可能である。

こうしてセットアップするWindowsのコンピュータ名は、既定値ではここで指定したユーザー名を基準にして決定するが、これはWDSと同じだ(第106回を参照)。RISではこの段階でコンピュータ名とGUIDの情報を表示するので、念のために確認しておく方が良いだろう。

RISによってセットアップしたクライアントPCは、自動的にActive Directoryに参加している

セットアップ結果とGUID

[Active Directoryユーザーとコンピュータ]管理ツールで、RISを使って展開したクライアントPCに対応するプロパティ画面を表示させると、独特の項目が存在することが分かる。それが[リモートインストール]というタブだ。

RISで展開する際に、セットアッププログラムの画面に表示したGUID(一意なID)の情報は、この画面で[コンピュータの一意なID]として確認できるようになっている。

RISを使ってセットアップしたクライアントPCのプロパティ画面には、[リモートインストール]タブがある

既述のように、「事前にコンピュータアカウントを作成しておかなければRISでセットアップを行えない」という設定が可能である。その際に関わってくるのが、このGUIDだ。

GUIDは、当該コンピュータが装備するるLANアダプタのMACアドレスをベースにして生成するようになっている。MACアドレスは48ビットの長さを持つが、GUIDの桁数はもっと多い。そこで、右端から48ビット分はMACアドレスを使用して、それより左はすべて「0」で埋めている。

たとえば、上の画面例で表示しているGUIDは以下の内容である。このうち、MACアドレスに該当するのは右端の12桁に相当する「0002B33D0FD1」である。それより左の桁がすべて「0」になっている様子がお分かりいただけるだろう。

00000000-0000-0000-0000-0002B33D0FD1

ということは、それぞれのクライアントPCが装備しているLANアダプタのMACアドレスを調べれば、上記の例と同じ要領で、GUIDを手作業で設定できる理屈である。そのGUIDとコンピュータ名の情報を組み合わせて、事前にActive Directoryにコンピュータアカウントを作成しておけば、「事前に登録したコンピュータからのリモートインストール要求にだけ応答する」という使い方が可能になる。

なお、MACアドレスを調べるには、以下の方法がある。

  • ipconfig /allコマンドを実行する
  • getmacコマンドを実行する(Windows XPとWindows Server 2003)
  • カードに書かれている値を調べる

RISとグループポリシー

RISはActive Directoryの存在を前提にしているが、そのActive Directoryのグループポリシーでは、[ユーザーの構成]以下に[Windowsの設定]-[リモートインストールサービス]というポリシー項目を用意している。ここでは、自動セットアップやカスタム セットアップの可否などを指定できるようになっている。

この機能については、以下のサポート技術情報が参考になるだろう。

・リモートインストールサービスのデフォルトのグループポリシーを変更する方法

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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