【連載】

にわか管理者のためのWindowsサーバ入門

【第33回】オフラインフォルダの設定(サーバ編)

[2011/04/04 07:00]井上孝司 ブックマーク ブックマーク

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サーバ/ストレージ

今回から2回に分けて、オフラインフォルダについて取り上げる。この機能は、サーバの共有フォルダに置かれているファイルを、LANから切り離されたオフライン状態でも利用できるようにする目的で使用する。

外出時に持ち歩くことの多いノートPCの場合、ネットワークから切り離される状況が発生しやすい。また、社内に固定設置したデスクトップPCでも、ネットワークのトラブルなどでサーバにアクセスできなくなる状況が考えられる。そこでオフラインフォルダ機能の出番というわけだ。

オフラインフォルダが役に立つ理由

単にオフライン状態で使用するだけなら、サーバ上のファイルをローカルドライブにコピーしておき、もしも更新があった場合には後でサーバに書き戻す方法でも実現できる。しかし、この方法では以下の問題がある。

  • コピーと書き戻しが手作業になるので、操作ミスや操作忘れの可能性がある
  • ローカルドライブにコピーして更新している間に、別のユーザーがサーバ上のファイルを更新してしまう可能性がある(ロックがかからない)
  • 書き戻しの際に「移動」ではなく「コピー」を使用すると、結果的に同じファイルが複数の場所に分散するため、バージョン管理で混乱する可能性がある

こうした問題を避けるのが、オフラインフォルダの狙いということになる。具体的な実現手法は、以下のような内容になる。

  • オフライン使用の開始を宣言すると、共有フォルダ上にあるファイルのコピーを手元に作り、それを表示、あるいは更新する
  • その間、共有フォルダ上のファイルにはロックがかかり、他のユーザーは更新できない
  • 書き戻し、あるいはサーバ側のファイルとの同期は、専用のツールで実行する
  • オフライン使用の宣言を停止すると、手元のコピーは削除する

オフラインフォルダを利用する際の特徴は、(実際にはファイルがローカルドライブにコピーしてあっても)サーバ上の共有フォルダに対応するUNCパスで対象ファイルを指定する点だ。このため、開く対象のファイルはユーザー側からみると不変であり、これも複数のバージョンが入り乱れる事態を防ぐ役に立つ。

Windows XP使用時の注意

クライアントPCのOSとしてWindows XPを使用する場合、Windows XPの既定の設定である高速ユーザー切り替え機能が、オフラインフォルダと共存できない点に注意する必要がある。

Windows XPでオフラインフォルダ機能を使用するには、コントロールパネルの[ユーザー アカウント]で[ユーザーのログオンやログオフの方法を変更する]をクリックして、[ユーザーの簡易切り替えを使用する]チェックボックスをオフにする必要がある。これで高速ユーザー切り替えが無効になり、オフラインフォルダの利用が可能になる仕組みだ。

もっとも、Active Directoryに参加しているWindows XPであれば、自動的に高速ユーザー切り替え機能は無効になり、Windows 2000と同じログオン画面になるので、問題はない。Active Directoryに参加していない場合にのみ発生する注意点だ。

オフラインフォルダを利用する場合の、サーバ側の設定

次に、クライアントPCでオフラインフォルダを利用するために必要となる、サーバ側での設定について解説する。

 1a. エクスプローラを起動して、共有する、あるいはすでに共有しているフォルダの[プロパティ]画面を表示させる。続いて、[共有]タブにある[詳細な共有]をクリックする。

 1b. Windows Server 2008で役割[ファイルサービス]を組み込んだ状態であれば、[サーバーマネージャ]で設定することもできる。それには、[役割]-[ファイルサービス]-[共有と記憶域の管理]を選択すると画面中央に現れる共有フォルダの一覧で、目的の共有フォルダを選択して、[操作]-[プロパティ]あるいは右クリックして[プロパティ]を選択する。この方法で共有設定のプロパティ画面を表示するので、[共有]タブの[詳細設定]をクリックすればよい。

 2. これらの操作によって表示する[詳細な共有]ダイアログで、[キャッシュ]をクリックする。

[詳細な共有]ダイアログで、[キャッシュ]をクリックする

 3. 続いて表示する[オフラインの設定]ダイアログで、キャッシュの種類を選択する。選択肢とそれぞれの項目の意味は、以下の通りです。

  • ユーザーが指定したファイルとプログラムのみ、オフラインで利用可能にする : これが既定値。ファイル、あるいはフォルダごとにオフラインフォルダで使用すると宣言する必要がある。
  • 共有からユーザーが開いたファイルとプログラムは、すべて自動的にオフラインで利用可能にする : 共有フォルダにあるファイルのうち、ユーザーが開いたファイルについて、自動的にオフラインフォルダで使用すると宣言したものとみなして、ユーザー側に複製を作る処理を行う。
  • 共有にあるファイルやプログラムはオフラインで利用可能にしない : オフラインフォルダ機能を無効化する選択肢。オフラインフォルダ機能によるファイルの外部持ち出しを防止することができるが、単純コピーによる持ち出しまでは阻止できない点に注意

[オフラインの設定]ダイアログで、オフライン キャッシュの動作内容を選択する

 4. [OK]をクリックしてダイアログを閉じると、サーバ側の設定は完了となる。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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今回から2回に分けて、オフラインフォルダについて取り上げる。この機能は、サーバの共有フォルダに置かれているファイルを、LANから切り離されたオフライン状態でも利用できるようにする目的で使用する。

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