【連載】

にわか管理者のためのWindowsサーバ入門

【第22回】FSRMの導入と初期設定

[2011/01/17 08:00]井上孝司 ブックマーク ブックマーク

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サーバ/ストレージ

今回からしばらく、ファイルサーバの管理・運用を楽にしてくれる機能である、ファイルサーバーリソースマネージャ(以下FSRM)について取り上げていくことにしよう。

FSRMを利用すると、ファイルサーバに置くことができるファイルの種類を制限するファイルスクリーンや、NTFSクォータでは実現できないフォルダ単位のクォータ、といった機能を実現できる。こういった機能は、ファイルサーバの使い過ぎや、業務と関係ない種類のデータ(特に動画データ)でファイルサーバを占拠される事態の回避に効果的だ。

FSRMの追加

FSRMは、Windows Server 2003 R2とWindows Server 2008で利用できる(おそらく、将来のバージョンでも同様に利用できるだろう)。ただしいずれの場合にも、Windowsサーバをセットアップした直後の初期状態では利用できず、さらにFSRMを追加するための操作が必要になる。その際の手順は、Windowsサーバのバージョンによって異なる。

まずWindows Server 2003 R2では、[サーバーの役割管理]を起動して、[ファイル サーバー]の役割を追加する必要がある。

一方、Windows Server 2008(R2を含む)では、[サーバーマネージャ]で役割[ファイルサービス]と、その下の役割サービス[ファイルサーバーリソースマネージャ][ファイル サーバーの管理]を追加する必要がある。役割の追加を指示した後に、さらに役割サービスの選択が必要になる点に注意したい。

Windows Server 2003 R2でFSRMを利用するには、[ファイルサーバー]の役割を追加する必要がある

Windows Server 2008でFSRMを利用するには、役割[ファイル サービス]と、さらにその配下にある役割サービス[ファイルサーバーリソースマネージャ][ファイル サーバーの管理]を追加する必要がある

FSRMとは管理ツールの名前なので、FSRMを導入すると、[管理ツール]以下に管理ツール[ファイルサーバーリソースマネージャ]が現れる。実は、この管理ツールは[ファイル サーバーの管理]管理ツールのサブセットなので、[ファイルサーバーの管理]管理ツールでも同様の機能を実現できる。しかし、クォータやファイルスクリーンの設定を行うだけなら、[ファイルサーバーリソースマネージャ]を使う方が手軽だ。

なお、[ファイルサーバーの管理]管理ツールを使用しないと設定できない機能としては、分散ファイルシステム(DFS)、共有フォルダ管理、ディスク/ボリューム管理といったものがある。

警告送信用SMTPサーバの設定

FSRMでクォータやファイルスクリーンの設定を行うと、設定した制限にひっかかるユーザーが出現したときに、警告を発したり、イベントログを記録したりすることになる。しかし、イベントログについては自分でログを見に行かなければ、違反の発生を確認できない。

制限にひっかかるユーザーが出現したことを積極的に知る手段として、FSRMには電子メール送信の機能が用意されている。そこで、その電子メールの宛先を携帯電話のメールアドレスに設定しておけば、制限にひっかかるユーザーが出現したことをいち早く把握できるというわけだ(クォータやファイルスクリーンの制限違反が、そこまでクリティカルな話かどうかというと、それはまた別次元の問題だが)。

電子メール送信を行うためには、宛先メールアドレスや、送信に使用するSMTPサーバの設定を行わなければならない。その際の手順は以下の通りだ。

 1. [ファイルサーバーリソースマネージャ]管理ツールを起動する。

 2. 左側のツリー画面で[ファイルサーバーリソースマネージャ]を選択して、[操作]-[オプションの構成]、あるいは右クリックして[オプションの構成]を選択する。

 3. 続いて表示するダイアログの[電子メールの通知]タブで、所要の設定を行う。[SMTPサーバー名またはIPアドレス]にはSMTPサーバのホスト名を、[管理者である既定の受信者]には送信先となるメールアドレスを、それぞれ設定する。

 4. [OK]をクリックしてダイアログを閉じる。

電子メールによる警告送信機能を利用するには、SMTPサーバと管理者のメールアドレスを指定する必要がある

ここで注意しなければならないのは、SMTPサーバのspamメール対策機能だ。自前で運用している社内ネットワーク上のSMTPサーバであれば問題は少ないと思われるが、ISPが運用するSMTPサーバを使用する場合、送信元ホストが属するネットワークを同一ISPに限定していたり、ユーザー名とパスワードを入力して認証を受けないと送信できないようになっていたり、先にPOPサーバにログインして認証を受けないと送信できないようになっていたり(いわゆるPOP before SMTP)、といった制限を課している場合が大半を占める。

特に、ユーザー認証やPOP before SMTPを設定しているケースでは、警告メール送信機能のように送信専用のクライアントからの送信ができなくなってしまう可能性が少なくない。そのため、警告メール送信機能を利用する際には、こうした制約を受けないSMTPサーバを確保する必要がありそうだ。

レポートの保存場所設定

FSRMでは警告メールの送信に加えて、クォータやファイルスクリーンの制限にひっかかるユーザーが出現したことを記録するレポート機能がある。レポートの作成内容をカスタマイズする、保存場所がどこだか分からなくなったので確認する、保存場所を変更する、といった場面では、設定ダイアログを呼び出す必要がある。たとえば、レポートの保存場所を確認・変更する際の操作手順は以下の通りだ。

 1. [ファイルサーバーリソースマネージャ]管理ツールを起動する。

 2. 左側のツリー画面で[ファイルサーバーリソースマネージャ]を選択して、[操作]-[オプションの構成]、あるいは右クリックして[オプションの構成]を選択する。

 3. 続いて表示するダイアログの[レポートの場所]タブで、「インシデントレポート」「スケジュールされたレポート」「オンデマンドレポート」のそれぞれについて、パス名を確認・変更する。

 4. [OK]をクリックしてダイアログを閉じる。

通常は既定値のままでも運用できるはずだが、ディスクの空き容量が不足したときにレポートの保存場所を移動する必要が生じるかも知れない。

レポート機能が生成するレポートの保存場所は、ユーザーによる確認・変更が可能

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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