SCSKとNECネッツエスアイは8月21日、島津製作所が利用するOffice 365における証明書運用の認証局基盤として、2017年2月1日から、海外拠点を対象にRADIUS認証アプライアンスサーバ「RADIUS GUARD S(ラディウスガード エス)」を導入したと発表した。

島津製作所では、業務の生産性を向上させるための環境整備の一環として、2013年からOffice 365の展開を開始し、グローバルでOffice 365を利用する計画を進めていた。当初は、グローバルIPアドレスを利用した手法でOffice 365の認証を実現していたが、国や地域によってグローバルIPアドレスを取得できないケースがあることが課題となっていた。

これを解決する手法として、Office 365の認証に「電子証明書」を利用したデバイス認証による端末制御の手法を検討。電子証明書の発行と認証をオールインワンで実現する装置として、RADIUS GUARD Sの採用に至った。

選定にあたっては、国内外の約13,000のOffice 365アカウントを処理可能なことや、電子証明書の発行から認証、ワークフロー機能まで1つの筐体で実現できること、Office 365のデバイス認証だけでなく、無線、VPNなどのさまざまな認証基盤として利用可能なことなどが評価されたとしている。

導入に際しては、Office 365自体の導入支援も担当したNECネッツエスアイが設計/構築作業を行い、SCSKが技術支援を担当。導入により、Office 365のグローバル展開が可能になったのはもちろん、ワークフロー機能による証明書の発行申請から承認、端末への証明書導入までの運用負荷が軽減され、今後のセキュリティ強化に対する期待が高まったという。