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【連載】

にわか管理者のためのActive Directory入門

【第2回】Windowsサーバのライセンス

[2008/07/14 09:00]井上孝司 ブックマーク ブックマーク

前回はActive Directoryに代表されるディレクトリ・サービスについて、概論を述べた。今回は、Active Directoryを構築、運用するために必要なWindowsサーバと、その際に関わってくるライセンスについて取り上げよう。

Active Directoryを構成できるWindowsサーバ

Active Directoryを運用するためには、サーバ系Windowsが必要になる。Windows 2000の場合、サーバ製品すべてでActive Directoryの構築が可能だが、Windows Server 2003以降はActive Directoryの構築を行えない製品があるので注意が必要だ。具体的にいうと、以下の2製品が該当する。

・Windows Server 2003 Web Edition
・Windows Web Server 2008

これら以外の製品があれば、Active Directoryの構築、運用が可能だ。異なるエディションを混用しても問題はないので、たとえばx86版のWindows Server 2008 Standard Editionと、x64版のWindows Server 2008 Enterprise Editionを組み合わせて使ってもよい。

ともあれ、サーバPCを購入して、そこでWindowsサーバを動作させるためには、そのWindowsサーバのライセンスを購入する必要がある。いわゆるサーバライセンスのことだ。

サーバライセンスと仮想化

サーバライセンスは原則として、サーバ1台ごとに1つ必要になる。つまり、サーバの台数分だけサーバライセンスが必要ということだ。これだけならそれほど難しい考え方ではない。

ところが最近では、仮想化環境が注目を集めている。仮想化環境では1台のサーバで同時に複数のOSを動かすことができるため、物理的なサーバの台数と、そこで動作するサーバOSの本数が一致しない。そこでWindows Server 2008では、以下の表に示したように、エディションごとに「許容仮想インスタンス数」を規定している。

許容される仮想インスタンスの数

エディション 認められる仮想インスタンスの数
Windows Server 2008 Standard 1
Windows Server 2008 Enterprise 4
Windows Server 2008 Datacenter 無制限

仮想インスタンスなんていうと難しそうだが、要は仮想化環境で何本まで同時に動かしても良いか、という意味だ。たとえば、Windows Server 2008 Enterpriseでは仮想インスタンスの上限が「4」となっているから、仮想化環境で同時に4本まで動かしてよろしい、という意味になる。

もちろん、ライセンスの本数というのは契約上の規定であり、サーバの性能によって規定しているわけではない。CPUパワーをはじめとする各種のリソースが有り余っていて、同時に10台ぐらいの仮想マシンを同時に動かすことができるスペックのサーバPCがあっても、ライセンスによって許容される仮想インスタンスの数が1本までなら、そのライセンスの範囲で動かすことができるWindowsサーバの仮想マシンは1台分だけ、ということになる。

したがって、仮想化環境の導入を考えているのであれば、サーバライセンスを購入する際には仮想インスタンスの許容数も考慮に入れる必要がある。もちろん、仮想マシン用に単独でサーバライセンスを購入するという選択肢も考えられるが、そちらの方が割高になる可能性が高いだろう。

ボリュームライセンスの存在も考慮する

さらに話をややこしくしているのが、ボリュームライセンス、つまり大口ユーザー向けまとめ買い制度の存在だ。もちろん、単品で必要な数だけ購入するよりもボリュームライセンスを利用してまとめ買いする方が割安なのだが、そのボリュームライセンス・プランにも規模に応じてさまざまな種類があるため、状況が複雑になっている。

こうした事情から、Windowsサーバの導入に際しては、導入するサーバの台数や仮想化環境の有無、長期的な利用計画の立案と将来的なバージョンアップ予定の有無、といったファクターを考慮に入れながら、さまざまな購入プランを比較検討する必要があるだろう。

以下のWebサイトでは、ボリュームライセンスに関するさまざまな情報がまとめられているので、ボリュームライセンスについてよく分からないということであれば、まず参考にしてみると良い。基本的な情報が分かっている方が、販売店と話をするさいにも助けになるからだ。

Microsoft Volume Licensingホーム

なお、導入のタイミングによっては、このボリュームライセンス・プランを利用した上で、さらに通常より安価にWindowsサーバのライセンスを入手できる可能性がある。

たとえば本稿の執筆時点では、マイクロソフトはWindowsサーバのボリュームライセンス購入に関するキャンペーンを2008年9月末までの限定で展開中だ。こうしたキャンペーンと導入計画のタイミングが合えば、通常よりお得に導入できる。

Windows Server 2008早期導入キャンペーン!
http://www.microsoft.com/japan/windowsserver2008/jumpstart/default.mspx

また、サーバをハードウェアベンダから購入する場合、それと一緒にWindows Server 2008を購入する場面が多いと考えられる。その場合、ハードウェアベンダが何らかのキャンペーンを行う可能性が考えられるし、Windowsのサーバライセンスについては値段が変わらなくても、サーバ本体の価格が下がっていれば、結果的に調達コストは下がる。可能であれば、キャンペーンのような機会を活用したいものだ。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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