富士通マーケティングは8月30日、国際自動車のインフラ基盤をハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI:Hyper Converged Infrastructure)で構築したと発表した。

タクシー・バス事業を中核に旅客運送事業を展開する国際自動車では、海外からの観光客の増加やスマホアプリによる配車サービスの普及などに合わせ、利用者のニーズに応じたサービスの拡充を計画している。それに伴い、今後想定される業務や蓄積されるデータ量の増大を視野に入れ、インフラ基盤の刷新を検討していた。

そこで富士通マーケティングが現行システムの稼働状況・負荷状況を調査し、パフォーマンス状況を可視化することで、必要なリソース量を試算。その結果、構築費用・期間、拡張性の観点からHCIによるインフラ刷新に至った。

これにより、従来利用していたブレードサーバ20台とネットワーク機器、ストレージのシステム構成がHCIの機器2台に集約され、機器調達コストを大幅に削減。また、既存システムが22Uから4Uに削減でき、省スペース化も実現されたという。

加えて、機器増設時に必要だった複数機器の設計・設定作業が不要となり、迅速な拡張が可能になったほか、ストレージの仮想化により、急増しているデータ量にも対応。業務効率化面でも、タクシー事業で行っている営業実績の集計バッチ処理の時間が約半分になるなどの効果が得られたとしている。

現在、国際自動車では、タクシー・バスシステムをHCI上に移行して運用しており、今後は段階的に他の業務システムを移行する予定。