ネットアップは12月13日、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)が、シンクライアントシステムの共有ストレージ基盤をネットアップのオールフラッシュストレージ「NetApp AFF」に刷新したと発表した。

CTCでは、10年以上前からシンクライアントシステムを採用しているが、グループ会社を含め約1万ユーザーが使用するようになったことに伴い、レスポンス性能と、ストレージコントローラのCPU使用率の改善が課題となっていた。これらを解決するために、CTCではシンクライアントシステムを支えるストレージ基盤の刷新を決定。「3万OPS以上のストレージ負荷に耐えられるストレージ環境」「ストレージコントローラのCPU使用率を50%未満に抑制」「サーバからストレージへのレスポンス時間で15ミリ秒以下を実現」の3つを要件に検討した結果、2016年1月にNetApp AFF8060の導入を決定した。

導入後、レスポンスにかかる時間は、読み込みが平均1ミリ秒(1/1,000秒)以下、書き込みが1~2ミリ秒程度に改善。一方でコントローラについては、CPUの使用率を30%未満に抑えることで、ストレージ基盤の可用性を向上した。

また、ストレージOSも「NetApp Data ONTAP 7-mode」から「NetApp clustered Data ONTAP」へと切り替えられたが、ユーザーインタフェースの使い勝手には大きな変更がないため、これまでに培ったノウハウで運用可能だという。

データ移行にはネットアップのツールを活用することで、データの整合性を維持したまま、新旧システム間で円滑な移行を実現。これにより、CTCでは1カ月でストレージ環境の移行を完了したとしている。