【レポート】競合製品、新技術、留意点...注目企業が本音で討論! - 新興ストレージベンダー座談会 (1) 特性の異なる8社が集結! その顔ぶれは...

[2015/12/01 08:00]齋藤公二 ブックマーク ブックマーク

新興ベンダーの最新ストレージ、何がすごい?――まずは、ベンダー各社が自社製品の特徴を説明

──新興ストレージベンダー8社にお集まりいただきました。それぞれの企業プロフィールと製品の特徴を簡単にご紹介いただけますか。50音順ということでまずは、QNAP Systemsさんから。

QNAP 神崎氏:2004年に創業した台湾のNASメーカーで、筐体だけを作っています。主なターゲットはローエンドに近いSMBです。参入当初、SMBにはNASが浸透していなかったのですが、最近は認知が広がってきたと思います。

特徴は、日本のユーザーを意識した作りになっている点です。コンシューマ向け製品に提供してきた使いやすいGUIをSMB向け製品にも展開して、操作性や管理性を高めています。ローカライズもしっかり行っていることも特徴の1つです。中国や海外ベンダーにありがちな、怪しい日本語でちょっと意味がつかみにくい、ということがない作りをしています。

──最近の新しい展開はありますか。

QNAP 神崎氏:最近では、単なるストレージに留まらない使い方も提案していますね。たとえば、NASにアプリを追加できる「App Center」という仕組みがあります。これは、サーバにCMSやクラウドストレージアプリを追加するように、ストレージの機能を拡張できるものです。ユーザーの環境に応じて、NAS利用のあり方が変わるのは面白いと思います。

テックウィンド 野嵜氏(左)/QNAP 神崎氏(右)

──次に、サンディスクさんお願いします。新興ベンダーさんと呼ぶのは恐縮ですが、Fusion-ioさんの買収などでエンタープライズの分野でもご活躍されているためお声がけさせていただきました。

サンディスク 山本氏:サンディスクは大きく4つの顔があります。1つは、エンタープライズストレージベンダーとしての顔。昨年よりFusion-ioがサンディスクに加わったことで、ストレージベンダーとして直接お客様に製品を提供できるようになりました。製品は、PCIeアプリケーションアクセラレーター「Fusion ioMemory」。NANDフラッシュをPCIeで接続し、ダイレクトメモリアクセス方式を用いたこと、その制御をソフトウェアで行っていることで高パフォーマンス、高信頼を実現したことが特徴です。

2つめの顔は、半導体メーカーであること。フラッシュメモリの専業ベンダーとしては世界に数社しかないうちの1社です。東芝と共同で三重県四日市市にある世界最大の工場でフラッシュメモリを生産し、世界のさまざまなところに提供しています。

3つめは、自社で生産したメモリーを製品化して販売しているということ。私たちはこれを垂直統合型ビジネスと呼んでいますが、具体的な製品はHDDと互換のインタフェースを持ったフォームファクタであるSSDや組み込み用のeMMC、そして先ほど紹介したFusion ioMemoryです。ここにいらっしゃったベンダーの皆さんもお客様になります。

4つめの顔は、おそらくこの顔の認知度がもっとも高いと思いますが、SDカードやメモリスティックProなどのメモリカードに加え、ioデバイス用拡張ストレージ「iXpand」やUSBメモリーといったコンシューマー向け製品のメーカーです。

──大容量のオールフラッシュストレージ製品もありますよね。

サンディスク 山本氏:3Uサイズに8TBのフラッシュカードを最大64枚搭載することで、1つの筐体で最大512TBの大容量を実現した製品、「InfiniFlash」です。米国では3月から販売を開始しており、日本国内でも11月中旬から出荷開始する予定です。

──次は、Synologyの代理店であるアスクさんお願いします。

Synology(アスク) 児島氏:Synologyは、2000年に創業した台湾のNAS専業ベンダーです。日本市場に参入したのは3年前。後発メーカーということもあり、日本での認知度は低いと思いますが、北米やヨーロッパでは実はかなり高いシェアを持っています。実は、日本進出は戦略的に後回しにしたという経緯もあります。

製品としては、コンシューマからSOHO、SMB、エンタープライズまでの幅広いラインアップを持つことが特徴です。ユーザーをとても大事にしていて、フィードバックをよく聞いて次の製品開発に生かすということに力を入れています。

──最近の取り組みとしてはどんなものがありますか。

アスク 児島氏:Dockerコンテナ環境を簡単に使えるようにする機能があります。NASとは言うものの、単なるストレージではなく、使い勝手がいいサーバのようになってきていますね。そのほか、HAクラスタやBtrfsを採用して次世代データ保護に対応したモデルも提供しはじめました。

──では、ティントリジャパンさん、お願いします。

ティントリ 羽鳥氏:ティントリは、仮想化環境に適したストレージとは何かという観点から、独自の機能を開発し、仮想化専用ストレージとして提供しています。従来のSANストレージやNASといった汎用ストレージでは、仮想マシンごとに性能を監視したり、QoSを設定したりすることはできませんでした。ティントリは仮想マシン単位でそれらを行うことができます。スナップショット、レプリケーション、QoSの自動設定もティントリにしかできない機能です。これにより、仮想マシン、すなわちアプリケーションをストレージが認識して、それぞれのワークロードに見合ったリソースを自動的に割り当てます。従来の設計によるストレージでは、アプリケーションがどのように稼働しているのかを認識することはできず、どのワークロードもすべて同じように処理してしまいます。そのため、高速だと言われているフラッシュストレージであっても性能問題が発生します。性能を改善するためにストレージ設計を見なおしたりしますが、ティントリであれば、人が設計して改善させる問題を、すべてストレージ側で自動的に行ないます。ティントリは、ストレージが自律的に仮想マシン毎にI/O統計に基づいて自動的に性能保証を実現する製品を開発し提供しています。

ティントリ 羽鳥氏(左)/ティントリ 東氏(中央)/Nimble 川端氏(右)

──仮想化環境はVMware環境だけではないですよね。

ティントリ 羽鳥氏:VMware vShpere、Microsoft Hyper-V、Red Hat Enterprise Virtualization、OpenStackに対応しています。1つの筐体内でこれら複数のハイパーバイザーに対応した仮想マシンを稼働させることができます。フラッシュとHDDを組み合わせたうえで、ライトは必ずフラッシュに書き込み、その後コールドブロックのみハードディスクに移動させるアーキテクチャ-を用いています。その結果として、フラッシュとHDDを組み合わせた製品でありながらも99%というフラッシュヒット率で高いパフォーマンスを実現しています。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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