基本的な使い方 - ペイン編

【連載】

1からマスター! Windows Terminal入門

【第4回】基本的な使い方 - ペイン編

[2020/01/30 08:00]佐々木宣文 ブックマーク ブックマーク

前回、Windows Terminalを使う上で作業効率を上げるのに役立つ基本的な機能として「タブ」を紹介した。タブは多くのターミナルアプリケーションで標準で採用されており、もはや必要不可欠な機能の1つとなっている。

Windows Terminalにはもう1つ、作業効率の向上を手助けするものとしてタブに似た機能が提供されている。それが「ペイン」と呼ばれるウインドウ分割機能だ。 タブが1つのウインドウ内に新たなウインドウを追加できるのに対して、ペインは1つのウインドウ内を分割して使用できる仕組みを提供する。ウインドウ内で分割されたそれぞれのターミナルもペインと呼び、例えば1つのウインドウをペインで2つに分割した場合、2つのペインができることになる。

Windows Terminalの「ペイン」機能

アプリケーションのウインドウを分割して利用する手法は、Windowsユーザーにとってはなじみが薄いかもしれないが、UNIXでは昔からある手法だ。特にペインのようなウインドウ分割機能はターミナルアプリケーションで使われるケースが多い。

ただし、UNIX向けに開発されているターミナルアプリケーションの多くはウインドウ分割機能を標準で提供していない。代わりにウインドウ分割機能を持つ端末多重接続ソフトウエア(「tmux」や「GNU screen」など)が使われる。ウインドウ分割機能を使いたいユーザーは、ターミナルアプリケーション上で端末多重接続ソフトウエアを実行して活用する。つまり、tmuxやGNU screenなどがあるため、UNIXのターミナルアプリケーションでは標準でサポートする必要性が低いのだ。

UNIX環境のターミナルアプリケーションでウインドウ分割機能を使用しているユーザーが、Windows Terminalを利用する際にも同様の機能を欲することはおかしくはない。ウインドウ分割機能は利用する/しないが分かれる機能だが、使い慣れると便利な機能の1つだ。それは、Windows Terminalが標準でペイン機能を備えていることからもわかるだろう。

ペインを使ってみよう

それでは、実際にWindows Terminalのペイン機能を使ってみよう。ペインは1つのウインドウを分割する機能のため、活用したい場合はWindows Terminalをなるべく大きなウインドウで表示しておく必要がある。ここではわかりやすくするため、Windows Terminalをフルスクリーンで表示してペイン機能を紹介する。

ペインを活用するならウインドウは大きく

ペインはタブのようにアイコンは用意されておらず、ショートカットキーを使って操作するようになっている。執筆時現在、標準で提供されているペイン用のショートカットキーは次のようになっている。

キー操作 内容
「Alt」+「Shift」+「-」 フォーカスされているペインの下に新規ペインを作成
「Alt」+「Shift」+「=」 フォーカスされているペインの右に新規ペインを作成
「Alt」+「↓」 下のペインにフォーカスを移動
「Alt」+「←」 左のペインにフォーカスを移動
「Alt」+「→」 右のペインにフォーカスを移動
「Alt」+「↑」 上のペインにフォーカスを移動
「Alt」+「Shift」+「↓」 ペインを下方向へリサイズ
「Alt」+「Shift」+「←」 ペインを左方向へリサイズ
「Alt」+「Shift」+「→」 ペインを右方向へリサイズ
「Alt」+「Shift」+「↑」 ペインを上方向へリサイズ

上記の表をご覧いただけばわかると思うが、ショートカットキーによってどのように分割してペインを作成するか異なる。「Alt」+「Shift」+「=」キーを押すと、フォーカスされているペインが左右に分割されて2つペインができる。一方、「Alt」+「Shift」+「-」キーを押すと、上下に分割されて上下に2つのペインができるようになっている。

右にペインを作成

ペインはウインドウを2つに分割するだけではなく、分割したペインをさらに分割できる。例えば、左右に分割したウインドウの左側に表示されたペインをフォーカスした状態で「Alt」+「Shift」+「-」キーを押してみよう。すると左側のペインがさらに上下に分割されて1つのウインドウに3つのペインが表示されるようになる。このように、ペインは1つのウインドウ内に複数持てるようになっている。

1つのウインドウに複数のペインの表示が可能

ショートカットキーを使ってペイン間の移動も可能だ。「Alt」+「↓」、「Alt」+「←」、「Alt」+「→」、「Alt」+「↑」キーを押すことで、それぞれペインのフォーカスを切り替えることができる。ペインを移動させると、分割したウインドウのタブ内のタイトルもフォーカスしているペインのものに切り替わる。

ペイン間の移動

作成したペインはウインドウ内でサイズを変更することが可能だ。サイズの変更は「Alt」+「Shift」+矢印キーで行うことができ、フォーカスされているペインの境界線を指定した矢印キーの方向に移動させることでサイズが変えられるようになっている。ウインドウ自体のサイズが変わるわけではないため、特定のペインのサイズを大きくすれば他のペインのサイズが小さくなることに注意ておきたい。

ペインのリサイズ

作成したペインはフォーカスしたペイン上で終了コマンドを実行すれば削除されるようになっている。ペインを削除すると分割されていたペインがウインドウサイズに合わせて自動でリサイズされる。

ペインも活用しよう

ペインは、2019年11月末にリリースされた「Windows Terminal Preview v0.7」から導入された新しい機能だ。そのため、まだ改善の余地が多分に残っている。とは言え、今後のリリースでペイン周りに改良が行われる可能性は十分にある。

現に、2020年1月にリリースされた「Windows Terminal Preview v0.8」では、新規にタブやペインを作成する際にプロファイルを指定できる機能が新たに追加されている。この機能によって、新規にペインを作成する際に使用するターミナルアプリケーションを設定できるようになった。これにより、例えば、Ubuntuを新たなペインとして作成することが可能になる。なお、この追加機能については今後の連載で紹介していきたいと思っている。

新規ペインでWSLのUbuntuを立ち上げ

ペインは、タブとは異なりショートカットキーのみで操作する。そのため、日頃からショートカットキーをあまり使わないユーザーは、この機能にあまり魅力を感じないかもしれない。だが、複数のターミナルを同時に見ながら作業しなければならないような場面では、ペインは実に有用だ。ショートカットキーに不慣れな方もぜひ、これを機会に試してみてはいかがだろうか。

またタブと併用して利用することも可能だ。それぞれのタブごとに複数のペインを作って作業する、といった使い方もできる。ペインは利用場面によってはタブよりも効率的な作業を実現することができる機能なので、ショートカットキーを覚えてぜひ活用してもらいたい。

参考資料

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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