レッドハットは11月8日、富士通が、同社の情報システム部門内でグローバルに散在するデータの収集/整備/活用を推進する組織「ビジネス・インテリジェンス・コンピテンシー・センター(BICC)」におけるシステム開発に、コンテナプラットフォーム「Red Hat OpenShift Container Platform」を採用したと発表した。

同プラットフォームは、エンタープライズ向けのKubernetes/コンテナアプリケーション基盤。開発者に自動化されたオペレーションと合理的なワークフローを提供し、開発サイクルの短縮と運用コストの削減を実現するという。

富士通は2014年10月、自社のデジタル革新を実践する一環としてBICCを設立。自社の置かれているビジネス環境を可視化するグローバルアナリティクスサービス「グローバル経営ダッシュボード」を開発/運用を開始した。

今回、このグローバル経営ダッシュボードを基盤にした、世界各地の拠点へのアプリケーションデリバリーや、地域の違いを要因とするシステム運用負荷の軽減/可用性の向上、AIビジネス予測機能の導入のため、Red Hat OpenShift Container Platformを採用したとしている。

導入により、アプリケーションのコンテナ化とDevOpsを実現するアプリケーション開発/運用基盤を構築。グローバルの各拠点へのより迅速なアプリケーション展開や、高頻度でのアップデートが可能になった。

また、グローバルに点在する複数システムから仮想的なデータの一元管理ができるようになり、運用負荷の軽減に寄与するほか、異なるクラウドサービスをまたがり、同一システムとして動かすことが可能となった。

今後は、さまざまなパートナーのSaaSと連携するアプリケーションを稼働し、システムの中核となる予定。2019年3月から、AIを使った分析アプリケーションをRed Hat OpenShift Container Platform上に展開するとしている。