レッドハットは10月20日、ソフトバンクで社内システムを開発・保守・運用するテクノロジーユニット IT統括 IT本部 プラットフォーム統括部門が、レッドハットのDevOpsコンサルティングサービス、およびPaaS基盤「Red Hat OpenShift Container Platform」を採用したと発表した。

ソフトバンクでは、コストを半分にし、生産性を2倍にするスローガン「Half and Twice」の下、数年前から自社の開発スピード向上に取り組んでいる。だが、グローバル標準の手法・技術の導入と生産効率向上の両面から、従来のウォーターフォール手法では開発時間の短縮に限界を感じ、DevOps手法の導入を検討。レッドハットのDevOpsディスカバリーワークショップの受講からスタートした。

その後、DevOpsコンサルティングサービスへ移行し、レッドハットの専任DevOpsコンサルタントが7つの実践項目を支援しながら、テスト開発プロジェクトを推進。DevOps手法を取り入れた結果、これまでは2週間に1回だったデプロイ回数が、118回と大幅に増加した。また、チーム全員が開発作業量やワークフロー、進捗状況を可視化できるようになり、自身のタスク以外の作業を手伝うなど、個人だけでなくチーム全体の効率化を考えられるようになったとしている。

DevOps手法の導入にあたっては、プラットフォームとしてRed Hat OpenShift Container Platformが採用された。同プラットフォームは、Linuxコンテナとコンテナ管理システム「Kubernetes」、Project Atomic、OpenShift Originの各アップストリームプロジェクトで構成されるもので、「Red Hat Enterprise Linux」をベースとする。DevOpsの円滑な導入と今後の安定した運用において、OpenShiftが重要な役割を果たすと判断されたという。

ソフトバンクでは、2018年度末までに、プラットフォーム統括部門が開発・運用するシステムのうち、半数以上でDevOps手法を活用した開発へ移行する予定だとしている。