先日、AtomにGitやGitHubの機能を利用する機能が統合されるというアナウンスがあった。実は前回で連載を終わりにする予定だったが、Atomユーザにとってこのお知らせは見逃すことができないので、触れておこう。

AtomがGitHub主導で開発されてきたことは第一回で紹介したとおりだ。今や世界中のソフトウェア開発者がプラットフォームとして利用しているGitHubが開発しているエディタであるだけに、将来性も期待でき、人気も高いと説明した。

不思議なことに、AtomにはGitHubと連携する機能がデフォルトでは搭載されてこなかった。GitHubとの連携機能を提供している人気のエディタと比べても、Atomでの取り組みは一歩遅れている感があったのは否めないところだ。

今回のGitHubとの連携機能の発表は、Atomユーザとしては待ってましたという発表だ。

次期Atomから提供開始、現在もベータ版で試せる

GitHubとの連携機能は次のリリースとなるAtom 1.18からデフォルトのコアパッケージとして提供される見通しになっている。現段階で利用するなら、ベータ版をダウンロードすれば試せる。

[1] Atom 1.18 Beta版 - GitHubのリポジトリを登録可能

[2] GitHubでホスティングされているリポジトリをクローンした後

[3] コマンドパレットでGitHub専用のコマンドを選択できる

[4] ファイルを変更して保存すればコミット時には変更内容を確認できる

Atom 1.18で導入が予定されている機能は、もしかするとMacやLinuxのようなターミナルが充実しているプラットフォームでは有益性が低いかもしれない。使い込まれたターミナルは統合されたAtomよりも便利なことが多いからだ。しかし、Windowsのようにターミナルが弱い環境だと、Atom 1.18から導入される機能はかなり嬉しいものだ。

ショートカットキーや細かい使い方は正式リリースまでに変更になる可能性があるので、詳しい使い方は正式リリースされた後にどこかのタイミングで紹介しようと思う。

ただし、ショートカットキーを使わなくてもコマンドパレットを使えばやりたいことはだいたいできるから、すでにgitコマンドを使っている人ならAtom 1.18からのGitHub操作はそれほど迷わないはずだ。コマンドパレットでGitHubコマンドを選択してターミナルと同じように操作すればよいかたちになっている。

親和性が高く、長期サポートの可能性

今回のアナウンスで注目すべきは、このパッケージがGitHubから提供され、さらにコアパッケージとしてAtomに取り込まれる点にある。Atom 1.18で登場するこのGitHubとの連動機能は、長期に渡って利用できる可能性が高い。

今回の連携により、これまでgitコマンドを使ってクローンしていた操作などもAtomから行うようになる気がする。すでにかなりの数のユーザがAtomとGitHubを使っていることから、AtomのこのGitHub機能は今後のリリースでさらに改善が見込めるという状況もある。

Atom 1.18が正式にリリースされた後にはぜひ使ってもらいたい機能だ。