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デジタルビジネスへの大転換期! 2020年を見据え、企業は今何をなすべきか?

[2017/05/11 08:00]小池 晃臣 ブックマーク ブックマーク

カギを握るのは「People Centric」

AmazonやUber、Googleといったデジタル化の最先端企業に共通していることは「People Centric(人中心)」であることだ。「より速く」「より安く」「より満足に」という世界共通の価値観を、テクノロジーを駆使して実現しようとしているのである。

「これらの企業は、人々が速い、安い、満足と感じることのできるサービスとはどういうものかを地球規模で徹底的に考えています。多くの人が『良い』と思えば、『破壊』が起きます。これは非常に大事なことであり、これからの時代に絶対に外せない要素だと言えます」と亦賀氏は強調した。

特に昨年ごろからPeople Centric戦略を明確に展開しているのが、アマゾンである。同社は会話形インタフェース「Amazon Echo」や、レジなしの無人店舗「amazon go」、商品をワンプッシュで注文できる「Dash Button」など、革新的な試みを次々と打ち出して世界中を驚かせた。

これらの取り組みも、その本質は全てPeople Centricにあると亦賀氏は指摘する。

「例えばレジをなくしてしまうというのも、顧客の満足度を考えた単純な発想からだと言えるでしょう。ただし、『では、どう実現するか』という点が重要なのです。それに、外部からは次々に先進的なチャレンジをしているように見えても、彼らはいつも『まだまだだ』とコメントしています。だからこそ、この先どれだけすごいことを実現してくれるのかと期待させられるのです」(亦賀氏)

こうしたことからもわかるように、デジタルビジネスの重要な側面の1つとなるのが「破壊と新たな創造」だ。「遅い」「高い」「不満足」では、「速い」「安い」「より満足」に破壊されてしまう。また、2020年のさらに先のビジネスを考えるには、新たな創造が必須となる。

「これはIT部門ではわかっていても、経営層ではピンとこないケースが多いポイントです。そこで、誰が何を推進すべきなのか理解しておかなければいけません」と亦賀氏は語る。

IT部門が実施すべきことの1つが、「モード1」と「モード2」から成るバイモーダルの推進だ。

バイモーダルを戦略に組み込む/出典:ガートナー(2017年4月)

これらのうち、デジタルビジネスに関しては、変化への対応を重視するモード2が非常に重要となる。ここでよく聞かれるのが「はたして儲かるのか」「どこから始めればよいのか」といった声だ。

亦賀氏は言う。「AIにせよ、ロボットにせよ、IoTにせよ、何かやってみようとしたものの、『本を読んでもよくわからない』といったことになりがちです。しかし、これは当たり前のことで、原理がわからなければリアリティはつかめません。そこでまず、ある程度は理解することが大事なのですが、では誰がやるのか、となったときに、適任者がなかなかいないのが現実ではないでしょうか。ここで悲観するのではなく、そこからスタートするのが多くの企業にとっての現実なのです」

そこで、クラウドをサービス部品の集合体と捉え、まずはそれらの部品を理解して、回路を設計・実装・駆動する──つまり自分で「運転してみる」ことを亦賀氏は推奨する。次に必要なのが、プロのスキルを獲得することだ。自己学習だけでなく、ベンダーによるトレーニングプログラムも充実してきており、さらにAWSなどの認定試験もある。スキルを持った人材の新規採用や、アイデアソン、ハッカソンなど外部から刺激を受けることも効果的だ。

「会社や組織は、放っておいて育つことは決してありません。必要な人間にしっかりお金と時間をかけ、経験を積ませるのは必須なのです。従来の人材育成では、もはや破壊の動きには間に合いません。2020年までに人材投資を行うことが、将来の競争力を分けると言っても過言ではありません。テクノロジーはフェアに手に入るので、問題はテクノロジーを運転する人にあるのです」(亦賀氏)

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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