Azure Stack IaaSを利用する - 仮想マシンのテンプレート(その3)

【連載】

プライベートクラウド検討者のための Azure Stack入門

【第33回】Azure Stack IaaSを利用する - 仮想マシンのテンプレート(その3)

[2018/10/31 08:00]高添 修 ブックマーク ブックマーク

クラウド

連載目次

前回は、AzureのMarketplaceに展開されているアイテムをAzure Stackに半自動で持ってくる方法についてお伝えしました。それから少し時間が空いてしまったこともあり、新しいMarketplaceアイテムがさらに増えています。ぜひご確認ください。

また、海外のベンダーのみならず、日本企業のソリューションもAzure Stack Marketplaceに登場しました! 野村総合研究所(NRI)の「mPLAT Suite - Multi-Cloud Conductor」です。

「mPLAT Suite - Multi-Cloud Conductor」のページ

これを機に、Azure Stack Marketplaceをより身近なものに感じていただければと思いますし、プライベートクラウドの導入を検討している企業では、「使いたいソリューションを自社内のポータルから選べる」というAzure Stack Marketplaceのポテンシャルをうまく利用していただければと思います。

ただし、Azure Stack Marketplaceに欲しいものが無いケースも考えられます。そうしたときに、Azure Stackそのものを「使えない」と決めつけるのではなく、ほかにも方法があることを知っていただきたい。――そうした想いから、今回は「Azure Stack Marketplaceアイテムを自分で登録できる」という点について解説します。

仮想化環境のテンプレートとAzure Stack Marketplaceの違い

独自のMarketplaceアイテムについて語る前に、まずは従来の仮想化環境との違いから見ていきましょう。従来の仮想化環境では、仮想マシンのテンプレートは以下のような構成要素が中心でした。

  • vCPU数
  • メモリ容量
  • OSの種類
  • パッチ適用度合い

従来の仮想化環境では、仮想マシンを作って稼働させることが大きな役割なので、「大きな仮想マシンが必要」「CPUもメモリ容量も少なくてよいので仮想マシンがたくさん必要」など、プロジェクトやシステムの特性によって必要な仮想マシンについての定義があれば良かったわけです。もちろん、OSの種類、パッチの適用度合い、社内標準の管理ツールのエージェントが入っているかどうかといった違いもあるかもしれません。これらの違いだけでも、テンプレートの数が増えていっていたことでしょう。

しかし、Azure Stack Marketplaceでは、基本的にサイズの違いを意識しません。なぜなら、Azure Stackでは、Aシリーズ、DシリーズといったAzure譲りの仮想マシンサイズ一覧がMarketplaceアイテムとは別に用意されているからです。そのため、Azure Stackの場合は、以下の2つが明確に分かれているのです。

  1. 仮想マシンのサイズの違いを選ぶ
  2. OSやバージョンの違いを含め、自身が利用したいアプリケーション環境を選ぶ

本連載を読んでいただいている方ならば、1の重要性に加えて、2がとても大事だとわかっていただけると思います。今回のメイントピックでもある「Azure Stack Marketplaceへの独自アイテムの追加」というのは、従来通りの1の構成追加ではなく、2のアプリケーション環境をターゲットにしたものであるとお考えいただければと思います。

Azure Stack Marketplaceの独自アイテム

2に相当するAzure Marketplaceは、Azure Stack利用者もしくは検討している人にとって、Azure Stackが持つポテンシャルを左右する機能の1つです。例えば、自分がやりたいことが一覧にあるかどうかで最終的に稼働させたい環境までの道のりが大きく変わる可能性があります。そのため、Marketplaceに自分が(その企業が)使いたいものがないときに手動追加という選択が生きてくるわけです。

Azure Stackのドキュメントサイトの「Marketplaceアイテムを作成および発行する」にも情報が掲載されていて、Marketplaceに独自のアイコンが表示されたときにどのようになるのかなどをイメージしていただけます。

「Marketplace item details(Marketplaceアイテムの詳細)」ブレード

* * *

今回は、Azure Stack Marketplaceの独自アイテム化の必要性や従来の仮想化環境におけるテンプレートとの違いについて説明しました。次回以降は、実際の登録手順などを解説したいと思います。

著者紹介

日本マイクロソフト株式会社
高添 修

Windows 10やVDIの世界にいるかと思えばSDNやDevOpsのエンジニアと普通に会話をし、Azure IaaS登場時にはクラウドの先頭にいたかと思えばオンプレミスデータセンターのハードウェアの進化を語るセミナーを開くなど、幅広く活動するマイクロソフト社歴約17年のベテラン。最近は主にAzure Stackをテーマにしたハイブリッドクラウドの普及活動に力を入れている。

連載目次

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

関連リンク

この記事に興味を持ったら"いいね!"を Click
Facebook で IT Search+ の人気記事をお届けします
4130
2
【連載】プライベートクラウド検討者のための Azure Stack入門 [33] Azure Stack IaaSを利用する - 仮想マシンのテンプレート(その3)
前回は、AzureのMarketplaceに展開されているアイテムをAzure Stackに半自動で持ってくる方法についてお伝えしました。ただし、Azure Stack Marketplaceに欲しいものが無いケースも考えられます。そこで今回は、「Azure Stack Marketplaceアイテムを自分で登録できる」という点について解説します。
https://news.mynavi.jp/itsearch/2018/10/30/Azure33_thumb.jpg
前回は、AzureのMarketplaceに展開されているアイテムをAzure Stackに半自動で持ってくる方法についてお伝えしました。ただし、Azure Stack Marketplaceに欲しいものが無いケースも考えられます。そこで今回は、「Azure Stack Marketplaceアイテムを自分で登録できる」という点について解説します。

会員登録(無料)

注目の特集/連載
AI人材に必要なもの
DMM.make AKIBAから生まれたスタートアップたち
はじめてのRPA導入
教えてカナコさん! これならわかるAI入門
RPA入門
PowerShell Core入門
Swagger 3.0 入門
徹底研究! ハイブリッドクラウド
マイナビニュース スペシャルセミナー 講演レポート/当日講演資料 まとめ

一覧はこちら

今注目のIT用語の意味を事典でチェック!

一覧はこちら

ページの先頭に戻る