Azure Stackに関する情報を読み解くために ~ビジネスモデルと課金など~

【連載】

プライベートクラウド検討者のための Azure Stack入門

【第27回】Azure Stackに関する情報を読み解くために ~ビジネスモデルと課金など~

[2017/12/01 10:00]高添 修 ブックマーク ブックマーク

クラウド

連載目次

前回は、「Microsoft Ignite」というマイクロソフトが北米で実施している大型イベントでのAzure Stackセッションについてリスト化してみました。いくつかご覧になった方も、これから見ようと思っている方もいると思いますので、今回はセッションをいくつかピックアップしてご紹介しましょう。

BRK2093 Microsoft Azure Stack business and support model

日本市場に対して、これまでは「Azure Stackとは何か?」「どういう機能があり、どう使えばよいのか?」という点を中心にお話してきました。ただ、Azure Stackを販売する、もしくは購入することを考えたときに理解するべきは、Azure Stackのビジネスモデルです。この「BRK2093」というこのセッションでは、Azure Stackビジネスのために最低限知っておくべきことが解説されています。例えば、以下のスライドです。

Azure Stackビジネスの基本となる3つの要素

Azure Stackはハードウェアベンダーから提供され、ソフトウェアもハードウェアベンダーの工場でプリインストールされて出荷される、アプライアンスのような形態をとります。一般的なアプライアンスと違うのは、「(従量課金にする場合)Azure Stack上で動くサービスの料金はプリインストールされたソフトウェアに含まれない」ということです。誤解を恐れずに書くと「Azure Stackソフトウェアはタダでよいので、Azure Stackの上で動かした仮想マシンなどの利用料金をください」というスタンスをとることができるわけです(年額のサブスクリプション契約をすると、Azure Stackソフトウェア料金への課金となります)。

こうしたこともあり、上図のようにハードウェアベンダー、Azure Servicesの契約ベンダーを分けることができ、その契約形態次第でサポートの提供パターンも変わります。Azure Stackはビジネスが始まったばかりであるため、「こういう場合は?」「ああいう場合では?」といった1つ1つの疑問は都度、確認しながら進めることになりますが、できれば、このセッションの内容を軽く頭に入れてから会話を進めるようにすると、関係者とスムーズに話をできるはずです。

BRK3090 Microsoft Azure Stack usage and billing

BRK2093のAzure Stackビジネスモデルと関連する内容として確認していただきたいのが、「BRK3090」のセッションです。Azure StackはAzure同様、利用者の使用量などを確実に把握することによって従量課金を正しく行います。以下の図をご覧ください。

Azure Stack にて使用量を課金へとつなぐ仕組み

利用者がAzure Stackを利用すると、各種リソースの利用状況をUsage Service経由でUsage Databaseへと格納します。さらにそれらの情報をUsage Bridgeを使ってパブリッククラウドAzureに渡すことで、Azureの課金モデルのなかにAzure Stackを包含できるようにします。このセッションではさらに、Azure StackがどのようなUsage 情報を持っているのか、その情報を取得するコマンドやAPIはどれなのかについても触れられています。

Azure Stack Usage情報を取得する PowerShell スクリプトについて

このような情報を眺めながら、自社にあったパターンを探してみていただければと思います。

BRK3149 Understanding Azure Stack architecture and how to capacity plan solution purchases

もちろんビジネス的なセッションばかりではありません。例えば「BRK3149」のように、Azure Stackを自社内のネットワークにどうつなぐかという内容が解説されるセッションもあります。

Azure Stackの物理環境に近いネットワーク構成について

オンプレミスに置けると言っても、Azure Stackはクラウド基盤そのものなので、「社内ネットワークとは切り離された1つの新しいネットワーク基盤ができる」と考えていただく必要があります。ただ、その場合も社内のネットワーク機器を経由してインターネットに接続することになるでしょう。上図は、通信の環境を動的に制御するためにBGPを使っているというもので、Azure Stack導入に際し、上図を理解できる社内のネットワークエンジニアを巻き込んだほうがよさそうだということがわかると思います。

* * *

このように、Microsoft Igniteのセッションの情報は今後の皆さんのAzure Stackビジネスにとって重要なものが含まれていますので、ご自身に関係しそうなセッションからご確認いただければと思います。

著者紹介

日本マイクロソフト株式会社
高添 修

Windows 10やVDIの世界にいるかと思えばSDNやDevOpsのエンジニアと普通に会話をし、Azure IaaS登場時にはクラウドの先頭にいたかと思えばオンプレミスデータセンターのハードウェアの進化を語るセミナーを開くなど、幅広く活動するマイクロソフト社歴15年のベテラン。最近は主にAzure Stackをテーマにしたハイブリッドクラウドの普及活動に力を入れている。

連載目次

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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