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1300社の調査データから考える、アフターコロナの働き方でRPAが果たすべき役割

[2020/07/06 11:00]周藤瞳美 ブックマーク ブックマーク

業務効率化と事業継続対策の両輪でRPA導入を考える

岩上氏は、中堅中小企業にもRPAの活用が今後広がっていくとした上で「コロナ禍によって、在宅勤務やサプライチェーンの代替/補完が起きた。中堅中小企業は、業務効率化に加えて事業継続対策も考慮していかなければならない。RPAによってその両輪をカバーできるかどうかという視点が重要」と助言する。

しかし、業務効率化と事業継続対策の2つを両立させながらRPAを活用することはできるのだろうか。RPAをすでに導入済みの企業と導入予定の企業とを比較することで、そのヒントが見えてくる。

各業務領域のシステムごとに個別に見ていこう。まずはERP。RPAを導入済み企業と導入予定企業とでは、APIで実現可能な連携方法が限られているという点はERPに対して共通の課題だが、導入予定の企業特有の課題として「紙面データの入力作業を自動化できない」というものがある。

これに対して岩上氏は「RPA導入を検討している企業には、紙のデータ入力作業を自動化したいというニーズがあることの現れ。紙の業務が残っていると、完全な在宅勤務を実現するのは難しい。自動化によるERP課題の解決は、業務効率化はもちろん、在宅勤務実現に向けた第一歩としてペーパレス化への取り組みも視野に入れることがポイント」とする。

会計管理システムに関しても、出張交通費精算をペーパーレス化することで、業務効率化と、在宅勤務の基盤づくりという事業継続対策の2つを両立させることができる。人事給与システムでの給与明細書などの発行/配布の自動化も同様だ。

販売管理システムについては、RPA導入予定企業に特有の課題として、商品マスタ管理が煩雑で柔軟性に欠けるというものがある。「商品マスタ管理の自動化は、サプライチェーンの代替や補完を確実に行うためにも重要。マスタ変更の処理をRPAを活用して自動化しておけばトラブルを防ぐことができるだけでなく、サプライチェーンの急激な代替/補完にも有効に働く」と岩上氏。

ERP、会計管理、人事給与、販売管理いずれの領域でも、RPAで業務効率化を実現しようとする際には事業継続対策が自然と入ってくることがわかるだろう。業務効率化と事業継続対策、それぞれを別々に実現しようとするのではなく、2つの視点を持って導入を進めていくことが肝要だ。

業務効率化と事業継続対策の両立を考えることのメリットは、予算を確保しやすくなるということだ。テレワークの導入だけを考えると、紙の確認や捺印のために出社を余儀なくされるケースが生じる。一方で、ペーパーレス化だけを進めようとすると予算の確保をしづらいという問題が発生する。しかし、業務の効率化と事業継続化の両立を考えることで、ペーパーレス化を進め、テレワークおよび業務効率化を実現するためにRPAを活用すべきという発想が生まれる。

「事業継続対策は緊急性が高いものだが、業務効率化は長期的な視点で考えるべきもの。両者を合わせて実行していくという立場から物事を見ることで、これまでできなかった自動化が進んでいくはずです。社内の了承が下りなかったり、経営層の理解が得られなかったりする場合にはこの2つの角度から説明をすると、予算の確保や用途の拡大が実現しやすくなると思います」(岩上氏)

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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