システム管理者が始める業務変革とは? - Salesforce World Tour Tokyo 2017

[2017/10/24 08:00]齋藤公二 ブックマーク ブックマーク

業務アプリケーション

セールスフォース・ドットコムは9月26日〜27日、都内で「Salesforce World Tour Tokyo 2017」を開催した。本稿では、2日目に開催した「システム管理者向け基調講演〜成功するシステム管理者と今後のビジョン」の内容をレポートする。

Salesforce活用に重要なのはシステム管理者

システム管理者向けに「Salesforceを使う上でシステム管理者は非常に重要だ」というメッセージで語られた講演。システム管理者がどのようにSalesforceを使って業務を変革してきたかをユーザー事例と併せて紹介した。

システム管理者が重要な理由は、業務とシステムをつなげる役割を担い、継続的なシステム改善を行ったり、さまざまなロールとのコミュニケーションを行ったりする点にある。最近は、Salesforceの新しいUIであるLightningを使ってコーディングなしでの開発もできるようになったため、担当は範囲は広がっているという。

システム管理者が重要な理由とは?

Salesforceでは、自社の取り組みを成功に導くシステム管理者を「#AWESOMEADMIN」と呼び、成功モデルとして共有している。そうした成功事例の中から、特に優れた成果を上げている#AWESOMEADMINとして登壇したのが、購買Designの武田雅人氏だ。

購買Designの武田雅人氏

購買Designは、企業の購買にかかわる業務をサービスとして提供する2014年設立の企業。購買活動の可視化やコスト診断といったフォローアップ事業や、利益創出のためのビジネスデザイン事業、クラウドインテグレーション事業などを展開している。

Salesforceの利用を開始したのは2015年4月。営業、管理、マネジメント、パートナーが、顧客・商談管理、プロジェクト・活動管理、契約管理、パートナー管理といった用途に利用している。

「Salesforce実装における当社のポリシーは『標準機能だけを使うこと』『ユーザーにわかりやすいデザインを提供すること』『ユーザーからの改善要望は最速で実装すること』の3つでした。とはいえ、Salesforceの定着化は、試行錯誤の連続でした」と武田氏は話す。

武田氏は導入にあたって、まずSalesforceの技術を駆使して、業務側が使いやすいシステムを提供しようと考えた。そこで商談管理しやすいリストビューやダッシュボード、お気に入り登録など、営業メリットを感じてもらうようにシステムを構築。しかし結果は期待したものではなかった。

武田氏は「現場にいない人が作ったため、真のニーズを満たしていない。改善要望を求めても何ができるかわからないので、何も出てこないという結果になりました」と振り返る。

Salesforce定着のための仮説と実施事項

そこで「活用が進まないのは作る人と使う人が違うから」と考え、トレーニングシステムである「Trailhead」を使って業務ユーザーにSalesforceの設定や使い方を学んでもらったという。しかし、それでもうまくいかなかった。理由は「営業担当やマネージャーがみずから設定したいとは思わなかった」(武田氏)ためだ。そこで定着しない理由をさらに考えたという。

Trailheadを使ってSalesforceの設定と使い方を学んでもらった

「理由の1つは当社が少数精鋭であったことです。創業期からの経験豊富なメンバーのため、ナレッジを蓄積するメリットよりも、入力するデメリットのほうが大きいと感じていました。理由の2つめは、実際には業務がまわっていたためです。それほど困ることが少なく、時間をかけてまで改善したいとは思わなかったのです」(武田氏)

実際に、関連部門やメンバーにヒアリングしたところ、確かに「頻繁なデータ入力」や「例外的に溢れるデータの監視」「古いデータの修正」などに対しては「やりたくない」という声が多かった。ただその一方で、営業担当者が自動で営業報告を行ったり、営業マネージャーが営業効率を改善したりといったニーズが強いこともわかった。さらに管理部からはリアルタイムな情報取得を行いたいという要望があった。

「そこでたどり着いた真理は『データ入力をしたくないが、データ活用はしたい』というニーズです。この真理を基に、社内にデータ入力を支援する人材を登用し、営業チームと管理部をアシストすることにしました」(武田氏)

関連部門やメンバーにヒヤリングしてニーズをまとめた

人材の登用と業務の支援の結果、Salesforce活用は一気に進むことになった。試行錯誤の中、会議・議題管理オブジェクトを作成したことで、現場に活用方法が浸透した。また、管理部にスーパーユーザーが誕生し、活用が進んだ結果、パートナーへの報告作業が激減し、管理部が利用する必要資料もSalesforceで管理されるようになった。

Saleseforce活用で業務効率アップ

武田氏はSaleseforce活用によって生まれた全社的な成果として「会社全体の会議時間の50%削減」「会議での議題トピックが2倍に増加」「パートナーへの報告義務を60分から30秒に削減」といった数字を挙げた。さらに、これらが進んだ結果、商談化率は200%向上し、売上を150%向上させることに貢献した。

Saleseforce活用により「会社全体の会議時間の50%削減」「会議での議題トピックが2倍に増加」「パートナーへの報告義務を60分から30秒に削減」を実現

購買Designのように、全社員がSalesforceを活用していく上でキーとなる機能の1つがLightningだ。基調講演の講演では、使い慣れた従来UIからLightningに変えることを躊躇する架空のシステム管理者が登場し、そのシステム管理者にメリットを解説するシナリオが披露された。

Lightningは単なる新しいUIというだけでなく、データ入力や修正、表示方法、分析などでさまざまな新しいアプローチが採用されている。表の項目の修正は画面遷移なく、クリックしてそのままテキストや文字を変更できる。商談の進捗管理なども、カードをドラッグ&ドラッグで並べ替えることでステータス変更が可能だ。

データ入力や修正は画面遷移なく行える

商談の進捗管理もドラッグ&ドロップで可能

Lightningに切り替えても、データとロジックはまったく変わらないが、導入により作業時間が30分から1分にまで短縮できるケースもあるという。旧UIのClassicと使い分けることも特定のユーザーだけ利用することもできる。

最後に、新しいUIや機能の活用に向けてシステム管理者の役割は重要であり、エキスパートのコミュニティやTrailheadなどのトレーニングで取り組みを支援していることを強調し、基調講演を締めくくった。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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