富士ゼロックスと北陸銀行は10月10日、北陸銀行が、富士ゼロックスの事務集中基盤「イメージ送達・点検システム」を活用した仕組みを10月より順次展開、11月に本格運用を開始すると発表した。

事務の生産性向上によるコスト削減に取り組む地域金融機関では、その施策の1つとしてICT活用が有力視されている。だが、金融機関向けに提供される専用業務システムは、開発・メンテナンスコストがかさむことが多く、少量かつ多種の業務で構成される後方事務への導入はためらわれるケースが少なくないという。

イメージ送達・点検システムは、営業店で発生する各種業務書類を担当の事務センターにタイムリーに送達し、文書イメージのままPC画面で点検できるというもの。営業店などに設置された既存の複合機(他メーカー機種も含む)を活用し、多種多様な文書を同じ基盤で処理できるため、導入コストを抑制できるとしている。

また、事務センターで行う点検作業では、電子化された文書にマーカーや付箋でコメントをつけるといった紙ベースでの点検と同様の作業を画面上で行えるため、受入・点検・不備・検証・保管など一連の業務フローを紙の再出力なしで完結できる。

北陸銀行が活用するイメージ送達・点検システムの概念図

北陸銀行は、既にイメージ送達・点検システムを諸届業務と保険業務で試行しており、11月から対象業務を決算書の登録(財務サポート)・営業店後方事務依頼など30種類に拡大して本格展開する計画。

なお、富士ゼロックスでは同システムを「金融事務プロセス電子化ソリューション」として商品化している。