インフォアジャパンは11月16日、酒類・飲料事業を展開するキリンが、供給計画ソリューション「Infor AP(Advanced Planning)」および生産スケジューリングソリューション「Infor AS(Advanced Scheduling)」を導入したと発表した。両ソリューションは、キリンの傘下にあるキリンビール本社と全国10拠点の工場に導入され、2016年6月から稼働開始している。

キリンビールでは各種酒類を製造しており、その酒類は現在、ビールや発泡酒、チューハイなど150酒類以上に上る。その製造における供給計画・生産スケジューリングには自社開発のシステムを利用し、運用にはベテランの担当者が長年のノウハウをもって対応していたのだという。

だが、市場の競争激化を受け、需給計画の初期段階からより高精度な計画を立てる必要性が高まり、従来の上旬・中旬・下旬といった単位ではなく週単位の計画立案が求めらるようになった。また、本社で立案した旬単位の生産計画は、各工場の判断で日単位に分解して手入力で各ラインへ割り当てなければならず、その時間的コストと作業負荷も課題となっていた。

Infor APの導入により、工場への生産計画の提供が半自動化され、工場全体で供給計画の最適化が図られた。また、Infor ASはInfor APと連携し、工場へのライン割当を半自動化。これらにより、キリンビールは需給計画・生産計画の週単位化を実現しており、大幅なコスト削減を見込む。

今後、キリンは、ニーズの変化に迅速に対応できる供給計画を目指し、両ソリューションの活用範囲を拡大する予定だという。