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オムロンが公式サイトの課題を解決するために実践したデジタル施策とは?

[2020/11/27 07:30]伊藤正子 ブックマーク ブックマーク

分析ツールをサイトのガバナンス管理に活用

オムロンが課題解決に選んだのがアドビのソリューションだ。2019年6月から2020年3月にかけて、オムロン全社で管理するデジタルメディアガバナンスの策定や、全オムロンドメイン/UIの実態調査が行われ、オムロンが運営する全サイトのデータを横串で可視化する統一プラットフォームとして「Adobe Analytics」が導入された。

こうしたことを踏まえ、後半はアドビ デジタルデザイン&オペレーション部 部長 山田智久氏が佐藤氏に質問を投げかけるかたちで進められた。

佐藤氏

アドビ デジタルデザイン&オペレーション部 部長 山田智久氏(写真左)とオムロン ブランドコミュニケーション部 ブランドマネジメント&ガバナンスグループ長 佐藤雅之氏(写真右)

「アドビを選んだきっかけは、セミナーだった」と佐藤氏は語る。

「単にシステムやツールを導入するというのではなく、課題整理や実態調査、戦略構築まで伴走してくれるパートナーが必要ではないかと思っていて、(そこを提供してくれるので)アドビを良いと思いました」(佐藤氏)

実は、両社の共同プロジェクトの発足時は、アドビのソリューションを導入するかどうかはわからない状態だったという。「アドビ製品をぜひ導入してくださいというアプローチではなかったのが良かった。課題を一緒に整理してもらって、結果として打ち手としてアドビのソリューションを使ったところもあれば、使ってないところもある。そういうところがやりやすかったと思っている」と佐藤氏は振り返る。

山田氏は「デジタルメディアのガバナンスをどうしたらよいかという課題からアプローチしていたので、(アドビの)営業側にとってはヤキモキするような案件だったと思う」と笑う。最終的に、オムロンではデジタルメディアガバナンス施策の一つとして、全ての公式サイトにAdobe Analyticsを導入するに至った。

「私達がゴールにしているのは、オムロングループ全体のWebサイトの品質を向上していこうというところです。(当時は)リンク切れが起きていたり、SSL対応ができていなかったりといった基本的なことができていない部分も散見されました。ガバナンスツールとしてAdobe Analyticsを入れることで一元化し、運用者がすぐに気付けるようにサポートすることが一つの目的でした」(佐藤氏)

一般に、分析ツールではPVやUUなどWebサイトのパフォーマンスを見がちだが、ガバナンスの文脈で見直すとどうなるのかを考えたのがポイントだ。ドメイン別に見た際、ドメインごとに共通の訪問者はどのくらいいるか、エリア別にどのような訪問者が集まっているかという見方をしている。

「よくあるパフォーマンスレポートとしてではなく、公式サイトのガバナンス管理に生かすために、SSLに対応しているかどうかを一覧表示するなど、データの可視化の仕方を工夫しています」(佐藤氏)

DXの取り組みとブランドマネジメントの関係

新型コロナ感染症の拡大に伴い、オムロンが事業展開する海外各国でもロックダウンや移動制限などが発令された。「TeamsやZoomなどで移動制限を克服し、国境を超えたリモートの営業活動、VRを使ったバーチャル展示などを通して、新しい強みの一つになっているのではないかと思う。競合は多々あるが、全世界的にここまでスピーディーにリモート営業を展開しているところはなかなかないと思っている」と佐藤氏は胸を張る。

「迅速に進めていくなかで、新たな問題やそれまで気づかなかった課題も出てくるのでは?」と尋ねられた佐藤氏は、「デジタルの顧客接点が増え、今まで以上にエリアや事業の垣根を超えた活動が増えれば、全社でブランドを管理したり、ガバナンスを効かせたりする取り組みが今まで以上に重要になると思う。課題というよりも、より強化していくポイント、重要になっていくポイントになるのではないか」と見解を示す。

世の中や社会、顧客の価値観の変化が今まで以上に加速すれば、従来のように本社機能部門がアウトプットを全て管理するようなやり方では、変化のスピードに追いつかない。

「今後のブランドマネジメントは、中長期の視点で見ていかなければいけません。また、自部門で完結しないのもポイントです。本社がグリップを効かせて管理していくと思われがちえすが、DXが進むなか、事業側やエリア側のニーズのインプットをもらいながらアジャイルに対応していく力が、グループ全体で必要になっていくのではないでしょうか」(佐藤氏)

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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