ガートナー ジャパンは6月10日~12日、「ガートナー データ & アナリティクス サミット 2019」を開催した。最終日のセッション「革新的なアナリティクスの活用事例:知っておくべき最新トレンド」では、ガートナー シニア ディレクター, アナリスト カーリー・アイディーン氏が、4つの革新的なアナリティクス技術を紹介した。
4つのアナリティクステクノロジー「3つの共通点」
アイディーン氏は、ユーザー企業がこれから導入を検討するべき革新的なアナリティクスとして「アナリティクス/BIプラットフォームの拡張アナリティクス」「拡張データサイエンス/機械学習」「グラフアナリティクス」「アナリティクスハブ」の4つを挙げた。
ハイプサイクルを見ると、黎明期にあるアナリティクスハブを除く他の3つが「過度な期待」のピーク期にある。実はアナリティクスハブは2019年版のハイプサイクルに掲載予定なのだが、2018年版ではまだ登場していない。アイディーン氏が特に重要と考え、あえて追加したのだという。
これら4つのテクノロジーには3つの共通点がある。1つは「インテリジェント」であること。機械学習やAIでアナリティクスプロセスを自動化し、専門家でなくても使えるテクノロジーを提供している。
2つ目が「創発」である。ツールのケイパビリティやアーキテクチャを最初からきっちり決めるのではなく、ビジネス環境の変化に対応できるようにしている。
最後に「拡張」である。単なる演算能力の拡張に留まらず、アナリティクスの種類や役割も拡張するのがポイントだ。
それぞれのテクノロジーがどのようなものかを順に見ていこう。
高度なアナリティクスの民主化を促進する「拡張アナリティクス」
「拡張アナリティクス」とは、機械学習とAIをアナリティクスのプロセスの中に組み込んだものだ。特にデータの前処理、インサイトの検出、共有を自動化する。
例えば、データセットをインプットすれば、何らかのインサイトをレコメンドする。さらにそのインサイトが適切かをフィードバックすれば、次からはそのフィードバック内容も学習し、より良いインサイトを提示する。ユーザーがあるチャートを深掘りしてインサイトを探しに行かなくてもよい。
拡張アナリティクスは、ThoughtSpot、AnswerRocket、Sisense、Tellius、Outlierなどのスタートアップのほか、Salesforce.comを始め、IBM、Oracle、SASなども提供している。 メリットは、高度なアナリティクスの民主化の促進に繋がることだ。また、インサイトの探索にかかる時間も短くなる。一方で、質の高いデータが使えなければ、信頼に足るインサイトを得ることができない。ユーザーの裾野が広がる分、データリテラシーが今以上に重要になる。
ガートナーでは「2020年までに、拡張アナリティクスはアナリティクスやBIプラットフォームなどの新規購入を促す主要な推進要素となる」と予測している。
※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。
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ガートナー ジャパンは6月10日~12日、年次カンファレンス「ガートナー データ & アナリティクス サミット 2019」を開催した。その最終日、堀内秀明氏(ガートナー マネージング バイス プレジデント)は、BI市場を取り巻くテクノロジートレンドと今後の展望を紹介。ユーザー企業がBI環境をどのように改善して行くべきかについて提言した。
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