ツール導入だけで問題は解消しない! BI環境を本当に改善するには?

[2019/06/18 08:00]冨永裕子 ブックマーク ブックマーク

データ分析

ガートナー ジャパンは6月10日~12日、年次カンファレンス「ガートナー データ & アナリティクス サミット 2019」を開催した。その最終日、堀内秀明氏(ガートナー マネージング バイス プレジデント)は「BI環境の改善を、今どう進めればよいか」と題し、BI市場を取り巻くテクノロジートレンドと今後の展望を紹介。ユーザー企業がBI環境をどのように改善して行くべきかについて提言した。

BI市場トレンドの変遷

ガートナーではBI市場が次のような世代を経て、発展してきたと考えている。

第1世代

IT部門が、ビジネス部門の必要とする分析インフラを一元的に提供することを前提としている世代。RDBMSに格納されているデータをETLツールで抽出し、データマートやデータウェアハウスにロードする。ただし、そのままでは使いにくいため、ユーザー部門にわかりやすいかたちでデータを管理するセマンティックレイヤーを介し、ダッシュボードやレポートを出力する。製品例としては、IBM、SAP、Oracleなどが提供するBIスイートが該当する。

第2世代

ユーザー部門が必要とする分析は標準的なものとは限らない。インメモリ化による高速処理や、スマートフォンでの感覚的なデータ操作の実現など、テクノロジーが進化したことでユーザー部門主導型の分析が可能になった世代。IT部門に頼らず、自由な分析ができると思ったユーザー部門からの高い支持を集めるのがこの世代の製品である。Microsoft Power BI、Tableau、Qlikがその代表例だ。

第3世代

第3世代の新しいBI製品を理解するためのキーワードが「拡張アナリティクス」である。UIだけを見ると第2世代の製品と似ているが、データ分析にあたってIT部門が頑張るのではなく、ユーザー部門が頑張るのでもない。”機械が頑張る”のがこの世代の製品の特徴だという。その代表例として、堀内氏は次の2つの製品を紹介した。

●Yellowfin:あるグラフを見て、なぜその結果になったかを調べたいと思ったとき、通常はユーザー自身がドリルダウンをしてインサイトを獲得するが、Yellowfinの分析プラットフォームでは、自動的にグラフの説明をテキスト化する。

●ThoughtSpot:検索窓に単語を入力すると、最適なグラフをツール側で提案してくれるデータ分析ソリューション。グラフのインサイトを自動提供する機能も備え、範囲を指定すると深掘りした分析とインサイトを得られる。さらに、それが役に立ったかどうかをフィードバックすれば、その結果も学習する。

現在は、ちょうどこれら第3世代の製品の提供が始まったばかりの時期であるという。

BI市場のトレンドの変遷/出典:ガートナー(2019年6月)

安定するまでに2~5年ぐらいかかるとしても、「ユーザー部門がデータを『試す』ことができる状況にあることを念頭に置く必要がある」と堀内氏は語った。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

もっと知りたい!こちらもオススメ

目指すは

目指すは"魅せる工場"! データドリブンで挑む三菱重工航空エンジン

SAS Institute Japanは6月11日、年次カンファレンス「SAS FORUM JAPAN 2019」を都内にて開催した。本稿では、三菱重工航空エンジン 経営管理部 IT戦略グループ グループ長 吉野一広氏が登壇した講演「Smart Factory~データドリブンな業務運用で「魅せる工場」への変革を実現~」の模様をお届けする。

関連リンク

この記事に興味を持ったら"いいね!"を Click
Facebook で IT Search+ の人気記事をお届けします

会員登録(無料)

注目の特集/連載
[解説動画] Googleアナリティクス分析&活用講座 - Webサイト改善の正しい考え方
知りたい! カナコさん 皆で話そうAIのコト
教えてカナコさん! これならわかるAI入門
対話システムをつくろう! Python超入門
Kubernetes入門
AWSで作るクラウドネイティブアプリケーションの基本
ソフトウェア開発自動化入門
PowerShell Core入門
徹底研究! ハイブリッドクラウド
マイナビニュース スペシャルセミナー 講演レポート/当日講演資料 まとめ
セキュリティアワード特設ページ

一覧はこちら

今注目のIT用語の意味を事典でチェック!

一覧はこちら

ページの先頭に戻る