ユーザー企業3社が事例を解説! データマネジメントの「課題」と「解決」

[2018/09/13 08:00]エースラッシュ ブックマーク ブックマーク

現場の業務を止めずに次世代SMSを構築 - 古野電気

続いて登壇した古野電気の峯川氏は、「データドリブンな経営のための攻めのIT」と題した講演を行った。同社は、1948年に世界で初めて魚群探知機の実用化に成功して以来、さまざまな船舶用電子機器を生み出し続けているほか、医療や情報通信分野にも事業領域の拡大を図っている。

古野電気 舶用機器事業部 ITソリューション室長の峯川和久氏

同社は「IT SOLUTION OFFICE」を掲げ、全員がポジションを意識しつつ、個人判断で自由に動ける体制を構築。システム開発にはアジャイル型開発手法を用いているという。

「ユーザーからの”発注者意識の強い”要求に対して、”失敗しないための開発”を考えすぎると、長い検討時間をかけた上でカットオーバーまでにも多くの時間を要し、カットオーバー後の追加要件も多発します。さらに、めいっぱい要件を詰め込むという、負のスパイラルに陥ってしまうのです。これでは時間と予算がなくなるばかりか、開発者のモチベーションも下がってしまうため、アジャイル型開発手法を採用しています」(嶺川氏)

そんな同社では、代理店やサービス拠点間で各船舶の搭載機器や保守関連情報を共有するオンラインシステム「SMS(Service Management System)」を構築し、品質の改善や業務品質の向上に役立ててきた。

オンラインシステム「SMS(Service Management System)」の概要

しかし、このSMSについて峯川氏は「現行のSMSでは、船が売却されて別の名前で再登録された際の処理に課題がありました」と説明する。初期のデータ設定がその後の情報追加の精度を左右するため、新造船受注情報から確実に整理されたデータを収集できる新たな仕組みが必要だったのだ。

「ただし、現場の業務を止めるわけにはいきませんし、現場と経営層の両方にその有効性を知ってもらわなければなりませんでした」(嶺川氏)

そこで、「現行SMSにはできるだけ改修を行わずに運用変更もしない」「現行SMSのデータで”分析モデル”を確立して次世代SMSの機能要件設計に活かす」「新造船3カ国(日・中・韓)にSAPが導入できた事実を最大限に活かす」という前提の下、同社では次世代SMSの構築を開始した。

具体的には、データ品質管理を行うための「Informatica Data Quality」と、データ統合プラットフォーム「Informatica PowerCenter」を導入。データクレンジングの基本方針として、SMS自体のDBに手を入れるのではなく、現行SMSと同期したDBを別に構築し、そちらをクレンジングする手法を起用した。これにより、システム内での接続からプロファイリング、クレンジング、標準化、メタデータ管理までが可能になったのである。

峯川氏は「これらはシステム構築の局面だけでなく、本番のシステムアーキテクチャでも採用します」と語った。

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