BIツール「Tableau」の最新バージョンが公開 - 7桁郵便番号の可視化も

[2018/08/10 07:00]エースラッシュ ブックマーク ブックマーク

データ分析

米Tableau Softwareは8月7日、誰もが簡単にあらゆるデータをビジュアル分析できるBIツール「Tableau」の最新バージョン「Tableau 2018.2」をリリースした。これを受けて、日本法人のTableau Japanが新機能に関する記者発表会を開催したので、その様子をお伝えする。

データと従業員の間を埋める分析プラットフォーム

「現在では、すべての企業において、すべての従業員がデータを活用する、”データドリブンカンパニー”への変革が求められていますが、一方でこうした変革の重要性を理解しているものの、実際の構築に苦労している企業も多く見られます」

こう語るのは、Tableau Japan 社長の佐藤 豊氏だ。

Tableau Japan 社長の佐藤豊氏

苦労する理由として佐藤氏は、「組織内で公開されている活用可能なデータが限定的」「従業員のデータリテラシーが追い付いていない」ことなどを紹介。

こうした課題を解消するべく、Tableauは、「データと従業員の間に分析プラットフォームを構築し、あらゆるタイプの従業員が、多種多様なデータを利活用できる環境を作り出す」というコンセプトを掲げていると説明した。

7桁郵便番号対応が難しかった理由

最新バージョンにおける機能追加のポイントとして佐藤氏は、拡張機能で無限の可能性を生み出せる「ダッシュボードの拡張機能」や、基幹システムの運用管理を効率化できる「Tableauサービスマネージャー(TSM)」、インクリメント・ピーとの提携によって実現した「マッピング機能の拡充」などを挙げる。

特に大きな注目点として「マッピング機能の拡充」を強調し、「7桁郵便番号の可視化が可能になり、より精緻かつ応用力の高いマッピングを実現しました」と続けた。

インクリメント・ピーが提供した7桁の郵便番号データは、一般的な住所に対して割り当てられている「住所郵便番号」だけでなく、ビルおよびフロアに対して割り当てられている「ビル郵便番号」、事業所や学校、私書箱に対して割り当てられている「大口事業所・私書箱郵便番号」にも対応している。

ビル郵便番号と大口事業所・私書箱郵便番号に関しては変化するため、インクリメント・ピーの社内で定期的な更新を行っているという。

7桁の郵便番号が表す14万件以上もの地点情報を視覚的に地図上へプロットすることが可能に

インクリメント・ピーが提供する郵便番号データのイメージ

インクリメント・ピー 第二事業本部 本部長の但馬一幸氏は「今回はTableauでの採用を通じて、より多くの方に地図の便利さを知ってもらう良い機会をいただきました」と語った。

インクリメント・ピー 第二事業本部 本部長の但馬 一幸氏

より精緻なマッピングを実現する7桁郵便番号のジオコーディング対応

最新バージョン「Tableau 2018.2」において追加・強化された具体的な機能については、Tableau Japan セールスコンサルタントの芦谷 隆介氏が解説した。

豊富な機能の中から、特に重要度の高い「マッピング機能の拡充」「ダッシュボードの拡張機能」「Tableauサービスマネージャー(TSM)」「空間データの結合」「モバイルレイアウトの自動作成」という5つに絞り、デモンストレーションが披露された。

Tableau Japan セールスコンサルタントの芦谷隆介氏

なかでも「マッピング機能の拡充」については時間を割いて紹介。7桁の郵便番号が表す地点情報は14万件以上に及び、自動的に地図上へマッピングできるようにするのは簡単ではないという。

芦谷氏は「従来のバージョンでは3桁の郵便番号にしか対応しておらず、マッピングの粗さが目立っていたことに加えて、ポリゴンデータについても全国で主要な市区町村のみしかカバーできていませんでした。しかし今回、インクリメント・ピーからご提供いただいた地図データによって、7桁郵便番号のジオコーディング対応をはじめとしたマッピング機能が充実し、さらに簡単かつ幅広く活用できるようになっています」と語る。

従来データと新しいデータによるマッピングの違い

埼玉県のAED設置場所を表示したデモンストレーション

サードパーティ製の拡張機能を簡単操作で利用可能に

「ダッシュボードの拡張機能」は、ダッシュボードの裏側でExtensions APIが動作することにより、サードパーティが外部サーバで提供している拡張機能を容易に利用できるというもの。

芦谷氏は「現在、TableauはBIツールの域を超えて、プラットフォームと呼べる存在になっています。しかし、お客様の詳細な要望に応えるには、機能が十分でないのもまた事実です。そこで、ダッシュボードに拡張性を持たせることで、お客様自身で最適な機能を追加できるようになりました」と紹介する。

Tableauでは、従来からJavaScriptによる機能拡張の仕組みを提供していたが、「誰もがコードを書けるわけではない」(芦谷氏)とし、今回の最新バージョンに伴い新たに開設された『Extension Gallery』から、サードパーティ製の各種拡張機能をドラッグ&ドロップで簡単に導入できるようになった。

「Webブラウザにプラグインを入れるようなイメージですね。UIの面でも、まるでTableauの標準機能であるかのように、違和感なくお使いいただけます」(芦谷氏)

ドラッグ&ドロップ操作で標準機能にないボタンを追加

「サンキーダイアグラム」も簡単に追加できる。これまでも、Tableauの標準機能でも作成は可能だったが、ある程度の知識を必要としていた

なお、Extension Galleryには、同社の審査を通過した拡張機能のみが、掲載される仕組みとなっている。

サービスマネージャーや空間データの結合なども実装

また、Tableau Serverの管理を容易にしてくれる「Tableauサービスマネージャー(TSM)」も実装された。

Tableauサービスマネージャーを使うと、コマンドラインやパブリックREST APIに加えて、Webブラウザ経由で簡単に構成変更を行える。これまでネックとなっていた、VizQLサーバやバックグラウンダーの設定も容易に変更できるようになっている。

さらに、Tableauコミュニティから生まれたという新機能「空間データの結合」も実装されている。

これは、地点情報のような1つの共通属性をキーとして、さまざまなデータソースを結合できるようにしたもの。地域の境界情報と荷物の配送データを結合すれば、各地域からの注文数を分析できるようになるなど、多彩な利用方法が考えられる。

そのほか、ビジネスでのモバイルデバイス活用が進んむ昨今に向けて開発された「モバイルレイアウトの自動作成」も注目したい新機能のひとつだ。

デスクトップPCでは全体を俯瞰できるデータも、画面の狭いモバイルデバイスから見ると視認性に欠ける、といったことは多い。そこで最新バージョンでは、スマートフォンとタブレットでのデータ表示に最適化されたレイアウトを自動で作成。自動作成されたレイアウトをそのまま使うだけでなく、デバイスデザイナーでさらにカスタマイズすることも可能になっている。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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