マンション経営前に知っておきたい<6つのメリットとリスク>を解説

マンション・アパート経営

マンション経営を始めようと考えているものの「本当に儲かるのか」「損はしないか」と迷っていませんか。マンション経営を成功させるためには、あらかじめメリットやリスクについて知っておくことが大切です。

本記事では、長期的な収入による将来への貯蓄など、マンション経営における6つのメリットについて詳しく解説します。さらに5つのリスクや、3つのケース別にマンション経営を始める流れも紹介します。

最後まで読むことで、マンション経営のメリットとリスクの双方をしっかり理解できるようになるでしょう。

マンション経営の6つのメリット

マンション経営のメリットとして、以下の6つが挙げられます。

  • 長期の安定した収入
  • 融資を受けて資産運用が可能
  • 経営中のマンションを担保に新たな融資
  • もしものときの生命保険代わり
  • マンション経営による節税効果
  • 副業として始められる

メリットとして大きいのが、長期的な収入による将来への貯蓄が可能になることです。またアパート経営と比べると初期投資は大きくなる一方で、収入減が起きる可能性を減らせるといったメリットがあります。それぞれについて詳しくみていきましょう。

長期の安定した収入

マンション経営を行うことで、長期的に安定した収入が期待できます。マンションの家賃が大幅に下がる要因として、災害の発生など周辺環境が大きく変わり不便になることが挙げられます。しかし、滅多に起きることではないため、基本的には家賃が急激に下がる心配はありません。

また、戸建て賃貸やワンルームマンションと比較すると、マンションは部屋数も規模も大きいことが特徴です。たとえば同じ1部屋の空室が出た場合でも、戸建て賃貸は全く収入が入らなくなるのに対し、10部屋あるマンションなら収入減は10分の1だけとなります。

そして、超低金利が続く現在では自分の資産を預金したとしても、利回りは0.02%ほどと低いのが現状です。一方で、マンションは土地や建物も資産としての価値を持つため、所有すること自体が将来の収入につながります。

マンション経営をの収入について、詳細に知りたい人はこちらをご覧ください。

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融資を受けて資産運用が可能

マンション経営はローンを組むことができるため、初期費用や修繕費用を除けば、自己資金を減らさずに資産運用を始められます。マンション建設にかかる費用や借りられるローンは借入者によるものの、株やFXのように自己資金で全額持ち出す必要がありません。

またローンを完済すれば、最終的に土地と建物は自分の所有物になるため、自己資金を抑えつつ家賃収入でローン完済を目指すことで、将来的な資産を増やせるでしょう。自宅を購入するための住宅ローンと不動産投資のためのローンは、建物の収益性や担保の評価などが行われます。

ローンの利用も含めて検討したい人や、詳しく知りたい人はこちらの記事もおすすめです。

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経営中のマンションを担保に新たな融資

自己資金の持ち出しを最小限に抑え、2棟目のマンションを購入できます。1棟目のマンション経営がうまくいけば、そのマンションを担保にローンを借りられるためです。これを不動産担保融資(ローン)といい、一般的なローンと比べて次のような特長があります。

  • 借入限度額が高い
  • 金利が低い
  • 長期返済が可能
  • 連帯保証人が不要なことがある

融資を受けるまでに時間がかかることや、返済不能になると不動産を失うなど注意点もあります。十分に検討した上で、自己資金を持ち出さずに2棟目のマンションを購入できる手段があることは、マンション経営のメリットといえるでしょう。

もしものときの生命保険代わり

マンションそのものや、それに付随する保険を活用することで家族に資産を遺しやすくなります。住宅ローン契約時には、経営者である自分が死亡したり高度障害状態になったりした場合の保険として、団体信用生命保険に加入するケースがほとんどです。

団体信用生命保険が適用されると、マンション購入のためのローンの残高を保険会社が清算してくれます。家族にローンを残さずに済むほか、遺族がマンション経営を継続する場合は家賃収入を、売却した場合は売却代をそのまま得られることはメリットです。

マンション経営による節税効果

マンションと土地を所有する場合と、その価値と同額の現金を所有する場合とで比較すると、マンション経営を行うほうが節税効果が得られます。その理由は次の3つです。

  • 相続税評価額が同額の現金より低い
  • 固定資産税が軽減措置で軽くなる
  • 損益通算で他の所得と赤字を合算し全体の収支を低くできる

マンション経営を行っている土地は「貸付事業用宅地等」に該当します。相続税の申告期限まで引き続き事業を営んでおり、申告期限までに遺産分割を終えて申告書を提出している場合は、限度面積である200平米まで評価額が50%減額されます。

固定資産税評価額についても、更地の場合と比べてマンションが建てられている状態のほうが、建物・土地どちらも特例の適用が可能です。さらに都市部のマンションであれば、都市計画税の節税にも役立ちます。

また確定申告を行うことで、還付金が受けられるケースもあります。これは損益通算という方法で、給与所得など不動産所得以外の所得と合算することで、より適切な所得額をもとに税金を支払えます。還付金の額次第では、毎月の収支が赤字でも黒字に転換できることもあるため、サラリーマンなど不動産所得以外の収入がある人ほど、メリットが大きいでしょう。

マンション経営の節税について、詳細に知りたい人はこちらをご覧ください。

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副業として始められる

マンションの管理を専門業者に委託して基準を満たすことで、サラリーマンや公務員でも副業として始められます。副業が禁止されている大きな理由は、労働時間の増加によって本業へ影響が出る恐れがあるためです。業者に委託することで、本業へ影響が出る可能性がなくなりトラブルも減らせます。

ただし就業規則によっては、労働を伴う副業で収入を得ることを禁止している場合もあれば、いかなる場合でも副業は禁止と決められている場合もあります。就業規定を無視してマンション経営を行えば、懲戒処分の対象になるかもしれません。マンション経営を始める前にあらためて就業規定を確認し、本業に影響のない状態を整えましょう。

また、公務員の場合は「人事院規則14-8(営利企業の役員等との兼業)の運用について」に定められている一定の規模にならない範囲であれば、特別な申請なく副業としてマンション経営を始められます。一定の規模とは、次の2つの条件を満たす場合です。

  • 所有する独立したマンションが5棟10部屋以上ある
  • 不動産投資で得る収入が500万円以上

マンションが上記の規模を超えるようであれば、内閣総理大臣および所轄庁の長への自営兼業承認申請書などの提出や、所属する地方自治体の独自規定に基づいて許可を得る必要があります。事前に規則をしっかり確認しておきましょう。

マンション経営の5つのリスクと回避方法

マンション経営においては、リスク回避が成功へのカギを握ります。ここではマンション経営時に起こりうるリスクと、その回避方法を解説します。

空室や家賃滞納は対策を業者へ依頼

空室や家賃滞納が起きる可能性を考慮して対策を行いましょう。マンション経営で儲けるためには、空室が少なく家賃収入が支出より多い状態を維持し続ける必要があります。空室が増えて家賃滞納が続くと、ローンを借りてマンションを建てた場合は、返済が厳しくなるかもしれません。

しかし、空室対策のための広告や募集条件の変更は、個人で行うと失敗するリスクがあります。すべてを自分で行えば経費は抑えられますが、損をする可能性も否定できません。

そこで、あらかじめ賃貸管理会社や募集会社へ依頼し、空室対策や家賃滞納時の対応を任せてしまう選択肢も検討しておきましょう。

空室対策をどのように行うべきか、詳しく知りたい人はこちらの記事もおすすめです。

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融資額は将来の収入まで考慮して設定

マンションを建てる際にローンを利用する場合は、将来の収入まで考慮して借入額を決めましょう。余裕のない返済計画を立ててしまうと、その時点ではローン審査に通過できても、ちょっとしたトラブルで返済が難しくなる恐れがあるためです。

また、現在の低金利状態が今後も続くかどうかは分かりません。金利が上昇する可能性も踏まえ、堅実な返済計画を設定したり早い段階で繰り上げ返済を行ったりして、自己資金に余裕を持たせることも重要です。

立地条件を確認して災害リスクの軽減

マンションそのものに損害が出る要因のひとつとして、災害が挙げられます。そのため災害リスクに備えられるように、複数の保険へ加入しておくことが重要です。特に自前の土地を使う場合は、災害の少ない立地を選ぶことはできません。加入先として、次のような保険が挙げられます。

  • 地震保険
  • 火災保険
  • 家賃補償特約・保険

また、災害に遭いづらい地域を選ぶことも重要です。土地を購入する際は、地域のハザードマップを確認しましょう。国土交通省が提供するハザードマップポータルサイトのほか、各自治体が独自に過去の災害状況をまとめて、サイトから確認できるようにしている場合もあります。

中古マンションを購入する場合はハザードマップだけでなく、そのマンションの耐震基準も確認してください。建築確認申請日が1981年6月1日以降であれば、新耐震基準マンションです。

マンションの劣化を防ぐため定期的な修繕

修繕費を抑えて入居者離れを防ぐためにも、マンションは定期的に修繕を行いましょう。修繕が遅れるとマンションが劣化して、建物自体の価値が下がります。また快適性が失われれば入居者にとって魅力がなくなり、別の部屋を借りられてしまうリスクもあるでしょう。

大規模修繕は10~15年に1回が目安です。また壁の塗料の剥がれや共用部分のメンテナンス費用など、小規模修繕が不定期にかかります。費用はマンションの規模によってまちまちですが、高額だからと放置してしまうと費用がさらにかさみます。

中古マンションを購入する場合には、マンションの耐用年数はその後の修繕費や大規模修繕の時期、手放すタイミングなどに影響を与えます。

耐用年数について詳しく知りたい人は、次の記事もチェックしておきましょう。

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マンション経営が破綻する前に売却

マンション経営が破綻した段階で売却を検討すると、赤字が膨らみ自己資金にも大きな影響を及ぼす可能性があります。マンション経営は投資のため、儲けの出ないマンションを買うメリットがほぼ存在しないからです。

また、購入から時間が経過すると建物の価値が下がります。購入時と同額での売却は難しいため、ローン返済が困難になる恐れもあります。

将来的にマンションを相続してもらう可能性がある方は、問題を先送りして子供や配偶者に負担をかけないように、売却も選択肢のひとつとして常に念頭に置いておくことが重要です。

一括査定でマンションの価値を調査

マンションの価値を調査する際は、一括査定サイトを活用しましょう。マンション売却を得意とする不動産業者を探しやすいだけでなく、査定額を比較することで売却価格の相場もつかみやすくなります。

一括査定サイトを賢く利用するポイントは、複数のサイトで売りたいマンションの査定を受けることです。すべてのサイトに同じ不動産会社が登録されているわけではないため、複数のサービスを利用することで、より多様な不動産会社の査定結果を得たうえで、納得のいく依頼ができます。

一括査定サイトを利用するならすまいステップがおすすめです。不動産の売買仲介営業経験が5年以上で、宅地建物取引士の資格を保持する担当者が査定に対応してくれます。

初めての方におすすめの一括査定サイトは「すまいステップ」

■すまいステップはこんな人におすすめ
  • 初めてで不安だから実績のあるエース級の担当者に出会いたい
  • 厳選された優良不動産会社のみに査定を依頼したい
  • 悪徳業者が徹底的に排除された査定サイトを使いたい

以下の記事では、マンション査定におすすめの査定サイトと利用方法をランキング形式で紹介しています。売却をさらに具体的に考えたい方や、一括査定サイト選びに悩んでいる方におすすめです。

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3つのケース別 マンション経営を始める流れ

マンション経営を始める方法として、次の3つが挙げられます。

  • 自前の土地でマンション経営を始める
  • 土地も購入してマンション経営を始める
  • すでにあるマンションを購入して経営を始める

それぞれ進めていくうえで重要なポイントが異なるため、その点を踏まえて流れをみていきましょう。

自前の土地でマンション経営を始める場合

自前の土地や相続した土地で、土地活用を目的にマンション経営を始める場合は、以下のような流れで進めていきます。

  1. 規制の有無について調査する:法令による規制がないか調べる
  2. 自前の土地周辺の立地調査を行う:賃貸としての需要を調べる
  3. 建設会社や工務店、金融機関に相談しプラン作成
  4. 契約と金融機関へのローンの申し込み
  5. 工事着手と建物の登記
  6. 建物の引き渡し
  7. 開業届の提出
  8. 確定申告のための用意
  9. 入居者募集:管理会社との契約を検討する

土地によっては法律上の使用制限がかかっており、マンションが建設できないことがあります。自前の土地がある市区町村の都市計画課など、担当窓口で確認しましょう。

そのうえで、マンション経営によってどのような利益を得られるのか、具体的に分析する立地調査を受けます。不動産会社や建設会社に相談し、具体的な数値をもとに将来的な借入のシミュレーションや、節税効果を把握することで、本当にマンション経営を始めるべきなのかを決定していきます。

調査やプラン作成を行う際は、自分でも以下のような点を調べておくと、不動産会社や金融機関などへ問い合わせる際に、より具体的に相談できるでしょう。

項目 注目点
生活環境
  • 近隣の商業施設
  • 小中学校や保育園など子供に関連する施設の有無
  • 役所など公共施設の有無
  • 上下水道の有無
賃貸マンション・アパート 近隣のアパートやマンションの入居状況
周辺の公共交通機関
  • バス停や駅の有無
  • 自前の土地までのアクセス方法(時間や距離など)

自前の土地を活用するためにマンション経営を検討している方は、さらに詳しくメリットやデメリットが分かる以下の記事もおすすめです。

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土地探しからマンション経営を始める場合

土地を探して購入する必要がある点を除けば、基本的な流れは「自前の土地でマンション経営を始める場合」と同様です。

  1. マンション経営について基礎知識を身につける
  2. 希望する物件情報を決める:物件のタイプや駐車場の有無
  3. 希望する土地を探して土地調査を受ける
  4. 建設会社や工務店、金融機関に相談しプラン作成
  5. 契約と金融機関へのローンの申し込み
  6. 工事着手と建物の登記
  7. 建物の引き渡しや開業届の提出
  8. 確定申告のための用意:青色申告届など
  9. 入居者募集:管理会社との契約を検討する

大きな違いは土地の購入から始めるため、自前の土地を利用する場合と異なり、希望する規模や環境でマンション経営が始められるという点です。立地条件は賃貸需要に直結して重要なポイントを占めるため、より利益の得やすい立地を探せます。

しかし需要が高い土地は、土地自体の価格が高かったり競合物件が多かったりなど、経営を始めるための課題が多いことも事実です。そこで土地探しを行う際は、以下のように建てたいマンションの条件を決めておくと、希望に合った土地が見つけやすくなります。

建てたいマンションの条件 条件の候補
予算 土地込みで5,000万円以下、土地のみで3,000万円以下 など
マンションの階数 平屋・2階建て など
部屋数 1戸・50戸未満 など
最寄り駅からの分数 徒歩5分以内、車の有無 など
周辺環境 自然が近い、近隣に商業施設がある、駐車場スペースが得られる など

マンションを購入して経営を始める場合

中古マンションを購入して新たなオーナーとして経営する場合は、次のような流れで進めます。

  1. マンション経営について知識を得る:不動産会社のセミナーなどに参加
  2. マンション経営をする目的を絞る
  3. 希望する物件情報を決める:物件のタイプや駐車場の有無
  4. 資金計画と管理方法のシミュレーションを行う
  5. 購入したい中古マンションを探す
  6. 契約と金融機関へのローンの申し込み
  7. 購入と建物の登記
  8. 建物の引き渡しや開業届の提出
  9. 確定申告のための用意:青色申告届など
  10. 入居者募集:管理会社との契約を検討する

中古マンションと一口にいっても、実際にはさまざまな種類があります。メリットとデメリットも異なるため、リスクも加味しながら、自分に合うマンションを購入することが重要です。

中古マンションの所有形態 メリット デメリット
一棟所有
  • 空室による収入減を抑えやすい
  • 金融機関から融資を受けやすい
  • 投資金額が高額になる(5,000万円以上)
  • 将来のハイリスク(災害など)に備える必要がある
区分所有
  • 初期費用を抑えやすい
  • 複数所有でリスク分散ができる
  • 次の買い手候補が見つかりやすい
  • 複数所有しないと家賃収入が少ない
  • 地域によっては需要がないことがある

また、いずれの場合も古いマンションは室内外の修繕費がかかってしまうため、実質的な利益が少ない可能性があります。中古マンションを購入する際は、購入費用だけではなく将来的な維持管理費も含めて検討しましょう。

マンション経営について、基礎的な情報から知りたい人はこちらをご覧ください。

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マンション経営で知っておくべき基本の数字

ここでいう基本の数字とは、次の3つを指します。

  • 初期費用
  • ランニングコスト
  • 利回り

初期費用はマンション経営を行うにあたり、どの程度の費用がかかるのかを知るために必要です。またランニングコストを理解することで、いくら収入があれば赤字ではなく黒字になるのかを具体的に把握できます。

そして利回りは、マンション経営で儲けを出す仕組みの理解に欠かせません。ここではそれぞれの数字について、自前の土地にマンションを新しく建てることを前提に解説します。

マンション経営の初期費用

初期費用として必要な費用を、項目ごとに表にすると次のようになります。

項目 金額(目安)
建築費用
  • 鉄骨造(S造):50万~80万円/1坪
  • 鉄筋コンクリート造(RC造):70万~100万円/1坪
  • 鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造):90万円以上/1坪
付帯設備のための工事費 建築費用全体の20%
不動産取得税 固定資産課税台帳に登録された価格に対し土地は3%(該当土地の課税標準額×1/2)、建物は4%をかけたもの
印紙税 工事請負契約書や金銭消費貸借契約書に表記された金額によって異なる
所有権保存登記 固定資産課税台帳に登録された価格に対し0.4%(50平米以下なら軽減税率0.15%)適用
抵当権設定登記 固定資産課税台帳に登録された価格に対し0.4%(50平米以下なら軽減税率0.1%))適用
ローン手数料 保険料や事務手数料
登記費用(司法書士への手続き依頼) 10万円前後
各種保険料 建物の材質などによる
物件管理会社への依頼費用 賃料の5%

“参考:財務省登録免許税に関する資料

“参考:東京都主税局不動産取得税|税金の種類

上記の表から分かるように、初期費用は建てるマンションの構造や付帯設備など、さまざまな要因によって上下します。費用がかかりすぎると負担になりますが、一方で初期費用を抑えすぎるとマンション経営がうまくいかなくなるかもしれません。

入居者にとって魅力的なマンションをつくれなくなり、空室リスクを常に抱え込む恐れがあるためです。すると、あとからリフォーム工事を追加で発注する羽目になり、さらに費用がかさむ恐れもあるでしょう。

このほかにも、以下の記事ではマンションの初期費用について、紹介しています。ぜひ参考にしてマンション経営を準備してください。

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マンション経営のランニングコスト

マンション経営のランニングコストとして、次のような費用が挙げられます。

項目 費用
管理費(委託費) 家賃収入の5~13%ほど(管理会社や依頼範囲によって異なる)
広告費 家賃収入の5%ほど
ローン返済 返済計画により異なる
固定資産税 固定資産税評価額×1.4%
都市計画税 固定資産税評価額×0.3%
所得税 「家賃収入からローン利息・減価償却費・登記費用などを差し引いた残金」+「給与所得」×20%
住民税 「家賃収入からローン利息・減価償却費・登記費用などを差し引いた残金」+「給与所得」×10%
修繕費 家賃収入の7%ほどが目安

全体を合計すると、毎月収益の25%がランニングコストになるとされます。たとえば収益が20万円あったとしたら、そのうちの5万円がランニングコストです。日々こまめにメンテナンスを行い、修繕費が高額になりすぎないようにすることも重要です。

マンション経営の利回り

利回りとは初期投資を回収できる早さを示した指標です。ランニングコストを考慮しない「表面利回り」と、ランニングコストも含めた「実質利回り」の2通りの指標で示されます。それぞれの違いを表で示しました。

利回り 表面利回り 実質利回り
使われる数字 年間家賃収入と物件購入価格 年間家賃収入と諸経費(ランニングコストや建設費など)と物件購入価格
メリット
  • すぐに計算できる
  • 分かりやすい
  • より現実的な数値が分かる
  • 経営前の判断に利用できる
デメリット 簡易的な数値なので判断の指標には向かない 諸経費に含まれる項目によっては実態と異なる恐れがある

表面利回りは分かりやすいため、不動産の広告に使われることが多い数値です。実質利回りのほうがより現実的ではありますが、諸経費に含まれる項目が少ない場合は適切な数値が計算されない恐れがあります。

表面利回りの計算式は以下の通りです。

表面利回り=年間家賃収入÷物件購入価格×100

続いて、実質利回りは以下の式で算出されます。

実質利回り=(年間家賃収入ーランニングコストや税金、建設費など)÷物件購入価格×100

一般的には利回りは収益の目安として利用され、理想ラインは実質利回りで3~8%とされます。自前の土地に5,000万円のマンションを建てたとして、計算してみましょう。

実質利回りは3%
頭金は2,000万円を用意
金利2%の不動産ローン3,000万円を35年で契約
5,000万円×3%=年間家賃収入150万円(修繕費等を支払った後)
1年の返済額=約120万円

8%の場合は年間家賃収入が400万円となるため、さらに収益が上がります。しかし、利回りが高いだけでは本当に儲かるとは限りません。あくまでも空室が埋まり、家賃収入がしっかり得られていることが前提となるためです。

その理由や、マンション経営の儲かる仕組みについて詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてください。

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マンション経営を始める前のよくある疑問

ここでは、マンション経営を検討する方が持ちやすい3つの疑問について解説します。

  • マンション経営は法人化したほうがよいか
  • 経営失敗した売却困難なマンションは手放せるか
  • マンション経営で確定申告は必須なのか

マンション経営は法人化したほうがよいか

マンション経営の法人化によって、利益をより高めつつ法人化のメリットを多く得られるのは、次の3つのうちいずれかに当てはまる場合です。

  • すでに自営業や会社役員として法人を有する方
  • 3棟以上のマンション購入など投資規模が多額な方
  • マンション経営など不動産収入が年1,000万円を超える方

法人化によるメリットは、所得税を法人の税率で支払えることや、経費計上できる範囲が広がり節税対策ができることです。また借りる人からも「企業が経営しているなら安心」と感じてもらいやすく、入居先として選んでもらいやすくなる場合があります。

ただし法人化するためには登記費用や維持管理費用、社会保険への加入費などがかかり、初期投資が欠かせません。したがって、サラリーマンで小規模なマンション経営を考えているという場合には、法人化が向いていないことがあります。なぜなら法人化に必要な経費が利益を上回り、赤字になる危険性があるためです。

自分が目指すマンション経営の規模や得られる利益に合わせて、法人化を検討しましょう。

経営失敗した売却困難なマンションは手放せるか

マンション経営に失敗した状態でも、不動産買取という売却方法で手放せる可能性があります。マンションの経営に失敗した状態とは、次のようなケースです。

  • 入居者が現れずに毎月ローンを自腹で支払い続けている
  • 何年も赤字経営が続く
  • 修繕費や家賃の値下げで当初の利回りが実現できない

このような状態になってしまうと、マンション経営による利益が何年たっても得られません。そこで考えられるのが不動産買取です。簡単にいえば、不動産会社に物件を買い取ってもらう売却方法で、次のようなメリットが得られます。

  • 売却額に納得できればすぐに売れる
  • 仲介手数料が不要
  • 現金が確実に手に入る
  • 不動産会社の担当者のみ対応すればよいので時間がかからない

ただし、不動産買取に購入者を探してもらう仲介売却と比較すると、2~3割安く売れることが多いとされます。そのため、不動産買取のほうがメリットが大きくなるかどうか、複数の不動産会社から見積もりを取ったうえで、十分に検討することをおすすめします。

マンション経営で確定申告は必須なのか

結論からいえば、確定申告はマンション経営において必須です。その理由は2つあります。

  • 不動産所得が20万円を超えている場合は確定申告が必須
  • 不動産所得が20万円を下回るが、他にも収入がある人は確定申告で損益通算できる

損益通算とは、マンション経営で出た赤字(不動産所得<経費)を給与所得と清算することで、課税所得額をより正確に申告することです。確定申告により税金を多く支払わずに済むため、たとえマンション経営による所得が20万円を下回ったり、赤字になっていたりしても確定申告を行うことが重要といえます。

マンション経営で経費となる費用にはどのようなものがあるのか、確定申告はいつまでにすればよいのか、詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

アパート経営で落とせる経費を一覧化!注意点も知って正しく申告を
帳簿付け(仕訳)がスムーズに進まないと確定申告の期限までに間に合わなくなるばかりか税金で損をしてしまう可能性も。そこで本記事では、アパート経営に関する必要経費の考え方、必要経費として落とせるもの・落とせないもの、注意点について解説します。

まとめ

マンション経営というと、いくつものメリットに目が向いてしまいがちですが、デメリットやリスクを見落としてしまうと経営失敗に陥る可能性があります。デメリットを比較し、自分の土地や予算に合う規模のマンション経営がスタートできるように、まずは基礎知識を身につけましょう。

会社の規定で副業が禁止されている場合も、勉強はいつでも始められます。今回紹介した記事や内容を参考に、納得のいくマンション経営をスタートさせましょう。

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