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財産分与で発生する税金って?起こりやすいトラブルを知って事前に対策

不動産売却
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離婚に悩みはつきものですが、その中でも気になるのが財産分与の問題です。財産分与をきちんと行わなければ予想外のトラブルに発展することもあるので、可能であればお互いの合意のもと争いなく済ませたいですよね。

その際には、分与する財産の内容も重要ですが、大きな出費になる可能性のある税金の対処も重要となります。でも、財産分与においてどんな税金がかかってくるのか知っている人はなかなかいないですよね。

今回は、財産分与でかかる税金についての基礎知識から、節税対策まで詳しく説明します。本記事を読んで財産分与の税金についての知識を身に付け、その負担を少しでも軽くできるように節税対策をしましょう。

財産分与で支払う税金の基本

まずは、財産分与で発生する税金についてまとめます。条件によってはかからないものもあるため、それぞれの状況にあわせて考えながら読み進めてください。

財産分与でかかる可能性がある税金は以下の通りです。

  • 贈与税
  • 登録免許税
  • 譲渡所得税
  • 不動産取得税

それぞれの特徴や条件を次で確認していきましょう。

均等に分与した財産に贈与税はかからない

贈与税とは、個人から財産を渡されたときにかかる税金のことです。離婚による財産分与の場合は夫婦二人の財産を分配し、財産関係を清算して離婚後の生活を保障するという側面が強いです。また、一方からあげたりもらったりするというものではないため、基本的に贈与税はかからないと考えてよいでしょう。

財産は均等に分配することが一般的ですが、そのような場合には贈与税について考える必要はありません。贈与税がかかってしまうケースについては以下で紹介します。

贈与税がかかってしまう2つのケース

贈与税がかかるのは以下の2つのような場合です。

  • 分与された財産の額が婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の額やその他すべての事情を考慮してもなお多過ぎる場合:この場合は、その多過ぎる部分に贈与税がかかることになります。
  • 離婚が贈与税や相続税を免れるために行われたと認められる場合
    この場合は、離婚によってもらった財産すべてに贈与税がかかります。

引用元:国税庁 引用箇所:「離婚して財産をもらったとき」(2020年11月時点)を参考に編集

つまり分与の割合が極端に偏っていて、どちらかの財産を渡したと見なされるような場合や、贈与税や相続税の負担から逃れるために離婚したと考えられる場合は、贈与税が課せられるということです。

双方の話し合いや合意に基づいていたとしても、どちらかに極端に偏った形で財産が分けられてしまうと、その額に応じた贈与税が課せられるため注意しましょう。参考のために贈与税の計算式をご紹介します。

贈与税=(年間贈与金額-基本控除110万円)×税率-控除額

いくらから贈与税がかかるかは不明

極端に偏った額の分与があれば贈与税がかかりますが、その「偏った額」に明確な指標は設けられていないという事実もあります。日本の税金を管理している国税庁も、明確な判断基準を示していません。婚姻中の家庭状況や離婚理由、経済状況などのさまざまな要件によって判断されるため、一概に「この価格で」と言えないのが現実でしょう。

しかし離婚における財産分与について、飛びぬけて大きな額でない限りは贈与と判断されないことが多いです。裁判による離婚で行われた分与はもちろん、個人間での分配についても、どちらかが著しく損や得をするような状況でない限りは、贈与税はかからないと考えてよいでしょう。

贈与税がかかるのか心配であれば、弁護士や税理士など専門家に相談することをおすすめします。

財産の名義変更には登録免許税がかかる

不動産などの名義登録が必要な財産に関しては、財産分与によって名義の変更を行う場合にその登録免許税が課せられます。これは登記の際に納めることになるため、基本的には財産を取得した側が負担することが一般的です。

登録免許税の価格は、その財産の価値に税率をかけて計算しますが、財産分与による登記の税率は2%とされています。例えば3,000万円の価値がある土地の名義変更登記を行うと、登録免許税は60万円です。

登録免許税は、その財産を取得した側が負担するのが一般的ですが、数十万円の負担は決して少ないとはいえないため、事前に登録免許税の納税額も含めた話し合いをしておくとよいでしょう。

譲渡所得税は財産を渡す側が支払う

譲渡所得税は、資産を譲渡して得た利益に対して課せられる所得税の一種です。譲渡した時点での価値から、それを取得した際のコスト(取得費)と譲渡にかかったコスト(譲渡費用)を差し引いて、プラスになれば譲渡所得税の課税対象になります。

譲渡所得税={譲渡物の時価-(取得費+譲渡費用)}×税率

このときの取得費と譲渡費用に含まれるものに関しては、国税庁の「取得費となるもの」「譲渡費用となるもの」を参照してください。

建物に関しては経年劣化が見込まれるため、購入時にかかった取得費よりも価値が上がることは少なく、課税の可能性も低くなります。しかし、土地は周辺環境の変化に伴って急騰することも考えられるため、譲渡の際に税金がかかることがある点には注意が必要です。

例えば所有する土地の時価が購入時の3,000万円よりも上がり、5,000万円になった場合を例にして考えてみましょう。夫婦間の譲渡では、譲渡費用はかからないことが多いため省いて考えます。譲渡所得税の税率は以下のように所有期間によって異なります。

所有期間 所得税率 住民税率 復興特別所得税
短期所有(5年以下) 30% 9% 2.1%
長期所有(5年超) 15% 5%

譲渡する土地を5年を超えて所有していた場合は、以下のように計算できます。

譲渡所得税=(5,000万円-3,000万円)×15%=300万円

実際には課税所得に応じて、住民税や令和19年12月31日までは復興特別所得税もかかるため、不動産の譲渡も慎重に行わなくてはなりません。

不動産取得税が発生する可能性もある

不動産取得税とは、不動産を取得した場合に課せられる税金ですが、税額は以下のように計算します。

不動産取得税=固定資産税評価額×税率3%

固定資産税評価額はその不動産の評価額のことで、税率は居住用でない家屋の場合は4%になるため注意しましょう。

不動産取得税は、財産分与では基本的に発生しない税金です。ただし、以下のような場合に限っては課税されることがあるため、慎重に話し合いを行う必要があります。

  • 夫婦で2分の1ずつ所有していた不動産を、片方が財産分与によりすべての所有権を持った場合
  • 慰謝料や扶養料の代わりとして不動産を譲渡された場合

財産分与で支払いが続く税金とは

財産分与によって所有した財産の種類によっては、その後毎年税金を納めなければならないものもあります。どのようなものを分与すると、どのくらいの支払いが必要になるのかという例を紹介します。

不動産に発生する税金

財産分与によって不動産を手にすると、不動産に課せられる税金の納税者としての役割も受け継ぐことになります。不動産に課せられる税金の主なものは固定資産税都市計画税の2つで、それぞれの計算式は以下の通りです。

固定資産税=固定資産税評価額×本則税率1.4%
都市計画税=固定資産税評価額×最高税率0.3%

固定資産税評価額は、毎年市町村(23区は東京都)から送付される納付書に記載があります。どちらも不動産の価値に応じて、それに税金をかけ合わせた金額を納める地方税です。

固定資産税は基本的にすべての不動産に課せられますが、都市計画税に関しては、市街化区域とされている地域に属する不動産にのみ課せられます。その税率は最高で0.3%と指定されてはいるものの、地域によって異なるため、管轄する自治体のホームページなどで確認しましょう。

固定資産税に関しては、住宅用地であれば受けられる次のような減税制度があります。

住宅用地区分 内容 減税措置
小規模住宅用地 200m²以下の部分 評価額×1/6
一般住宅用地 200m²超の部分 評価額×1/3

固定資産税などの税金のほかにも、不動産を維持していくためにはさまざまなコストがかかります。家の維持費用について詳しく説明している以下の記事もおすすめです。

家の維持費は年間いくら?一戸建てとマンション維持費の差を徹底比較
夢のマイホームを計画を進める前に、持ち家にどれほどの維持費がかかってくるのかを知ることは重要です。この記事で取り上げている戸建てとマンションの維持費内訳を参考にすると、マイホーム購入後の負担を減らせます。また、中古住宅にかかる維持費も合わせて紹介しています。

地価税は一時的に停止している

地価税とは簡単にいうと、土地に課せられる国税のことです。バブル期の地価高騰を抑制するためや、土地の有無による資産格差を改めるために設けられた税制でした。しかしバブルが崩壊して地価の下落が続いた状況下で、平成10年度分から課税が停止されました。

情勢から考えても、しばらく課税されることはないと見られていますが、税制度が廃止されたわけではないので、将来再び課税が再開されることも考えられます。

自動車に関する税金

自動車を所有すると、たとえ使用しなかったとしても自動車税軽自動車税が課せられます。自動車税は、毎年4月1日時点の所有者に納税義務が課せられる地方税で、排気量によって税額が異なります。

乗用車排気量 年額 新車登録が令和1年10月1日以降
1,000cc以下 29,500円 25,000円
1,000cc超1,500cc以下 34,500円 30,500円
1,500cc超2,000cc以下 39,500円 36,000円
2,000cc超2,500cc以下 45,000円 43,500円
2,500cc超3,000cc以下 51,000円 50,000円
3,000cc超3,500cc以下 58,000円 57,000円
3,500cc超4,000cc以下 66,500円 65,500円
4,000cc超4,500cc以下 76,500円 75,500円
4,500cc超6,000cc以下 88,000円 87,000円
6,000cc超 111,000円 110,000円

参考:東京都主税局「自動車税

上記の自動車税に対して、軽自動車税に関しては排気量や重量に関係なく一律で10,800円です。

財産分与で車を得てそのまま使用する予定であれば、このほかにも自動車重量税やガソリン税などの税金も課せられるため注意しましょう。

財産分与におすすめの節税対策4選

財産分与はさまざまな税金と隣り合わせであることが、おわかりいただけたかと思います。では、その税金の負担を少しでも減らすために、節税対策を4つ紹介します。

財産分与はお金を中心に行う

離婚による財産分与は、その後の生活を保障するためのものであり、基本的に非課税とされています。税金がかかるのは所有物の名義を変更する場合や、何かを譲渡して利益が生じた場合に限られます。つまり現金での分与には税金が課せられず、不動産や車など物での分与には、税金が発生する可能性が高いといえるでしょう。

所有している不動産や車を売却してから現金で財産分与を行うことで、不動産取得税や贈与税、譲渡所得税などの課税を避けられます。不動産の売却方法については、後ほど詳しく解説していきます。

3,000万円の特別控除を離婚後に使う

不動産を贈与すると、場合によっては譲渡所得税がかかってしまいます。ただし特別な関係にない人への売却であれば、3,000万円の特別控除制度が利用できる可能性があります。

3,000万円の特別控除はマイホームを売った時に適用される特例で、所有期間にかかわらず課税譲渡所得から最高3,000万円までを控除することができる制度です。以下でその要件を見てみましょう。

  • 自分が住んでいた家を売るか、住まなくなった日から3年経過する年の12月31日までに売却すること
  • 他の控除制度を利用していないこと
  • 親子や夫婦など特別な関係のない人への売却であること

この条件のなかで注目したいのが、夫婦など特別な関係のある人への売却は、この特例を受けることができないという点です。離婚前に譲渡して譲渡所得税が課せられるようなら、離婚が成立するまで待ってから譲渡することをおすすめします。

マイホームは10年以上所有してから売却

3,000万円の特別控除は、基本的にほかの控除制度と併用することはできませんが、10年超所有軽減税率については併用してお得に不動産を手放すことができます。10年超所有軽減税率についても、マイホームに限って適用される軽減措置です。所有している不動産の条件によっては、10年以上の所有期間を経てから売却したほうがお得になるかもしれません。

軽減税率の要件を見てみましょう。

  • 日本国内の自分の家を売却すること
  • 住まなくなった日から3年経つ年の12月31日までに売却すること
  • 売却した年の1月1日時点で所有期間が10年を超えていること
  • 3,000万円特別控除以外の他の特例を利用していないこと
  • 親子や夫婦など特別な関係のない人に売却すること

軽減税率が適用された場合は、譲渡所得税を以下のように計算できます。

課税譲渡所得額 税額
6,000万円以下 譲渡所得×10%
6,000万円超 (譲渡所得-6,000万円)×15%+600万円

参考元:国税庁 参考箇所:「マイホームを売ったときの軽減税率の特例」(2020年11月時点)

5年を超える長期所得であっても税率は15%なので、例えば控除額を差し引いても3,000万円の所得があれば、税額は通常450万円です。しかし軽減税率が適用されれば300万円になり、150万円もお得になったことがわかります。

とはいえ、この制度を利用するために何年も保有してしまうと、その分の維持費もかかってくるため、売却時期は計画的に考えたほうがよいでしょう。

婚姻期間が20年以上なら配偶者控除

財産分与によって贈与税がかかってしまう場合は、婚姻期間によって控除が受けられる可能性があります。これを配偶者控除といい、贈与税には基本控除の110万円を含めて計算します。配偶者控除では、基本控除とは別途で最高2,000万円までの控除を受けることが可能です。

控除が受けられる条件は以下の通りです。

  • 夫婦の婚姻期間が20年を過ぎた後に贈与があった場合
  • 居住用不動産またはそれを取得するための金銭であること
  • 贈与を受けた翌年の3月15日までにその居住用不動産に住み、その後も住み続けること

このような条件を満たす場合は、離婚前に譲渡を行い所定の手続きを済ませることで、税負担を抑えることができます。

不動産を売却するときのポイント

財産分与は、資産をなるべく現金化したほうが税金対策になります。財産分与の問題でも多く取り扱われる不動産について、売却して現金化する場合におさえておきたいポイントを3点まとめました。

物件売却でローン完済を目指す

不動産を購入する際は、住宅ローンを組んでいる人がほとんどかと思います。長期間でローンを組んだために、離婚が決まった時点でも、まだ支払いが終わっていないというケースも多いでしょう。

その場合は不動産を売却し、その売却価格でローン残債をすべて返済することが一般的です。ローンを完済できればその後の支払いについて揉めることもなく、得た利益に関しては均等に分けるだけでよいのでスムーズでしょう。

また、売却価格で残債を払いきれない場合(オーバーローン)でも売却はできますが、自己資金で補填する必要があるなど少々複雑です。その後の支払いについても、当人同士でしっかりと話し合っておく必要があります。

ローンが残っている家の売却や、オーバーローンについてはこちらの記事で詳しく解説していますので参考にしてみてください。

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住宅ローンにおけるオーバーローンとは?メリットやデメリットを解説
住宅の購入価格以上に融資を受けるオーバーローンのメリットとデメリット、利用にあたっての注意点について解説します。住宅の購入代金と諸費用以外の用途でローンを利用すると契約違反となるので、金融機関の規約を守って計画的にローンを組みましょう。

高く売却したいなら一括査定で相場を知る

オーバーローンを避けるためにも、なるべく高く売却できたほうがその後のトラブルを避けることにもつながります。売却価格を高くしたいなら、不動産の一括査定サービスを利用して、複数の不動産会社に査定を依頼しましょう。

数件の査定額を比べることで、より高額査定してくれる不動産会社を選ぶことができます。さらに担当者の力量や対応を比較することで、適切に不動産を評価してくれる不動産会社を選ぶことも可能でしょう。

おすすめの一括査定サイトは「すまいステップ」

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その他の一括査定サイトや選び方について詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

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売却する期間は余裕をもっておく

離婚を理由としている売却には、なるべく時間をかけずに行いたいところでしょう。しかし短期間で売却しようとすると、本来の価値で売却できずに無理な値引き交渉に応じてしまい、結果的に損をしてしまうこともあります。早く売ることだけを考えるのではなく、その後の資金を残すためにも余裕を持った売却計画を立てることが大切です。

通常の不動産仲介による売却であれば、売却まで3~6ヶ月程度はかかってしまうことが一般的です。離婚が決まった段階で不動産会社に査定を依頼するなど、早めの行動を心掛けましょう。

もしどうしても早く売却したいのであれば、不動産会社による買取を依頼するとよいです。購入希望者を募ったり内覧を行ったりするなどの手間がかからないため、迅速な売却を期待できます。ただし、相場の7~8割程度の価格での売却になる可能性があるため注意しましょう。

不動産売却の流れや目安の期間について詳しく知りたい方は、下記の記事もおすすめです。

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不動産買取についての詳細はこちらを参考にしてください。

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財産分与で起きる3つの税金トラブル

財産分与に関して起こる恐れがある税金トラブルの例を3つ紹介します。これらはすべて未然に防げるトラブルのため、しっかりと把握しておきましょう。

相手が滞納した税金の支払いを求められる

財産分与は、婚姻中に二人が作った財産を清算する目的で行われます。それはプラスの資産に限られたものではなく、ローンなどの借金や滞納していた税金などのマイナスの資産に関しても同様です。

離婚前から、相手に税金の滞納があった状態で財産分与を行った場合は、自分が相手に代わって税金を徴収されてしまうケースがあります。これは、納税義務を逃れるために行った財産分与と見なされたことに由来します。このようなことがないように、離婚前にお互いのマイナスの資産を清算しておく必要があるでしょう。

税金について理解しないまま財産分与をして多額の請求

財産分与にかかる税金について、理解を深めておくことは何よりも大切です。どのような場合に税金がかかるのかを考えずに財産を分けてしまい、思わぬ出費に生活が危ぶまれたケースも発生しています。

特に現金以外の財産を分与する場合には注意が必要です。土地などを譲渡したときに、想像以上に時価が上昇していて譲渡所得税を請求された例も少なくありません。贈与する前に土地の価格を確認したり、適用できる特例がないかチェックしたりするなど、一度立ち返って考えることをおすすめします。

偏った分配の財産分与で脱税の疑い

たとえお互いの合意のうえであったとしても、個人間で行われた財産分与は、分け方によっては脱税を疑われてしまう恐れもあります。

贈与税がかかる条件として、分与が極端に偏っている場合や、納税を逃れるための離婚と見なされた場合が挙げられます。この判断に明確な基準はなく例は少ないものの、二人の資産に極端な偏りを設けてしまうと徴収されてしまいかねません。

またそれを撤回するために、元夫婦で再度の話し合いや手続きが必要になるなど、トラブルに発展しかねないので注意が必要です。

税金のトラブルを起こさない財産分与の方法

財産分与で税金トラブルが発生してしまうと、離婚問題が完結したあとにも連絡を取り合う必要があるだけでなく、余計なコストをかけることにもつながります。そこで、トラブルを起こさないためにできる対策を以下にまとめました。

共有財産を漏れなくリストアップする

財産分与の対象になる財産は、すべて把握しておかなくてはなりません。財産分与が終了してから把握漏れが判明すると、処理がより困難になります。まずは、共有財産をすべてリストアップしていくことから始めましょう。

財産分与の対象となる共有財産は次の通りです。

  • 不動産・自動車
  • 保険料
  • 退職金
  • 年金
  • ローンや借金

財産分与の条件を書面で残す

口頭での分与交渉は争いのもとです。例えば節税のために、離婚後に売却すると決めた家を相手がそのままにしていても、売却の取り決めをしたことが証明できなければとがめることもできません。トラブルを防ぐ目的としてはもちろん、万一トラブルが起きてしまったときの備えとしても、財産分与の条件は書面で残すことをおすすめします。

離婚に関する話し合いの際には、離婚協議書に取り決められたことを記しておくとよいです。財産分与のことはもちろん、養育費などの支払いについての取り決めなど、すべてを網羅できるように作成すると便利です。離婚協議書は必ず2部作成し、一人1部ずつ保有しておくようにしましょう。

可能であれば、作成した離婚協議書は公正証書として作成すると、より信頼のおける書類になります。公正証書にするためには公証役場におもむく必要がありますが、約束が守られなかった場合に、裁判の手続きなく差し押さえなどの強制執行手続きを行えるなどメリットは多いです。

離婚に強い弁護士に相談をする

税の仕組みは複雑で細かいですが、さらに税制度は少しずつ改正されたり軽減制度が導入されたりなど、最新の情報を把握しておくことは難しいです。

わからないままにして財産分与を行うと、思いがけないトラブルに発展したり、本来払わないで済んだ税金を支払ったりすることになりかねません。理解できないことはそのままにせず、弁護士や税理士など専門家に相談することで解決を図りましょう。

専門家への相談は料金がかかることも多いですが、弁護士事務所によっては相談だけなら無料で行っていたり、公的な機関で無料相談会などが行われていたりすることもあります。多少のコストがかかっても得るものは大きいため、専門機関を利用することも選択肢に含めて検討しましょう。

まとめ

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財産分与でも、場合によっては税金がかかることがあります。ただでさえ体力を使う離婚協議に加えて、税金トラブルに頭を抱えるようなことがないように、しっかりと対策を取る必要があるでしょう。

分与の対象になる共有財産を余すことなくリストアップしたら、まずは税金について理解を深めることが大切です。自分だけでなく相手にも理解してもらうことで、誤りや漏れを未然に防ぐことができます。

税金に関する正しい知識を身につけ、状況に合わせて実施できる節税対策を行うことで、トラブルのない財産分与を目指しましょう。

※「マイナビニュース不動産査定」は以下に記載されたリンク先からの情報をもとに、制作・編集しております。
https://www.land.mlit.go.jp/webland/
https://www.rosenka.nta.go.jp/
https://www.retpc.jp/chosa/reins/
https://www.land.mlit.go.jp/webland/servlet/MainServlet
https://www.zentaku.or.jp/cms/wp-content/uploads/2022/02/2021-fudousan-anke-to.pdf


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