不動産の売却を成功させるには、優良な不動産業者を選んで仲介を依頼することが最も重要です。信頼のおける不動産業者と出会うことができれば、早期売却・高額売却も夢ではありません。
しかし、いざ不動産を売却しようと思っても「どのような不動産業者を選べば良いのかわからない」「業者がたくさんあって迷ってしまう」とお悩みの方も多いのではないでしょうか?
信頼できる不動産業者を見極めたいなら、正しい知識を身に付け、効率的に業者をふるいにかけることが必要です。本記事では、不動産業者選びに役立つコツや注意点をまとめました。この記事を参考に、後悔のない不動産売却の成功を目指しましょう。
不動産一括査定サイト利用者が選んだおすすめサービスTOP3
この記事を読まずに、先におすすめの査定サービスを知りたい人におすすめなのが、以下の3サービスです。 マイナビ編集部で実施した独自アンケート結果による「おすすめの不動産一括査定サービスTOP3」です。実際の利用者の声と編集部の知見が合わさってできたランキングですので、ぜひ参考にしてください。※クラウドワークス、クロスマーケティング調べ(2021/4/9~2021/4/13実施 回答数380人)
不動産売却では仲介業者選びが重要
不動産売却が納得のいくものになるかどうかは、仲介業者の選択で大きく左右されます。売却する物件が魅力的で需要が高いものであったとしても、不動産業者の精力的な活動がなければ、売却に時間がかかって価格が落ちてしまう恐れもあるでしょう。
なぜ不動産業者選びがそこまで重要視されるのでしょうか。それは、不動産売却の過程において仲介業者が担う業務が大きいということに由来します。売主が不動産売却において課せられる主なタスクは内覧時の立ち会いや購入希望者との交渉・契約のみです。対して仲介業者は広告の作成、購入希望者との連絡・交渉、契約の準備や仲介など、さまざまな重要な役割を担っています。
つまり、不動産売却において売却活動をおこなうのは主に売主ではなく仲介業者であると言えます。いくら売主が積極的に活動をしようとしても、仲介業者の力量が足りず、物件情報が広く知られることがなければ成約に至らない可能性があるのです。
また、不動産売却はスピードが重要だと言われています。長い間購入希望者が現れなければ価格を下げて市場に出し直すことになったり、売れ残って売却期間が長い物件は敬遠され、更に売却しにくくなる傾向があります。
このような理由から、仲介を依頼する業者の力量を測り、売却活動を任せても良いと思えるような信頼がおける不動産会社を選ぶことが大切であると言えるのです。
不動産売却時の仲介業者を選ぶポイント
仲介業者の選択が不動産売却の結果に多大な影響を与えることはおわかりいただけたでしょう。続いて、優良な仲介業者を選ぶためのコツをまとめました。
- 売却力のある不動産会社を選ぶ
- 信頼できる担当者を選ぶ
- 仲介業者は複数社を比較して選ぶ
今回ご紹介するポイントを大きく分けると以上の3つです。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
売却力のある不動産会社を選ぶ
まずはその不動産業者の売却力を見極めましょう。以下で売却力を測る方法をご紹介しています。
売却を得意分野にした不動産会社
数ある不動産会社にはそれぞれ得意分野が存在します。ビル経営に強い不動産会社、賃貸業に秀でた業者、投資用不動産に尽力している会社など多種多様です。不動産をなるべく早く、高く売却したいなら、不動産売却に優れている不動産会社を選びましょう。
そのなかにも得意としているエリアが異なったり、単身世帯向けマンションを得意としている業者とファミリー物件を得意としている業者が混在するなど、自信を持つ分野が細かく異なっていることもあるため注意して選ぶと良いです。
不動産業者の得意分野を確認するには、そのホームページを閲覧することが一番です。業者にとって自信をもって顧客に勧めることができる分野を大々的に宣伝していることが多いので、トップページのメイン画像や、キャッチコピーなどを参考にしましょう。
すでに顧客を抱えている
販売実績の有無も重要な着眼点です。いくら売却を得意としているとうたっていても、実際に販売した経歴がなければ信頼できるとは言えません。逆に販売実績があり、すでに顧客を抱えている状況であれば、売却を始めてすぐに購入希望者が集まる可能性が高いと言えます。
実績も不動産業者のホームページ等で確認することができますが、この時気を付けたいのは、最新の情報を閲覧すること、そして売りたい物件のエリアの販売実績があるかの2点です。
たとえ優れた実績が示されていても、それが何年も前のものであれば意味がありません。また、売却したい物件のエリアや沿線の販売実績があるほうが、そのエリアで購入希望者を募るノウハウを把握できているので、より早期売却を期待できます。
付帯サービスの充実
不動産業者は顧客獲得のためにさまざまなサービスを提供しています。それは大手不動産会社に限らず、地域密着型の中小不動産会社でもおこなわれており、多様化が進んでいます。
例えば次のようなサポートがあります。
サポートの種類 | 内容 |
お荷物お預かりサービス | 荷物を預かり、片付いた部屋で売却活動ができる |
プロカメラマン撮影 | 広告で使う写真をプロカメラマンに撮影してもらえる |
ホームステージングサービス | モデルルームのように家具や小物で部屋を演出 |
ホームクリーンアップ・ハウスクリーニングサービス | 居住中の物件を片付け・クリーニング |
無料測量サービス | 売却時の測量費を負担 |
設備保障サービス | 売却後の設備不良の修理費を保証 |
24時間駆け付けサービス | 水漏れや鍵の紛失などにいつでも対応 |
立替払い制度 | 買い替え時に売却代金の入金が間に合わないときに立て替えてもらえる |
税務・法律相談サービス | 確定申告や登記など売却の疑問を無料で相談できる |
このように、提供しているサービスが充実している業者はある程度の顧客を抱えていることが予想されます。
広告手法が豊富
自社が運営する膨大な不動産情報サイトを抱えている業者や、エリアごとのポスティング広告に尽力する業者など、売却に向けた広告手法は仲介業者によって異なります。
不動産情報サイトやポスティング広告、自社顧客への紹介や、レインズ(不動産情報提供システム)への登録などが挙げられます。なかでも、今はスマートフォンの普及によりインターネットで不動産を探すことが多いので、インターネット広告が充実している不動産会社がおすすめです。
仲介売却以外の提案ができる
不動産売却の方法は仲介売却のほかにも不動産会社による買取や、リースバック制度などさまざまあります。顧客のことを第一に考えている会社であれば、仲介以外にも顧客やその物件に最も適した売却方法を提案してくれるでしょう。
次のようなサービスを提唱している業者もあります。
サービスの種類 | 内容 |
即時買取サービス | 会社が即日直接不動産を買取する |
買取保証サービス | 期間内に売却できなければ会社が買取する |
リースバックサービス | 会社に売却した後賃貸契約を結ぶことができる |
仲介による売買に尽力してくれる業者を選ぶことも大切ですが、上記のように他の売却方法も選択肢として提示してくれるような業者であれば安心です。
信頼できる担当者を選ぶ
実績やサービスがある会社と契約をしたとしても、担当者の力量が足りなければ結果を期待することはできないでしょう。続いては、信頼できる担当者の特徴をまとめました。
説明が丁寧で分かりやすい
不動産会社の担当者とは、売却活動中から契約成立まで長い間付き合うことになります。そのなかで専門的な用語を使った重要な話をすることもあるでしょう。
専門用語ばかりの話では、不動産知識に明るくない人には理解できず、もしも自分に不利な話を持ち掛けられていたとしても判断がつきません。専門的な話であっても、誰にでも理解できるよう解説してくれるような担当者を選ぶことが重要です。
査定時に質問をして受け答えを確認したり、契約内容の説明がわかりやすいかで判断すると良いでしょう。
親身に話を聞いてくれる
多くの知識を持っている担当者でも、こちらの意思を尊重してくれるようでなければ納得のいく取引は実現しません。
不動産売却は人生でそう何度も経験することもありませんし、大きなお金が動くため多くの不安が伴います。そういった顧客の目線に立ち、不安な点や疑問に思う点などをしっかりとヒアリングしてくれるかどうかも重要なポイントです。
迅速な対応をしてくれる
対応の速さも重要な判断基準です。前述のように、不動産売却はスピードも重要視されています。購入希望者も日々いろいろな物件を調べるなど、購入に向けて動いているため、こちらの問い合わせに対する担当者のレスポンスが遅ければ買い手を逃すことにもなりかねません。
対応スピードを判断するなら、査定依頼の対応を目安にしましょう。特に、入力された不動産情報をもとに査定する机上査定(簡易査定)は、実際に物件場所に赴いて査定するわけではないため、迅速かどうかを測るのに適しています。
目安として、1~2営業日内に査定結果が出ないところはレスポンスが遅いと判断して良いでしょう。
不動産会社の査定方法については以下の記事で詳しく解説していますので参考になさってください。

仲介経験が豊富
経験がすべてではありませんが、仲介業務にはコミュニケーション能力だけでなく交渉力や営業力など、さまざまな能力が必要とされています。それらはいくつもの仲介業務をこなしながら身に付けていくものであり、多様な物件を扱った経験を持つ担当者のほうが有利であることに間違いはないでしょう。
宅地建物取引士の資格を保有している
宅地建物取引士の資格は、「宅建資格」とも言われ、耳なじみのある資格かもしれません。不動産取引に関する知識を有し、取引を安全にスムーズに進められることを証明するための国家資格です。
誰でも受験することができる資格なので、持っていれば必ず信頼できるというわけではありませんが、ある程度の知識を身に付けているという指標になり得ます。資格の有無は名刺や名札に記載されていることが多いため、気を付けて見てみると良いでしょう。
仲介業者は複数社を比較して選ぶ
先に述べたことの繰り返しになりますが、不動産業者にはそれぞれ得意分野が存在します。ホームページを閲覧することで、得意としていることを予想することはできますが、実際にどのくらいの力量で売却活動をしてくれるのかまでは推し量ることはできません。
そこで、査定依頼をするなら大手1社に絞ってしまうのではなく、大手から地域密着型の中小業者まで複数社に査定依頼を出し、比較して選ぶことをおすすめします。
中小と大手仲介業者のどちらも査定依頼する
CM広告などを見て、名の知れた大手不動産会社にのみ仲介を依頼する人も少なくありません。しかし、不動産会社の善し悪しは会社の規模のみで測れるものではありません。物件のエリアや条件によっては、大手企業よりも中小企業で売却するほうが高く売れる可能性もあります。
大手不動産会社と中小企業のメリット・デメリットを表にして比較してみましょう。
業者種類 | メリット | デメリット |
大手不動産会社 |
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中小不動産会社 |
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エリアごとに見ると、扱う不動産に大きく違いがあるわけではありませんが、売りたい物件の特徴に適した業者を選ぶことが早期売却につながるでしょう。
仲介業者は査定額の高さでは選ばない
査定結果を比較する際に注意しておきたいのは、査定額そのままで売却できるわけではないという点です。査定額はあくまで「この金額であれば売却が見込めそう」という目安の値段であって、実際の不動産の状況や競合物件の有無など、さまざまな要因で影響を受けて価格は変化していきます。
査定額だけを見て、「この価格で売却できるなら」と業者を決めてしまうのは危険です。数ある不動産業者の中には、契約を獲得するためだけに大きく色を付けた査定額を出し、市場に出す際に大きく減額を求めるような悪徳会社も存在しています。
査定結果で複数社を比較する際には、その価格も大切ですが、担当者の説明の仕方や応対で自分との相性を考えたり、査定額の根拠が信頼のおけるものか判断するなどいくつかの判断基準を持つようにしましょう。
また、その査定額が妥当なものか判断するために、査定依頼をする前に自分である程度の相場を調べておくことも有効です。自分で相場を調べたいなら、以下の方法がおすすめです。
- 国土交通大臣指定機構が運営する「レインズマーケットインフォメーション」で調べる
- 国土交通省が運営する「土地総合情報システム」で調べる
- 不動産ポータルサイトで似た条件・エリアの物件の売り出し価格を調べる
不動産一括査定サービスを利用する
複数社に査定を依頼すると言っても、1社1社自分で依頼していくのは大変骨の折れる作業です。そんなときに便利なのが不動産一括査定サービスです。一括査定サービスなら、一度物件の情報を入力するだけで、サイトが連携している複数の不動産会社に査定依頼が一斉におこなわれます。
一括査定サービスを提供しているウェブサイトも複数あります。表にまとめましたので参考になさってください。
サイト名 | 特徴 | 一度に依頼できる業者数 |
すまいステップ |
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最大4社 |
イエウール |
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最大6社 |
HOME4U |
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最大6社 |
すまいValue |
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最大6社 |
LIFULL HOME’S |
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最大10社 |
このようにそれぞれ特徴が異なるため、いくつかの一括査定サイトを並行して使うこともおすすめです。
不動産一括見積もりサービスについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

おすすめの一括査定サイトは「すまいステップ」

- 初めてで不安だから実績のあるエース級の担当者に出会いたい
- 厳選された優良不動産会社のみに査定を依頼したい
- 悪徳業者が徹底的に排除された査定サイトを使いたい
\ 厳選した優良会社に査定依頼 /
すまいステップで一括査定する
不動産売却時の仲介業者を選ぶ際注意すべき点
優良企業に絞って選ぶことができても、ある程度の知識を持っていなければ思わぬ落とし穴にはまってしまう恐れもあります。仲介業者と契約を結ぶ前に、トラブルを避けるために気を付けたい点を確認しておきましょう。
仲介手数料は業者により異なる
不動産を売却するときにもいくらかの費用を支払わなければなりません。その中でも不動産会社に支払う仲介手数料は特に大きな費用です。仲介手数料は業者ごとに異なり、その安さを売りにしているような業者や、無料キャンペーンをおこなっているような業者も存在しています。そのため、契約時には仲介手数料がいくらで設定されているかしっかり確認する必要があります。
業者ごとに設定することができるとはいえ、その上限額は法律で定められています。つまり、査定額が提示された時点である程度の仲介手数料を概算することができるのです。
仲介手数料の上限額を求める式は以下の通りです。
仲介手数料は不動産業者の収入となる部分であり、売買価格によっては数百万にも及びます。その仲介手数料が安い業者や無料の業者を見ると怪しく感じてしまうかもしれません。無料だからと言って避ける必要はありませんが、両手取引を目的としていることも多いので注意が必要です。
両手取引とは売主と買主両方の仲介を1つの不動産会社が担う取引方法で、売主の手数料を安くしても買主から収益を得ることができるため、手数料の割引や無料が実現しています。こういった取引は宣伝域を狭めることでかえって売却期間が長くなったり、価格が安くなりやすい傾向があるので気を付けましょう。
仲介手数料については以下の記事でも深掘りしているので、ぜひ参考になさってください。

売却したい不動産に合った契約方式を選ぶ
仲介を依頼する業者を決めたら、売主と業者との間で媒介契約を結びます。媒介契約には一般媒介契約・専任媒介契約・専属専任媒介契約の3種類あり、それぞれ特徴が異なるため、売却したい不動産に合った契約方式を選ぶ必要があります。
契約種類 | 契約期間 | 自己発見取引の有無 | 他業者への同時依頼の有無 | 依頼主への報告義務 | レインズへの登録義務 |
一般媒介契約 | 定めなし(原則3ヶ月以内) | 〇 | 〇 | 定めなし | 定めなし |
専任媒介契約 | 3ヶ月以内 | 〇 | × | 2週間に1度 | 7日以内 |
専属専任媒介契約 | 3ヶ月以内 | × | × | 1週間に1度 | 5日以内 |
売却の流れや媒介契約について、こちらの記事でも詳しく解説しています。

囲い込みされないか確認する
先にも述べた両手仲介には、囲い込みをされてしまう恐れがあるという大きなデメリットがあります。囲い込みとは、不動産会社が自社仲介で売却したいがために、他社による仲介の購入希望者を断ってしまうような行為のことを言います。
両手仲介自体は、場合によっては早急に購入希望者が見つかるため問題のある取引というわけではありません。しかし、囲い込みに発展してしまうと売却の機会を損ない、本来売れていた価格で売却できないといった問題につながってしまいます。
対策としては、契約する前に「囲い込みという行為を知っている」と不動産会社に伝えておくことが効果的であると言われています。発覚すれば契約違反行為になり解約が可能になるため、そういった知識を売主が持ち合わせているというだけでも大きな抑止力になるでしょう。
失敗しない業社選びのコツについて合わせて読みたい記事として以下の記事をご紹介します。

まとめ
不動産の売却を成功させるには、売却したい不動産に適した業者を選択することが大切です。不動産を査定する際や契約する際など、担当者の信頼性も同時に見極めなければなりません。よく考えずに選んでしまうと、売却に時間がかかってしまったり、囲い込みなどのトラブルに発展する恐れもあります。
信頼できる業者や営業担当者に出会うことができれば、内覧時にアドバイスをもらったり、その後の買い替えの相談や法的な相談にも応じてもらえるため安心です。数ある業者から優良企業や担当者を選ぶことは簡単なことではありませんが、その手間や労力以上に得るものは大きいでしょう。
慎重に仲介業者を厳選し、納得できる不動産売却に向かいましょう。
※「マイナビニュース不動産査定」は以下に記載されたリンク先からの情報をもとに、制作・編集しております。
・https://www.land.mlit.go.jp/webland/
・https://www.rosenka.nta.go.jp/
・https://www.retpc.jp/chosa/reins/
・https://www.land.mlit.go.jp/webland/servlet/MainServlet
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