マンションで暮らしている人の中には、「広い家に住みたい」「家族が増えて部屋が足りなくなった」などの理由から戸建てへの住み替えを検討している人も多いのではないでしょうか。戸建て物件は金額的にも大きな買い物になるので、何も考えずに住み替えてしまうと後悔する可能性があります。
そこで本記事では、戸建てを購入するベストなタイミングや、マンションから戸建てに住み替えるメリット・デメリットを解説していきます。
マンションから戸建てに住み替える流れやかかる費用、注意点についても説明しているので、住み替えのための基礎知識としてお役立てください。
住み替えを検討するならまずはマンションの価値を調べよう
住み替えを検討するのであれば、まずはマンションの現在の価値を知ることが重要です。不動産一括査定サービスを使うとネットで複数社に対してマンションの査定を依頼できます。
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また、次の記事ではより多くのサービスを含めたランキングや「査定結果の満足度TOP3」や「親族・友達におすすめしたいTOP3」などカテゴリ別にもランキングを紹介しています。さらに詳しく知りたい方は読んでみてください。

マンションから戸建てに住み替えるベストなタイミング
マンションから戸建てへの住み替えを検討していても、いつか理想の家が見つかったときにと漠然と思っているだけでは、ベストなタイミングを逃してしまうかもしれません。家の購入を検討したいタイミングは以下の通りです。
- マンション価格が下落しないうち
- 生活環境が変化するタイミング
- 住宅ローンの金利が低いうち
- 年収が上がったとき
損をせずスムーズな住み替えを成功させるには、いくつか頭に入れておきたいポイントがあります。
マンション価格が下落しないうち
マンションは新築時がもっとも高く、築年数が経つにつれてその物件価値は下がっていく傾向にあります。一般的な目安としては、築10年までの物件は80%程度で売却でき、築20年になると売却価格は購入時の50%を切るといわれています。
マンション全体の価格でいうと2013年以降上昇し続けており、コロナショックの影響で一度は落ち込んだもののまた緩やかに持ち直している状態です。
築浅物件であるほど高値で売却できる可能性は高くなりますので、戸建てへ住み替えたいという意志が決まっているのであれば、早いに越したことはないでしょう。
2022年のマンションの価格推移について、さらに詳しく知りたい人は下記の記事をあわせて読んでみてください。

生活環境が変化するタイミング
家族が増えて家が手狭になってきた、子どもが大きくなり部屋数が足りなくなった、といった理由でマンションから戸建てへの住み替えを検討しているという人も多いでしょう。引っ越しにより学区が変われば、子どもは通い慣れた学校を転校しなければならなくなるかもしれません。
これから子どもが大きくなり、いずれ広い家への引っ越しが必要になるかもしれない…と思っている人は、子どもが小・中学校に入学するタイミングでの住み替えを検討するのも手かもしれません。
住宅ローンの金利が低いうち
住宅ローンを利用する場合、借入金額に対する金利が小さい方がもちろん金銭的負担は軽くなります。今後の金利の推移は経済状況などにより分かりませんが、だからこそ低金利状態である現在は、住宅の住み替えを検討している人にとってチャンスといえるかもしれません。
こちらの記事では、おすすめの住宅ローンを金利の低い順にランキング形式で紹介していますので、併せてチェックしてみてください。

住宅ローンの融資開始までの流れなどについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

年収が上がったとき
戸建ての購入価格は年収の5~7倍が理想的だとされているため、年収がアップしたタイミングで戸建てを購入すれば余裕を持って家を買うことができます。購入したいと思っている家が無理なく買える年収に達したときをひとつの目安として考えましょう。
年収が増えると住宅ローンの借入可能額も上がりますが、無理なく返済していける金額を設定することが大切だと言えます。
住まいの購入時の悩みを専門家に相談できる「HOME’S住まいの窓口」

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マンションから戸建てに住み替えるメリット・デメリット
マンションから戸建てへ住み替えるとなると、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。それぞれ詳しく見ていきましょう。
6つのメリット
マンションから戸建てに住み替えることで享受できるメリットは、主に次の6つ考えられます。
- 毎月の固定費を減らすことができる
- 家を自由に設計できる
- 自分だけの土地を所有できる
- 将来リバースモーゲージが使える
- 災害時に避難しやすい
- 高速の光回線を利用しやすい
それぞれ自分のケースに当てはめ、検討してみてください。
毎月の固定費を減らすことができる
マンションはローンが完済した後でも、修繕積立金や管理費、駐車場代などの固定費がかかり続けます。戸建てとマンションで、出費の項目の違いは以下のようになります。
出費の種類 | 戸建て | マンション |
ローンの支払い | ○ | ○ |
固定資産税・都市計画税 | ○ | ○ |
保険(火災や地震など) | ○ | ○ |
修繕積立金・管理費 | × | ○ |
駐車・駐輪費 | × | ○ |
修繕費 | ○ | × |
戸建てでも外壁や屋根などに、長期的な周期で修繕費はかかります。しかしマンションで支払っていた月々の固定費はなくなり、日々の生活費に余裕が生まれるでしょう。
住居にかかるトータルの費用については、組んだローンや加入した保険、どれだけ修繕に費用をかけるかなど、条件により費用は変わるので一概には言えませんが、毎月固定の支払いがなくなるのはメリットといえるでしょう。
マンションと戸建の維持費について詳しく知りたい人はこちらの記事もおすすめです。

家を自由に設計できる
マンションの場合は、基本的に間取りなどは決まっているので仮に変更できたとしても、工事開始前に一部だけ希望を組んでくれるという程度です。しかし建売でも戸建なら自由度は格段に高くなります。
特に注文住宅だと、建築基準法を守っていれば設計は思いのままです。常識にとらわれないデザインの建築が可能になり、自分の趣味向けの部屋を作ることもできます。費用はかかりますが、マンションでは不可能だった地下室や屋上なども実現可能です。
費用さえ捻出できれば自分の好きなように建て替えやリフォームができます。建て替えなら将来の資産価値が高まり、リフォームなら費用を節約して生活がより快適になります。DIYに挑戦し、自分好みの家に改築可能である点も戸建ての魅力の一つです。
自分だけの土地を所有できる
購入したマンションに住んでいる場合でも、敷地利用権はあり土地を所有していることになります。しかし、マンション住人の共有の土地という扱いで、自由に手を加えることはできません。
資産として
土地付きの戸建てを購入したのなら、住宅ローンの支払いが終われば自分の所有物となり、将来の資産となります。土地は、建物部分と違い経年劣化で価値が下がることもないため、将来にかけて自分の資産を維持することができるのです。
住宅設備として
戸建ての場合は、土地に余裕があるのなら自由に活用することができます。駐車場にしたり、家庭菜園やガーデニング用の庭にできたりするのも戸建の魅力といえるでしょう。特に地方エリアでは家族の人数分だけ車がないと生活に困ることがあり、十分な駐車場が確保できる戸建てが人気です。
将来リバースモーゲージが使える
リバースモーゲージとは、購入した戸建てを担保として融資を受け、契約者が亡くなったときに戸建てを売却して返済ができる制度です。年金に追加で生活費などを確保でき、返済義務は亡くなる時まで発生しないため、近年人気が高まっています。
便利なリバースモーゲージですが、マンションでは使いにくいというデメリットがあります。実際の返済は何十年も先なので、担保の評価は土地部分がメインとなります。しかし、マンションでは土地だけの価値を担保として評価しにくく、多くの金融機関でマンションは対象外となっています。
災害時に避難しやすい
マンションは高層になればなるほど、エレベーターで渋滞が起きます。特に通勤の時間帯は渋滞しやすく、出勤の時間帯を変更しないと遅刻することもあります。これが戸建てなら、エレベーターの待ち時間を気にしなくてよくなります。
さらに重要なのが、災害が起きたときの避難のしやすさです。地震が起きるとエレベーターは使えず、階段での避難となります。上層階に住んでいるなら、階段で地上に降りるまでに時間がかかり、避難が遅れてしまいます。しかし、戸建てならすぐに家を飛び出せ避難所を目指すことができます。水害なら避難の遅れは生命にかかることもあるので、防災的な観点で住宅を選ぶ場合、戸建てがおすすめです。
高速の光回線を利用しやすい
家族みんなが自宅でインターネットを利用する場合、高速の光回線を使ったWi-Fi接続は欠かせません。しかし、マンションの光回線はマンション全体で契約を結ぶのが基本なため、利用する住民が増えると速度は遅くなります。
一方戸建ての場合は、対応エリア内ならどこの光回線でも導入でき、速度の改善を図れます。導入した回線は戸建ての住民だけが使うので、マンションの時よりは安定しているでしょう。もし利用している回線が遅くても、気軽に変更することが可能です。
会社によっては戸建て用プランがある
光回線の契約は、戸建てとマンションでプランが分かれています。例えばドコモ光だと戸建てとマンションで、以下のような金額の違いがあります。
プランの種類 | 戸建ての月額料金 | マンションの月額料金 |
1ギガタイプA | 5,200円~ | 4,000円~ |
1ギガタイプB | 5,400円~ | 4,200円~ |
1ギガ単独タイプ | 5,000円~ | 3,800円~ |
参考文献:NTT docomo「ドコモ光」
戸建てに住むなら、契約は戸建てタイプになります。料金は、回線引き込みの工事の手間や、団体での加入かどうかなど条件により異なります。月額で1,000円程度の負担が増えますが、気軽に変更できたり住民の利用数によって速度に変化が生じないので、マンションよりも快適にインターネットを利用できるというメリットがあります。
5つのデメリット
続いてデメリットについても見ていきましょう。以下の5つのデメリットを知らないと、住み替えたことを後悔し戸建てを手放す可能性も出てきます。
- ダブルローンのリスクがある
- 近所付き合いで悩まされる
- 戸建てを維持するためには計画的な貯金が必要
- 防犯性が低くなりやすい
- 平屋以外では階段の上り下り
上記に挙げたデメリットは、実際に問題が起きるのが何年も先の場合があるため、予測することが困難です。しかし、リスクも理解したうえで対策を怠らなければ、問題も最小限にすることができますので、不利益な点もここでしっかり把握しておきましょう。
ダブルローンのリスクがある
戸建てを購入するとき、思い入れがあるから前のマンションを残したままにするケースがあります。その場合、マンションのローンが残っているなら住み替え先の戸建て分と合わせて、ダブルローンを検討する必要があります。
ダブルローンでは、通常のローンより支払いが増えるため金融機関の審査は厳しくなります。それでも、審査に通れば支払いに問題ないのだと安心しがちです。しかし、審査が通ったからといって、余裕のある生活ができるとは限りません。返済期間を長くしても、これまでよりは毎月の出費が増えやすく、生活のグレードを下げる必要が出てきます。ギリギリの生活では、親の介護で出費が増えたり給料が減ったりすると、滞納してしまう可能性もあり危険です。
住宅ローン残債があってもマンションを売却する方法についてはこちらの記事をご参考ください。

近所付き合いで悩まされる
戸建てはマンションより隣人トラブルが少ないと思われがちですが、実は戸建てに住んでいる人が、近所付き合いに悩まされているケースが多いです。
マンションには管理規約という最低限のルールがあるので、問題が起きても管理組合を通して注意することができます。一方、戸建てでは個々の一般常識に頼る部分が多く、自分は問題ないと思っていても相手は大きな負担を感じているケースもあるようです。
また、問題の解決方法についても、基本的に自分が直接対応し仲介人はいません。町内会に入っていて、他の家の人も困っているなら協力を仰げますが改善できる保証はないです。
戸建てを維持するためには計画的な貯金が必要
戸建てを購入すると、管理費や修繕積立金の負担から解放される反面、家を維持するための出費は全て貯金から捻出しなければなりません。
特に大きな出費となるのが、屋根の修理や外壁の塗り替えです。一度修繕してしまえば、次の修繕はしばらく必要ないですが、一度にかかる費用は100万円を超えることもあります。計画的に貯金をしておかないと、すぐに修繕ができず、費用が貯まる頃には修繕箇所が増えてしまう可能性もあります。
節約のため屋根や外壁の修繕を自分で行おうとしても、状態によっては専門的な知識や技術が必要だったり、足場を組んでの作業になるケースもあるので、素人には難しいでしょう。その場合は、業者に依頼した方が結果的に費用の節約に繋がります。
防犯性が低くなりやすい
マンションならオートロックや監視カメラに守られ、侵入経路も限定的です。しかし戸建てになると、マンションに比べセキュリティは低く、設備に関しても自分で揃えなければならない場合が多いです。
また、戸建てなら車の有無やポストの状況などで、留守かどうかが容易に推測できます。防犯で意識するべきことがマンションとは全く違う上に考慮すべき項目も多いので、マンションよりも防犯に日々の努力が必要です。
平屋以外では階段の上り下りが大変
マンションの室内は基本的に平面で、ロフトなどがない限りは階段の上り下りは共有部分の階段を使う程度でしょう。しかし、平屋以外の戸建てを購入したのなら、日常生活で階段の上り下りはをする頻度は増えるでしょう。購入した土地に広い生活スペースを確保するため、3階建てにする人も珍しくありません。
体が健康なら気になりませんが、老後で足腰が弱ったときに階段の上り下りがネックとなります。仮にバリアフリーにして段差を低くし手すりを付けていても、高齢者や身体の不自由な場合は階段が大きな負担となる可能性は高いです。
マンションから戸建てに住み替える手順
マンションから戸建てへ住み替えることでどのような影響があるのかお分かりいただけたところで、ここからは実際に戸建てを購入するまでの手順を紹介していきます。
住み替えの方法は、マンションを先に売る「売り先行」と、戸建てを先に購入する「買い先行」の2通りがあります。本章では、売り先行と買い先行それぞれの場合の手順をまとめましたので、比較したうえで自分に合う方法を選びましょう。
売り先行の住み替え手順
売り先行での住み替えの場合、返済プラン作りも含めて手順とメリットデメリットは、以下のようになります。
- 売却のためマンションの査定
- 売却を依頼する不動産会社探し
- 返済プランまで想定した戸建ての情報収集
- 不動産会社と媒介契約を結び売却活動を開始
- マンションの売買契約
- 仮住まいに引っ越し
- マンションの引き渡し
- 見つけた理想の戸建ての売買契約
- 購入する戸建てのローンの手続き
- 引き渡し後に仮住まいから引っ越し
メリット | デメリット |
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売り先行でマンションから戸建てに住み替えるのは、新規のローンで無理をしたくない人におすすめです。誰もが終の棲家にするつもりで購入する戸建てを、滞納などで手放したくはありません。古いマンションなら、想定より安く売却しなければならない場合があるので、売り先行なら予算不足を避けられます。
住みながら家を売却する方法について詳しく知りたい人はこちらの記事もおすすめです。

買い先行の住み替え手順
買い先行の手順とメリットデメリットは、以下のようになっています。
- 購入したい戸建ての条件絞り込みと返済プランの検討
- 不動産会社と媒介契約を結び購入する戸建て探し
- 購入する戸建てのローンの手続き
- 引き渡された戸建てに入居
- 査定を受けてマンションの売却準備
- 不動産会社と売却のための媒介契約
- 販売活動をして見つかった買主と売買契約
- お金を受取りマンションの引き渡し
メリット | デメリット |
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買い先行でマンションから戸建てに住み替えるのは、資金に余裕があり住み替えの費用を節約したい人におすすめです。住み替えまでにやるべきことは売り先行と順番が違うだけですが、上手くマンションが売却できないと、資金難にはなりやすいです。
売り先行と買い先行でどちらのほうがよいというのはありません。経済状況や住居で何を重視するかで、自分に合った方法を選択しましょう。
将来を見据えた返済プランを検討する
戸建てへの住み替えで、売り先行でも買い先行でも真っ先にするべきことは、返済プランの検討です。以下の3つのことをメインに考えると、方向性が見えてきます。
- マンションのローンの残債をどうするか
- 売却をするならいくらがよいのか
- 購入する戸建てのローンはどのように支払うか
マンションの売却価格は一括査定サイトなどで、簡単に相場を把握しておきましょう。ローンの残債や新規のローンは、金融機関と相談しながら考えると、購入する戸建ての予算も当たりをつけられるでしょう。
おすすめの一括査定サイトは「すまいステップ」

- 初めてで不安だから実績のあるエース級の担当者に出会いたい
- 厳選された優良不動産会社のみに査定を依頼したい
- 悪徳業者が徹底的に排除された査定サイトを使いたい
\ 厳選した優良会社に査定依頼 /
すまいステップで一括査定する
下記の記事では、マンション査定におすすめの一括査定サイトを集めランキング形式で紹介しています。査定サイトの選び方や正しい利用方法など詳しく解説していますので、併せてご活用ください。

マンションから戸建てへの住み替えにかかる費用
マンションから戸建てに住み替えるときは、マンションの売却にかかる費用と戸建ての購入にかかる費用の2つの準備が必要となります。費用の種類や相場を確認しておきましょう。
マンション売却にかかる費用
マンションを売却するためには、売却額の5~7%の費用がかかると言われています。マンションの売却にかかる費用を下記の表にまとめました。
費用名 | 相場 |
---|---|
仲介手数料 | (マンションの売却額×3%)+6万円+消費税 |
印紙税 | 1,000円~3万円(売却額によって異なる) |
登録免許税(抵当権抹消登記) | 不動産1件につき1,000円 |
司法書士への報酬(依頼した場合) | 1~2万円(司法書士によって異なる) |
繰り上げ返済手数料(ローンを一括返済した場合) | 1~3万円(金融機関によって異なる) |
ハウスクリーニング費用 | 2~6万円(間取り・広さによって異なる) |
引越し費用 | 10~15万円(4人家族の場合) |
譲渡所得税・住民税・復興特別所得税(利益があった場合) | 譲渡所得×税率 |
譲渡所得税については、マンションの所有期間が5年超の場合は20.315%、5年以内の場合は39.63%の税率がかかります。控除や特例を利用すれば、税金を安くすることが可能です。
マンションを売却したときかかる費用は、必ずかかる費用と状況によってかかる費用に分かれます。自分のケースに当てはめて、どのくらいの費用が必要になるのかをシミュレーションしておきましょう。
マンションの売却でかかる費用について、さらに詳しく知りたい人は下記の記事を併せて読んでみてください。

戸建て購入にかかる費用
戸建ての購入には、物件の購入費用以外に諸費用がかかります。諸費用は住宅ローンに含まれないため現金で用意する必要があるので注意してください。戸建ての購入にかかる費用は購入価格の5~10%が目安とされています。費用ごとの相場を確認しておきましょう。
費用名 | 相場 |
---|---|
住宅ローンの頭金 | 物件価格の10~20%以上 |
印紙税 | 1,000円~3万円(購入額によって異なる) |
手付金 | 物件価格の5~10% |
仲介手数料 | (戸建ての購入額×3%)+6万円+消費税 |
不動産取得税 | 固定資産税評価額×4% |
住宅ローンの借り入れ費用(事務手数料・団体生命保険料・火災保険料など) | 金融機関によって異なる |
登記費用(登録免許税・司法書士報酬) | 10万円程度 |
これらの初期費用の他に、リフォーム費用や家具や家電の購入費用、挨拶品購入費用などが必要となる場合もあります。入居後は固定資産税や都市計画税などの税金も課せられるため、諸費用に必要な現金を多めに用意しておくと安心です。
戸建ての購入費用について、さらに詳しく知りたい人は下記の記事を併せて読んでみてください。

頭金、手付け金の違いについて気になる人はこちらの記事もおすすめです。
マンションから戸建てに住み替える注意点
次に、マンションから戸建てへ住み替えする際、気をつけておきたいことを3つ紹介します。不安点をしっかり解決したうえで、手続きに乗り出しましょう。
マンションが売れない場合がある
売り先行でも買い先行でも住み替えで困ってしまうのが、マンションが売れない場合です。売り先行では資金の確保ができず、買い先行では維持費の支払いや管理の手間が残ってしまいます。
マンションが売れない5つの原因について、以下のような対策が可能です。
マンションが売れない原因 | 対策 |
自分の売りたい価格を設定している | 相場にあった価格にする |
似た物件が好条件で売り出し中 | 売り出すタイミングをずらす |
築年数が経ちすぎて立地も悪い | 希望価格より下げる |
不動産会社の営業力不足 | 別の優良な不動産会社に売却を依頼 |
印象の悪い内覧の対応 | 室内は綺麗にして応対で購入希望者の不安を解消する |
また、原因が一つとは限りません。少しでも高額で売却するため、上記に挙げた全ての原因を見直すようにしましょう。
マンション売却で失敗しないための注意点はこちらの記事で解説しています。

マンションのローンは完済する
ローンが残っているマンションには抵当権が付いていて、滞納が続けば最終的に物件を競売にかけられます。抵当権がついたままのマンションを購入するのは、買主にとってリスクが大きいです。住み替えでマンションを売却する予定なら、抵当権を抹消するためローンを完済しましょう。ローンの完済のための資金には、マンションの売却で得たお金を充てるのが基本です。したがってローンが残っているなら、売り先行での住み替えをすることになります。
売却で得たお金でもローンが完済できない場合、自己資金を使うか、住み替えローンを組みます。住み替えローンは、ローンの残りと戸建ての購入資金を足した額で融資を受けます。返済が滞らないよう、金融機関とよく相談してください。
住宅ローンの残債がある家を売却したい場合に取れる詳しい対処法はこちらです。

売却代金で住宅ローンを完済できない場合の詳しい対処法はこちらをご覧ください。

賃貸物件にする場合はローン残債リスクが生まれる
ローンを完済する手段の一つとして、マンションを賃貸物件にして家賃収入で返済していくという方法があります。以下のように家賃を設定し借主が見つかれば、収入も増えます。
一見お得な方法に思えますが、空室のリスクもあります。空室だとマンションのローンやランニングコストは自己資金での支払いになり、購入した戸建ての支払いと合わせると、思うような収入は見込めない可能性もあります。ローン残債リスクを下げるため、家賃は最低でも黒字になるように設定し、空室率を考慮した返済プランを立ててください。
購入する戸建て種類の選び方
住み替え先として購入する戸建ては、新築建売住宅・注文住宅・中古住宅の3パターンがあります。それぞれにメリットデメリットがあり、どの戸建てが最適なのかは人によって異なります。理想の戸建てを見つけられるようにするため、それぞれがどんな人におすすめなのかを紹介していきます。
生活のイメージがしやすい新築建売住宅
新築建売住宅とは、完成している土地付きの戸建てを不動産会社から購入するパターンです。オプションの工事で、一部の内装の設備を変更したり、外装で雨戸やカーポートの追加をしたりすることは可能です。主なメリットデメリットは以下のようになっています。
新築建売住宅のメリット | 新築建売住宅のデメリット |
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建売住宅を選ぶときのコツやポイントはこちらの記事で詳しく解説しています。

理想の家を追求できる注文住宅
注文住宅は、土地から探し予算内で間取りや設備などを決めて家を建てます。建築基準法などを守る範囲ならどんな家でも建てられます。不要と思える所はとことん予算を削り、好きなところをより充実させる設計も可能です。メリットデメリットをまとめると、以下のようになります。
注文住宅のメリット | 注文住宅のデメリット |
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注文住宅は、多少予算をかけでても理想の戸建てを建てたい人におすすめです。予算オーバーしそうなら、いくらでも設計は見直せます。建設が始まってしまえば計画通りに戸建ては完成しますが、土地探しや設計はいくらでも時間をかけることができてしまいます。タイムリミットや理想の優先順位を決めておきましょう。
注文住宅のメリットデメリットについて詳しく知りたい人には、こちらの記事もおすすめです。

注文住宅なら、建築会社を効率よく探せるHOME’Sの「住まいの窓口」がおすすめ
家づくり・住まい選びで悩んでいるならHOME’S 住まいの窓口に相談するのがおすすめです。HOME’S 住まいの窓口がおすすめな理由を以下にまとめています。
※LIFULL HOME'S 住まいの窓口来場者(390組)を対象とした調査(集計期間:2019年4月~2020年3月)より
価格の安さが魅力の中古住宅
中古住宅は、個人が住んでいた住宅を、不動産会社の仲介で購入をするのが基本です。中古なので傷みはありますが、購入後にリフォームをすれば綺麗になり、間取りの変更も可能です。中古住宅を購入するメリット・デメリットは、以下のようになっています。
中古住宅のメリット | 中古住宅のデメリット |
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中古住宅は、とにかく購入する費用を抑え、立地のよい戸建てを探している人におすすめです。たとえ見つけた中古住宅の傷みがひどくても、修繕を想定した値引き交渉はできます。また耐震性は、建築診断士などに診断してもらえば問題点を洗い出すことができ、入居前に耐震リフォームの検討ができるでしょう。
中古住宅の探し方について詳しく知りたい人はこちらの記事もおすすめです。

中古物件を内覧する際の注意点はこちらの記事で紹介しています。

まとめ
マンションから戸建てに住み替えるベストなタイミングは人それぞれです。環境や収入に合わせて無理なく住み替えることができるタイミングを選んでください。
マンションから戸建てへの住み替えは、メリットばかりに注目してしまい住み替え後に後悔する人も少なくありません。そのため、デメリットも理解した上で納得してから住み替えの準備を始めましょう。
マンションから戸建てに住み替える方法は売り先行と買い先行の2通りがあります。どちらも一長一短なので注意点を確認してから、自分に合う条件を選択してください。
※「マイナビニュース不動産査定」は以下に記載されたリンク先からの情報をもとに、制作・編集しております。
・https://www.land.mlit.go.jp/webland/
・https://www.rosenka.nta.go.jp/
・https://www.retpc.jp/chosa/reins/
・https://www.land.mlit.go.jp/webland/servlet/MainServlet
・https://www.zentaku.or.jp/cms/wp-content/uploads/2022/02/2021-fudousan-anke-to.pdf
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