不動産売却の手付金はいつ入金されるの?相場や定義なども徹底解説

不動産売却

不動産売買では、買主側が売主に対して手付金を支払うのが一般的です。しかし手付金のやりとりについて知っていても、実際にいつ支払われるのか疑問に思っている人も多いのではないでしょうか?

手付金は通常、売買契約が締結される際に売主が買主から受け取るもので、相場も決まっています。これらは不動産売却を考えている人にとっては、覚えておく必要がある重要な事柄です。

本記事では、不動産売却における手付金の概要と種類、手付金が支払われるタイミングについて解説します。ぜひ、この機会に理解しておきましょう。

不動産売却のお金の流れ

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不動産売却における手付金の支払いについて理解するには、まず不動産売買の流れについて理解しなければなりません。売主は不動産会社に当該不動産の査定を依頼し、媒介契約を結んで売買活動を行います。買主が決まったら売買契約を結びますが、ここで買主から売主に手付金が支払われることになります。以降で詳しくみていきましょう。

不動産売却の流れと入金・支払いのタイミング

まず、一般的な不動産売却の流れは次のとおりです。

  1. 不動産の査定:売却したい不動産の査定を依頼
  2. 不動産会社との媒介契約:不動産会社と仲介契約を結ぶ
  3. 売買活動:(不動産会社を通じて)売買活動を行う
  4. 買主との売買契約:買主が見つかったら売買契約を結ぶ。手付金の入金が行われる
  5. 決済・引渡し:決済と当該不動産の引き渡し。手付金の分を差し引いた残金の入金が行われる
  6. 確定申告:売主は譲渡所得として申告を行う

入金や支払いなど、お金のやり取りが発生するのは「売買契約」と「決済・引渡し」、そして「確定申告」のときです。手付金は売買契約締結時に入金され、残りの売買代金は決済および引き渡し時に入金されます

なお、売主は仲介を依頼した不動産会社に仲介手数料を支払う必要があり、売買契約時に半金、引き渡し時に残りの半金を支払うのが一般的です。また、売買契約書の貼付する印紙税も負担する必要があります。

詳しいマンション売却の流れは、次の記事で詳しく解説しています。こちらを参考にしてください。

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手付金・売買代金が入金されるタイミング

不動産売買で、売主に買主からお金が入金されるタイミングは次の2回です。

タイミング 入金内容
売買契約時 手付金
決済・引き渡し時 売買代金の残金

売買契約時に支払われる手付金は売買代金の一部に充当されるため、決済・引き渡し時には売買代金から手付金の分を差し引いた額が入金されるのが一般的です。

仲介手数料や税金など支払いのタイミング

不動産の売主は、仲介を担当した不動産会社に仲介手数料を支払うことに加え、不動産の譲渡所得税を納付する必要があります。売主が不動産を売却した際に発生する支払いは次のとおりです。

  • 売買契約時:不動産会社に仲介手数料の支払い(半金)・印紙税の支払い
  • 決済・引き渡し時:仲介手数料の支払い(残金)・抵当権抹消費用登記に関するもの(司法書士報酬など)
  • 確定申告時:所得税の納付(譲渡所得税が発生する場合に限る)

それぞれのタイミングでの支払先と支払い内容について、まとめてみました。

売買契約時に支払う内容

不動産の売主が売買契約時に支払う内容は次のとおりです。

支払先 支払い内容
不動産会社 仲介手数料の半額
国(納税) 売買契約書に貼付する印紙代

なお、売主が不動産会社に支払う仲介手数料の上限は、次のように法律で決められています。

  • 200万円以下にあたる部分:売買金額の5%以内
  • 200万円超400万円以下の部分:売買金額の4%以内
  • 400万円超の部分:売買金額の3%以内

たとえば売買金額が600万円だった場合は次のようになります。

・(200万円×0.05)+(200万円×0.04)+(200万円×0.03)=24万円
・24万円+消費税(10%)=26万4,000円

ちなみに取引額が400万円を超える場合は、次の計算式で簡単に求めることも可能です。

・(売買金額×3%+6万円)=(600万円×0.03+6万円)=24万円
・24万円+消費税(10%)=26万4,000円

また売買契約書に貼り付ける印紙は、契約書に記載された売買金額によって次のように決められています。

売買金額 印紙代
100万円超500万円以下 1,000円
500万円超1,000万円以下 5,000円
1,000万円超5,000万円以下 1万円
5,000万円超1億円以下 3万円
1億円超5億円以下 6万円

該当する金額の印紙を購入して、消印が押されることで納税扱いとなります。

なお、不動産売買の仲介手数料については以下の記事で詳しく解説しています。こちらも参考にしてください。

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決済・引渡し時に支払う内容

不動産の売買契約後の決済・引き渡し時に、売主が支払う内容は次のとおりです。

支払先 支払い内容
不動産会社 仲介手数料の残り半分
司法書士 抵当権抹消登記費用、司法書士報酬

不動産を売却する際に、当該不動産に抵当権がついている場合は売主側が抹消登記をする必要があります。抵当権の代表例が住宅ローンです。売主がローンを完済していなければ、抵当権がついたままの物件を売ることになるので、完済したうえで抵当権抹消手続きを行わなければなりません。

抵当権の抹消登記手続きは売主が自ら行うこともできますが、相応の専門知識が必要であるため司法書士に依頼することが多いです。抵当権抹消登記にかかる費用(登録免許税)と、司法書士に支払う報酬の相場は次のようになっています。

  • 登録免許税:不動産1筆につき1,000円
  • 司法書士報酬:10,000~15,000円程度(※調査費用や登記簿謄本取得費用を含む)

なお、抵当権抹消登記のための登録免許税は不動産ごとにかかるため、土地と建物が1個ずつセットになっている場合は2,000円必要になる計算です。さらに土地が2つ以上に分割されている場合は、その数だけ登録免許税が必要になるので注意しましょう。

さらに登記のための事前調査費用や、登記後の登記簿謄本取得費用などもかかります。司法書士に依頼する場合は報酬に含まれているケースが多いですが、そうではない場合もあるので担当する司法書士に確認しておきましょう。土地と建物1個ずつのセットで、総額10,000円~15,000円ぐらいを見込んでおくとよいです

抵当権抹消手続きについて、詳しくは以下の記事で解説しています。こちらを参考にしてください。

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確定申告で支払う内容

続いて、確定申告時に支払う内容についてです。不動産の売却による譲渡所得が発生した場合には、確定申告の対象になります。ただし、不動産を譲渡した場合や、売却価格から経費を差し引いて利益が出なかった場合は課税されません。あくまでも不動産の売却利益である譲渡所得に対して税金が掛かります

納付する必要のある税金は次のとおりです。

  • (譲渡)所得税
  • 住民税
  • 復興特別所得税

譲渡所得と住民税の税率は、売却する不動産を所有していた時期によって次のように変わります。

  • 所有期間が5年以下の場合(短期譲渡所得):所得税率:30.63%、住民税率:9%(計:39.63%)
  • 所有期間が5年超の場合(長期譲渡所得):所得税率:15.315%、住民税率:5%(計:20.315%)

また、平成23年に東日本大震災の復興のための特別措置法が公布され、復興特別所得税が設定された結果、2037年まで所得税額に「基準所得税額×2.1%」が加算されます。一見、かなりの税金が掛かるように思われますが、特例や特別控除を利用して納税額を抑えることが可能です

特にマイホームを売却する場合は、譲渡所得税が3,000万円未満は実質的に無税となるので、マイホームを売却して譲渡所属税を納付しなければならないケースは少ないでしょう。

譲渡所得や確定申告については以下の記事で詳しく解説しています。こちらを参考にしてください。

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不動産売却の手付金とは

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不動産売却の流れのなかで、手付金が支払われるタイミングについてみてきましたが、そもそも不動産売買における手付金とはどういうものでしょうか?

手付金とは不動産売買契約を見込んで買主が売主に支払う金銭のことで、ほとんどの場合、「解約手付」と呼ばれるものです。買主は売主に預けた手付金を放棄(諦める)ことによって売買契約の解除ができ、逆に売主側は預かった手付金の2倍を支払うことで契約を解除できます。

本来、売買契約が成立して決済(売買代金の支払い)が行われる際に、手付金は売主から買主に返還されるものですが、手続きを簡略化するために売買代金から手付金の額を差し引いた額を引き渡し時に支払うのが一般的になっています。手付金が売買代金の一部とみなされるわけです。

以下で詳しく説明します。

手付金は買主が売主に購入を約束する証拠

一般的に、不動産売却で売主が買主からはじめに受け取るのが手付金です。売買契約を結ぶ際に買主が売主に支払いますが、これで契約が成立した証拠となります。

手付金の相場は売買代金の5%~20%

買主が支払うべき手付金の額は法律で定められていませんが、不動産売買の慣例により、売買代金の5~20%の範囲内とするか、売買代金にかかわらず一律で100万円としているケースがほとんどです。手付金の額が小さすぎると、売主・買主の双方が簡単に契約を解除できてしまうので、取引の安定性が損なわれてしまいます。

逆に手付金の額が大きすぎると、何らかの事情により売主・買主のどちらかが取引を止めたい場合でも、契約を解除しづらくなるでしょう。よって、そこそこの金額に設定することで、売買契約の当事者が気軽に契約を解除できないように設定しているというわけです。

手付金は売買代金に充てられる

手付金は契約成立の証拠という性質をもっており、売買代金とは別物です。買主は手付金の返還を諦めることで契約の解除ができ、売主は買主が支払った手付金の2倍の額を支払うことで、契約の解除を可能にする契約を結ぶことが多いです。

本来、手付金は決済時に売主が買主に返還しなければならないものですが、金銭のやり取りに手間がかかります。そのためほとんどの不動産売買で、契約書に「手付金を売買代金の支払いの一部に充当する」旨が記載されています。なお、決済時には手付金を差し引いた残金を支払うのが一般的です。

手付金には主に3つの性質がある

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不動産売買における手付金は、取引の当事者が契約を解除することを可能にするものです。厳密には「解約手付」といい、他にも「違約手付」や「証約手付」があります。それぞれ性質が違うので注意しましょう。

解約手付

一般的な不動産売買における手付け金は「解約手付」として扱われています。売主・買主の双方が、任意に売買契約の解除を可能にするための手付金です。それぞれの契約解除条件は次のとおりです。

立場 条件
売主 手付金の倍額を買主に償還(手付倍返し)して契約を解除できる。それ以外の損害賠償は支払う必要なし。
買主 手付金を放棄する(手付流し)ことで契約を解除できる。それ以外の損害賠償は支払う必要なし。

上記条件を満たせば、それ以外の賠償や違約金を支払うことなく契約の解除が可能なのが解約手付の特徴です。なお特に手付金に関する定めがない場合は、解約手付と推定されるという判例が出ています。つまり「手付」とされた場合は、解約手付として扱われるということです。

違約手付

不動産の売買契約で定められていた債務を果たさず(債務不履行)、相手に損害を与えてしまった場合に没収されるのが違約手付と呼ばれるものです。

立場 条件
売主 債務不履行が原因の契約解除の場合は手付金を返却し、同時に手付金と同額を違約金として支払うことになる。
買主 債務不履行が原因の契約解除の場合は、手付金が違約金として売主に没収される。

手付金が没収されるだけではなく、別に損害賠償請求がされる可能性があることは覚えておきましょう。

証約手付

証約手付とは、不動産売買契約が成立したことの証拠として受け渡しされる手付金のことで、買主によって不動産を購入する意思を証明する目的で扱われます。売買契約が締結されるまでの交渉が多岐に渡る場合は、どの段階で契約が成立したかが不明確なケースがあり、その際に証約手付を支払うことで、契約が結ばれた時点を明確にするということです。

ただし、手付は原則として解約手付と推定され、解約手付が支払われたことが契約成立の証拠としても扱われます。そのため、不動産売買契約で証約手付が登場することはほとんどありません。

手付金放棄などの契約解除には期限あり

不動産売買契約で買主が売主に支払う手付は基本的に解約手付となり、手付金を放棄することで契約の解除が可能です。ただし、手付金放棄による契約解除には期限があり、原則として相手方が「契約の履行に着手するまで」と民放に定められています

契約の履行に着手した状態とは、たとえば買主が(手付金の分を差し引いた)売買金額の残金を支払った場合や、売主が所有権移転登記手続きを行ったケースなどです。しかし、残金支払いや所有権移転登記は物件の引き渡しの時点で履行されることが多いため、売買取引の安定性の観点から売主・買主の間で事前に手付金放棄による解除期限を設けるのが一般的です。

以下で詳しく説明します。

一般的に手付解除期日は売買契約から1ヶ月後

不動産の買主による手付金の放棄や、売主が手付倍返しによって契約解除には期限があり、一般的には売買契約書に解除期限を記載します。多くの場合、売買契約の締結日から1ヶ月とすることが多いようです。

法律では契約の履行に着手するまでと定めている

民放では手付金の放棄(あるいは手付倍返し)による契約解除は、相手方が履行に着手するまでが期限とされています。より具体的には「客観的に外部から認識できるような形で履行行為の一部をなし、または履行の提供をするために欠くことのできない前提行為をした場合(※昭和40年11月24日最高裁判決)」という判例が出ています。

たとえば、次のような例が該当します。

  • 売主による所有権移転登記
  • 買主による中間金や残代金の支払い
  • 売主が引き渡しや登記申請手続きを準備して買主に支払いを求める
  • 買主が売買代金を準備して売主に支払いを求める

売買契約書に手付解除期日の記載がない場合は、これを参考にします。なお、引き渡しや代金支払いの準備のみでは「履行に着手した」とはみなされないので注意しましょう。買主は代金を準備したうえで、売主に当該不動産の引き渡しや所有権移転登記手続きを求める必要があります。

なお、売買契約書に手付による解除期日が記載されている場合は、仮に相手方が履行に着手していたとしても解約手付による解除が可能とされています。

不動産売却の手付金は課税対象

買主が支払った手付金は売買代金の一部に充てられるため、不動産売却によって売主が得た利益とみなされて課税対象になります。したがって、売主は不動産の譲渡を行った翌年に確定申告をする必要があります。手付金に関する税金についてまとめてみました。

不動産売却で得た手付金は一時所得

不動産売却で買主から受け取った手付金は一時所得となり、所得税と住民税の課税対象になります。一時所得の課税所得金額の計算式は次のとおりです。

課税所得金額=(一時所得の総収入額ー収入を得るために要した経費ー特別控除額)×2分の1

※特別控除額は一時所得の場合、次のようになります。

  • (総収入額ー支出金額)が50万円未満の場合:(総収入額ー支出金額)の全額
  • (総収入額ー支出金額)が50万円以上の場合:50万円

つまり最大で50万円の特別控除が受けられるということです。たとえば、収入を得るために支払った経費を0として、100万円の手付金を受け取った場合は

(100万円ー50万円)÷2=25万円

となり、25万円が課税所得金額になります。

次に、所得税率は次の表のとおりです。

所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超330万円以下 10% 97万5,000円
330万円超695万円以下 20% 42万7,500円
695万円超900万円以下 23% 63万6,000円
900万円超1,800万円以下 33% 153万6,000円
1,800万円超4,000万円以下 40% 479万6,000円
4,000万円超 45% 479万6,000円

上記例の場合は、手付金の課税所得金額は25万円なので次のようになります。

25万円×0.05=12,500円(※控除額は0)

続いて住民税は次のように加算されます。

  • 都道府県民税:6%
  • 市区町村税:4%

都道府県民税と市区町村税が合計で10%課税されることになるため、上記例で一時所得が100万円の場合は

100万円×0.1=10万円

となり、10万円が翌年の住民税に加算されます。ただし、住民税も諸々の控除が受けられる可能性があるため、各市町村の窓口に相談してみましょう。

不動産譲渡した翌年に確定申告

不動産取引では、売買契約成立時に買主が売主に支払う手付金と決済時の売買代金の残金支払いが、年をまたいでしまうケースが発生します。その場合は手付金のみで確定申告を行う必要はなく、不動産が譲渡された翌年にまとめて申告を行います

譲渡所得の申告時期は、原則として所有権移転登記が完了して引き渡しが行われた年です。たとえば、2020年に売買契約が締結され引き渡しが2021年だった場合は、2021年に手付金も含めた譲渡所得の確定申告をすることになります。ただし、売買契約が成立した年の申告でも問題ないとされているので、例外的に2020年に申告を行っても問題ありません。

不動産売却の手付金についての注意点

最後に、不動産売却の手付金に関する注意点を解説します。

買主が住宅ローン審査落ちで契約解除なら返還

売主が売買契約時に受け取る手付金は、手付解除以外でも返還の可能性があることを覚えておきましょう。代表例が住宅ローン特約です。住宅ローンの審査が売買契約書に記載された期日までに通らなかった場合は、当該契約を取り消す(白紙解除)ことができる契約オプションを「住宅ローン特約」といいます。

買主の住宅ローン審査が否決された場合の契約解除は、住宅ローン特約によって手付解除とはならず、売主は受け取っていた手付金を買主に返還しなければなりません。よって手付金を受け取ったからといって、すぐに使ってしまわないように注意しましょう。なお、住宅ローン特約にも期限があり、通常は売買契約から1ヶ月とされるケースが多いです。

手付金は申込金や頭金とは異なる

手付金は売買契約の締結を証明する性質をもちますが、いわゆる申込金や頭金とは違います。

  • 申込金(申込保証金):不動産の買主が購入の申し込みをする際に不動産会社に払う金銭
  • 頭金:買主が住宅ローンを利用する際、はじめに支払う金銭。住宅の代金からローン借り入れ分を差し引いた部分を指す

どちらも手付金とは意味も用途も異なるので注意してください。

まとめ

手付金は通常、解約手付として扱われるので、売主・買主の双方が手付金の放棄あるいは倍返しをすることで、不動産売買契約を解除できるようになっています。売買契約書に手付金の種類について記載されているので、しっかりと確認しておきましょう。

また、手付金は売主にとっては一時所得として確定申告の対象となり、買主にとっては不動産の取得費用の一部になります。実際の納税額に関わってくるので、忘れずに申告するようにしてください。

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