リバースモーゲージはマンションでも利用可能?注意点や条件を解説

マンション売却

「老後の生活って年金だけで大丈夫?」と不安に思っている方も多いと思います。人生100年時代ともいわれ、公的年金だけでは老後の資金が2000万円不足するなんてニュースもありましたよね。

そこで選択肢の一つとなるのがリバースモーゲージです。自宅を担保に生活資金を借入れし、死亡したときに担保となっていた不動産を売却し借入金を返済する仕組みで、少しずつ利用者は増えてきています。

この記事では、戸建てで利用する人が多いリバースモーゲージをマンションでも利用することができるのかを柱に、仕組みやメリット・デメリット、どのようなマンションが対象となりやすいのかもひも解いていきたいと思います。また、リバースモーゲージの契約で最初から除外されるマンションのケースなど、特例も合わせてご紹介します。

リバースモーゲージの仕組み

リバースモーゲージの言葉は知っているけれど、仕組みをイマイチ理解できていない方も多いはずです。まずはリバースモーゲージとはなんなのか、仕組みを理解しましょう。

自宅を担保に融資が受けられる制度

「リバースモーゲージ」とは、いま住んでいる自宅などを担保にして、公的機関や金融機関から融資を受けられる制度のことです。リバース(逆)モーゲージ(抵当)を直訳すると「逆抵当」となり、逆抵当権融資方式ともいわれるローンの一種のことです。

通常のローンは借りた金額を毎月返済するのに対して、リバースモーゲージは毎月お金を借りていき、融資額が増えていきます。

そして契約者が死亡した場合など契約終了のタイミングで融資が止まり、最後に担保としていた自宅などを売却して一括返済するという仕組みです。

担保となった持ち家にはそのまま継続して住み続けることができます。また、通常の融資を受ける場合、定年退職後は難しい場合が多いですが、この制度を利用することで老後もまとまった資金融資が受けられるのです。

公的機関を利用する場合

公的機関が行う制度は、各都道府県の自治体や、市区町村の社会福祉協議会が主体となっています。主に低収入の高齢世帯のために作られた福祉制度で、必要最低限の生活を送るための「不動産担保型生活資金」という融資制度です

まず公的機関のリバースモーゲージはマンションなどの集合住宅は適用されません。土地の評価額が1500万円以上の一戸建てが対象の不動産となります。
資金用途は生活資金のみという制限があり、毎月の貸付額は30万円以内です。そして、65歳以上で構成される低所得の世帯が対象となります。

金融機関を利用する場合

金融機関が行うリバースモーゲージは、安定した収入があり価値の高い資産を持っている人のための融資制度です。

こちらは条件次第ではマンションでの利用も可能となります。

また、対象年齢も公的機関に比べて低く、55歳~60歳以上を条件にしている金融機関が多いです。資金の使い道は基本的に自由となっていますが、事業用資金や投資には使えないので注意が必要です。

融資額も1000万円~2億円と公的機関と比べて高く設定されています。

リバースモーゲージはマンションでも可能?

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このサイトを見ている方が一番気になっているのは、マンションのリバースモーゲージは可能かどうかということだと思います。単刀直入に言うと、残念ながら適用されにくい状況にあります。金融機関の多くは、マンションは対象外としているのです。

この章ではマンションが適用されにくい理由や、最初から適用外になるマンション、住宅ローンの返済が残っている場合について説明します。

担保の評価基準は土地が中心

マンション 一戸建て 土地
価値 下がりやすい 下がりやすい 極端に下がらない
解体・改修 ほぼ不可能 可能 必要なし

リバースモーゲージの場合、持ち家を担保にして借り入れしたお金を、契約者が死亡したときに売却して返済するわけですから、その家の価値が何十年か後にも十分にあると判断されなければなりません。

そこで、評価されやすいのは資産価値が極端に下がることの少ない土地となります。

マンションなどの建物部分は土地に比べて資産価値が低くなりやすいというデメリットがあります。なぜなら年月が経てば経つほど経年劣化などで資産価値が下がってしまいますし、その下落率も高いからです。

分譲マンションの場合も区分所有上では土地を所有することはできますが、所有する土地と部屋は分離していて、自由に使うことはできません。また、ほかの部屋と合わせて一つの建物ですので解体や改修もほぼ不可能です。金融機関にとってのメリットはかなり少なくなってしまうのです。

したがって、金融機関の中にはリバースモーゲージの対象からマンションを外して対象の物件を一戸建てにしているところが目立つということです。

賃貸マンションでは利用できない

マンションが必ずしもリバースモーゲージの対象外になるわけではないのですが、この条件のときのみ、最初から適用されないことを覚えておいてほしいのです。それが、賃貸マンションです。第三者に貸し出すための賃貸マンションはいかなる場合もリバースモーゲージの適用にはならないのです。

なぜなら、金融機関や公的機関が定める適用の条件に、「単身のみ、または夫婦で居住であること」という項目があるからです。すなわち、ご自身が必ず居住していることが条件になるため、賃貸マンションはリバースモーゲージの適用外になるのです。

住宅ローンの残債には利用できる

マンションの購入時期は40歳前後が多いといわれていて、そこから35年ローンを組むと考えると70歳を超えてしまいます。定年退職後に住宅ローンの支払いが残ってしまう場合も少なくないのです。しかし年金だけとなると生活費で手一杯で住宅ローンの返済が困難になるのでは?と不安に思う方も多いと思います。

実はこの制度を利用すれば、住宅ローンからリバースモーゲージに借りかえることができるのです。

返済も、「元金+利息」だったものが、「利息のみ」の返済になるため毎月の負担額が少なくなります。ただ一つ気を付けなければいけないのは、住宅ローンよりもリバースモーゲージのほうが金利が高くなる傾向にあるというこのです。それも含めて自分のライフプランに合っているかよく家族で話し合ってみてください。

リバースモーゲージを適用しやすいマンションの特徴

ここまで、マンションはリバースモーゲージの対象にならない場合が多いことをお伝えしてきましたが、もちろん条件によってはマンションも対象になります。ただし、適用されるには立地や築年数など資産価値につながる条件がそろっているかが大切です。

この章ではリバーズモーゲージが適用しやすいマンションの特徴を見ていきましょう。ご自身のマンションが条件に当てはまるかチェックしてみてください。

資産価値が落ちにくい立地と築年数

マンションのリバースモーゲージが適用となる条件は、数年後も資産価値が落ちにくいということです。

以下、表でまとめたので参考にしてみてください。

適応条件 詳細
立地 駅から近い 駅から徒歩10分以内

バス停の近さや本数の多さ

築年数 築15年~20年よりも新しい マンションを売却するときに資産価値を付けるため
周辺環境 資産価値の下がりにくい条件が

そろっている

需要の高い都市部など

駅から近く利便性の高い立地は、資産価値が高くなる条件の一つです。特にリバースモーゲージが適用されやすいのは駅から徒歩10分以内が多い。また、駅から遠い場合でも、バスの本数が充実していたり、バス停が近いなど利便性が良ければ高い評価を得られる場合もあります。

また、マンションの経年劣化を最小限に抑え、売却するときにある程度の資産価値を付けるため、築15年~20年未満が理想とされています。契約時の築年数だけではなく、契約者が100歳になった時の築年数を計算し、借入金に制限をかける場合もあるのです。

周辺環境の条件の例として以下が挙げられます。

  • 大都市やターミナル駅から近くのベッドタウンとして需要の高い街である
  • 美しい街並みの地域にある
  • スーパーなど生活環境が整っている
  • 周辺に競合となるマンションが少ない
  • 地域の犯罪発生率が低い
  • 地盤が固く地震などの影響が比較的低いとされている
  • エレベーターなどの設備を信頼できる会社が施行していること など

ただこれらの条件はあくまでも一例であり、金融機関によっては異なった条件を設定していることがあります。上記を参考に自分のマンションが条件に合っていそうか検討してみましょう。

リバースモーゲージのメリット

ここまでマンションがリバースモーゲージの対象となる条件や制度の説明をしてきましたが、この制度を利用することでどのような利点があるのでしょうか?

続いてはこの制度のメリットについて見ていきましょう。

自宅を手放すことなく老後の資金を確保できる

リバースモーゲージのメリットは何と言っても、自宅を担保にしながらも手放すことなく住み続けられることです。契約者が亡くなるまで持ち家として使用することができます。

老後の資金を確保するために自宅を売却し、手狭な賃貸に引っ越す必要もないのです。ご年配の方にとって引っ越しはかなりの重労働にもなりますし、生活環境の変化は大きなストレスにもなりかねません。住み慣れた我が家での生活を続けられるのは大きな利点となるでしょう。

公的機関の制度では制限が多く難しいのですが、金融機関のリバースモーゲージ制度は資金用途の自由度が高いのも大きなメリットです。スポーツや楽器演奏や絵画教室、家庭菜園などの趣味や、夫婦での旅行など娯楽のために使うことも可能です。

充実したセカンドライフを送りたい方には選択肢の一つとなりそうです。

遺族に負担をかけることがない

遺族に負担をかけることがないのもリバースモーゲージの特徴です。

仕組みとしては契約者が死亡した際に担保にしていた自宅を売却して一括で返済するので、通常のローンのように亡くなった後に借金が残り、残された家族が残りの借金を返済し続けるというようなことも起こりにくいのです。

そして、相続者となる遺族にそれぞれ持ち家がある場合、残った家が空き家になる可能性も高くなります。所有しているだけで多くの税金がかかったり、マンションの場合は売却に手間が取られたり、一戸建ての場合は想像以上の解体費用が掛かったりと、遺族に迷惑をかけかねません。また、空き家になり放置されると建物の劣化により周辺や地域へ悪影響を及ぼす可能性もあります。

そこでリバースモーゲージを活用することで亡くなったと同時に売却することが条件ですので、遺族に負担をかけることなく家を手放すことができるのです。

終活の一つとして念頭に置いておくべき制度とも言えます。

収入や関係なく借りられる

一般的な金融機関であれば、高齢者だと条件が厳しい傾向にあります。返済能力が低いと見られ、なかなか審査が通らないのが普通でしょう。しかしリバースモーゲージは、高齢者向けのローンであるため、借り入れ年齢の上限がほとんどなく、融資を借りやすいのです。

通常、ローンの返済は月々の支払いとなりますが、リバースモーゲージは、死亡後に担保としていたマンションを売却したお金で一括支払いします。そのため収入に関係なく借りることが可能です。つまりリバースモーゲージは、収入や関係なく利用することができるローンなのです。

金融機関であれば使い道が広がる

一般的な住宅ローンは、借りたお金は住宅の購入代金として利用することが契約上で決められるため、自由に使えません。生活費用に充てたくても、使い道が限定されています。しかしリバースモーゲージは、生活資金の範囲内であれば使い道が自由です。

老後の生活資金に充てたり、旅行などの娯楽費、バリアフリーにリフォームする資金として利用することも可能です。ただ事業用、投資目的で使用することはできないので、あくまでも生活資金として活用することが条件となります。

リバースモーゲージのデメリット

リバースモーゲージには老後の生活を豊かにしたり、遺族に迷惑をかけることを防いだり、多くのメリットがあることをお分かりいただけたと思います。

しかし一方でデメリットもあることを念頭に置いておいてほしいのです。続いてはこの制度のデメリットについて見ていきましょう。

子どもに財産を遺せない

リバースモーゲージは、マンションを担保として借りるローンのため、死亡後はマンションを売却されます。そのため、子どもに家を遺すことができません。そのため子どもがいる場合は、慎重に話し合う必要があります。

またリバースモーゲージは、マンションに単身または夫婦で暮らしている場合、利用することが可能です。しかし同じマンションに子どもと同居している場合は利用不可です。

契約可能な条件が限られている

リバースモーゲージを利用できる住宅の条件は厳しく、担保となる持ち家の不動産評価額が数百万円~数千万円以上であることや、融資を受けられるのは不動産評価額の5~8割程度しか受けられない場合がほとんどです。

また、人生100年時代と言われるほど平均寿命が延びていることもあり、契約時に設定した年齢よりも長生きすると、不動産を売却する前に借り入れの限度額に到達してしまい、融資が受けられなくなる可能性もあります。

なによりしっかり確認してほしいのが、この制度を利用するためには想定される相続人全員の理解が必要になるということです。担保にする不動産を相続したいという意思がある推定相続人が不動産の売却を反対する可能性もあり、残された遺族同士の揉め事は金融機関にとってデメリットになるからです。したがって、想定相続人全員の同意が必要となるのです。

対象となる地域が限定されている

実はこのリバースモーゲージは、対象となる地域が限られているのです。なぜなら土地の評価価格は、上昇を続ける大都市の中心部と比べて、郊外では下落しているエリアが圧倒的に多いからです。郊外の持ち家を担保にすることは、金融機関にとってリスクとなるため、対象外としている場合が多いのです。

このため、郊外に持ち家がある方は事前に対象の地域なのか調べておく必要があります。

対象となる地域は以下のようになっています。

首都圏の一都三県、大阪、京都、神戸、名古屋、札幌、仙台、広島市、福岡市などの政令指定都市が対象となっている金融機関が多く見受けられます。

利用できる銀行が少ない

そもそも利用できる銀行が少ないというデメリットがあります。一戸建ての場合なら抵当権や所有権を有することで土地と建物の両方を持つことが可能ですが、特に自宅マンションとなると、土地と建物が分離していたり解体や改修が難しいことなどから、担保としての自由度や融資を行うメリットが金融機関側にあまりないことが理由です。

マンションでリバースモーゲージを利用できる銀行を比較

上記でもお話したように、マンションのリバースモーゲージ制度のある金融機関は限られています。その数は現在たったの3社のみ。東京スター銀行、みずほ銀行、群馬銀行だけです。取り扱いのある金融機関のうち、地方銀行である群馬銀行を除いた2社の特徴を以下の表にまとめましたので参考にしてみてください。

東京スター銀行 みずほ銀行 群馬銀行
対象地域 東京、神奈川、埼玉、千葉、
大阪市、京都市、神戸市(一部)
東京、神奈川、埼玉、千葉 栃木、埼玉、千葉、東京、神奈川、長野、大阪
対象年齢 55歳以上(配偶者は50歳以上) 55歳以上 60歳以上
使いみち 生活資金など自由
  • フリー口ーン:用途自由
  • 目的口ーン:医療費、老人ホーム
(入居費など資金使途があらかじめ確認できる資金)
生活資金など自由
利用可能額 500万円以上5,000万円以内
  • フリー口ーン:4,000万円以内
  • 目的口ーン:1億円以内
100万円以上1億円以内
金利 3.0%
  • フリー口ーン:3.475%
  • 目的口ーン:2.975%
短期プライムレートに連動する変動金利
相続人の同意 不要 推定相続人全員に契約内容等について
承諾してもらい承諾書を提出
原則として推定相続人全員の同意が必要
物件の条件 要問合せ
  • 借主が100歳になる時点で築45年以下である
  • 評価額が坪250万以上、総額5,000万円以上
  • 占有面積50㎡以上
要問合せ
融資額見直し 毎年見直しを行う。

評価額が前年度を下回る場合、
融資極度額を担保評価額と同額まで縮減。

毎年見直しを行う。

評価額が前年度を下回る場合等、
貸越極度額を評価額と同額まで減額。

3年ごとに見直し。

評価額が下がっていた場合には、
貸越極度額の見直しを行う。

リバースモーゲージでマンションを売る際の注意点

次にリバースモーゲージでマンションを売る際に注意するべきことを解説します。リバースモーゲージを利用する前にこれらを知っておくことで、リスクとどう向き合えばいいのか簡単に理解できるでしょう。

金利が上昇する可能性がある

リバースモーゲージは担保となっている自宅などを売却してローンを一括完済するという仕組みですが、毎月の金利だけは支払う必要があります。多くの金融機関は変動金利を適用しているため、金利が上昇するリスクがあることを忘れてはいけません。また、金利が上昇すれば想定より早く限度額に到達してしまうこともありますので注意が必要です。

そして、金利は通常の住宅ローンより高くなっている場合が多いのも特徴です。持ち家が担保になるとはいえ、月々の支払額なども専門家に相談し家族で話し合って、慎重に決めていただきたいと思います。

不動産評価額が下落する可能性がある

不動産は生き物と言っても過言ではありません。社会情勢や景気の変動、自然災害などによって土地価格などの不動産自体の評価額が下落する可能性もあります。例えば、金利の上昇での買い控えや、地方の人口減少によるマンション需要の低下、そして現在はコロナショックによる景気の悪化などが挙げられます。

先の読めない未来ですから、今の不動産の価値がたとえ土地付きの一戸建てであっても変動し下落する可能性があることを忘れてはいけません。持ち家を担保にするにはある程度のリスクを背負うという覚悟が必要なのです。

不動産評価額についてより詳しい内容を知りたい方は、こちらを参考にしてみてください。

【2021年最新】マンション価格は今後下落?資産価値のある物件とは
マンション購入・売却を考える上で、マンション価格が今後どうなるのか気になっている人も多いでしょう。本記事では、2008年〜2021年最新のデータに基づいて、今後のマンション価格の動向や価値が下落しにくいマンションの特徴を解説します。

年齢が若いと損する可能性がある

人生100年時代と言われている昨今ですが、リバースモーゲージは利用期間が長いと損をする可能性があります。

リバースモーゲージは、金融機関にて契約時の年齢の範囲や、契約期間が決められています。設定した契約期間が過ぎたあとは、一括返済するために担保したマンションを売却しないとなりません。そのため、最悪生きている間に家を失うというリスクがあります。

推定相続人からの承諾が必要

リバースモーゲージは、契約前に推定相続人からの承諾が必要です。推定相続人とは、契約者の配偶者、子ども、孫、兄弟、甥、姪などを指します。そもそも遺産は、相続人全員の承諾がないと相続できません。トラブルを避けるためにも先に遺産分割協議書を作成する必要があります。

ただリバースモーゲージでも、推定相続人の承諾がいらないローンがあります。たとえば東京スター銀行の、「充実人生」は、代物弁済という方法なので推定相続人からの承諾がいりません。その代わりマンションは相続されずに銀行に渡すことになります。

売却後の残債リスクがある

リバースモーゲージは、死亡後にマンションを売り一括返済しても、残債が残ることがあります。その残債は、相続人が代わって支払う義務が発生しますが、このリスクを回避する方法があるのです。金融機関のリバースモーゲージには、リコース型と、ノンリコース型の2種類のローンがあります。

残債のリスクに備えるなら、ノンリコース型がおすすめです。ノンリコース型は、残債が残っても返済の必要がなく相続人の負担を減らすことが可能です。その代わり、ノンリコース型は、リコース型よりも金利が高くなってしまうので注意が必要です。

リバースモーゲージを利用できない場合の対策

ここまでリバースモーゲージの内容やメリット・デメリットなどについて詳しく解説してきましたが、自宅マンションを適応させるのは少しハードルが高いことも分かってきたと思います。

この章では万が一リバースモーゲージ制度を受けられなかった場合の次の一手として老後資金を確保する方法をお話します。ぜひ参考にしてみてください。

不動産担保ローンを活用する

不動産担保ローンとは、一括でお金を借り入れできる方法です。返済できれば不動産はそのまま、できなければ不動産を売却して返します。推定相続人の承諾が扶養で、さらに年齢や収入、資金などの制限が少ないため、ハードルが低いローンなのです。

また借入可能額の目安は評価額の7〜8割と高く、一度にたくさんのお金を借りたい方に向いているローンです。リバースモーゲージは高齢者向けである反面、不動産担保ローンは年齢に関係なく利用できます。

マンションを売却して現金化する

リバースモーゲージ制度の対象外だった場合、マンションを売却して現金化するのも一つの手です。制度を利用した場合、評価額の5割程度しか融資されない場合もありますが、思い切って売却すれば、評価額に近い金額を手にすることができます。

売却して現金化した場合は、新しく住む場所を探す必要があるので、引っ越し代などの初期費用が掛かってしまうことは避けられないのですが、リバースモーゲージを利用するよりお得になる可能性もあります。

また、売却するのではなく賃貸として貸し出すという方法もあるので、どちらの方法がメリットがあるか不動産会社などに相談してみましょう。

賃貸として出す

購入したマンションは、賃貸として出すことも可能です。学校や大きな企業会社が近いマンションなら、転勤などの需要が高く、賃貸として出すことが最適だといえます。毎月家賃収入が入りますし、資産として持ち続けることが可能です。リフォームや賃貸人募集の広告などの費用を経費として計上できるので、節税効果も見込めます。

リバースモーゲージでは難しい、子どもへ遺すことも賃貸なら可能ですし、将来売却して現金化すること可能です。管理や維持のコストがかかりますが、人気の土地ならば空き室リスクが少なくそこまで心配することはないでしょう。

リースバックを活用する

リースバックという制度をご存じでしょうか?リバースモーゲージに似た制度ですが、 マンションを不動産業者に売却して、売却した家と賃貸契約をして住み続けるシステムです。特にマンションの場合はリバースモーゲージよりも対象となりやすく、持ち家ではなくなるので固定資産税が不要となり新居を探す必要がないのがメリットです。

リースバックをお勧めしたいのは以下のような状況にある方です。

  • ローンの支払いが困難になった
  • すぐにまとまった現金が必要
  • 引っ越しはしたくない
  • 老後の生活資金を確保したい
  • 進学など子供の教育費が必要

リースバック7社を比較した記事もあります。気になる方はぜひご覧ください。

リースバック7社を比較紹介|7つの選ぶコツとメリット・デメリットも解説
リースバックを行いたいが、どの業者に依頼すべきか分からないと悩んでいませんか?この記事では、おすすめのリースバック7社を紹介し、各社を比較するポイントや業者選びのコツ、またリースバックのメリット・デメリットについて解説しています。

リースバックのメリット

  • 現金化まで時間がかからない

通常の不動産売却では、買い手や貸し手が見つかるまで現金化できませんが、このハウスリースバックの場合は自らが借りるため、売却時の手順を大幅に削ることができ、現金化までの時間も短縮できます。

  • 売却後も住み慣れた我が家での生活ができる

所有権のみを不動産業者などの第三者に移す形になるので、引っ越す必要はありませんし、新居に移る際の初期費用もかからないのが特徴です。また、子供がいる場合は転校の必要もなくなるので、ストレスなく売却できます。

  • 老後の資金繰りで借金のリスクを背負わなくて済む

リースバック方式の場合は不動産売却時の売り上げを老後の資金にできるため、借金のリスクがなくなります。リバースモーゲージでは家を担保にするといえど借金を背負い、不動産の資産評価額もきにしながらの生活になりますが、この方式ですと長年住んできた場所で暮らしながら、資金を得ることができます。

リースバックのデメリット

  • 所有の資産ではなくなる

持ち家を不動産業者などの第三者に売却する仕組みのため、不動産が自分の資産ではなくなります。所有権が第三者に渡ってしまうため、新しいルールのもと生活していく必要があります

  • 通常の売却より価格が低くなる

リースバック方式で不動産を売却する場合、不動産業者や建物の経年劣化の度合い、土地の価格変動にもよりすが、ほとんどの場合で通常の売却より価格が低くなる可能性があります。

  • 家賃の支払いが始まる

第三者に所有権が移った不動産に住み続けるには、賃借人となる必要があり家賃が発生するので、毎月の家賃が発生することになります。さらに厄介なのが、オーナーが家賃を相場より高くしてしまうことがあるということです。契約時の交渉が必要になる場合もあります。

リバースモーゲージとリースバックの違いをまとめた記事もあるので、ぜひご覧ください。

リースバックとリバースモーゲージの違いとは?比較表で見やすく解説
リースバックとリバースモーゲージは、自宅を残しつつ資金を得られるサービスのひとつです。資金繰りが難しかった場合も、自宅を利用することでさまざまな可能性が広がります。本記事では両者の特徴と違いを徹底解説します。資金調達にお困りの方は必見です。

リバースモーゲージ利用開始までの流れ

fudousan42222これまでの内容を踏まえて、ご自身のマンションがリバースモーゲージを利用できるかどうか、少しはつかめたと思います。

ではリバースモーゲージ制度を活用すると決めた場合、次にどのような行動が必要になるか見ていきましょう。

家族・相続人と相談する

この制度はマンションなどの不動産の所有者だけでなく、想定される相続人にとっても関わりの深い制度となります。前述にもありますが、リバースモーゲージ制度を利用している物件を相続したいと考えている家族がいるかもしれないからです。制度を活用する場合は想定相続人全員の同意が必要ですので、行動に移す前に家族や相続人にしっかり相談しておきましょう。

また、リバースモーゲージ制度についての簡単な相談は無料で行っている不動産会社や銀行もありますが、査定や見積もりなど、具体的な助言を求める場合には料金がかかる場合も。後で家族に反対されて見積もり料金だけ支払う羽目にならないよう、早めに家族の了解を得ておくことが必要です。

マンションの不動産価格を知る

リバースモーゲージのみならず、ハウスリースバックを利用する際にも重要となってくるのが自宅マンションの不動産価格を知っていることです。知らずに金融機関に相談に行っても具体的なアドバイスがもらえない場合もあります。

以下の記事で査定方法についてまとめましたので参考にしてみてください。

マンション査定には複数の方法がある

  • 不動産会社で査定してもらう方法

手軽に、かつ比較的正確な査定額を知ることのできる方法で、普段街中でよく目にする不動産会社を訪ねることで査定してもらえます。ただ、不動産会社によって査定額に差が出ることもあり、混乱が生じる可能性もあります。また、売却に関する査定を扱っていない会社もありますので事前に調べることをおすすめします。さらに手間を省きたいのなら、一括査定サイトを利用しましょう。いつでも複数社に査定依頼を出すことが可能です。

  • 不動産鑑定士に依頼する方法

国家資格である不動産鑑定士にお願いすることで、かなり正確な査定額を知ることができます。しかし、相談料や査定料がかかるケースが多く、相場は18万円~となっています。査定が難しくどうしても額が分からないとなった場合の最終手段として使用することをおすすめします。

  • AIなどによるシミュレーターの使用

もっとも手軽な査定方法の一つが、ネット上でのシミュレーターを活用した方法です。これまでの取引データを元にサイト上で算出するもので、ざっくりとした額が表示されます。しかし正確なデータとは言い切れないので足掛かり程度の利用が良さそうです。

  • オンライン査定の利用

よく似た方法に一括査定があり、こちらのほうが楽な場合もありますが、一括査定サイトを利用すると、特に希望しない不動産会社に記入した個人情報が共有される場合もあります。それを避けるためには各不動産サイトで個別に査定してもらえるオンライン査定を活用することで、不要な情報共有がなく比較的安心して利用できます。

不動産査定についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

不動産の査定方法を知りたい!査定額を出す3つの方法や査定前の準備を解説
不動産を売却する際、売却を決めたり、仲介を依頼する不動産会社をを決めたりと、重要になるのが査定額です。また売却が決まった後も、査定額を元に売り出し価格を決定します。ここでは不動産の査定方法や査定前の準備、注意点を解説します。

初めての方におすすめの一括査定サイトは「すまいステップ」

■すまいステップはこんな人におすすめ
  • 初めてで不安だから実績のあるエース級の担当者に出会いたい
  • 厳選された優良不動産会社のみに査定を依頼したい
  • 悪徳業者が徹底的に排除された査定サイトを使いたい

その他の一括査定サイトや選び方について詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

不動産一括査定サイトランキングおすすめ21選!選び方や利用者の声も紹介!


銀行の具体的な運用プランで見通しを立てる

家族としっかり話し合い、ご自身の不動産の価値がある程度つかめたら、いよいよ金融機関に相談です。最終的には対象の金融機関で見積もりを出してもらい、具体的な運用プランを考えていく必要があります。

その際に気を付けなければいけないのが、自分に合ったプランが立てられるかどうかです。住宅ローンが残っている場合にはリバースモーゲージへの借り換えが必要ですし、金利がいくらで月々の利息の支払いがどのくらいになるのか、建物の価値の何割程度を融資してもらえるのか、何歳まで融資をもらう計画にするのかなど、提示された計画に無理はないかなどしっかり相談するようにしましょう。

幸い、マンションのリバースモーゲージを取り扱っている金融機関は3つしかありませんので、いくつかの金融機関に足を運んで具体的なプランを提示してもらい、じっくりと比べてみるのがいいかもしれません。

まとめ

fudousan83254老後の資金が足りないと話題になったこともあり、少しずつ注目度が高まってきているリバースモーゲージ。今ある生活はそのままに、安定した老後を送るための手助けをしてくれる融資制度で、魅力的に思えたという方も多いのではないでしょうか?

しかし、自宅を担保にするとはいえ借金をすることには変わりありません。すでに将来の見通しがあって利用を検討している方もいらっしゃると思いますが、自分や相続人の状況、資産の状態をもう一度確認してみましょう。

将来設計にリバースモーゲージが見合っているか、家族でしっかり話し合って、豊かな老後につなげていただければと思います。

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