路線価で土地査定が可能!?調べ方から計算方法まで徹底解説

不動産売却

土地や戸建てなどの不動産の売却を検討する時に、いくらぐらいで売れそうなのかが気になる人が多いのではないでしょうか。しかし、売却しようかどうしようか迷っている段階だと、不動産会社に査定を依頼するのもためらわれます。

そのような場合は、まず自分でおおまかな査定額を算出してみることをおすすめします。あらかじめ自分でおおまかな土地の査定額を把握しておくと、不動産会社に査定を依頼した際にも、その査定額が適切かどうかを判断する材料になるのでおすすめです

土地査定の基準となる公的な地価はいくつかありますが、今回はその中の一つ「路線価」について詳しく解説していきます.売却を検討している人も、売却予定はないけれどもとりあえず価格を調べてみたい人も、ぜひ参考にしてみてください。

そもそも「路線価」とは

「路線価」という言葉を聞いたことはあっても、どのようなものかはっきりと理解している人は少ないかもしれません。

そこで、まず「路線価」とはどのようなものかについて、説明していきます。

毎年国が決める土地の価格

路線価とは、価値がおおむね同じであるとみなされる一連の土地が面している路線(道路)ごとに、その土地を評価した1㎡あたりの価額です。 毎年1月1日時点で評価が行われ、同じ年の4月以降に固定資産税路線価が、7月に相続税路線価が公示されます(固定資産税路線価と相続税路線価との違いについては、後ほど解説します)。

路線価の他にも、主な公的土地評価として「公示地価」があります。

公示地価は、国が公表する一般の土地の取引価格の指標とされる公的な地価です。路線価と同じ1月1日に国(国土交通省)が主体となって全国にある標準地を評価し、3月の半ば頃に公示されます。

路線価は、この公示地価を基準として評価されます。公示地価が高く評価されれば路線価の評価もそれに伴い高くなるため、3月に発表される公示地価の価額から、それ以降に公示される路線価のおおよその目安をつけることも可能です。

路線価の種類と特徴

路線価には、用途に応じて「固定資産税路線価」「相続税路線価」の2つの種類があります。それぞれの路線価の詳しい説明は、次の通りです。

固定資産税路線価

「固定資産税路線価」とは、固定資産税評価額の基準となる公的地価です。市区町村長(東京都は都知事)によって定められ、公示地価のおおよそ70%が評価額の目安となっています。

名前の通り「固定資産税路線価」は、土地の固定資産税の基準となる「固定資産税評価額」の計算に用いられます。また、固定資産税以外にも不動産取得税や登録免許税などを計算する際にも用いられる価額です。

土地の固定資産税は、基本的に以下の計算式によって求められます。

固定資産税路線価(1㎡)×土地の広さ×標準税率(1.4%)=土地の固定資産税

 

相続税路線価

「相続税路線価」とは、その土地の相続税や贈与税を算出する際に用いられる公的地価です。国税庁によって定められ、公示地価のおおよそ80%が評価額の目安になっています。一般的に「路線価」という言葉を用いる時は、この相続税路線価を指すことが多いです。

先ほど述べたように、相続税路線価は1月1日に評価され、7月に公示されます。よって、相続税手続きのため7月の公示前に相続税路線価を把握しておきたい場合は、3月中に発表される公示地価に0.8を乗じることで、おおまかな価額を算出することが可能です。

路線価の土地査定への影響とは

次に、路線価が土地の査定にどのような影響を与えるかについて解説します。

路線価には「固定資産税路線価」と「相続税路線価」がある旨の説明はしました。しかし、一般的に「路線価」という表現は「相続税路線価」に対して用いられるので、ここからは、「相続税路線価」について解説していきます。

路線価を約1.45倍すると妥当な土地査定の相場

先に述べた通り、路線価は公示地価の約80%になるように定められています。したがって、路線価に1.25を乗じると、おおよその公示地価を把握することが可能です。

公示地が100の場合、路線価は80になる。

80(路線価)×1.25=100(公示地価)

しかし、実際に土地が売買される価格(実勢価格)は、公示地価よりも高いことがほとんどです。土地の条件にもよりますが、土地の実勢価格は公示地価の約1.1~1.2倍であるといわれています。

よって、路線価からおおよその実勢価格の査定を算出する場合は、路線価に1.45を乗じるとよいでしょう。

公示地価が100で、実勢価格が公示地価の1.15倍の場合。

100(公示地価)×1.15=115(実勢価格の査定額)
80(路線価)×1.45=116(路線価から算出された実勢価格の査定額)

戸建ての価値は路線価の影響を受けやすい

不動産の中でも、路線価の影響を受けやすいのは、更地や戸建て(古家付きを含む)です。マンションの価値は、路線価の評価をあまり受けません。

なぜなら、マンションが建てられている土地は区分所有のため、マンションの部屋数に応じて土地の所有権は分割されています。そのため、1戸あたりの土地は非常に狭く、マンションの価値として土地の評価が与える影響は少ないと考えられるからです。

また、マンションは建物の経年による価値の減少率がゆるやかで、管理や修繕状況によって価値が大きく左右されます。そのため、土地の評価よりも建物の評価の影響の方が大きいのです。

これに対して、戸建ての場合は建物部分の経年による価値の減少率が高く、数十年経つとほとんど土地の価値だけになります。また当然ですが、1戸あたりの土地の面積は、マンションよりも広い場合がほとんどです。よって、土地評価の影響がより大きくなります。

特に古家付きの土地の場合は、解体して土地だけの価格として売買することが多いので、ほとんどが土地の評価になります。

このような理由から、更地だけでなく戸建ても路線価の影響を受けやすいのです。

不動産の取引事例が少ない地域で活躍

不動産の査定方法にはいくつかの種類がありますが、その中に一つに「取引事例比較法」があります。これは、査定対象となる不動産の近隣で同じような不動産が過去に取り引きされていた場合、それを参考にして査定額を算出するという方法です。

「取引事例比較法」は不動産会社が査定時によく使う方法ですが、当然のことながら、近隣に似た不動産がない場合や、あったとしても過去に取引事例がない場合は適用することができません。

そのような、取引事例が少ない場所の土地を査定する際に役に立つのが、路線価です。

路線価と同じように公示地価も査定に用いられますが、公示地価の標準地の数は限られています。よって、より広い地域をカバーしている路線価の方が、取引事例が少ない場合に用いられることが多いのです。

土地査定のための路線価の調べ方

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「路線価(相続税路線価)」がどのようなものかがわかったところで、次に実際に土地を査定するための、具体的な路線価の調べ方について説明していきます。

ネットで調べるなら路線価図・評価倍率表

路線価を手軽に調べるには、インターネットの利用がおすすめです。

インターネットで路線価を調べるなら、国税庁の「路線価図・評価倍率表」のサイトを使うと便利で、調べ方は次の通りです。

  1. 日本地図から調べたい土地がある都道府県を選択
  2. 「路線価図」を選択
  3. 調べたい土地の住所を選択(住所がない場合は「評価倍率表」を選択して調べる)
  4. 「路線価図ページ番号」がいくつかある場合は、適当なものを選択する
  5. 隣接する路線価図を選んで、調べたい土地の場所を表示する

路線価図の見方は、次の通りです。

  • 路線(道路)に記載されている数字

その路線の1㎡あたりの路線価です。千円単位で表示されているので「200」と表示されている場合は、1㎡あたり20万円になります。

  • 路線価の数字を囲む記号

その路線価の適用範囲を示しています。たとえば、同じ路線であっても北側と南側で路線価が異なる場合などに用いられます。凡例は、路線価図の上部に記載されています。

  • 路線価の横のアルファベット

借地権(建物の所有を目的とする土地の賃借権)の割合を表しています。たとえば、Cは70%、Dは60%です。アルファベットと借地権割合の対応表は、路線価図の上部に記載されています。

図書館や役所でも調べられる

路線価図は、大きな図書館や役所でも調べることができます。

図書館で路線価を調べる際は、一般財団法人資産評価システム研究センターの「全国地価マップ」が便利です。

「全国地価マップ」には、一般に公開されている宅地の価格に関して、センターが収集した情報がまとめて掲載されています。相続税路線価だけでなく固定資産税路線や公示価格、都道府県地価調査価格も掲載されているので、それぞれを比較しながら調べることが可能です。

全国地価マップ」は、インターネットでも公開されています。

また路線価図は、全国の国税局や税務署、市区町村役場でも閲覧することができます。

インターネットで調べられる路線価図よりも過去の分を調べたい場合は、国立国会図書館で閲覧を申請するとよいでしょう。

路線価を使った土地の価値の計算方法

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査定したい土地の路線価の調べ方がわかったところで、次は実際に査定額の算出方法をみていきましょう。

ここでは、路線価を用いた査定額の算出方法について、詳しく説明していきます。

自用地で土地が1路線に面する場合

自用地(他人が使用する権利がない土地のこと。自分が所有して使っている土地)が、1本の路線(道路)のみに面している場合は、土地の面積に路線価を乗じて評価額を算出します。

路線価が20万円の道路に面している300㎡の土地の評価額の計算は、以下の通りです。

20万円(路線価)×300(面積)=6千万円

ただし、路線からの奥行に応じて「奥行補正」を行う必要があります。

たとえば、先ほどの300㎡の土地が、道路に面している部分が12mで奥行が25mの細長い形をしているとします。そのような形の土地は利用しにくいため、奥行補正率を乗じて評価額を調整する必要があるのです。

普通住宅地で、25mの場合の奥行補正率は0.97なので、路線価に0.97を乗じる必要があります。計算式は、次のようになります。

20万円(路線価)×0.97(奥行補正率)×300(面積)=5千820万円

参考:国税庁「奥行補正率表」

自用地で土地が2路線に面する場合

自用地が、2本の路線(道路)に面している場合は、まず、どちらの道路の路線価を基準にするかを判断しなければなりません。

2本の路線価が異なる場合、原則として高い方の路線価の道路を基準として計算します。しかし、この場合も「奥行補正率」を考慮しなければなりません

たとえば、路線価が40万円のA道路と、路線価が39万円のB道路の両方に面している土地の場合、そのままだとA道路の40万円の路線価が適用されます。

しかし、A道路からの奥行が25mならば、奥行補正率0.97を乗じるので路線価は次のようになります。

40万円(A道路の路線価)×0.97(奥行補正率)=38万8千円

すると、B道路の路線価39万円の方が高くなるので適用路線価は39万円となり、これに面積を乗じて評価額が算出されます。

土地を借地にしている場合

借地権とは、建物を建てる目的でその土地を使用できる権利のことです。つまり借地には、その土地の所有権を持っている人と借地権を持っている人がいることになります

借地権と所有権はそれぞれ異なる権利なので、別々に売買することも可能です。よって、路線価で評価額を算出する際に、借地権と所有権との割合がそれぞれいくらなのかを定めておく必要があります。

その割合を表しているのが、先ほど路線価図の見方で説明をした、路線価の横に記載されているアルファベットです。

たとえば、路線価が20万円で面積が300㎡の土地の評価額は6千万円でしたが、借地権の割合がDの60%だと借地権が3千600万円で、所有権が2千400万円ということになります。

借地権の割合を示すアルファベットの凡例は、路線価図の上部に記載されています。

参考:国税庁「路線価図の説明」

路線価を使って土地査定をする注意点

ここでは、路線価を使って土地の査定をする際の注意点を説明します。

土地に路線価がなくても計算はあきらめない

路線価は、公示地価の標準地よりも広い範囲をカバーしています。しかし、国税庁の「路線価図・評価倍率表」サイトでの路線価の調べ方でも述べたように、調べたい土地の住所に路線価がない場合があります。

そのような路線価が定められていない土地の場合は、その土地の「固定資産税評価額」と「評価倍率表」を用いて計算します。

固定資産税評価額とは、その土地の固定資産税路線価に面積を乗じて算出される評価額です。固定資産税路線価図は、「全国地価マップ」から調べることができます。

また、毎年土地の所有者に届けられる「固定資産税通知書」か、その土地がある市区町村の役所(東京23区は都税事務所)にある「固定資産課税台帳」で確認することができます。

固定資産税評価額がわかったら、その額に評価倍率表の「固定資産税評価額に乗ずる倍率等」に記載されている割合を乗じて路線価を算出します。

その土地の区分が、宅地、田、畑、山林などによって、固定資産税評価額に乗ずる倍率は異なります。また、借地権割合についても路線価図のようにアルファベットではなく数字で記載されているので、間違えないようにしましょう。

参考:国税庁「評価倍率表(一般の土地等用)の説明」

ニーズがない土地は路線価からの計算より安い

路線価を用いて算出した土地の査定額は、あくまでも「査定」額なので、必ずしもその額に1.45を乗じたおおよその実勢価格で売却できるとは限りません

同じ路線価が設定されている道路に面している土地であっても、使いやすい土地と使いにくい土地があり、当然使いにくい土地の査定額は低くなります。

また土地そのものだけでなく、隣接している土地に建っている建物によっても、その土地の人気が左右されるといえます。

路線価から算出した査定額で売り出したとしてもニーズがなく、なかなか買主が現れなければ価格を下げなければならないことがあります。その結果、査定額よりも低い額で売却せざるを得ない場合があることを覚えておきましょう。

少しでも高く売却するなら優秀な担当を見つける

土地などの不動産を売却する際、ほとんどの人が少しでも高く売却したいと思うことでしょう。高く売却するためのポイントはいくつかありますが、その中でも大切なのは適切な価格で売り出し始めるということです。そのためには、売却したい土地を正しく査定しなければなりません。なぜなら、土地をはじめとした不動産には定価がないので、高くても安くても最終的には売主と買主との合意によって価格が決定するからです。

正しい査定額を算出し、適切な売り出し価格を設定するためには、優秀な不動産仲介担当者に売却を依頼することが大切です。また、担当者に人脈や交渉力があると買主との価格交渉も有利に進めることができるので、高額での売却が期待できます。

また、優秀な担当者を見つけるためには、複数の不動産会社に査定を依頼し、査定時の対応を見て判断すると良いでしょう。ただ、複数の不動産会社に1社ずつ査定を依頼するのは大変手間がかかります。そのような時に便利なのが一括査定サイトです。

一括査定サイトを利用すれば、一度情報を入力するだけで複数の不動産会社にまとめて査定を依頼することができます。査定を依頼した不動産会社の中から、対応が良く信頼できそうな担当者がいる不動産会社を選ぶことをおすすめします。

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その他の一括査定サイトや選び方について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

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まとめ

土地の査定額は、路線価などの公的地価から算出することができます。路線価には固定資産税路線価と相続税路線価がありますが、一般的に「路線価」という場合は、相続税路線価を指します。

路線価から算出された査定額はあくまでも「査定」なので、必ずしもその額で売却できるとは限りません。少しでも高く売却したい場合は、正しい査定額を出し、適正な売り出し価格を設定できる優秀な不動産仲介業の担当者を見つけることが大切です。

そのためにも、一括査定サイトを上手に活用し、査定を依頼した複数の不動産会社の中から信頼できる担当者を見つけて、土地の売却を成功させましょう

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