ツーバイフォー住宅が魅力的に感じるため新居をツーバイフォーで建てたいと考えても、ツーバイフォー住宅を作っている会社は色々あるため、どの会社に依頼しようと悩んでしまうのではないでしょうか。
ツーバイフォーとは木造建築の工法の1つで、主にハウスメーカーで採用されています。本記事ではおすすめのハウスメーカーやツーバイフォーのメリット・デメリット、ハウスメーカーの選び方について解説していきます。
是非参考にして自分にあったハウスメーカーを見つけてください。
※LIFULL HOME'S 住まいの窓口来場者(390組)を対象とした調査(集計期間:2019年4月~2020年3月)より
ツーバイフォーはハウスメーカーが主に扱う
ツーバイフォーは北米で誕生した木造住宅の工法で、枠組壁工法のことを指します。ツーバイフォーで使用される木材のサイズが2インチx4インチなため、ツーバイフォーといわれています。均一なサイズの木材を使用することで、頑丈で気密性に優れた木造建築が可能です。
では、このツーバイフォーの木造建築はどの会社が扱うのでしょうか?いくらぐらいで建築ができるものなのかも気になる方も多いでしょう。
続いてツーバイフォーの取り扱いや、ツーバイフォーで作る家の単価について説明します。
ハウスメーカーの工場で材料を加工
ツーバイフォーは、2インチx4インチの木材で枠を作り、作った枠に合板を張って壁を作って、組み立てるまでを工場で規格通りに作っておきます。出来たものを現場に持ち込んで組み立ててつくるのがツーバイフォー工法の家です。
このツーバイフォーを取り扱っているのは、主に規模が大きいハウスメーカーです。工法的に工場組み立て、さらに搬送することが必要なため、そのような工場・運搬能力がより多い大手ハウスメーカーが取り扱うことが多いという傾向があります。
家を作る選択肢では工務店もありますが、その多くは在来工法といわれる柱と梁で支えて作る工法を使い家を建てています。工務店でも施工は行っていますがこの工法の知識や技術を持っている工務店は少ないです。
ハウスメーカーほど多くはないため、ツーバイフォーで家を建てる場合はハウスメーカーで検討することをおすすめします。
ハウスメーカーのツーバイフォーの坪単価
ハウスメーカーでツーバイフォーを建てる場合の坪単価はどのくらいになるのでしょうか。坪単価とは1坪(3.3㎡)あたりにかかる建築費のことを指しますが、採用する構造・材料の種類・外壁の種類・内装の仕様などによって異なります。
また、坪単価を求める基準は存在していないため、メーカーによって変わってくるのです。そのため、おおよその坪単価の目安ですが50~70万円としているメーカーが多いです。
ツーバイフォーのおすすめハウスメーカー9選
ここからはツーバイフォーを取り扱っているおすすめのハウスメーカー9社を紹介していきます。それぞれ特徴や工法・構法などが違うため、是非参考にして自分に合うハウスメーカーを見つけましょう。
会社名 | 特徴 | 工法・構法 | 主な商品 |
三井ホーム |
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枠組壁工法に三井ホーム独自のプレミアム・モノコック構法を加えた構法を採用 |
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住友不動産 |
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外壁通気工法・ファイヤーストップ構造 |
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三菱地所ホーム |
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ツーバイネクスト構法 |
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住友林業 |
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ビッグフレーム構法 |
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セルコホーム |
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ツーバイシックス工法 |
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木下工務店 |
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DUOフレーム工法 |
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ヤマダホームズ |
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SXL構法 |
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スウェーデンハウス |
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モノボックス構造 |
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天草産業株式会社(天草ハウジング) |
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2x4 |
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三井ホーム
三井ホームはこんな人におすすめ
- こだわりのある家を作りたい人
- 耐震性の高い家に住みたい人
- 内装・外装がおしゃれな家に住みたい人
三井ホームは日本ではいち早くツーバイフォー工法を取り入れたハウスメーカーです。ハイグレードな住宅を提供していて、一人ひとりの要望に寄り添い住宅を作ります。
三井ホーム独自で開発したダブルシールドパネル・ブロックアンドシームレスウォール・トラスフロア・マットスラブの技術を集結させたプレミアム・モノコック構法は、より耐震性・断熱性・耐久性に優れていることが特徴です。
主な商品は天然木とタイルを合わせたリゾート感のある「LANGLEY」や、白と木目を基調にしシンプル且つ自然と調和し機能性に優れた「NATURAL HYGGE STYLE」があります
住友不動産
住友不動産はこんな人におすすめ
- 耐震性に優れた家に住みたい人
- 環境に優しい家に住みたい人
- デザイン性の高い家に住みたい人
住友不動産は注文住宅以外にも商業施設やマンションなど、幅広く不動産事業を展開している、ディベロッパーです。ツーバイフォーに住友不動産独自のスーパーパワーウォール工法をプラスすることで、地震に強い家造りをしています。
主な商品はハイグレードでモダンな「PEMIUM.J」や、住友不動産の高級マンションに導入されている内装を取り入れた「J.RESIDENCE」です。
三菱地所ホーム
三菱地所ホームはこんな人におすすめ
- 年間を通して快適にすごしたい人
- 耐久性の高い家に住みたい人
- こだわった家造りをしたい人
三菱地所ホームは全館空調システム「エアロテック」で年間を通じて快適な生活ができる住宅を提供しています。その他にもツーバイネクスト構法によって震度7の1.5倍の地震に耐えられるような家造りをしているハウスメーカーです。
顧客のこだわりやライフスタイルに応えられるようにフルオーダー型の住宅「ONE ORDER」や「SMART ORDER」等の商品があります。
住友林業
住友林業はこんな人におすすめ
- 高級感のある木造住宅にしたい人
- 将来的にリフォームをして長く住み続けたい人
- 間取りを自由に決めたい人
住友林業は自社所有の国産木材を使い、調湿作用のある家造りをしています。一級建築士が社員として多く在籍しているといわれていて、家族構成や生活スタイルに合わせた間取りの提案を行っているハウスメーカーです。
住友林業が採用しているビッグフレーム構法は、一般的な柱の太さに比べると約5倍の太さがあるため、耐震性に優れています。更に柱と梁・基礎を金属と金属によるメタルタッチで接合しているため、強靭な構造躯体になっているのです。
木の特徴を最新技術で最大限に活かした「MyForest BF」や、テラスリビングスタイルが楽しめる「Grand Life」が主な商品です。
セルコホーム
セルコホームはこんな人におすすめ
- カナダの輸入住宅に興味がある人
- 耐震性に優れた家に住みたい人
- コストを抑えて家造りをしたい人
カナダで材料を調達し部材の製造を行い、日本へ輸入しているのがセルコホームで、2×6工法でカナダ風の重厚感あるデザインの家造りをしています。輸入住宅というと高価格なイメージがありますが、比較的低コストで家を建てることが出来ます。
主な商品は北米スタイルの「THE HOME」で、カナダの寒い気候に対応している高気密・高断熱の家を提供しているハウスメーカーです。
木下工務店
木下工務店はこんな人におすすめ
- 思い通りの家を作りたい人
- 省エネに優れた家がいい人
- 長い保証期間が欲しい人
完全自由設計が売りの木下工務店では、キノシタマイスタークラブの職人の確かな技術で家を造っています。震度7級の地震を6回耐え抜くDUOフレーム工法を使い、地震に強い家造りをしているハウスメーカーです。
吹き抜けなど空間を広くとれる「URBAN GRANSIS」や長期優良住宅仕様の「Graci・yas」が主な商品です。
ヤマダホームズ
ヤマダホームズはこんな人におすすめ
- 充実した住宅設備の家が欲しい人
- こだわりの家を立てたい人
- コストを抑えて家を建てたい人
ヤマダホームズはヤマダ電機グループのハウスメーカーで、独自に開発をした木質技術パネルを使ったエスバイエル工法により、耐震性の高い家を提供しています。
商品のバリエーションが豊富で価格帯も様々ですが、主な商品はヒノキを柱や土台に使った「Felidia」です。
スウェーデンハウス
スウェーデンハウスはこんな人におすすめ
- 北欧スタイルの家に憧れている人
- 厚さ寒さを防ぐ家に住みたい人
- 資金に余裕のある人
世代を超えて100年住み続けられる家をコンセプトに家造りを行っているスウェーデンハウスですが、天然素材を使い北欧スタイルの家を作り続けています。
外壁の枠組材の断面積を大きくし、強度を高めるモノコック構法により地震の揺れに強い家で、北欧の寒さにも耐えられる高断熱高気密が一番のセールスポイントです。
スウェーデンと日本の暮らしを融合させた「mjuk」や、生活スタイルに合わせてカスタマイズできる「SAKITATE」が主な商品となっています。
天草産業株式会社(天草ハウジング)
天草産業株式会社(天草ハウジング)はこんな人におすすめ
- 輸入住宅を建てたい人
- レンガ積みの外壁が好きな人
- 耐震性を重視する人
北米・北欧の技術を用いて日本に合わせた住宅を提供している、輸入住宅のハウスメーカーです。外壁に使われているレンガ積みの外壁を使っていることで耐震性が増しています。
アメリカンスタイルの「Blaregn」とスウェーデンスタイルの「SVENSKA HUS」が主な商品です。
ツーバイフォーのメリット・デメリット
ツーバイフォーにはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。それぞれをよく理解することがツーバイフォー工法の家を建てることを選ぶ手立てになるでしょう。
ツーバイフォーのメリット
最初にツーバイフォーのメリットについて紹介していきます。
- 地震に強い
- 高断熱高気密
- 安定した品質を提供
地震に強い
ツーバイフォー工法で作られた家は地震に強いというのが大きなメリットです。ツーバイフォーは壁・床・天井の六面体で支える構造となっていて、他の構造と比べ1つの面に負担が少ないので地震や風からの横から受ける力に強いのが大きな強みといえます。
断熱性・気密性が高い
ツーバイフォーの家は断熱性・気密性が高いため、厚さ寒さを遮り易い家です。
在来工法である木造軸組工法は、柱と梁で成り立っているため隙間が発生しやすい構造です。ツーバイフォーは面で構成されていますので、隙間が発生しにくいため夏涼しく冬は温かい家になります。
品質が安定している
ツーバイフォーの良さは品質が安定していることです。材料である木材や釘だけではなく工程までマニュアル化されています。在来工法と異なり、難しい技術が必要がないため、どの施工会社や施工者に依頼しても変わらない品質の家に住むことができるでしょう。
ツーバイフォーのデメリット
次にツーバイフォーにはどのようなデメリットが存在するのか説明します。
- 自由な間取りを作れない
- 結露がしやすい
間取りに制限がある
ツーバイフォーはパネルを使って面で構成されています。構造上、壁や窓の配置を自由に配置するのは難しいため間取りの自由度は低いでしょう。
例えば壁一面に大きな窓の設置や広い部屋を作ることが難しいことや、リフォームの際には間取りを変更する場合にも制約を受けます。思い通りの家造りが出来ない場合もあるということを頭に入れておきましょう。
注文住宅の間取りの決め方については以下の記事で解説しているので、合わせてご覧ください。

結露対策が必要
ツーバイフォーは高断熱高気密ですがそれ故に、内と外では温度差があるため結露しやすい作りになっています。ツーバイフォー発祥は北米ですが日本に比べると湿気が少なく乾燥していて、結露について考えられているわけではありません。多くのツーバイフォーメーカーでは結露対策を行っていますが、どのような対策をしているのか確認をしましょう。
ツーバイフォーのハウスメーカーを選ぶ際の注意点
最後にツーバイフォーのメーカーを選ぶときの注意点を3つ紹介します。注意点をしっかり理解した上でハウスメーカーを選びましょう。
- 開口部・窓の高さ制限
- 湿気対策を確認
- アフターサービスや保証の内容を確認する
開口部や窓の高さには制限がある
ツーバイフォー住宅は、床・壁などの面で構成されています。面で支える構造になっているので開口部や窓の大きさや高さに制限が設けられています。
4m以上の大きな窓や開口部を天井まで広げるような、開放的な空間の家が欲しい場合など、こだわりがある人には向かないことに注意が必要です。
ハウスメーカー独自の湿気対策をチェック
湿気がたまりやすいツーバイフォーはハウスメーカーごとに、独自の湿気対策を行っていることが多いです。
断熱材を隙間なく敷き詰めることはもちろん、使う木材の質や通気性を良くするための対策など24時間換気以外の対策を確認してみましょう。
点検やメンテナンス対応を確認
ハウスメーカーによって行う点検の内容や時期、メンテナンスは違うのでどのように行うのか確認しましょう。
家は建てたら終わりではありません。定期的な点検と適切なメンテナンスが家を維持していく上では重要になり、長く住み続けることができます。点検やメンテナンス、行っている保証内容など確認をしてから選びましょう。
まとめ
ツーバイフォー工法で建てる家には地震にも強く、高断熱高気密で夏は涼しく冬は暖かく過ごせる、というメリットがあることがわかりました。反対に湿気が溜まりやすいため、必ず湿気対策を確認しましょう。また、建てる家の間取りに制限があるため、開放的な空間が欲しい人はよくその点を検討するようにしてください。
ツーバイフォーが建てられるおすすめのメーカーを9社紹介しましたので、お気に入りの自分にあったハウスメーカーをぜひ選んでください。
また、構造やハウスメーカーごとの比較も以下の記事でご紹介していますので、ご覧になってください。


※「マイナビニュース不動産査定」は以下に記載されたリンク先からの情報をもとに、制作・編集しております。
・https://www.land.mlit.go.jp/webland/
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