マンション査定の基礎知識からメリット、依頼する時のコツを徹底解説!

マンション売却

所有しているマンションを手放そうと検討しているなら、まずはマンション査定を、とお考えかと思います。しかし、一言にマンション査定といっても一体どのようにおこなわれるのか、どこに頼むのが良いのか、急いだほうが良いのかなど、不透明な部分も多くお困りではないですか?

本記事ではマンション査定について、そのメリットから依頼方法、査定依頼する際におさえておきたいポイントを解説していきます。マンション査定の重要ポイントをしっかり理解して、損をしないマンション売却を目指しましょう。

マンションの査定をする7つのメリット

「マンション売却」と検索すると、ほとんどのサイトでまずは査定依頼をしましょう、と記されていることが確認できると思います。ではどうしてマンション売却に査定が必要なのでしょうか? 査定をすることでどんな利点があるでしょうか? こちらでは、マンションの査定をするメリットについてまとめました。

  • 資金繰りがしやすくなる
  • 不動産業者選びに役立つ
  • 仲介手数料がどのくらいになるか事前にわかる
  • 支払う税金を概算できる
  • 売却するタイミングを見極めやすい
  • 売り出し価格が決めやすい
  • 価格交渉がしやすくなる

資金繰りがしやすくなる

いま住んでいるマンションを売って、どこか新しい物件を購入する、つまり住居の買い替えを考えているなら、資金繰りが重要になってきます。査定をおこなうことでいまのマンションを売るといくら得られるのかがわかると、次の住居の予算が決めやすいというメリットがあります。

また、売却をすると決めてもまだ住宅ローンが残っていることも多いでしょう。住宅ローンが残っているマンションから住み替える場合、ローン残債よりも高く売却できればローンを返済できます。反対に低く売却する場合には、住み替えローンの利用を考える必要があるなど、事前に査定をしてもらってどのくらいで売却できるかわかっていれば、住宅ローンを完済するための計画が立てやすいという利点もあります。

不動産業者選びに役立つ

査定の後に個人がマンションを売却する際には、必ず不動産業者に仲介してもらう必要があります。マンションを高く売却するには、より高く査定を出してくれる不動産業者を選ぶことが重要で、複数の不動産業者に査定依頼をすることで仲介をお願いする適切な不動産業者選びができます。

しかし注意しておきたいのは、「査定額=売却額」というわけではないということです。仮に高額査定してもらっても、その額で買いたいと思う人がいなければ意味がありません。査定額の高さのみで不動産業者を選ぶことはおすすめしませんが、数ある不動産業者のなかから信頼できる業者を選ぶ上で重要なポイントのひとつになることは確かです。

仲介手数料がどのくらいになるか事前にわかる

マンション売却の際にかかってくる費用のなかでも、不動産会社に支払う仲介手数料は大きな割合を占めています。不動産業者と契約する前に、仲介手数料がどのくらいかかるのか知っておきたいという方も多いと思います。

仲介手数料は不動産会社がそれぞれ設定することができますが、その上限は宅建業法で売却額に応じてその上限が定められているため、必要以上に高い金額を請求されることはありません。宅建業法では成約金額200万円以下なら5%、200万円超400万円以下なら4%、400万円超なら3%に消費税を加えた額が上限とされています。

つまり査定額がわかれば、最大で仲介手数料がいくらかかるのかを大まかではありますが算出することができます。事前に必要な費用がわかっているほうが、安心してマンションを売却の仲介を依頼できますよね。

支払う税金を概算できる

仲介手数料の他に、マンション売却の際にかかってくる費用には税金も含まれます。不動産を売却した際、購入時の金額や諸経費を差し引いてもプラスになった場合、利益が出たとされ、譲渡所得税という税金が課せられます。これは所得税の一種で、不動産を売って所得を得たと判断されることになります。

譲渡所得税はその所有期間が5年を超えるか否かによって金額が異なります。マンション売却の場合は、そのマンションを買ってから何年たっているかで判断します。所有期間が5年以下の場合は「譲渡所得×39.63%」、5年を超える場合は「譲渡所得×20.315%」で概算することができます。査定金額を提示してもらうことで、支払わなくてはならない税金を把握することができるというメリットがあります。

譲渡所得税に関して注意しておきたいのは、不動産を売却する際課せられる税金は控除や特例制度を受けることができる場合もあるという点です。例えば売った不動産が自宅であった場合は最大3000万円までの利益が非課税になる控除が受けられます。また、いまの住居を売って新しい物件の購入を考えている場合、課税が繰り延べできる買い替え特例制度が受けられることもあります。それぞれ期間などに控除や特例を受けるための条件があるので、自分の状況に合わせて税金制度を確認しておきましょう。

売却するタイミングを見極めやすい

不動産価格は経済状況や地域の環境要因など、さまざまな影響を受けて常に変動しています。マンションをより高く売却するには、相場を確認し、不動産価格が高い時期を見極めることも大切です。

最近で言うと、マイナス金利政策などの影響を受け、マンションの価格は上昇を続けていましたが、2020年に入ってからは新型コロナウイルスの影響でマンション購入に消極的な人が増え、勢いが落ちている状況です。しかし、特に中古マンションについては景気や情勢に関係のない需要が一定数生まれ続けるため、価格の大きな下落はないと見られています。

マンションの価格は日々変動を繰り返しており、自分で相場や情勢を見てタイミングを見計らうことは素人には難しいです。査定金額を提示してもらうことは、実際に数字で価格を見ることができるので売却するタイミングを見極めるポイントとして非常にわかりやすい指標になります。また、「最低このくらいの金額で売りたい」と明確な目標が決まっている方は、売却を急がないのであればその金額に達するまで何回か時期をずらして査定に出していくのもいいでしょう。

売り出し価格が決めやすい

不動産会社を通したマンション売却でも、不動産に提示された金額を見て最終的に売り出し価格を決めるのは売主です。一般的に提示された査定金額に少しプラスした金額を売り出し価格として決定します。高く売りたいからと言っても、あまりに高額だと買い手が見つからず、売却期間が長期にわたってしまったり、結局大幅に減額することになってしまったりと、適正でない価格を設定すると納得のいかないマンション売却になってしまう可能性が高くなります。査定相場を知っていれば売却しやすい妥当な売り出し価格を決めやすくなります。

事前にしっかり査定を受けておき、なぜその価格になったのか、その理由も併せてよく確認しておくと、自信を持って売り出し価格を設定することができます。

価格交渉がしやすくなる

売り出し価格を決めるのは売主であるため、もしも購入希望者から値段交渉があった場合、必ず売主に問い合わせがあります。なるべく設定した価格で買ってほしいのはもちろんですが、短い売却期間で売りたいときや、購入希望者の人柄を考えた際など、価格交渉に応じて成約している取引も多くあります。しかし、価格交渉の際相場を無視した無理な要求をしてくる人が現れることもあるようです。

査定依頼をし、自分のマンションがどのくらいの価値を持っているのかしっかり知っておくことで、価値に合わないような低い金額で売ってしまったというような、価格交渉におけるトラブルを避けることができます。もちろん、価格交渉をされた際にも不動産会社と相談しながら進めることができますので、安心してください。

マンションの査定を依頼する方法

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マンション査定のメリットがわかったところで、実際にマンション査定を依頼する方法について解説します。マンション査定の方法は物件情報や市場情報から価格を出す机上査定と、実際に物件に訪問して査定する訪問査定の2種類に分けられます。

机上査定と訪問査定の2つの査定方法を知っておく

査定の形式には机上査定と訪問査定の2種類があります。机上査定は大まかな査定額を把握することができ、訪問査定ではより細かい査定額を知ることができます。自分の希望によって、適切な査定方法を選択しましょう。

机上査定

机上査定は、築年数や間取り、その物件のエリアなどの基本的な情報をもとに、実際に足を運ばずにだいたいの金額を出す査定方法です。インターネットや電話を使って手軽に依頼できるので、仕事で時間が取れない人や、自宅に査定員を招くことに抵抗がある人、とりあえず大まかな価格を知りたい人などにおすすめの査定方法です。数時間から1日ほどの短時間で査定結果がわかり、めんどうな書類の用意が不要であることもうれしいポイントです。しかし、机上査定で出された金額はあくまで基本的な情報をもとに出されたものなので、実際はそこから設備の良し悪しや、欠陥の有無など、さまざまな要素で増減額があるため、訪問査定の前の目安として利用する人が多いです。

訪問査定

訪問査定は机上査定とは違い、実際に査定士がマンションに足を運び、物件の状態や周囲の状況を確認して査定額を出します。物件の状態を細かく調べるため、より正確な査定額を知ることができる査定方法です。書類の用意が必要であったり、査定結果が出るまで数日かかることや、査定員を家に招かなくてはならないことは机上査定と違ったデメリットに感じるという方も多いかもしれません。しかし、机上査定だけで正確な価格を出すことは難しいので、不動産会社と契約する前には必ず一度は訪問査定をおこなうことになるため、そのつもりで準備をしておく必要があります。

遺産の相続や分割、財産分与の時には国家資格のある不動産鑑定士に依頼する

不動産鑑定は国家資格を取得した専門家による不動産査定です。不動産会社による査定と異なり、これはマンションの価格を調べるというよりはマンションの価値を算定するもので、売却目的での利用ではなく、遺産の分割などの相続、離婚の際の財産分与といったように、不動産の適正価値の証明が必要なときに利用されます。不動産鑑定士による査定には依頼料を支払う必要がありますし、マンションを売りたい、買い替えたいと思っている方は不動産会社の無料査定で十分ですので、不動産鑑定士による査定を利用する必要はありません。

マンション査定に必要な書類

ネットや電話を利用した机上査定に書類は必要ありませんが、訪問査定を依頼する場合は事前に書類を用意しておく必要があります。

不動産査定に必要な書類

  • 登記済権利証
  • 間取り図と測量図
  • 固定資産税納税通知書
  • 購入時の物件概要書
  • 利用規約
  • メンテナンス証明書

一般的に用意する必要のある書類は以上の通りです。不動産会社によって異なりますので、査定前に確認しておきましょう。これらはマンションを購入した際に不動産会社から受け取っているものがほとんどですが、購入以来しまいこんでしまっていることも多いと思います。中には役所に請求しなければならなかったり、紛失していた場合は管理会社や不動産会社に請求する必要もありますので、事前に確認しておきましょう。

マンション査定で見られているポイント

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マンション査定の際、査定員は何を見ているのでしょうか? 実際に査定員が重視している査定ポイントをチェックして、高額査定を目指しましょう。

マンションの状態

マンションの状態の状態によって最低額が変わりますが、具体的にどのような点が査定額に影響するのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

階数や間取り

物件の位置や間取りは、購入希望者にとっての一番の注目ポイントになります。実際物件を探す際、条件を細かく指定して探している人も多いため、より人気の条件に当てはまる物件は高い評価を受けることができます。人気な条件として、階数や部屋位置、間取り、広さなどがあります。

階数は防犯面や日当たりの関係で3階以上が人気が高いです。階数が上がるにつれて価格も上がっていく傾向にあります。タワーマンションなどでは、階数による価格の変化がより激しくおこっています。なかでも南向きの部屋は日照時間が長いことで人気が高く、角部屋は窓を作ることができる面が多いため長い日照時間を確保できることに加えて、騒音問題なども少ないとして人気があります。

間取りはどんな家族構成にも適応するような万人向けの一般的な間取りが評価される傾向にあります。最近では広いリビングや、間続きで部屋が区切られていないようなつくりが人気です。

築年数

築年数は浅いほどより高く査定されます。特にメンテナンスが必要か否かの目安となる築10年を過ぎると大きく価格が変わってきます。また、大地震を警戒して、古い物件で新耐震基準が適応されていないような物件は避けられる傾向にあり、評価が上がりづらくなっています。旧耐震基準で建てられたマンションでも、耐震の補強工事がおこなわれている場合などは、新耐震基準を満たしているものと同様に扱ってもらえる可能性もあります。

部屋や共有部分の設備

設備が充実しているマンションは高く査定してもらいやすいです。購入希望者も、設備の有無を条件にしている人も多くいます。室内設備なら浴室乾燥機、ディスポーザー、食器洗浄・乾燥機、洗浄機能付き便器、床暖房などの設備に人気があります。エントランスやエレベーター、ゴミ捨て場、駐輪場など共有部分の設備も条件として指定されることが多く、また、どのように管理されているか、定期的なメンテナンスはおこなわれているのかなど、管理体制なども含めて評価される重要な査定ポイントのひとつです。

マンション近隣の状態

マンションの近隣状態も査定額に影響します。立地や周辺の環境も把握しておきましょう。

立地、周辺環境

立地はマンション査定額に大きく影響します。特に駅からの距離が近い物件は幅広い層から人気が高いため高評価につながります。また、ファミリー向け物件であれば近くに学校や保育園、公園、スーパーなどがあると子育て環境が整っているとして高い評価を受けます。

また、近年の自然災害の影響で、過去の自然災害の有無や今後の危険性も重要な査定基準に含まれるようになっています。自治体のハザードマップを確認しておくなどして、近辺の危険性を確認しておきましょう。

景気の状態

査定される時の景気によって査定額は大きく増減します。その時おこなわれている政策や経済状況によって、マンションを購入する人の予算にも変化が生じるためです。

最近はマイナス金利政策の導入でマンションを購入しやすい時期と言われ、年々中古マンションの成約価格も上昇している傾向にありましたが、現在新型コロナウイルスの影響でマンション購入の予定を先延ばしにする人が増えているため、今後の価格成長率の変化を見守っているような状況が続いています。

また、近隣で売り出している中古物件(競合物件)が多くある場合は査定金額が下がってしまうこともあります。同じ地域でたくさんの物件が売られていると、より条件の良い物件から選ばれて売れていき、その分売却までにより多くの時間を要するためです。

査定員はそのときの景気の状態に加え、近隣の競合物件の状況も見ながら査定をおこなっています。より高く売却できるタイミングで売りたいなら、情勢や経済状況、相場を確認しながら、査定依頼をしてタイミングを計ることもおすすめします。

高額査定に向けて気を付けるべき3つのこと

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査定員は上記のことを踏まえてあなたのマンションを査定するのですが、願わくば大切にしてきたマンションはなるべく高く評価してもらいたいものですよね。エリアや築年数など、変えることができない基本的な条件以外に、売主の工夫次第で高額査定を目指すことができるポイントもあります。査定依頼の前に査定アップのポイントをチェックして、少しでも高い値段でのマンション売却を実現させましょう。

リフォームは不要

長く住んできて、家に傷みや劣化を感じているような人は、リフォームなどをしてから売り出したほうが、リフォーム代を差し引いても高く買い取ってもらえるのではないかとお考えかもしれません。しかし、結論から言えば高く売却するためのリフォームは不要です。

査定額はあくまでこれぐらいで売れるだろうと不動産会社が提示するもので、リフォームが必要なほど劣化している場合は、その費用についても考えたうえで査定をされ、リフォームしてから査定しても、費用に上乗せする査定額になるかどうかは怪しいところです。

また、中古マンションを購入する人の中には、自分好みにリフォームをおこなうことを前提に購入を考えている人も少なくありません。マンションを購入して好きなようにリフォームしたいのに、先にリフォームされてしまってはそのチャンスが失われてしまい、かえって成約されないということもあります。

リフォームを考えるほど劣化してしまっている場合は、自分で先にリフォーム業者に見積もりを出してもらい、その金額をマンション査定の際に提出するのも手です。無料で見積もりを出してくれるリフォーム業者も多くあります。

少なくても2社から3社に査定を依頼する

査定依頼をするなら大手のあの会社に、と決めている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、最初から1社に絞って査定を依頼してしまうと、その価格が適正であるのか判断するのが困難になります。不動産会社は多くありますが、それぞれ得意としている分野やエリアが異なります。ぜひ複数の不動産会社に査定依頼をし、自分のマンションのような物件を得意としている不動産との契約を目指しましょう。

また、複数の不動産業者に査定を依頼することで、自分で調べた相場よりもその時のより正確な価格の相場が明らかになります。他社よりもずっと安い業者はきっと相場よりも安く査定を出しているでしょうし、反対に飛びぬけて高く査定金額を提示してきた業者にも注意が必要です。複数に査定依頼した場合でも、なぜその金額になったのか、それぞれに理由を聞いておくと比較がしやすくなります。

とはいえ、複数の会社に一社ずつ自分で査定依頼をするのは手間がかかる作業です。最近はインターネットで無料一括査定を申し込めるサイトが増えています。無料一括査定を利用すると、そのサイトに登録されている不動産業者に一斉に査定依頼がされるため、一度の入力で複数の会社に依頼が完了し、とても簡単に済ませることができます。

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マンションの印象を良くする工夫をする

劣化が著しい場合でも基本的にリフォームをする必要はありませんが、訪問査定の際に査定員に与える印象は重要です。細かいところまでピカピカに掃除することは必須ではないですが、マナーとしてある程度の片づけはしておきましょう。物が片付いていない、ゴミが多いなどの状態で査定依頼をすると、査定員からの信頼を獲得できない場合があります。これから共に販売活動をおこなうパートナーになるかもしれない査定員に、だらしがない、いい加減な人などと思われてしまっては良い取引はできません。訪問査定の際には、人を招いても失礼がない程度に片付けて、査定員を気持ちよく迎え入れることも大切です。

マンション査定にかかる費用

マンション査定を依頼する際に気になるのは、査定にかかる費用ではないでしょうか。売値の相場を見たいときや、査定額によってマンションを売却するか否か判断したいときなど、気軽に査定だけしてほしいときに費用がかかってしまうとなると敬遠してしまうかもしれません。マンション査定にかかる費用を見ていきましょう。

不動産業者は基本的に無料

うれしいことに、不動産会社の査定は無料でおこなわれます。不動産会社が収入を得る手段は仲介手数料であり、査定に関しては仲介サービスの一環、営業活動の一環として扱われています。また、査定のみ依頼して契約はしなかったとしても、売却が決まった際の成功報酬として支払われる仲介手数料は発生し得ないため、不動産業者に何らかのお金を支払う必要はありません。無料でおこなう不動産会社側としても、営業活動として査定をすることで契約を目指しているので、気軽に査定依頼をしても嫌な顔をされることはありませんので安心してください。

不動産鑑定士は有料

対して不動産鑑定士による不動産査定は有料でおこなわれます。不動産鑑定士は鑑定をおこない、鑑定評価書を提出することに対する報酬で収入を得ているためです。料金は不動産の種類とその鑑定評価額によって異なり、評価が高ければ高いほど費用も高くなります。

マンションなどの宅地・建物ですと、評価額が1,500万円以下なら19万6,000円、最大5億5千万以上の評価で84万5,000円程度支払う必要があります。有料の査定の方がしっかりしているようなイメージがあるかもしれませんが、鑑定士査定はその不動産の価値を示す証明書を発行するためにあり、売却するためのものではありません。したがって、マンション売却をするなら無料の不動産会社の査定を依頼しましょう。

マンションの査定額の相場を調べる方法

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マンションを査定に出す際には、自分のマンションのだいたいの相場を知っておくことが大切です。それは、不動産会社からの査定額を鵜呑みにせずに、正しく判断するためにです。それでは、マンションの査定額の相場を自分で調べるには何をすればいいのでしょうか。以下に相場の調べ方をまとめました。

取引価格を調べる

取引価格は以下のような方法で調べることができます。

土地総合情報システムを利用する

インターネットで検索すると、さまざまなサイトが出てきて混乱しがちですが、まずはより公的なサービスから利用するようにしましょう。土地総合情報システムは国土交通省によって運営されている不動産の取引価格情報を掲載した公的なウェブサイトです。実際におこなわれた過去の取引価格を、住所や路線、駅名から簡単に検索することができます。実際にあった取引をもとに掲載されていますが、個人情報はしっかり守られていますので安心です。中古マンションは特にエリアで価格が決まりやすいので、近いエリアの過去の取引は自分のマンションの相場を知るうえで良い参考資料になります。しかし、町によってはほとんど取引記録がないこともあり、そういった場合は相場の参考にするのは難しいです。

レインズマーケットインフォメーションを利用する

レインズマーケットインフォメーションは、国土交通大臣が指定する不動産流通機構が運営している不動産取引情報を提供するウェブサイトです。RMIと略されることもあります。建物の種類と地域、最寄り駅や駅からの距離や間取りなど、条件を細かく指定して過去の取引情報を検索することができます。レインズでは、過去の取引から作成された相場のグラフを確認することができます。その地域の築年数による相場の幅を目で見て確認することができます。しかし、レインズも土地総合情報システムと同様にエリアによっては取引記録が極端に少ないところもあるため注意が必要です。

売り出し価格を調べる

不動産サイトで近いエリアのマンションを検索し、いくらで売り出されているかを見て相場を確認する方法です。Goo住宅不動産や、SUUMOなどのサイトを利用して気軽に検索することができます。前述の2つのサイトよりも、購入希望者向けに作られているサイトなので、「3階以上」「浴室乾燥機付き」といったような条件も含めて細かく検索することができ、より自分のマンションに近い家を見つけることができれば、相場もわかりやすいです。写真や間取り図などを確認できるので、字だけでなく見やすいところもうれしいポイントです。しかし、こちらは公的なサイトではなく、不動産会社が物件を売るために運営しているサイトなので、良いポイントばかりをアピールしている場合があったり、もう取引が終了しているデータは削除されていて閲覧できないので注意が必要です。

まとめ

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トラブルなく、大切なマンションをなるべく高く売るためには、複数の不動産会社で査定をおこない、その理由を明確に説明してもらうことに加えて、査定に出す前に自分でも相場を知っておくことが必要です。事前に相場を理解しておくことで、不動産会社との交渉もスムーズになり、業者を比較する際にも役に立ちます。相場を確認する際には土地総合情報システムなどの公的サービスや、不動産会社のサイトを利用しましょう。

程度にそれぞれ差はありますが、マンションを手放す際はとても大きなお金が動くことになります。金額が大きい話ですとどうしても感覚がマヒしやすく、不動産会社の言いなりになって金額を決めてしまう例も少なくありません。後々こうしておけばよかったといった後悔がないよう、正しい知識を持って査定に臨み、納得できるマンション売却を目指しましょう。

※「マイナビニュース不動産査定」は以下に記載されたリンク先からの情報をもとに、制作・編集しております。
https://www.land.mlit.go.jp/webland/
https://www.rosenka.nta.go.jp/
https://www.retpc.jp/chosa/reins/
https://www.land.mlit.go.jp/webland/servlet/MainServlet
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