【徹底解説】不動産売却で支払う税金はいくら?対策をしてお金を残そう

fudousan11111 不動産売却

不動産を売却しても、売却価格がそのまま手元に残るわけではありません。売却時にはさまざまな税金がかかり、これを支払って最終的に手元に残るものが、不動産売却による利益となります。最終的な利益を把握するためにも、不動産売却前にはどれくらいの税金がかかるのかを知っておくことが大切です。

また、売却時にかかる税金は、さまざまな対策によって減らせることもあります。不動産売却にかかる税金と税負担を抑える対策を把握して、少しでも多くのお金を手元に残しましょう。

不動産売却で支払う税金の種類

まずは不動産売却時にどのような税金を支払うことになるのか、その種類を知っておきましょう。不動産売却時に支払う税金は、次の4つがあげられます。

  • 売買契約書の作成で印紙税
  • 登記の変更で登録免許税
  • 利用したサービスで消費税
  • 不動産売却の利益に譲渡所得税

これらの種類の税金を把握して、どれくらいの金額がかかるのかを把握しておきましょう。

売買契約書の作成で印紙税

不動産の売買をする際には、売買契約書を作成します。売買契約書には、契約書に記載された金額に応じて収入印紙を貼り付ける必要があり、このときにかかる税金が印紙税です。印紙税は契約金額によって変動し、税額は次の通りです。

印紙税の税額

契約金額 本則税率での金額 軽減税率での金額
10万円を超え50万円以下 400円 200円
50万円を超え100万円以下 1,000円 500円
100万円を超え500万円以下 2,000円 1,000円
500万円を超え1,000万円以下 10,000円 5,000円
1,000万円を超え5,000万円以下 20,000円 10,000円
5,000万円を超え1億円以下 60,000円 30,000円
1億円を超え5億円以下 10万円 60,000円
5億円を超え10億円以下 20万円 16万円
10億円を超え50億円以下 40万円 32万円
50億円を超えるもの 60万円 48万円

なお、2022年3月31日までの不動産売買では、軽減税率が適用されます。そのため、もし売買契約書の契約金額が2,500万円の場合は、印紙税は10,000円です。売買契約書は2通作成し、買主と売主が1通分ずつ印紙税を負担することが一般的です。

登記の変更で登録免許税

不動産を売却する際には、登記の変更が必要です。売却時に必要になるのは、抵当権の抹消登記と所有権の移転登記です。抵当権の抹消登記は、住宅ローンを組んでいて、売却価格によって完済する場合にかかります。

また、すでに住宅ローンを完済していても、売却までに抹消登記の手続きをしていない場合は、引き渡しまでにこの費用がかかると考えましょう。抵当権の抹消登記は、不動産1件に対して1,000円の費用がかかります。そのため、土地と建物の両方に抵当権が設定されているなら、抵当権抹消の費用は合計2,000円です。

不動産を引き渡す際には、登記簿上の所有権を売主から買主に移転します。このときにかかる費用が所有権移転登記の登録免許税であり、固定資産税の台帳に記載された不動産価額に、税率をかけて計算します。

土地は2021年3月31日までの取引では、軽減税率が適用されるため、税率は1.5%です。建物の税率は2%です。所有権移転登記の登録免許税は土地と建物のそれぞれで計算しますが、買主が負担することが一般的でしょう。

仮に土地と建物の固定資産税評価額がともに1,000万円だとすると、土地は軽減税率を適用して15万円、建物は20万円の合計35万円がかかります。

利用したサービスで消費税

不動産売却時に利用するサービスによっては、その対価に消費税が課税されます。消費税の課税対象となるのは、次の条件を満たす場合です。

  • 国内における取引
  • 事業者が事業として行うもの
  • 対価を得て行われるもの
  • 資産の譲渡や貸付、および役務の提供であること

つまり、国外取引や事業者ではなく個人が行う売却、対価を得ない譲渡や資産の譲渡や貸付、役務の提供に該当しないものは、消費税は非課税となります。さらに詳細に消費税が課税されるサービスと、課税されないサービスを見ていきましょう。

消費税課税対象 消費税非課税
  • 建物の購入代金・建築請負代金
  • 仲介手数料(売買・賃貸借)
  • 住宅ローン事務手数料
  • 事務所・店舗などの家賃
  • 土地の購入代金
  • 住宅ローンの返済利息・保証料
  • 火災保険料・生命保険料
  • 地代・家賃(居住用)
  • 保証金・敷金

これらから考えると、不動産売却時に消費税の課税対象となるのは、不動産会社に仲介を依頼して行う場合の成功報酬である仲介手数料となります。

不動産売却の利益に譲渡所得税

不動産売却によって利益が出た場合は、売却益に対して譲渡所得税が課税されます。譲渡所得税は所得税復興特別所得税住民税の3つで構成されており、それぞれで税率が異なります(※復興特別所得税の課税は2037年に終了予定)。

また、売却時の不動産の所有期間によっても、税率が変動することは覚えておきましょう。売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えるものは長期譲渡所得、5年以下のものが短期譲渡所得となります。

所有期間 所得税(復興特別所得税を含む) 住民税
短期譲渡所得 30.63% 9%
長期譲渡所得 15.315% 5%

復興特別所得税は、所得税の課税対象額に対してかけられるため、所得税率に含めると上記の通りです。所有期間によって税率が大きく異なるため、不動産を取得してから5年ぎりぎりで売却する場合は、少し待って長期譲渡所得になってから売ったほうが節税できます。

支払う譲渡所得税の計算方法

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売却益に対して課税される譲渡所得税を知るには、いくら利益が出たかを計算する必要があります。「売却価格=課税対象額」となるわけではないため、詳細な計算方法を把握しておきましょう。売却益は売却価格から、各種費用などを差し引いて計算します。

取得費や譲渡費用を勘定して課税譲渡所得を計算

売却益が出ているかどうかは、下記の式で計算します。

売却価格-(取得費+譲渡費用)-特別控除額

この式で計算し、プラスになった場合が売却益であり、課税譲渡所得になります。取得費として含まれるものは、次の通りです。

取得費に含まれるもの

  • 売却した土地や建物の購入代金
  • 建築代金
  • 購入手数料のほか設備費や改良費
  • 土地や建物を取得したときに納めた登録免許税や不動産取得税、特別土地保有税や印紙税
  • 借主を立ち退かせるために支払った立退料
  • 土地の埋立てや土盛り、地ならしをするために支払った造成費用
  • 土地の取得時に支払った土地の測量費
  • 所有権などを確保するためにかかった訴訟費用
  • 当初から土地の利用が目的であったと認められる場合の建物の購入代金や解体費用
  • 土地や建物を買うために借り入れた資金の利子のうち、不動産を使用開始する日までの期間部分の利子
  • 既に締結されている土地などの購入契約を解除し、他の物件を取得した場合に支払う違約金

次に売却時にかかった譲渡費用には、どのようなものが該当するのかを見ていきましょう。

売却時にかかる譲渡費用

  • 土地や建物を売るために支払った仲介手数料
  • 登記または登録にかかった費用
  • 売主が負担した印紙税
  • 借家人に家屋を明け渡してもらうときに支払った立退料
  • 更地にして売却するためにかかった解体費用や建物の損失額
  • 測量にかかった費用
  • 既に締結されている土地などの契約を解除し、他の人に売却するために最初の契約者に支払った違約金
  • 借地権を売るときに地主の承諾をもらうために支払った名義書換料
  • その他その資産の譲渡価額を増加させるためその資産の維持や管理のためにかかった費用

取得費と譲渡費用、特別控除の金額を合計し、売却価格から差し引くことで売却益が出ているかどうかを計算できます。なお、特別控除については後述で詳しく解説します。

建物の取得費は減価償却

土地と違って建物は経年劣化するため、建物の取得費を計算する際には減価償却が必要です。減価償却とは、建物など土地以外の固定資産が完成してからの年数に応じた価値を算出する方法のことです。土地減価償却の際には償却率や建物の耐用年数という指標を使用しますが、これは居住用か事業用か、どのような建物構造であるかによって変動します。まずは建物構造別の居住用の耐用年数と償却率を見ていきましょう。

建物構造別の居住用の耐用年数と償却率

建物構造 耐用年数 償却率
木造モルタル造 30年 0.034
木造 33年 0.031
骨格材の肉厚が3mm以下の鉄骨造 28年 0.036
骨格材の肉厚が3mm超4mm以下の鉄骨造 40年 0.025
骨格材の肉厚が4mm超の鉄骨造 51年 0.02
鉄筋コンクリート造 70年 0.015

次に事業用の建物構造別の耐用年数と償却率は、次の通りです。

事業用の建物構造別の耐用年数と償却率

建物構造 耐用年数 償却率
木造モルタル造 20年 0.05
木造 22年 0.046
骨格材の肉厚が3mm以下の鉄骨造 19年 0.053
骨格材の肉厚が3mm超4mm以下の鉄骨造 27年 0.038
骨格材の肉厚が4mm超の鉄骨造 34年 0.03
鉄筋コンクリート造 47年 0.022

建物の取得費は、これらの数値を使って減価償却を計算し、建築価格から差し引いて考えます。減価償却の計算式は下記の通りです。

取得費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数

個人と法人での計算方法の違い

不動産売却によって課税される譲渡所得税は、個人と法人で計算方法が異なります。個人では所有期間に応じて税率が変動しますが、法人の場合は税率は固定です。実効税率は毎年変動しますが、大体30~35%程度が多いでしょう。

そのため、短期譲渡所得で売却益が出た場合は、個人の税率は39.63%となり、法人のほうが税率が低くなります。ただし、長期譲渡所得でも法人は税率が固定であるため、この場合は個人のほうが税負担は少ないです

また、法人は不動産売却だけではなく、事業で得た利益を合算して計算します。対して個人では他に所得があっても、譲渡所得税は不動産売却によって発生した利益に対してのみ課税される点も違いです。

これは個人の場合は税負担が大きくならないように、分離課税という方式が取られているからです。つまり、法人だと仮に税率が個人での売却より低くても、事業全体の利益によっては高額な税金を納付しなければならないこともあります。

不動産売却時の減価償却については内容や計算方法が複雑なため、初心者ではわからないことのほうが多いです。基本的な知識については不動産業者に相談すれば答えてくれますが、より専門的な内容については税理士など、会計処理の専門家に相談することをおすすめします

不動産売却の7つの税金対策

不動産売却時にはさまざまな税金がかかり、特に譲渡所得税は高額になりやすいです。税金を少しでも抑えるには、きちんと対策をしてから売却することが大切です。

  • 取得費を正確に計上する
  • 3,000万円の特別控除を適用する
  • 所有期間が10年超なら軽減税率の特例を適用する
  • 期間限定で使える買い換え特例を適用する
  • 適用条件が特殊な特別控除を適用する
  • 不動産売却の損失に損益通算と繰越控除を適用する
  • ふるさと納税を利用する

これら7つの税金対策で、少しでも節税をしましょう。

取得費を正確に計上する

売却益を少しでも減らすには、取得費を正確に計上して、費用を多く計算することが大切です。取得費は建物だと減価償却を行い、建築代金から差し引いて計算し、土地の場合は不動産の購入費が取得費となります。

これらの金額が正確にわかっているなら、実額法というやり方で実際にかかった費用をすべて計上できます。しかし、取得費がわからない場合は概算法というやり方で計算することになり、本来の取得費よりも下がってしまう場合があるため注意が必要です。

概算法の場合は、売却価格の5%が取得費となり、例えば1,000万円で不動産を売却したなら、その5%である50万円が取得費となります。もし正確な取得費が50万円を超えている場合は、概算法で計算すると売却益が多くなり、税負担も増えます。

取得費の計算方法によって計上できる費用は異なるため、正確な金額で算出するためにも、これがいくらになるかは正しく把握しておきましょう。取得費を把握していて、もし概算法のほうが取得費が多くなるなら、こちらの金額を適用できます。

自宅の売却に3000万円の特別控除

次の条件を満たす場合は、自宅の売却に3,000万円の特別控除が適用できます。

  • 現在主に居住している住宅の売却
  • 取り壊した場合は1年以内に売却
  • 空き家の場合は住まなくなってから3年以内の売却
  • 家族など特別な関係の人への売却ではないこと
  • 前年や前々年に同じ特例を受けていないこと

これらの条件を満たし、売却した翌年に確定申告をすることで、売却益から3,000万円を差し引くことができます。基本的にマイホームが対象となり、アパートや投資用のワンルームマンション、ただの更地は適用となりません。特別控除を適用することで、利益が出ていても非課税となる場合があるため、適用できるかどうか条件は確認しておきましょう。

所有期間が10年超なら軽減税率の特例

不動産の所有期間が10年を超え、さらに次の条件を満たす場合は、軽減税率の特例が適用できます

  • 現在主に居住している住宅の売却
  • 売却する不動産の所有期間が10年を超えていること
  • 取り壊した場合は1年以内に売却
  • 空き家の場合は住まなくなってから3年以内の売却
  • 家族など特別な関係の人への売却ではないこと
  • 前年や前々年に同じ特例を受けていないこと

これを適用することで、長期譲渡所得よりも所得税や住民税の税率が下がるため、節税対策になります。特例が適用されると、それぞれの税率は次の通りです。

軽減税率の特例が適用された場合の税率

譲渡所得 所得税 住民税
6,000万円以下の部分 10.21% 4%
6,000万円超 15.315% 5%

軽減税率の特例は3,000万円の特別控除と併用ができます。そのため、もし、3,000万円の特別控除を適用しても譲渡所得がある場合には、軽減税率も適用させることで、税負担を抑えられるでしょう。

期間限定で使える買い換え特例

2021年の12月31日までに自宅の買い替えをするなら、特定の居住用財産の買い換え特例が適用できます。適用するための条件は、次の通りです。

買い替えの特例適用の条件

  • 自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地や借地権を売ること
  • 以前に住んでいた家屋や敷地等の場合には、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること
  • 売った年、その前年及び前々年に3,000万円の特別控除の特例を受けていないこと
  • 売った年、その前年及び前々年にマイホームを売ったときの軽減税率の特例を受けていないこと
  • 売った年、その前年及び前々年にマイホームの譲渡損失についての損益通算及び繰越控除の特例の適用を受けていないこと
  • 売ったマイホームと買い換えたマイホームは、日本国内にあるものであること
  • 売ったマイホームについて収用等の場合の特別控除など他の特例の適用を受けないこと
  • 売却代金が1億円以下であること
  • 売った人の居住期間が10年以上で、かつ売った年の1月1日において売った家屋やその敷地の所有期間が共に10年を超えるものであること
  • 買い換える建物の床面積が50平方メートル以上のものであり、買い換える土地の面積が500平方メートル以下のものであること
  • マイホームを売った年の前年から翌年までの3年の間にマイホームを買い換えること。
  • 買い換えたマイホームには、一定期限までに住むこと
  • 買い換えるマイホームが、中古住宅でかつ耐火建築物の場合には、取得の日以前25年以内に建築されたものであること、または一定の耐震基準を満たすものであること
  • 買い換えるマイホームが、中古住宅でかつ耐火建築物以外の場合には、取得の日以前25年以内に建築されたものであること、または取得期限までに一定の耐震基準を満たすものであること
  • 親子や夫婦など特別の関係がある人に対して売ったものでないこと

期間限定でしか使えないだけではなく、売却した価格が固定資産税などの清算金も含めて、1億円以下でなければならない点には注意しましょう

この特例を適用することで、売却時に発生した譲渡所得を将来に繰り延べることができます。例えば譲渡所得が1,000万円出た場合にこの特例を適用すると、1,000万円分の利益が将来に繰り延べとなり、次の不動産を売却する際にこの1,000万円を利益として上乗せして計算します。

そのため、次回の不動産売却で仮に500万円の譲渡所得が発生したとするなら、前回分の1,000万円と合計して、1,500万円に対して譲渡所得税が課税されるというものです。

適用条件が特殊な特別控除

不動産売却時に適用できる特別控除は他にもさまざまありますが、適用条件が特殊なものもあります。特に次の4つは、上記の特別控除よりも条件が特殊であり、特定のケースでしか適用が難しいです。

制度名 適用条件 控除額
平成21年及び平成22年に取得した土地等を譲渡したときの1,000万円の特別控除
  • 2009年1月1日から2010年12月31日までの間に土地等を取得している
  • 2009年に取得した土地等は2015年以降に譲渡
  • 2010年に取得した土地等は2016年以降に譲渡
  • 家族など特別な関係の人への売却ではないこと
  • 相続や遺贈、贈与や交換、代物弁済および所有権移転外リース取引により取得した土地等ではないこと
  • その他特別控除や買い替えの特例を受けていないこと
1,000万円
特定住宅地造成事業等のために土地等を譲渡した場合の特別控除
  • 特定住宅造成事業のために売却していること
  • 住宅建設事業のための売却でも可
1,500万円
特定事業の用地買収等の場合の特別控除
  • 国や地方公共団体、独立行政法人都市再生機構に売却
  • 土地区画整理事業のために不動産を売却していること
2,000万円
収用等により土地建物を売ったときの特例
  • 売却した不動産が固定資産
  • 代替資産を取得した場合の課税の特例を受けていない
  • 買い取りの申し出があった日から6ヶ月以内に売却している
  • 公共事業の施行者から最初に買い取りの申し出を受けた者が譲渡していること(相続者の売却は可)
5,000万円

特定時期に取得した不動産の売却や、国などの事業のために売却する場合などは、これらの特例が適用できることもあります。

不動産売却の損失に損益通算と繰越控除を適用する

もし不動産売却によって損失が出ている場合は、損益通算や繰越控除の特例が適用できます。これは不動産売却によって出た損失を他の所得と合算し、会計上の所得を引き下げるというものです。つまり、売却による損失の分だけ所得が下がり、所得税や住民税が安くなるでしょう。

もし損失が大きく、1年で控除しきれない場合は、売却の翌年から以降3年にわたり、損失を繰り越して控除できます。つまり、最大4年間損失を繰り越して控除することができ、損失が大きいほど長期にわたって節税ができるでしょう。損益通算や繰越控除を適用するには、次の条件を満たす必要があります。

  • 売却によって損失が出ていること
  • 居住用の不動産を売却していること

損失が出ている場合は不動産売却をした翌年でも確定申告は必須ではありませんが、特例を適用するには必ず確定申告を行いましょう

ふるさと納税を利用する

ふるさと納税をすると、寄付をした金額に応じて所得税や住民税が控除されます。例えばふるさと納税で10,000円分の寄付をした場合は、自己負担分の2,000円を差し引いた8,000円分が税金から控除されると考えましょう。

ふるさと納税で寄付をするほど控除額は上がりますが、年収や世帯の条件によって上限額が定められているため、この点には注意しなければなりません。

例えば年収が300万円の人がふるさと納税をする場合は、独身や共働きなら28,000円が上限ですが、夫婦世帯の場合は19,000円が上限となります。ふるさと納税を利用する際には、自分の場合はいくらが上限になるのかを、事前に調べておくことがおすすめです。

不動産売却の税金のシミュレーション

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不動産売却によって納める税金がどれくらいになるのか、実際にシミュレーションをしてみましょう。ケースごとにかかる税金を把握しておくことで、自分の場合だとどれくらいの税金がかかるのかを、事前に計算しやすくなります。

所有期間が5年を超えた戸建て住宅の売却

所有期間が5年を超えて長期譲渡所得の戸建て住宅を売却した場合には、どれくらいの税金がかかるか考えていきましょう。売却に関する各種条件は、次の通りとします。

  • 売却価格:5,000万円
  • 取得費:1,000万円
  • 譲渡費用:100万円
  • 3,000万円の特別控除を適用する

上記の条件で計算すると、下記の通りになり、課税譲渡所得は900万円です。

5,000万円-(1,000万円+100万円)-3,000万円=900万円

長期譲渡所得のため、900万円に対して所得税と住民税の税率をかけると下記の通りになり、税額は182万8,350円となります。

900万円×20.315%=182万8,350円

所有期間が20年を超えたマンションの売却

所有期間が20年を超えている場合は、軽減税率の特例が適用できます。このマンションを売る場合の条件を、次の通りとします。

  • 売却価格:6,000万円
  • 取得費:1,500万円
  • 譲渡費用:100万円
  • 3,000万円の特別控除を適用する

上記の条件で計算すると下記の通りになり、課税譲渡所得は1,400万円となります。

6,000万円-(1,500万円+100万円)-3,000万円=1,400万円

軽減税率の特例を適用すると、所得税と住民税の合計は下記の通りになり、税額は198万9,400円です。

1,400万円×14.21%=198万9,400円

相続した取得費不明の土地を売却

相続した不動産を売却する場合は、条件に応じて取得費加算の特例が適用できます。これを使うには、次の条件を満たさなければなりません。

  • 相続や遺贈により財産を取得していること
  • その財産を取得した人に相続税が課税されている
  • 相続開始日の翌日から相続税の申告期限の翌日以降3年までに譲渡している

これらの条件を満たすと、売却時の取得費に相続税をプラスして計算できます。いくらで取得した土地かわからないため、取得費の計算は概算法で行います。例えば売却価格が5,000万円だと、概算法ではこの5%が取得費となるため、250万円です。仮に相続税が100万円だとすると、取得費は合計350万円となります。

さらに譲渡費用が100万円、所有期間は5年超えで長期譲渡所得と仮定しましょう。この際の条件をまとめると、次の通りです。

  • 売却価格:5,000万円
  • 取得費:350万円
  • 譲渡費用:100万円
  • 所有区分:長期譲渡所得

計算すると下記の通りとなり、譲渡課税所得は4,550万円です。

5,000万円-(350万円+100万円)=4,550万円

長期譲渡所得の税率で計算すると、所得税と住民税の合計は下記の通りとなり、税額は914万1,750円です。

4,550万円×20.315%=914万1,750円

不動産売却の税金はいつ支払うのか

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不動産売却における税金は、いつ支払うのかも把握しておきましょう。かかる税金はさまざまありますが、支払うタイミングは税金ごとに異なります。いつなにを支払うのかを把握しておくことで、どのようなタイミングでお金が必要になるのかがわかります。

譲渡所得税以外は随時支払う

譲渡所得税以外の印紙税や登録免許税、消費税などは随時支払います。支払いのタイミングを考えるために、まずは不動産売却の流れを把握しておきましょう。

  1. 不動産会社と契約する
  2. 売却活動を開始する
  3. 買主と売買契約を結ぶ
  4. 登記手続きをする
  5. 買主に不動産を引き渡す

売買契約を結んだ際に、印紙税を支払います。また、不動産会社への成功報酬である仲介手数料も、契約締結時に半額を支払うことが一般的です。仲介手数料は消費税の課税対象であるため、この際に消費税も支払っていると考えましょう。

登録免許税は、引き渡し前の登記手続きの際に支払います。買主に不動産を引き渡すと取引は成立となり、このときに残りの半額の仲介手数料を支払って、不動産売却は完了です。

所得税は確定申告の時期

譲渡所得税に含まれる所得税と復興特別所得税は、確定申告の時期に支払います。不動産売却をした翌年には確定申告を行い、この申告が完了すると納付する税額が決定するため、このときにまとめて支払いましょう。

なお、計算される税額は所得税と復興特別所得税を含めたものになっているため、別々で支払いをする必要はありません。確定申告の時期は毎年2月16日から3月15日までです。平日のみ申告可能となっているため、土日など曜日の都合によっては申告可能時期が多少前後することもあります。

そのため、確定申告をする時期のスケジュールは毎年確認しておき、自分がするタイミングではいつからいつまでのなのかチェックしておきましょう。

住民税は自治体で時期が前後する

所得税は確定申告時に支払いますが、住民税は確定申告終了後、数ヶ月してから支払いが開始となります。明確な時期は自治体によって前後しますが、大体不動産売却の翌年6月ごろからとなることが多いです。

住民税は一括で支払うだけではなく、4期にわけて分割払いも可能です。金額次第では分割払いを選択すると、支払いの負担を抑えやすくなります。

不動産売却の税金で失敗をしないコツ

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不動産売却に税金はつきものですが、これで失敗しないためにはさまざまなコツがあります。

  • 税金の不安は専門家に相談する
  • 売却の利益は税金を支払うため使いきらない
  • 空き家は早急に売却をしないと税金アップのリスクがある

これら3つのコツを押さえて、税金で失敗することなく不動産売却を成功させましょう。

税金の不安は専門家に相談

税金に関して不安がある場合は、税務署の職員や税理士などに相談するとよいでしょう。専門家に相談することで、疑問を解決しやすく、不安なく税金の支払いや確定申告などを行えるようになります。

また、税理士には確定申告を依頼することが可能であり、領収書や必要書類を渡すと申告手続きを代行してくれます。依頼する際には費用がかかりますが、申告漏れや申告内容のミスなどがなくなるため、正確な内容で確実に確定申告をしたい人におすすめです。

売却の利益は税金を支払うため使いきらない

印紙税や登録免許税など、売却が完了するまでに支払う税金もありますが、譲渡所得税のように売却後しばらく期間が空いてから支払うことになる税金もあります。そのため、売却によって得た利益は税金のために残しておき、納付前に使いきってしまわないようにしましょう

利益がいくらかによって譲渡所得税がいくらかかるかは異なりますが、利益が多いほど税金が高額になることは確かです。利益が出たからといって使い切ってしまうと、税金を納めることができず、滞納してしまいます。

所得税や住民税を滞納すると、延滞税などのペナルティが課せられます。これによってさらに納付額は増えてしまうため、支払いの延滞といったリスクを避けるためにも、税金を払いきるまでは利益分の資金は手元に残しておくことが大切です。

空き家は早急に売却をしないと税金アップのリスク

もし空き家を所有している場合は、早急に売却しないと税金が上がる可能性があるため注意が必要です。現在日本では空き家率の上昇が問題になっており、これに対応するために空家等対策特別措置法が制定されています。

この法律によって特定空き家とみなされると、固定資産税が上がる場合があるため注意が必要です。特定空き家と認定されるのは、空き家が次のような状態にある場合です。

  • 保安上危険な状態
  • 衛生上有害な状態
  • 著しく景観を損なっている状態
  • 放置することが不適切である状態

特定空き家に認定されると、自治体から修繕や解体などを勧告されます。これに従わないと行政執行となって罰金がかかったたり、固定資産税の軽減措置が適用対象外となったりする場合があります。

固定資産税は更地と土地付きの建物では税率が違い、空き家でも建物があるまま所有しているほうが税額は安いです。しかし、特定空き家だとこの軽減措置の対象外にされてしまうことがあり、場合によっては従来の6倍程度の固定資産税がかかることもあります。

空き家は税金はもちろん、罰金や倒壊などさまざまなリスクを抱えているため、早めに売却したほうがよいでしょう。

まとめ

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不動産売却にかかる税金はさまざまあり、どれくらいの金額になるかは事前に計算しておくことが大切です。税額を把握していることで、実際に得られる利益がわかります。また、税金を抑えるための対策もあるため、これも必ず行いましょう。

対策の有無で、税額が大きく変わることも少なくありません。税金の計算と節税対策はしっかり行い、念入りな準備で不動産売却をして、損をしないようにしましょう。

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