相続した不動産の査定方法とは?売却しないケースと注意点も解説

不動産売却

遺産の中に不動産があっても、相続人が自分1人であれば相続登記をするだけで済みます。相続後に売却するとしても、相続登記によって所有権が自分に移っているため、通常の売却と何ら変わりはありません。問題は相続人が複数いる場合です。

売却して現金を分け合うケースもあれば、相続人の誰か1人が不動産を所有するケースもあります。前者なら、売却見込み額がわからなければ分割の協議がスムーズに進みません。後者なら、不動産の資産価値(時価)が明確にならないと相続の公平性が保たれなくなります。

そこで、この記事では不動産の売却見込み額や資産価値を知るための方法を詳しく解説します。遺産分割協議や相続後のトラブルを抱えたくない人は、ぜひ参考にしてください。

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相続した不動産の査定をした方が良い理由

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「査定」は売却を前提として、不動産会社に売却見込みの金額を算出してもらうことを指します。不動産会社は営業活動の一環として査定を無料で行っているため、売却しない不動産までは査定してくれません。

そのため、ここで解説するのは売却前提の査定依頼です。売却しないケースは後半で解説します。

遺産の時価総額を把握するため

現金、不動産、車、宝飾品、骨とう品などすべての遺産の時価総額で分配するのが遺産分割です。しかし、不動産の価値は現金のように見てすぐわかるものではありません。そこで「おそらくこのくらいの金額だろう」と明確な根拠なく相続の内容を決めてしまうと、相続後にトラブルが発生するリスクがあります

たとえば、現金が1,000万円、不動産の時価が1,000万円と仮定して2人の相続人が半分ずつ遺産を分けるとします。本当に不動産の時価が1,000万円であれば、現金を相続する人と不動産を相続する人に分かれても平等です。

しかし、相続後に不動産の時価が500万円しかないと発覚すれば、不動産を相続した側が損をしたことになります。基本的に一度相続が成立すると再分配をできないため、相続人同士の人間関係に亀裂が生じるでしょう。

このようなトラブルを事前に避けるために、不動産を売却する前提なら不動産会社へ査定依頼し、相場を把握しておくことが重要です。

遺産分割協議をスムーズに進めるため

最も明確な遺産分割の方法は、売却が済んでから利益分の現金を相続人で分け合うことです。しかし、実際には売れなかったり、マイナスの財産しか残らなかったりして、それならば相続放棄するという相続人が出てくることも考えられます。

とくに、不動産が住宅ローンやそのほかの借金の担保になっている場合は、売却益で借金を完済できるのかを見極めなければなりません。不動産会社による査定結果から残債が売却額を上回るオーバーローンと判断できれば、相続人全員が相続放棄を選択する可能性もあるでしょう。

上記のような事例も含め、遺産分割協議は相続人全員の同意が得られるまで続きます。売却見込みの金額がわからなければ、各々が判断を躊躇して協議が長引いたり、心理的負担からトラブルが発生したりします。判断材料を増やしスムーズに進めるためにも、不動産会社へ査定依頼しましょう。

相続した不動産を査定依頼する手順

相続人全員が不動産を売却することに同意したら、不動産会社に査定を依頼しましょう。なお、査定依頼の前段として相続登記や同意書の作成が必要ですが、これは後半で解説します。

1.複数の不動産業者に机上査定を依頼

懇意にしている不動産会社がいれば相談してみるのがおすすめですが、そうでなければ複数の不動産会社に机上査定を依頼しましょう。机上査定は、不動産会社が不動産の基本情報を基に大まかな売却見込み額を算出するものです。簡易査定とも呼ばれます。

自分で複数の不動産会社の候補を厳選するのは大変なので、必要事項を入力すれば適した不動産会社を見つけてくれる一括査定サイトの活用がおすすめです。サイトの利用・査定依頼は無料なので、複数社に依頼しても支出の負担はありません。

一括査定サービス利用者が選んだおすすめサービスTOP3

※クラウドワークス、クロスマーケティング調べ(2021/4/9~2021/4/13実施 回答数380人)

こちらは、サービス利用者のアンケート結果による「おすすめの不動産一括査定サービスTOP3」です。実際の利用者の声と編集部の知見が合わさったできたランキングですので、ぜひ参考にしてください。

なお、不動産一括査定サービスは、それぞれ対応するエリアや提携する不動産会社が異なるため、1つだけでなく複数のサービスを利用することをおすすめします。

次の記事ではより多くのサービスを含めたランキングや「査定結果の満足度TOP3」「親族・友達におすすめしたいTOP3」などカテゴリ別にもランキングを紹介しています。さらに詳しく知りたい方は読んでみてください。

不動産一括査定サイトランキングおすすめ22選!選び方や利用者の声も紹介!
不動産一括査定サイトのおすすめ22サービスをランキング形式で紹介します。不動産売却でどこに査定依頼すればよいかお悩みならばぜひご覧ください。査定サイトの選び方や注意点、利用者の口コミなど取り上げた査定サイト選びのための保存版です!

2.不動産会社2~3社へ訪問査定を依頼

机上査定が高額だった会社、説明が丁寧だった会社などから2~3社を厳選し、訪問査定を依頼しましょう。2~3社に厳選した方が良い理由は、1社だと比較検討することができず、多すぎると訪問に対応するための時間と手間がかかるからです。

机上査定から訪問査定までの期間は1~2週間程度です。ただし、不動産会社と自分のスケジュールが合わなければそれ以上の期間がかかることもあります。

訪問査定時は、不動産の状況を不動産会社が現地で詳しく確認します。建物であれば内見もあるため、相続する建物の内部は予め掃除や換気をしておくのがおすすめです。好印象を残して、積極的に取り組んでもらえるよう努めましょう。

3.訪問査定の結果を受け取る

訪問査定の結果が伝えられるまでの期間の目安は1週間です。2~3社を比較しておおよその金額を把握しましょう。また、査定の根拠を説明してもらい、納得できる内容かどうかを判断することも重要です。

なお、査定結果は売り出し価格の参考になる金額であって、「この金額で必ず売れる」というものではありません。希望に合わせて高い金額で売り出したり、早く売却するために低い金額で売り出したりすることも可能です。

また、売り出し価格も「その金額でなければ売らない」と決めるものではありません。最終的な売却価格は買主候補との商談の上、売買契約を締結する際に取り決めます。

言い換えれば、査定額だけでは実際に売却できる金額はまだわからないので、遺産分割の金額を決定することはできないということです。とはいえ、査定結果があれば、誰がどの遺産を相続するか、どのように分けるかを売却前から協議しやすくなります。

不動産を売却しない場合の方法

不動産会社が査定をしてくれるのは売却前提なので、査定以外で相続するための金額を決定する方法を2つ紹介します。

不動産鑑定士に依頼する

不動産鑑定士は、国家資格をもつ不動産鑑定のプロです。鑑定費用は20万円以上と高額ですが、適正な時価がわかります。また、裁判や税の申告でも使える公的な鑑定結果なので、遺産分割協議で揉めるリスクを軽減できるでしょう。

とくに、相続人同士でコミュニケーションをする機会が少なく事務的に進めたい場合は、不動産鑑定士への依頼がおすすめです。

ただし、不動産鑑定士選びには注意が必要です。国家資格といえども、公的機関が鑑定士を派遣しているわけではないので、価格とサービスには差があります。実績が豊富で説明がわかりやすく、鑑定費用が高すぎない不動産鑑定士を選びましょう。その判断をするためには、不動産会社選びと同様に複数の鑑定事務所へ見積もりを依頼し、比較検討することが大切です。

相続税評価額で判断する

不動産を売却せず、なおかつ不動産鑑定士に依頼できない事情があるときは、相続税評価額を基準にしましょう。相続税評価額は、土地と家屋それぞれ次の式で計算できます。

【土地】
・路線価方式:正面路線価×奥行価格補正率×面積
・倍率方式:固定資産税評価額×一定倍率
【家屋】
相続税評価額=固定資産税評価額

正面路線価や奥行価格補正率は国税庁の「財産評価基準書路線価図・評価倍率表」で確認できます。

ただし、路線価や補正率、倍率などの確認を含めて専門知識が必要なため、ミスなく計算するのは難しいかもしれません。また、借地権の場合や賃貸物件などでは計算式が異なります。困ったときは税理士の無料相談窓口で相談してみましょう。

遺産分割のために不動産を売却する際の注意点

最後に、不動産を売却して現金化してから遺産分割する場合の注意点を2つ解説します。手続きを進めている途中で滞らないよう、しっかり押さえておきましょう。

故人の名義のままでは査定依頼・売却ができない

厳密に言うと、故人名義のままの不動産は相続人全員で共有している状態にあります。不動産の売却手続きは名義人または名義人から委託された代理人以外に実行できないため、相続人の内1人が売却しようとしても、ほかの相続人の同意を確認できなければ売却できません。

これは不動産会社へ査定依頼するときも同様です。査定依頼や売却手続きのたびに相続人全員の同意を得ることは現実的に難しいため、売却手続きをする代表者を遺産分割協議で決めて、代表者が相続登記しましょう。その上で代表者が名義人として売却し、利益を遺産分割するとスムーズです。また、相続人全員が同意している証として、署名捺印のある委任状の作成することをおすすめします。

なお、相続登記手続きは状況に応じて5つのパターンがあります。法務局が公式に掲載しているフローを確認し、滞りなく手続きしましょう。

特例控除の有無に注意

特例の代表例として「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」が挙げられます。これは、マイホームを売った場合に、売却で得た利益(譲渡所得)から最大3,000万円を控除できる制度です。

たとえば、親が亡くなった兄弟の内、兄が親と同居していたとします。兄弟には半分ずつの遺産を受け取る権利があるため、二人の共有名義で住居を相続してから売却したとしましょう。その売却益を半分ずつ分ければ、一見すると平等に見えます。

しかし、兄はマイホームを売却した場合の3,000万円の控除特例を適用できますが、弟は同居していないため控除の適用を受けられません。相続後に納める税金で差が生まれるため、不公平感が生まれトラブルに発展する恐れがあります。

このケースでは、故人と同居していた兄が単独で不動産を相続登記した後で売却し、弟に代償金を支払うことで平等に分けるほうが節税できます。誰が相続登記をして売却するかによって、適用できる特例が異なるため、制度をよく調べてから代表者を決めるように心がけましょう。

まとめ

遺産に不動産が含まれており、複数の相続人がいる場合は、不動産の時価がわからなければ公平に分けられません。売却した利益を分割するなら不動産会社に査定依頼をして時価を把握し、分割協議をスムーズに進めることが大切です。

売却しない場合でも、不動産鑑定士に依頼して鑑定書を受け取ったり、相続税評価額を基準にしたりすれば、遺産を巡るトラブルが生じるリスクは下げられます。

相続人や事業者への連絡は大変かもしれませんが、後から揉め事や裁判に発展するよりは、時間も手間もかかりません。不動産会社・不動産鑑定士・税理士・弁護士など専門家にも相談しながら、相続人全員が納得する遺産分割を行いましょう

 

 

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