子供の頃から素敵な家に憧れを持ち、「いつかマイホームが欲しい!」と夢見ていた人は今も昔も多いのではないでしょうか?しかしながら景気や社会情勢の影響を受けやすい不動産業界。発生する税金や住宅ローンの組み方といった金銭面のほか、ライフスタイルなどの観点からも、悩みや不安を抱く人は決して少なくありません。
そこでこの記事では、自宅の購入にあたり後悔をしないために、決断ポイントの材料となる情報を項目ごとにまとめました。もし漠然とした不安ならばその正体を、何が不安なのか明確にわかっているならその解消のためにぜひこの記事をお役立てください。
※LIFULL HOME'S 住まいの窓口来場者(390組)を対象とした調査(集計期間:2019年4月~2020年3月)より
家の購入に迷う人が悩むポイント
現在の立場や環境が人それぞれ異なるように、住宅購入に関する悩みも多種多様。しかしながら、意外にも悩みとして挙がりやすいポイントは大きく4つに分けることができます。自分の不安や悩みがこのうちどれに近く、そして当てはまるのか、改めて向き合いながら読んでいきましょう。
家庭や仕事の事情
総務省統計局が2020年9月15日におこなった統計調査では、高齢者の人口は約3,617万人で過去最多の結果となり、日本の少子高齢化社会が良くなる気配は未だにみえていません。
このような時代背景もあり、「両親の側になるべく長くいてあげたい」「長子ゆえにいずれは土地を継ぐ必要がある」、または職種ゆえに転勤がどうしても多く、一定の土地に住むことが現実的ではないなど、家庭・仕事の事情で住宅購入に踏み切れないといった声は、今後更に増える可能性が高い悩みです。
多くの場合、すぐに解消するには難しいものばかりでしょう。しかし、では何もできないか?というとそうでもありません。この空白の時間を使って「マイホーム購入」という人生でも大きな買い物に対し、家族の意見をひとつに取りまとめておくことはとても大切です。
例えば、高齢の両親と二世帯住宅という選択をすればすぐに購入が叶いそうな場合でも、大黒柱だけの意見ではなく、関わる時間が増えるであろう配偶者や子供からのヒアリングは欠かせません。転勤族ではなくなったとしても、その時の年収で無理なく購入ができるのか、資金計画の見直しが必要になることも考えられます。
物件同士の比較が終わらない
マイホームへの憧れは、誰もが理想を高く描きがちなもの。そこで発生しやすいのが、ハウスメーカーや土地の比較が長引き、結局購入のタイミングを取り逃してしまうといったケースです。
無料の見積もり相談がインターネットを通じて気軽にできるようになったためか、その弊害として起こりやすい悩みとなりました。資産計画を基準に予算の範囲で決めていけば問題ないと思っていても、ハウスメーカーにもそれぞれの特色がありますし、土地や広さ・間取りによっては価格の差異も大きくなります。
この悩みの解決策となるのは、何に重点を置くのかを改めて整理することです。マイホーム購入に対して揺るがない重点(優先順位)を明確化させておかないと、やがて「購入を先送りする理由」を探し始める悪循環に陥ってしまうかもしれません。
ライフスタイルの変化が気になる
せっかくならこの家が「終の棲家」となるよう、ライフステージに合わせたマイホーム購入をしたいと考えている人も多いのではないでしょうか。それでも以下のように、年齢や周囲に伴うライフスタイルの変化が気になり、購入に踏み切れないケースも往々にしてあるようです。
- 子供が独立した後はどうする?
- 今は元気でも、将来親を引き取り同居する可能性は?
- 突然地盤が脆くなり、地震に弱い地域になったりはしないか?
この悩みに関しては正直考えてもキリがなく、もし変化が起これば受け入れようと割り切るしかありません。もしライフスタイルの変化のなかで、主に金銭面に不安を感じる場合は、ファイナンシャルプランナーに相談をしてみるのも有効な手段であると考えます。
賃貸の方が得ではないかと考える
マイホーム購入に関して、多くの人が思い浮かべる悩みはこちらかもしれません。もし国の補助金や制度の対象になり得るとしても、多少資金計画が厳しいならば賃貸のままでも良いのでは…?掛かるお金は他にも生活費や教育費など、今後支出が増える可能性はないと言い切ることは難しいはずです。
そこで賃貸とマイホームにおけるそれぞれのメリット・デメリットは、どちらが自分にとって支払うコストが低いのか、この機会に見つめ直してみましょう。
家の所有権 | メリット | デメリット |
賃貸物件 |
|
|
マイホーム |
|
|
この記事と併せて、賃貸と購入のどちらがお得と考えるかをより深く掘り下げている記事や、資産価値のある物件について解説している記事も是非参考にしてみてください。


住宅購入時の悩みを専門家に相談できるサービス「HOME’S住まいの窓口」

家づくり・住まい選びで悩んでいるならHOME’S 住まいの窓口に相談するのがおすすめです。HOME’S 住まいの窓口がおすすめな理由を以下にまとめています。
- 家づくりの進め方のアドバイスや、自分に合う建築会社・不動産会社を紹介してもらえる
- 日本最大級の不動産・住宅情報サイトのLIFULL HOME’Sが運営。利用満足度99.5%(※)
- 住宅ローンや費用に関しても相談可能。ファイナンシャルプランナーの無料紹介も
- 不動産会社・建築会社とのスケジュール調整や断りの連絡を代行
※LIFULL HOME'S 住まいの窓口来場者(390組)を対象とした調査(集計期間:2019年4月~2020年3月)より
みんなが家を購入したいと思った瞬間はどんなとき?
高額な買い物となるマイホームの購入動機に関しては、住宅金融支援機構が2020年11月におこなった住宅ローンに関する調査結果が参考になります。「ライフステージ」「生活・環境の質向上」「経済的」と大きく3つに分かれている中でも、より多くの動機が集まったライフステージのデータを見ていきましょう。
結婚が決まったとき
「結婚、出産を機に家を持ちたい」と答えたのは20代が46.3%と最も多く、ライフステージの中でも大きな変化である結婚をきっかけに、その生活を新居からスタートしたいと考える人が多い結果になっています。
2人きりで始める新生活、家の希望を出し合うなかでお互いの価値観を深める良いきっかけにもなりますし、二人三脚でこれから頑張っていこう!という明確な共通意識も持つことができるので、より絆が深まるのではないでしょうか。
しかしながら20代の段階では、”余裕のある”資産計画は少々難しいかもしれません。実際に同調査内の住宅ローン利用予定者にて、20代の構成比率は15.3%と低めです。主な利用予定者はやはり社会生活にも慣れ、生活基盤が整いつつある30代が52.8%となっています。
さらに結婚した時点ではまだ分からない、続くライフスタイルの変化に対応できるかどうかも不安のひとつです。結婚と同時に購入する場合は、あらかじめ長期目線で物事を考えるクセを作ることが大切になるでしょう。
子供ができたとき
「子供や家族のために家を持ちたい」と答えたのは20代に次いで30代が59.8%と最も多く、調査内でもグラフを大きく伸ばす結果となりました。
家族が増えて手狭になるなら、収納や子供部屋をしっかりと確保できるようカスタマイズができるマイホームの購入がしたいと、住環境を更に重視する人が増えてきていることがよく分かります。
出産する前後のタイミングで分かれる意見
ただここで興味深いのは、併せて不動産会社各位が独自におこなっているアンケート調査を見てみると、出産前に買いたい派と出産後に買いたい派に分かれているということです。
出産前に買いたい派の意見としては、
- 更に家族が増えた場合に、住み替えをする前提がある(そのため資産化重視)
- 生まれる前から多くなりがちな、子育てに関する収納を確保したい
反対に出産後に買いたい派の意見は、
- 実際に子育てのリズムを把握してから、育てやすい間取りにしたい
- 元気な子供の場合に想定される騒音トラブルを避けたい
- 成長に合わせたリフォームができるように
どちらのタイミングであっても注意したいのは、夫婦間での話し合いはもちろんのこと、女性の体への負担を念頭に入れた購入計画にすべき点です。せっかくのマイホームなのですから、家族揃って健やかに新生活を始めたいものです。
子供が巣立ったとき
子供が大きくなって独立し、逆に家族の構成員が減ってしまったとき、賃貸物件を離れて「老後の安心のために家を持ちたい」と答えたのは、45.8%で50代が最も多くなりました。
実際に国土交通省における平成30年の動向調査では、2回目の家の購入となる二次取得者を見ていくと、主に注文住宅・中古戸建・中古マンションの割合を50代~60代が占めています。その背景のひとつには、2015年1月に相続税・贈与税に改正された結果、家の購入が節税対策になるということが関係しているかもしれません。
高齢になると住宅ローンが組みにくくなることから、定年退職後に受け取った退職金の一括払いで家を購入する人も増えているようです。ただし、若い頃にはあまり重視しなかった医療費が大幅にかさんだり、少ない収入でも思わぬ支出などに対応できるよう、老後の資金計画こそ慎重におこなっていきたいものです。
“参考:国土交通省「令和2年の住宅市場動向調査(36頁)」”
“参考:国税庁「小規模宅地等の特例」”
家を購入するか迷う人へ、考えて欲しい4つのこと
住宅金融支援機構が2020年11月におこなった住宅ローンに関する調査結果において、生活および環境の質を向上させるために家を購入したいと答えた人の中でも、全世代で1番多かったのは「もっと広い家に住みたい」という意見でした。
しかしこれだけでは少し漠然としたイメージになってしまうため、この見出しでは購入動機にプラスして、考えて欲しい4つのことをそれぞれ解説していきます。
理想の暮らしをイメージしよう
あなたにとっての理想の暮らしとは、いったいどんなイメージでしょうか?今の生活のままではまず叶えられないことや、マイホームで過ごしている理想の自分を是非思い浮かべ、書き出してみてください。
- 大好きなペットを走り回らせてあげられるような広い庭が欲しい
- 誰にも邪魔をされることのない、静かな書斎や趣味の部屋を作りたい
- 緑に溢れる自然豊かな環境で、のびのびと子育てをしたい
- 大型の洗濯物を何枚も干せるような広いベランダ・バルコニーが欲しい
上記は一例ではありますが、次はこのようにイメージした暮らしの中からどれに深い欲求を感じるか、その順番を整理していきます。家選びは取捨選択の連続ですから、自分の中に揺るがない条件を作り出しましょう。
すると次第に、この理想を叶えるためには戸建ての方が良いかもしれない、マンションでは難しい部分もあるかも…など、悩んでいた選択肢が突然クリアになってくるはずです。具体的なビジョンができればハウスメーカーの担当者へ伝える要望も分かりやすくなりますし、物件への比較検討に使える材料も増えることでしょう。
生活の変化に対応できるかイメージしよう
結婚や出産を機に購入を考える人が多い調査結果が出ていますが、ライフステージから考えれば、今後生活に変化が出てくるのは明白です。子供が成人して巣立った後はどうするのか?親が介護を必要とする場合に自宅で対応できるのかどうか、あらかじめ想定できる変化をイメージしたうえで購入の検討に入るのがベストでしょう。
近年では変化に対応しやすい家の需要が非常に高まっていることから、家族での入居を考えていると伝えた時点で、自由度が低いとされる「建売住宅」でも、壁ではなく可動型の仕切りで部屋を造りだす「変化する間取り」などの物件を紹介される可能性もあります。
その一方で気になるのは「注文住宅」の場合です。理想の暮らしに近づきやすい注文住宅は、家自体がニーズに合わない大きさであったり、こだわりが強い間取りになっているものが多く、いざ売却を考えた時に物件の資産価値が市場から見て低めとなり、事実建売住宅よりも売れにくいといったデータが出ています。
注文住宅に関するメリット・デメリットに関して、より詳しく解説はこちらの記事をご覧ください。

お金の準備は万全か考えよう
この記事内でも何度か出てきている「資金計画」について、どのような組み立て方をすれば良いのか悩む方は多いでしょう。その時点で心配になり、つまずいてしまうケースは往々にして考えられます。土地や建物に掛かる購入費以外に、諸経費もしっかりと頭に入れて資金繰りを考える必要があることを知っておきましょう。
一般的に不動産の購入で発生する費用は以下の通りです。
基本的に発生する費用 |
|
建物種別によっては必要 |
|
資金計画シミュレーションを利用しよう
とりあえず一度、簡易的に作ってみたいというあなたには、住宅金融支援機構が提供している「資金計画シミュレーション」の利用から始めてみることをおすすめします。まだ全く相談などをしていない段階で資金計画を独自に作成した方でも、その計画とシミュレーションにどれくらいの差が出るのか、是非試してみてください。
住宅金融支援機構のサイトではその他にも、諸費用を含む返済額を試算できる「返済プラン比較シミュレーション」や、すでに他の住宅ローンを借り入れている人向けの「借換えシミュレーション」もおこなうことができます。
災害リスクについても考慮しよう
日本は世界でもトップに入る地震大国として知られていますが、近年では異常気象による豪雨や乱立する台風などで予想を超えた災害が起きやすくなり、どこでいつ何が起きても不思議ではなくなってきています。
それでもあらかじめプレートが集まっている場所や、過去に立て続けて災害の記録が残っているなど、自身でその土地の災害リスクに関して調べることは可能です。また、購入する物件の耐震構造はどのようになっているのか、災害保険の加入についても現時点で下調べをしておくに越したことはありません。
住宅ローンの借入時に、火災保険の加入を必須としているところがほとんどですが、地震保険に関してはどうでしょうか。一部の金融機関では、災害補償付きの住宅ローンを取り扱っているところも増えてきました。
2021年5月の時点で取り扱いがある金融機関の一部をご紹介します(※詳しくはリンク先をご確認ください)。
銀行名 | 災害補償付き住宅ローンの名称 |
---|---|
新生銀行 | 住宅ローン 安心パックS |
三井住友銀行 | 自然災害時返済一部免除特約付住宅ローン |
みずほ銀行 | 自然災害支援ローン 残高補償プラン |
りそな銀行 | 自然災害サポートオプション |
千葉銀行 | 自然災害時支援特約付住宅ローン |
マイホーム選びのポイント
ここではマイホーム選びについて、4つのポイントに分けて詳しく解説していきます。
- さまざまな視点からの入念なチェック
- 建物種別の特徴とそれぞれのメリット・デメリットを知る
- 購入のタイミング
- 築年数・耐震構造のチェック(中古物件の場合)
さまざまな視点からのチェックが重要
- 立地・周辺環境
- 利便性・治安の状況
- 間取り・生活動線の確認
- 建物構造(耐震性)
- 収納
- 設備
- プライバシーやセキュリティ、コミュニティの有無
ライフステージによっては、後からバリアフリー化ができるのかどうかもチェック項目のひとつです。なお、地域によっては昼と夜で交通量が変わったり、騒音の視点で気になるところが出てくるかもしれません。可能であればいくつかの時間帯で、事前に視察をおこなっておくと良いでしょう。
物件の種類を知ろう
購入に際して調べ物をしていくうちに、「建物種別」という言葉を目にした人も多いと思います。建物種別とは文字通り、物件の種類をさす言葉です。自分の理想を叶えやすい建物種別はどれに当たるのか、建物ごとの特徴はもちろんのこと、メリットやデメリットについてもあらかじめ簡単に知っておきましょう。
建物種別 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
注文住宅 |
|
|
|
分譲戸建住宅 |
|
|
|
分譲マンション |
|
|
|
中古戸建住宅 |
|
|
|
中古マンション |
|
|
|
購入のタイミングを見極めよう
購入動機として1番多かったのは、結婚や出産などライフイベントが変化した時でしたが、昇給などで資産計画に余裕が生まれ、住宅ローンの審査が通りやすくなったから購入に踏み切ったという人も多くいます。
ライフスタイルに関して発生する悩みとしても触れてきましたが、あらためて、マイホームの購入には期限を設定してみてください。それでなくとも、検討から入居までは長い時間が掛かるもので、更に建物種別によっては施工の時間が長く、その間の生活費も別途カウントする必要があります。
ライフスタイル、およびライフステージの変化は悩みであると同時にきっかけでもあるのです。購入のタイミングに関してもう少し考えたい、というあなたは是非この記事も参考にしてみてください。

中古物件なら築年数のチェックを
もし中古物件を視野にいれる場合は、築年数や耐用年数、耐震構造のチェックが必須となります。
1981年に導入された「新耐震設計基準」および2003年には木造軸組構造の耐震基準が改正され、シックハウス対策が導入されました。上記の基準導入から考えれば、いくら良い立地のものがあったとしても、住んでいくうえの安全性から、2003年以降に建築された物件を選んだほうが良いでしょう。
そして耐用年数ですが、マンションに多く使われている鉄筋コンクリートだと47年、木造の一戸建てでは22年とされています。住宅の寿命は耐用年数と同じわけではありませんが、建物の傷み具合は正直なところ目で見ても分からない箇所が多いため、改修工事や修繕記録をあらかじめ確認するようにしてください。
下記、2018年4月1日に改正施行された宅地建物取引業法では、建物状況調査(インスペクション)の説明が義務化されています。
媒介契約を締結した宅地建物取引業者は、当該媒介契約の目的物である宅地又は建物の売買又は交換の
申込みがあつたときは、遅滞なく、その旨を依頼者に報告しなければならない。第三十五条 第一項 第六号の次に次の一号を加える。
六の二 当該建物が既存の建物であるときは、次に掲げる事項
- イ 建物状況調査(実施後国土交通省令で定める期間を経過していないものに限る。)を実施している
かどうか、及びこれを実施している場合におけるその結果の概要- ロ 設計図書、点検記録その他の建物の建築及び維持保全の状況に関する書類で国土交通省令で定める
ものの保存の状況引用:国土交通省「宅地建物取引業法の一部を改正する法律」(※一部記載を変更)
“参考:厚生労働省「シックハウス対策のページ」”
“参考:国土交通省「宅地建物取引業法の改正」”
先輩に学ぼう!家の購入で後悔した人の話
マイホーム購入に関する悩みは、近年突然増えたものではありません。
窓から見える住宅の数だけきっと過去に不安や悩みを抱えた人がいるはずで、当時の景気や環境の違いこそあれど、心理的な悩みの根本は今も昔も変わらないのではないでしょうか。最後にこの見出しでは、購入して後悔をしてしまった人の失敗談から、購入後の懸念を先回りして学んでいきたいと思います。
近所付き合いのストレス
賃貸の時には、結局入居から引越しまで同じ階に住む人の顔を見ずに終わってしまった、なんて経験がある人もいるかもしれません。それが持ち家に変わると回覧板や町内会の仕事が回ってくるようになったりと、思わぬ人付き合いの増加にストレスを抱え、後悔している人もいるようです。
毎月おこなわれる町内の清掃や、子供がいる場合はイベントも積極的に参加する必要が出てきたり、戸建の場合はマンションのように24時間ゴミ出しOKではなくなるため、自らの意思に反する生活リズムの乱れに不満、という意見もありました。
住宅ローンの返済が急に大変になった
返済計画があくまで計画である以上、最長35年もある住宅ローンの返済が突然狂ってしまうケースは往々にして考えられることです。配偶者の収入も込みで返済している場合は特に、仕事の変化や病気などによる退職に伴って収入が激減し、住宅ローンに想像よりも苦しめられる結果となってしまった事例は多数聞こえてきます。
そのほかにも教育費が思った以上に掛かるようになったり、持ち家は固定資産税の支払義務が新たに発生します。金銭面に関しては、賃貸よりも急なイレギュラーの発生を警戒しなくてはならないようです。
立地の不安
立地に関しては、長く住んでみないと分からないことも多々あるようです。以前住んでいた家よりもスーパーに行くのがグンと近くなる!…と引越し前はそう思っていたのに、新居に慣れてくるとその感動もいつの間にか消え去り、見えてくるのは不満ばかりといった意見。
また思ったよりも交通量が多い土地で、狭い道にも車の通行がある場合は、ドライバーの視線がより気になるところです。まだ小さな子供の外出に対して、いくら反射板などを身につけさせても不安は尽きないでしょう。ほかにも夜になると騒音がするなど、内覧の時には分からなかったものが悩みになってしまうケースもありました。
思ったより設備が不便
実は、意外と見落とされがちなのが空間の使われ方であるのをご存じでしたか?魅力的な吹き抜け構造の家でも、その仕組みによって空調効率が悪いといったケースは少なくありません。暖かい空気は基本的に上へ溜まってしまうので、足元だけがずっと冷えてしまい、後から床暖房を増設した人もいます。
そしてもうひとつ重要なのがコンセントの位置。「あとちょっと横にあれば良かった」「もう少し増やしておけば…」といった後悔が非常に多い箇所です。日常生活に電気が欠かせない以上、増設も簡単にはいかないものなので、快適な生活のためにも失敗したくありませんよね。
その他住宅購入に関する失敗の体験談については、こちらの記事も参考にご覧下さい。

まとめ
マイホームの購入は、自分や家族の理想の暮らしを基準にして、それをいかに現実の条件とすり合わせていけるかがとても大切です。揺るぎない条件以外に対しては、時に妥協や家族の話し合いによって解決をしなけばならない場面もあるでしょう。
困った時はハウスメーカーの担当者やファイナンシャルプランナーだけでなく、身近な友人からも助言を求め、第三者の意見を踏まえて一度計画やタイミングを見直すのも良いと思います。悩みを解決し、後悔のないマイホーム購入を目指しましょう。