多くの人にとってマンションを売却する経験はほとんどなく不動産に関する知識や経験が乏しいことから、失敗しないか不安に感じる場面もあるのではないでしょうか?
経験を積むことは難しいため知識を得ることが最善策。これからマンションを売る予定がある場合には、事前に売却の流れや注意すべき事柄を把握して計画的に手続きを進めることが大切です。
この記事では、マンション売却を失敗しないための具体的な注意点を時系列で紹介します。理想的な売却を叶えるために、いくつかのポイントを押さえていきましょう!
マンションを売り出す前の注意点
投資や転勤、急にまとまったお金が必要になるなど、マンションを売却する理由は人によって様々です。マンションの売却においてはマンション自体が高額な商品であることから、失敗しないように慎重に行うことが必要になります。
実際に売り出す際には事前にどのような点に注意することが求められるのでしょうか。ここからは、所有しているマンションを売却するにあたり、売り出す前に心得ておくべき注意点を8つ紹介します。
必要な書類が揃っているか確認
マンションを売却する際には、売却手続きを進めるために必要な書類を用意する必要があります。マンション売却に必要な書類は、以下の通りです。
- 登記済権利証
- 間取り図や測量図
- 印鑑証明書
- マンションの利用規約
- マンション購入時の契約書
- 固定資産税納税通知書
実際には、仲介する不動産会社によって異なります。スムーズな売却を行うためには事前の書類準備が大切になることから、不動産会社が決まったら直接会社に問い合わせて確認すると良いでしょう。
上記に挙げた書類の中でも特に登記済権利証は、自分の不動産であることを証明する重要な書類です。登記名義人や登記内容に相違がないか入念にチェックして、大切に保管しましょう。
信頼のおける不動産会社を探す
マンションの売却を成功させるためには、売却の仲介を責任を持って行う信頼できる不動産会社選びが重要になります。
一度マンションの売却活動を始めても、条件にあった買主をすぐに見つけるのは現実的に困難です。仲介業者でもある不動産会社はビジネス上のパートナーになることから、慌てて選ぶのではなく慎重に選ぶことを心がけましょう。
不動産会社を探す際は、長年マンション売却の仲介を行っていて沢山のノウハウを持っているような、信頼できる会社を選ぶことがポイントになります。
実際には、不動産会社の評判や利用者の口コミ、これまでの取り扱い実績や経験年数などを時間をかけて分析し、自分にとって相性が良い最適な会社に依頼すると良いでしょう。
マンション査定は複数に依頼する
マンションの売却を行う際は、実際にどのくらいの価格で売却できるのか把握するために、事前に査定を依頼する必要があります。
査定依頼を受けた不動産会社の中には稀に悪質な業者があり、相場よりも大幅に低い査定価格を提示するケースもあるので注意が必要です。
マンションの価値をできるだけ正しく把握するためにも、査定を依頼する際には複数の不動産会社へ査定依頼を出して、それぞれの査定結果を比較して最適な会社を選択することが大切なポイントとなるでしょう。
複数の不動産会社へ査定を依頼するなら、Web上から必要事項を入力するだけで依頼ができる、一括査定サイトの利用がおすすめです。
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自分でもマンションの価値を調べる
マンションの売却価格の相場は、不動産業者だけが調べることができる特別な内容ではなく、インターネットを活用すれば個人で調べることも可能です。
具体的には、「レインズ」や「土地総合情報システム」といった不動産相場を調査するサイトを利用することにより、自宅にいながら簡単に自分のマンションの相場を調べることができるようになっています。
不動産会社に査定依頼を出すと同時に、自分でも上記のサイトを利用して相場を確認し、できるだけ正確な価格を把握することをおすすめします。
下限の売り出し価格も考えておく
マンションを売却したとしても、必ずしも売却先が見つかるわけではありません。なかなか問い合わせがない場合や互いの条件が合わない場合など、思うように売却できないケースもあるので注意が必要です。
仮にマンションが想定していた期間内で売れなかった場合に、どのくらいまで価格を下げられるか決めておくことは重要です。売り出し価格の下限を決めておくことにより、希望に応じて即座に価格を下げるなど、その時々の状況に応じて柔軟に対応できるようになるでしょう。
売却にかかる税金や費用も考慮しておく
マンションを売却することを決めた後は、売却にかかる税金や費用を考慮しておくことをおすすめします。
不動産会社の中には、市場よりも高い売却価格を提示してくるところもあります。しかしマンションを売却しても実際に売却金額がそのまま手元に残るわけではありません。
無事に売却したとしても、その後に税金や手数料などの支払いがあることから、実際に手元に残る金額は売却額よりも低くなるのです。
ローン残高を確認しておく
マンション売却の際には、事前にローン残高がどの程度残っているのか確認する必要があります。
仮にマンションの売却価格の相場よりもローン残高が大幅に多ければ、たとえマンションを売却できたとしてもその売却金額でローンを完済することはできません。
ローンが残っている場合には現在の残高や返済計画をしっかりと確認し、考慮しながらマンションの売却価格を決定すると良いでしょう。
銀行へ連絡をしておく
銀行で住宅ローンを組んでいる場合、マンションを売却することを決めた際は、銀行へ連絡して必要な手続きの確認をすることをおすすめします。
通常、銀行で住宅ローンを組んでいる場合には物件に抵当権が設定されています。マンションの売却をする際はローンの一括返済も必要になることから、手続きの流れを把握しておく必要があるでしょう。
マンション売却活動中の注意点
マンションの売却が無事に計画通り行われるよう、マンションの売却活動を行う際は事前にしっかりと準備した上で適切な手順を踏みながら始めることをおすすめします。
マンションの売却場面においては、注意すべき事項が存在します。ここでは、その中でも特に気をつけるべき点を4つ取り上げ、それぞれ解説していきます。
内覧の準備をしておく
マンションの売却を行う際は、購入希望者がいつマンションを訪れて内覧してもいいように、早めに内覧の準備をすることが大切です。
内覧の準備として具体的には、部屋の掃除や玄関周りの整理、浴室やキッチン、トイレなどの清掃などがあげられます。せっかく購入希望者が現れても、部屋の中が汚ければ購入意欲がなくなる可能性があるので注意する必要があります。
購入希望者が気になるような箇所は全てこまめに掃除して、綺麗な状態にして内覧の準備をするをおすすめします。
売却期間を長めにとっておく
実際にマンションを売りに出しても、予定通りにすぐに売れることはあまり多くありません。むしろ予定よりも売却できるまで大幅に長い時間がかかるのが一般的とも言えるでしょう。
どんなに売却を急いだところで、提示条件にあった購入希望者が現れない限り売却手続きを進めることはできません。最初から慌てて売却を急ぐよりも、ある程売却度期間を長めにとり、精神的なゆとりを持って売却することをおすすめします。
リフォームをするときは不動産会社と相談する
マンションを売却するにあたりリフォームを行う際は、その旨を事前に不動産会社に伝えて本当にリフォームが必要なのか相談することをおすすめします。
たとえリフォームにお金をかけて新築同様の状態へと改装したとしても、物件の金額にリフォーム代金を上乗せして高く売却できるとは限りません。むしろ昨今は、マンションを購入した後に自らリフォームを行い、自分の好きなスタイルにしたいと考えている方も多くなっています。
これまで多くのマンションを売却してきた不動産会社であれば、リフォームに関するノウハウも豊富に有していることでしょう。もしリフォームを行う際は事前に不動産会社に必ずリフォームしたい旨を伝えて相談し、互いに意思疎通を行いながら実施すると良いでしょう。
不動産会社との連絡はまめにする
マンションを売却するにあたり、不動産会社とはこまめに連絡を取り合い現在の状況を詳細に伝えることが大切です。
マンション売却にあたり不動産会社は自分のビジネスパートナーであり、マンションが無事に売却できるまで互いにタッグを組んで足並みを揃えることが大切です。
売却に関する些細な事柄であっても自分だけで決めるのではなく、不動産会社と十分なコミュニケーションをとって相談しながら、売却に臨むことが大切です。
マンション売却後の注意点
無事にマンションを売却できたとしても、それで全ての手続きが終わりというわけではありません。マンション売却後も売主として注意すべきことがあり、売却する前の段階で注意事項を把握しておくとその後の手続きをスムーズに進めることができるでしょう。
マンションの売主はマンション売却後にどのような点に注意する必要があるのでしょうか。ここからは、マンションが売却できた後の注意点について具体的に解説します。
管理組合に売却したことを告げる
マンションを買主に引き渡した後は、管理組合における組合員としての資格を喪失します。したがって無事にマンションを売却した後は、売却した事実を管理組合に連絡する必要があります。
仮に管理組合へ売却の事実を連絡しなければ、組合員でなくなったにも関わらず引き続き管理費や修繕積立金などが引き続き引き落とされてしまいます。管理組合側からすれば組合員の構成や連絡先が変わることから、組合員の状況はリアルタイムで把握する必要があるのです。
したがってマンションを売却して引き渡し後は、その旨を速やかに管理組合に連絡しましょう。
マンション管理の現状や管理組合の仕組みについて解説したこちらの記事もおすすめです。

マンション売却したあとは確定申告が必要
マンションを売却した結果、売却益や損益が出た場合には、税務署に確定申告をする必要があります。
確定申告の手続きは書類作成や計算作業など煩雑な手続きが多く、初めて確定申告を行う際は誰しも不安な点があるでしょう。何か分からないことなどがあれば早い段階で税務署に相談し、判断を仰ぐことをおすすめします。
確定申告は自分でも行えますが、忙しい場合や不安がある場合には専門家の力を借りることも有効です。有料になりますが、専門家に依頼することにより時間を効率的に活用できるようになります。確定申告の手続きは税理士に依頼できることから、マンションを売却した後は信頼できる税理士を探すと良いでしょう。
レアケースなマンション売却例の注意点
一般的なマンション売却の事例とは別に、レアケースに該当するマンション売却の場面で注意すべき点があります。一般的なマンションと大きく異なる点もあることから、自分のマンションがレアケースに該当する場合には、事前に必ず押さえておく必要があるでしょう。
ここでは、具体的に3つのレアケースマンションにおける売却の注意点を解説します。
共有財産マンション売却の場合
マンションの所有者が複数いる共有財産マンションを売却する場合には、所有者のそれぞれの持分を正確に確認し、売却する際は所有者全員の同意を得る必要があります。
例えば親から子へ贈与するなど、仮に親族間で無償で取引を行う場合であっても、贈与税は発生するので注意が必要です。共有財産のマンションを売却する際は状況によって手続きが異なることから、事前に確認して必要な手続きは必ず行うなど柔軟に対応することが求められるでしょう。
相続したマンション売却の場合
相続したマンションを売却する際は、マンションの所有者の名義が相続人に正しく変更されているのか確認しましょう。
仮にマンションの所有者が被相続人のまま変更されていなければ、せっかくマンションの購入者が決まったにも関わらず所有権の移転手続きをスムーズに行うことができません。
マンション売却後の手続きを円滑に行うためにも、相続した後はできるだけ早くマンションの名義を変更することが大切です。
賃貸利益のあるマンション売却の場合
現在所有しているマンションを他人に貸し出しており、賃貸利益が発生しているマンションを売却する際は、以下の2つの売却方法があります。
- 入居者が入居した状態で売却する
- 入居者が立ち退いた状態で売却する
前者の入居者が入居した状態でマンションを売却するケースは、「投資用マンション」として取り扱われます。査定の際は投資の利回りが重要なポイントになり、利回りが大きければ査定金額は高くなる一方で、利益が少なければ査定金額は低くなる傾向があります。
入居者が立ち退いた状態でマンションを売却するケースは、「居住用マンション」として取り扱われます。査定の際も近隣にある類似条件でのマンションの売却データをもとに査定金額が算出されます。一般的には入居者が入居した状態で売却する場合の査定額よりも、入居者が立ち退いた状態でマンションを売却する方が高くなる傾向があります。
以上のように、住人が賃貸したまま売る場合と住人が立ち退きした後に売る場合では、マンションに対する評価額が変わってきます。マンションの評価額を少しでも高くするためにも、不動産業者としっかりと相談した上で最適な売却方法を決めることをおすすめします。
まとめ
今回は、マンション売却場面における注意点について具体的に解説しました。多くの人にとって、マンションを売却する経験は人生の中でそう何回もあるものではありません。売却の手続きや注意点など分からないことが多く、戸惑いを感じる方も決して少なくないでしょう。
しかしせっかくマンションを売却するのであれば、できるだけ手間をかけることなく希望価格で売却して利益を得たいものです。そのためには事前に注意すべき事柄を把握した上で、効率的に売却手続きを進めることが大切になります。
今回紹介した注意点は、いずれもマンション売却の際に役立つ事柄になります。今後マンションを売却する予定があるのであれば、注意点を認識して失敗しない取引を行いましょう。
※「マイナビニュース不動産査定」は以下に記載されたリンク先からの情報をもとに、制作・編集しております。
・https://www.land.mlit.go.jp/webland/
・https://www.rosenka.nta.go.jp/
・https://www.retpc.jp/chosa/reins/
・https://www.land.mlit.go.jp/webland/servlet/MainServlet
・https://www.zentaku.or.jp/cms/wp-content/uploads/2022/02/2021-fudousan-anke-to.pdf
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