造成工事の5つの基本とは?基礎知識から費用や節約のコツまで紹介!

土地活用

山や傾斜地、空き地などの土地を、マイホームを建てたり駐車場として使用したりするために、整備する造成工事は整地や更地とどう違うのでしょう。特に活用されていない土地を所有している方や、土地を購入して家を建てようと検討している方は、具体的にどのような工事をするのかは、知っておきたい知識だと思います。

この記事では、造成工事の基礎知識から費用、節約するためのポイントまで詳しく解説していきます。ぜひ参考にしていただき、トラブルのない造成工事と土地活用にお役立てください。

造成工事の基本

土地を用途に合った形に整えるために必要な造成工事は、宅地造成等規制法にもとづいて申請する必要があるので、個人ではできません。まずは、造成工事の基本知識と種類について知っておきましょう。

造成工事とは

造成工事とは傾斜になっている土地や山、田んぼや畑がある土地を、宅地や駐車場など用途によって、活用できるように整備する工事のことです。ただ土地を平らにすればいいという単純なものではなく、地震などの災害時でも安全性が配慮される必要があります。そのため宅地造成等規制法にもとづいて、区域内の都道府県に申請しなければなりません。

また、土地自体を変える工事なので個人ではできませんし、依頼する業者についても大規模なら土木業者、中小規模なら外構業者や解体業者など、工事の規模と用途によって変わってきます。家を建てることが目的なら、ハウスメーカーや工務店と相談しながら造成工事を進めるケースも多いです。

整地と更地との違い

造成工事と聞くと、整地更地が思い浮かぶ方も多いと思います。基本的に、建物がないフラットな土地にするという意味では同じですが、具体的な定義はそれぞれ違うのでひとつずつ確認していきましょう。

造成は空き地などの土地を、用途によって使用できる土地にするために、法律的に工事することなので、整地や更地の工事より規模も範囲も大きくなります。整地は元々住居などが建っていた土地を、きれいな状態にすることです。建物の解体で出たがれきを取り除き、重機を使用して土地を固める作業を行います。

更地は整地と違い、土地がきれいになっているかは関係なく、木や建物などの定着物がない宅地のことです。しかし、農地や山林の一部といった宅地ではない土地や、宅地だとしてもがれきなどが残っていて、そのままでは使用できない土地もあるので、土地の売買を検討している方は気をつけてください。更地や整地にした土地の売却で失敗をしたくない人は、一括査定サイトを利用すると、優良な不動産会社を見つけやすいです。

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造成工事が必要な土地の種類

造成工事が必要になる土地の種類は主に3つあり、1つ目は変形している土地です。土地の形は、通常四角になっていることが多いのですが、中にはそうではない土地もあります。変形していると建物を建てにくく、利用できない部分が出てくるなど土地活用の妨げになるので、有効に活用できるように四角に形を整える造成工事を行います。

2つ目は道路との高低差が大きい土地です。山に近く傾斜が激しい土地や田んぼや畑などの土地は、切土や盛り土をして、道路とほぼ同じ高さになるように工事をします。

3つ目は地盤が弱い土地です。傾斜に高さがあり切土をメインにする場合は、元々の地盤に問題ないケースが多いです。しかし、田んぼなど道路よりも低くて柔らかい土地を、高くするために盛り土を主にする場合は、しっかりと地盤を固めながら工夫して盛り土をする必要があります。

造成工事でする5つのこと

造成工事は、主に下記の5つの工程によって行われます。

  • 整地・地ならし
  • 伐採や抜根
  • 地盤改良
  • 土盛と土止と切土
  • 残土の処分

整地・地ならし

整地とは、建物を解体したがれきなどを取り除き、きれいな状態にすることです。また重機やローラーを使用して平らにしたり、仕上げで砂利を敷き詰めたり、コンクリートを敷いたりするところまで行うこともあります。整地や地ならしは、造成工事をするために必要な基礎工事ですが、仕上げとして行うことも多いです。

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伐採や抜根

整地や地ならしをして一時的に雑草や草木を取り除いても、時間が経つとまた生えてきてしまいます。そのため、建物を建てるのに邪魔な草木や木などを根っこから取り除き、再び生えて来ないように、防草シートを敷いたりする処置を行います。

ただし伐採する木々が多い場合などは、木材を廃棄物処理場まで運搬しなければならないので、廃棄料が別に発生する場合もあります。木々が多い土地の造成工事を行う人は、事前に廃棄料なども確認しておくと安心です。

地盤改良

田んぼや畑、または長年放置されていた空き地などは、地盤が弱っている場合もあります。そのままの地盤で住宅を建ててしまうと、地震などの災害で地盤沈下やひび割れを起こす危険性もあるため、地盤が弱い土地の場合は必ず地盤改良工事を行います。

一般的な工事は、表層の土にセメント系固化材を混ぜて土地の強度を上げたり、鋼杭を打ち込むなどの方法で地盤をしっかり安定させたりします。

土盛と土止と切土

土地が道路よりも高い場合は、土地を切り取って低くする切土を行います。逆に道路よりも低い位置に土地がある場合は、そのままでは宅地として活用できないので土砂を盛り、地上げをして足りない高さを補う土盛をしなければなりません。

しかし土盛を行うと、大雨などで埋め立てて高くした部分が崩壊する危険性もあるので、それを阻止する土止や擁壁工事という作業も必要になります。つまり、土地を道路と同じ高さにするために必要な工事を、地盤改良のあとに行うということです。

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残土の処分

切土を行うと、どうしても余分な土砂が出てしまいます。宅地などに活用できるようにきれいな土地にするために、それらの必要のない土を敷地外に運び処分しなければなりません。

ただし一般廃棄物としては処分できず、受け入れ先も各都道府県で決められており、土質に関しても厳しく規制されています。

造成工事の費用は業者に見積もりを

整地作業レベルで終わる造成工事から、大規模な地盤改良が必要な造成工事まで、土地によって工事の規模や種類は変わってきます。

特に土盛や土止は作業の量が大きくなるため費用が高くなる傾向にあります。また、田畑や山林などの場合は地盤の改良や木々や植物の伐採が必要になり、コストが高くなりやすいとされます。

そのため、造成費用がおよそいくらになるかの目安は出すのが難しく、業者に見積もりを取るのが近道です。ただし、同じ状況の土地であっても、業者によって造成の方法は異なります。費用もどの業者に頼むかで変わるため、複数業者に相見積もりをとってから依頼するようにしましょう。

費用を抑える3つのコツ

ここまで造成工事の種類や費用についてみてきましたが、次は造成費用を節約するためにできるコツをチェックしていきましょう。

工事の規模ごとに造成業者を選ぶ

造成工事は、業者によっても金額は変わってきます。ハウスメーカーや不動産会社を通して、造成工事を行ってくれる業者を紹介してもらうことも可能ですが、仲介料が発生する場合もあるので、自分で調べて直接依頼するほうが節約になります。

まずは、工事規模の大きさ別に依頼先を把握しておき、事前に複数社の見積もりを取っておくと、安心して依頼できるでしょう。

工事の規模 依頼先 理由
小中規模(土地が住宅用地で作業が少ない場合など) 解体工事会社・外構業者
  • 小規模な造成工事なら小型重機で作業ができる
  • 建物の解体工事や庭の外構工事を併せて行うことで、効率がよく節約もできる
大規模(土地面積が100坪以上や土の高低を1m近く変更する場合など) 土木業者
  • 大型の重機が必要(解体工事会社や外構業者は保有していない)
  • 地盤改良などは専門的な経験と知識が必要

廃棄処理の一部を自分で行う

造成工事自体は個人ではできませんが、工事前の下処理は素人でもできます。例えば、土地に生えている草木を処理したり、ゴミやがれきを掃除しておいたりするだけで、業者が行う作業量を少なくすることが可能です。

また、工事の最中に発生する廃棄物処理費用についても、業者に依頼せずに自分で行政に引き取りを依頼したり、リサイクルショップに持ち込んだりするなど、少し手間をかけることで節約になります

造成工事後は早めに建築する

造成工事後に住居を建てようとしている場合は、造成工事と新居の建築の時期をしっかり計画して行うことで、節約につながります。なぜなら、土地造成と新居の建築時期によっては、固定資産税の負担額が上がってしまうからです。

固定資産税の額は、1月1日から翌年の1月1日時点の期間で決まります。仮に1月1日に元々建っていた住居を解体して、翌年の1月1日以降に新居を建築すると、その年は土地のみの固定資産税額となり、建物付き土地(住宅用地の特例)の税控除が受けられなくなってしまいます。

造成工事の流れと工事日数

造成工事の流れは、大体下記のリストにある順序で行われますが、造成工事は天候に左右されやすいので、梅雨時期や雪が降る地域は、特に冬を避けたほうがスムーズに作業が進むでしょう。

  1. 地鎮祭を行う
  2. 工事に必要な重機等の搬入
  3. 土地と用途にあった工事を行う
  4. 残土処分
  5. 最終仕上げ

規模ごとの工事日数

土地の大きさや状況、活用目的によって工事の内容は大きく変わるため、必要な工事日数も小規模工事と大規模工事では異なります。

小規模な工事

土地が住宅用地で、整地程度の作業で終わる造成工事の場合は、5日〜1週間程度で終わるケースが多いです。

大規模

土地面積が100坪以上ある場合や、土の高低を1m近く変更する必要がある場合、地盤改良を行うなど複雑で大規模な作業が必要な場合には、1〜2ヶ月程度かかる場合もあります。

造成工事を行う前に知っておきたい注意点

ここまで、造成工事の基礎知識から作業内容、費用についてみてきましたが、最後はトラブルなく造成工事を行うために、知っておきたい注意点を紹介します。

近隣へは事前に説明を済ませる

造成工事の内容によっては、重機などを持ち込む大規模な工事になる場合もあるので、騒音が生じたりホコリが舞ったりして、近隣に迷惑をかける恐れもあります。

特に粉塵飛散は健康への悪影響もあるため、業者に散水してもらうなどして、しっかりと粉塵飛散の対策をしてもらうことが大切です。また近隣住民には工事の前にきちんと説明するなどして、トラブルになる前に未然に防ぎましょう。

造成工事は法律に従い行う

造成工事は都道府県の許可がなければ行うことはできません。なぜなら以下の2つの法律が関わってくるからです。法律についても理解した上できちんと申請を行いましょう。申請方法は素人には複雑なため、造成工事を依頼する業者に代行してもらうか、手続き方法を教えてもらうと安心です。

都市計画法

都市計画法とはその名の通り、都市を計画的に作ることを目的とした法律で、住みやすい都市にするために土地の活用方法が決められています。例えば、所有している土地に道路を作る場合や、切土や盛土を行い土地の形を変える場合も、都市計画法によって規制されている工事です。

そのため、土地の区間を変更する場合や土地の形や高さを変更する場合は、都道府県知事の許可が必要なので、事前に申請を済ませましょう。

宅地造成規制法

宅地造成等規制法とは、造成工事による事故を起こさないために、規制を設けている法律のことで、土地の造成工事が行う業者もこの法律によって決められています。傾斜があるときの造成工事を行うことで、崖崩れが起きてしまったり、盛土した土砂が崩れてしまったりする危険があるため、この法律によって規定を定めることで、事故を防いでいるのです。

具体的な宅地造成等規制法の対象となる造成工事は、以下の通りです。

  • 高さが2m以上で、30度以上の斜面に対して行われる切土
  • 高さが1m以上で、斜面に対して行われる盛土
  • 盛土と同時に切土と合わせて、高さが2m以上の斜面に対して行われる造成工事
  • 切土や盛土で生じる斜面の高さにかかわらず、宅地造成面積が500㎡を超える工事

これらに該当する造成工事を行う場合は、都道府県知事などの許可を受けなくてはなりません。また、工事完了時には検査を受ける必要があり、問題なく検査を通ると検査済証が交付されます。

造成にかかる費用に住宅ローンは利用できない

大規模な造成工事となると、費用も高くなりますが住宅ローンは使えません。造成工事の費用は「つなぎ融資」や「分割融資」を利用するか、自己資金で補う必要があります。「つなぎ融資」とは、新居を建築するための住宅ローンが開始される前に、一時的に借り入れができる融資のことです。

また、住居を建てるために土地を購入して造成工事を行う場合は、住宅ローンを申し込んだ金融機関から、土地の購入代や造成工事費用を分割してもらえる「分割融資」が受けられる場合もあります。

まとめ

造成工事と一言でいっても、整地程度の小規模なものから、重機を使用して地盤から変える大規模な工事まで幅広いです。また法律で決められた規定に沿って行う必要もあり、素人ではできない工事だということが分かります。

トラブルなく工事を行い土地を活用するためにも、工事内容と費用が納得できるか、信頼して工事を任せられる業者なのか、工事を始める時期なども含めて検討し、満足のいく形で造成工事を始めてください。

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