一戸建ての賃貸経営に興味があるけれど、「本当に儲かるの?」「どんなメリットがあるの?」「成功させるためには何をすればいいの?」と悩んでいませんか。
一戸建ての賃貸経営には、競合相手が少ない、管理に手間がかからない、立地や形状に左右されることなく経営できるなど、一戸建てならではのメリットがたくさんあります。
この記事では、一戸建ての賃貸経営を行うメリットについて詳しく解説しています。また、一戸建ての賃貸経営をするデメリットや一戸建ての賃貸経営をするのに向いている人、一戸建ての賃貸経営を成功させるポイントも初心者にもわかりやすく解説しているので、一戸建ての賃貸経営が本当に自分に合っているのかを確認することができます。
※LIFULL HOME'S 住まいの窓口来場者(390組)を対象とした調査(集計期間:2019年4月~2020年3月)より
一戸建ての賃貸経営をするメリット
一戸建ての賃貸経営には、以下のようなメリットがあります。
- 競合相手が少ない
- 一世帯なので管理の手間が少ない
- 変形地や極小地でも経営できる
- 比較的立地に左右されにくい
- マンションに比べ入居期間が比較的長い
- 将来売却できる可能性がある
- マンション経営に比べ初期費用が抑えられる
- 将来売却できる可能性がある
- マンション経営に比べ初期費用が抑えられる
- マンション家賃よりも家賃設定が高くできる
- 節税の効果が期待できる
このように、一戸建ての賃貸経営にはたくさんの魅力があります。一戸建ての賃貸経営をするメリットをそれぞれ詳しく見ていきましょう。
競合相手が少ない
一戸建ての賃貸物件は、アパートと比べると供給量が多くありません。つまり、ライバルとなる競合物件が少ないので入居者も見つかりやすいのです。
一戸建ての賃貸物件が少ないのは、複数の世帯に部屋を貸し出せるでアパートと比べると投資の効率が悪いからです。儲かりにくいイメージなのでやってみようと挑戦する人も少ないのですが、競合が少ないからこそ多様化している賃貸需要を満たすことが可能で、空室リスクの少ない安定した経営を行うことができます。
一世帯なので管理の手間が少ない
一戸建ての賃貸物件では、入居するのが一世帯だけなので、複数の世帯が入居するアパートと比べると対応がかなり楽になります。
アパートのように複数の入居者が住んでいる賃貸物件では、隣人による騒音などのクレームが入った場合に対応が迫られますが、一戸建ての賃貸住宅の場合はそういった住民間のトラブルが起こることはありません。
ただし、一戸建ての場合は近隣住民とトラブルを起こす可能性もあるので、入居前にどんな人なのか審査しておくことが重要です。
変形地や狭小地でも経営できる
アパートやマンションを建設するためには、十分に広くて形の整った土地が必要になりますが、一戸建ての場合はどんな地形の土地にでも建てることが可能です。
面積が足りない、形が合っていないなどの理由でアパートやマンションが建てられない場合でも、一戸建てを建設すれば賃貸物件として活用することができます。
比較的立地に左右されにくい
アパートやマンションなどを選ぶ人は駅までの距離や周辺環境の良さを重視することが多いですが、一戸建て住宅はファミリー世帯であることが多いため、安心して子育てをするために歓楽街から離れた閑静な住宅街に住みたいと考えていることが多いです。
一戸建ての賃貸物件を求める人にとって、立地が良いという条件の優先順位はそこまで高くないので、駅やから遠くて立地が悪い場所にある物件でも、立地に左右されることなく活用することができます。
マンションに比べ入居期間が比較的長い
一戸建ての賃貸物件を求めるのは子供がいるファミリー世帯であることが多く、アパートやマンションは学生や社会人などの単身者が多いです。
会社にもよりますが、一般的に単身者は転勤の機会が既婚者に比べて多い傾向があります。さらに結婚や出産によって家族構成が変わると、広い家に住み替えることが多いです。
一戸建ての賃貸物件に住む人は、転勤や家族構成の変化による退去の可能性が低いので、入居期間が比較的長いと言えます。
入居期間が長くなると空室リスクも抑えることができるので、長期的に安定した収入を得ることが可能です。
マンション経営についてより詳しく知りたい人はこちらの記事をお読みください

将来売却できる可能性がある
一戸建て住宅を長期間貸していると、入居者が物件に愛着を持ち、賃貸ではなく購入することはできないか問い合わせてくる可能性があります。
一戸建て住宅は古くなるほど売却が困難になるので、購入希望者が現れた場合はすぐに売却を検討するべきです。
入居者がそのまま購入してくれれば、買主を探す手間が省けます。定期的な収入はなくなりますが、まとまった現金を手に入れることができるので、金銭的な心配をする必要はありません。
将来的に売却できる可能性があるというのは、入居者への売却が不可能なアパートやマンションと比べると大きなメリットと言えます。
マンション経営に比べ初期費用が抑えられる
一戸建て住宅の賃貸経営は、マンション経営と比べると規模が小さくなるため、初期費用を安く抑えることができます。
一戸建て賃貸経営でかかる初期費用としては、以下のものがあげられます。
- 一戸建て住宅の建築費
- 火災保険や地震保険の保険料
- リフォームを行うための修繕費
- ローンを申し込むための手数料
土地や建物を所有している場合は、初期費用の中でも大きなウェイトを占める建築費用がなくなるので、一戸建て賃貸経営に必要な初期費用をかなり節約することができます。
保険料は補償内容が手厚くなるほど高額になるので、最低限必要なものを選んで契約しましょう。
中古の一戸建ての場合は古くなった設備を新調したり、壊れた個所を修繕するためのリフォーム費用がかかることを覚えておいてください。
マンション家賃よりも家賃設定が高くできる
一戸建ての賃貸物件は、アパートやマンションよりも部屋数が多く、供給量が少ないので、周辺の家賃相場よりも強気な家賃設定で貸し出すことができます。
具体的には周辺のアパートやマンションの賃料よりも、1割程度高めの家賃になっている場合が多いです。
一戸建ての賃貸物件の家賃を設定する場合は、周辺の家賃相場を正しく把握し、気持ち高めの家賃を設定して家賃収入の利益をアップさせましょう。
節税の効果が期待できる
一戸建ての賃貸経営のために家を建てれば、税金面で非常に大きな節税効果を得ることが可能です。
親から相続した土地を建物がない更地の状態で放置してしまうと、固定資産税と都市計画税が軽減措置なしで課せられてしまいます。
しかし、一戸建ての賃貸住宅を新築すれば固定資産税は6分の1、都市計画税は3分の1に軽減され、200平方メートルを超えた部分の固定資産税は3分の1、都市計画税は3分の2に軽減されるのです。さらに、200平方メートル以下の部分には小規模宅地等の特例が適用できるので、相続税評価額を半分に減額することができます。
また、一戸建てを取得するためにかかった費用は減価償却したあとに経費として計上できるので、所得と合算して所得税や住民税を減らすこともできます。
一戸建てを賃貸経営するデメリット
一戸建ての賃貸経営はメリットばかりではありません。以下のようなデメリットもあります。
- 空室のリスクがある
- 定期的にメンテナンス費用がかかる
- リフォーム費用が高額になるケースもある
- 隣人トラブルが発生した場合は対応が必要
一戸建ての賃貸経営を成功させるためには、デメリットについても理解しておく必要があります。
空室のリスクがある
アパートやマンションは部屋数が多いので、多少空室があっても家賃収入が0になることはありません。しかし、一戸建ての賃貸住宅は基本的に一世帯にしか貸すことができないので、入居者が退去してしまうと、家賃収入がいきなり0になってしまいます。
入居者探しが難航すると、何ヶ月もの間無収入となります。その間もローンや光熱費は支払い続ける必要があるため、空室になった場合のリスクはマンションやアパートよりも大きいと言えます。
定期的にメンテナンス費用がかかる
新築の一戸建て住宅の場合はそれほどメンテナンス費用がかかりませんが、築年数が建って家が古くなってくると様々な不具合が発生するので、定期的なメンテナンスが必要になります。
一戸建ての賃貸住宅のメンテナンス費用の目安は、以下の通りです。
メンテナンスする場所 | メンテナンスが必要になるタイミング | メンテナンス費用の目安 |
---|---|---|
外壁塗装 | 築20年 | 約130万円 |
屋根塗装 | 築20年 | 約100万円 |
フローリングの張り替え | 築20年 | 15~20万円 |
シロアリ駆除 | 築15年 | 約20万円 |
給水管 | 築20年 | 約50万円 |
バスルーム・キッチンなどの水回り | 築10~15年 | 100~150万円 |
一戸建て住宅の築年数が上がるごとに不具合個所も増えてくるので、築10年を過ぎたぐらいのタイミングでメンテナンスが増えてくる可能性が高いことを覚えておきましょう。
リフォーム費用が高額になるケースもある
一戸建て住宅は部屋の面積が広いので、部屋の面積が狭いアパートやマンションと比べると、リフォームの施工面積が増えてリフォーム費用が高額になるケースが多いです。
一戸建てのリフォーム費用の相場は、以下の通りです。
リフォーム内容 | 相場費用 |
---|---|
システムキッチン交換 | 50~100万円 |
トイレ交換 | 15~50万円 |
ユニットバス交換 | 50~150万円 |
壁紙の張替え | 750~1,500円/平方メートル |
床材交換 | 1~7万円/畳 |
間取り変更 | 20~350万円 |
門扉の修繕 | 10~20万円 |
入居者を集めるために、トレンドに合った間取りに変更したり、和室を洋室に変更することもあるので、修繕以外のリフォーム費用がかかる可能性があることを覚えておきましょう。
隣人トラブルが発生した場合は対応が必要
一戸建ての賃貸住宅で住民間のトラブルが起こることはありませんが、近隣住民と貸主がトラブルを起こした場合は、家の所有者として立ち合いを行う必要があります。
集合住宅の場合は、建物の性質上騒音トラブルが起こりやすいですが、一戸建ての場合は、町内会への不参加、ペットの悪臭・ごみの放置、ゴミ出しの分別ルールを守らないなど、生活に関するトラブルが起きやすくなっています。
一戸建て賃貸では近所付き合いも大切になってくるので、入居者が決まった時点で一緒に隣人へ挨拶に行き、どんな人が住むようになるのかを説明して隣人を安心させましょう。
一戸建ての賃貸経営をするのに向いている人
一戸建ての賃貸経営を始めたいなら、自分が次の特徴に当てはまるかをチェックしてください。
- 家を所有している
- 土地を所有している
これらの状況に当てはまる人は、一戸建ての賃貸経営を始めるのに向いていると言えます。
家を所有している人
マイホーム以外にも別荘や親から相続した家を所有していて、しばらく使う予定がない場合は、一戸建ての賃貸経営を行うのがおすすめです。空き家にしておいても税金や管理などの維持費がかかるため、誰かに貸した方が、費用の負担が減らすことができます。
また、転勤で持ち家に住めなくなった場合も、賃貸として活用することがおすすめです。転勤の期間が決まっていてまた家に戻ってこれる可能性がある場合は、売却ではなく賃貸を選びましょう。
土地を所有している人
すでに土地を所有している場合は、家を新築するコストがかかりますが、土地を購入するコストを削ることができるので、一戸建ての賃貸経営に向いていると言えます。
先程メリットとしてあげたように、一戸建ての賃貸経営に土地の形状や広さは影響しません。狭かったり、きれいな形でなくても、土地の状態に合わせて自由に家を建てることができます。
注文住宅なら、建築会社を効率よく探せるHOME’Sの「住まいの窓口」がおすすめ
家づくり・住まい選びで悩んでいるならHOME’S 住まいの窓口に相談するのがおすすめです。HOME’S 住まいの窓口がおすすめな理由を以下にまとめています。
※LIFULL HOME'S 住まいの窓口来場者(390組)を対象とした調査(集計期間:2019年4月~2020年3月)より
一戸建ての賃貸経営を成功させるポイント
一戸建ての賃貸経営には、借主の立場に立った家作りと、無理のない収支計画を立てることが重要です。
ここでは、一戸建ての賃貸経営を成功させる4つのポイントについて解説していきます。
ニーズに合ったサイズの一戸建てにする
一戸建ての賃貸では、家のサイズが大きければ有利なわけではありません。家の面積が広くなると、賃料も上がってしまうため、入居者が決まりにくくなってしまうのです。さらに、空室リスクを避けるために賃料を下げてしまうと、収入が減って利回りが悪くなってしまいます。
賃貸に適した一戸建てのサイズは、延べ床面積80平方メートル台です。2階建てで建設する場合は、1階と2階が40平方メートルずつになるように計算してください。一戸建てでアパートやマンションよりもゆったり暮らしたいというニーズを満たすためには、これくらいのサイズがちょうどよいです。
家のデザインはシンプルにする
一戸建てはマンションやアパートと比べると利回りが悪いため、家のデザインをシンプルにして建築費用をコストダウンさせることが重要です。部屋の間取りも外観と同様でこだわらずにシンプルにした方が、デザインが簡単なので建築費用を節約できます。
また、一戸建ての賃貸住宅は入居期間が長くなりやすいので、奇をてらったデザインよりもシンプルなデザインの方が好まれます。将来的に売却する場合もシンプルな形の家の方が売りやすくなるので、賃貸として活用する家を新築する場合は、一からすべてをデザインするのではなく、最初から形の決まっているパッケージ住宅を選ぶようにしましょう。
メンテナンスやリフォームがしやすいものを選ぶ
デメリットでも紹介したように、一戸建て住宅は部屋が広いのでメンテナンスやリフォーム費用が高額になりやすいです。なので、入居者が出入りするタイミングでメンテナンスやリフォームが必要になった時のために、加工しやすい素材で家を作っておくことをおすすめします。
たとえば壁にクロス、床にフロアタイルを選んでおけば、修復が必要になった時に短い施工期間ですぐにメンテナンスができるようになります。クロスもフロアタイルも種類が豊富で施工料金が安いので、低予算で家の雰囲気をチェンジすることが可能です。
収支計画をたてる
一戸建ての賃貸経営を始めることが決まったら、まずは綿密な収支計画を立てましょう。マンションやアパートに比べると投資効率が悪いので、初期費用を抑えつつ、相場よりも高い家賃収入を維持することが成功の鍵と言えます。
どれくらいの賃料を設定すれば儲かるのかしっかりと収支のシミュレーションを行ってください。建築費を比較する場合は、安くて品質の高い家を建設できるハウスメーカーを選ぶことが重要です。
まとめ
一戸建ての賃貸経営では、集合住宅よりも家賃が高く設定できたり、建築費用をコストカットして初期費用を安く済ませることができるなど、費用面で多数のメリットがあります。もちろん空室リスクや修繕費用が割高になるなどのデメリットもありますが、事前に知っておくことで回避することが可能です。
これから一戸建ての賃貸経営を始める場合は、自分が一戸建て賃貸経営に向いている状態であるかを確認してください。家や土地を持っているなら、初期費用がかなり抑えられるので経営を始めるのに有利です。
一戸建ての賃貸経営を成功させるためには、借主の立場に立った家づくりと無理のない収支計画立てることが重要です。今回紹介した一戸建て賃貸経営のメリットとデメリットを理解し、余裕のある一戸建て賃貸経営を目指してください。
※「マイナビニュース不動産査定」は以下に記載されたリンク先からの情報をもとに、制作・編集しております。
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