クレジットカード基礎知識 クレジットカード不正利用を防ぐ!セキュリティ充実のおすすめカード3選

投稿日時:2021.02.16
クレジットカードを利用するうえで気をつけなければいけないのが、カード本体やその情報を第三者が悪用する不正利用のリスクがあるという点です。
クレジットカードの不正利用に対しては、被害者を救済する仕組みがきちんとあります。ただ、カードの利用状況や、不正利用発覚時の行動次第では、まさかの全額自己負担…なんていうこともあり得なくはありません。
そこでここでは、そんな事態に陥らないためにぜひ知っておいてほしい、不正利用の主な手口と発覚時の対応について解説しましょう。
セキュリティ対策が充実したおすすめのカードも併せてご紹介します。
知らないうちに引っかかる!?クレジットカード不正利用の手口を紹介
クレジットカードの不正利用は、大きく2種類に分類することができます。カード本体の盗難によるものと、ネット上でのデータの不正入手によるものです。
このうち、カードそのものの盗難に関しては、スリ・ひったくりや車上荒らしなど様々な手口に対して、可能な限り防犯対策をとっておくことで、リスクを少なからず軽減することができるでしょう。
また、カードの紛失から、それを偶然手に入れた第三者の不正利用につながることもあります。普段からカードの管理には十分注意しておくことも大切です。
一方で、ネット上でのデータの不正入手による悪用は、手口を知らなければ判別することは難しく、知らないうちにひっかかってしまうということも十分にあり得ます。
以下に、主要なネット上でのクレジットカード不正利用の手口をご紹介しましょう。
- フィッシング詐欺(ファーミング詐欺)
- スキミング
- ネットショッピング詐欺
カード会社、金融機関を装って利用者をだます!フィッシング詐欺
まず1つ目にご紹介するのは、いわゆるフィッシング詐欺と呼ばれる手口です。
フィッシング詐欺では、まずカード会社や金融機関などを装い、偽サイトのURLを添付したメールを送信し、『キャンペーンに当選した』、『カードが無効になっている』など、理由をつけて偽サイトに誘導します。
そして、何らかの手続きに必要だという名目でカード情報を入力させ、不正に入手するのです。
カード会社や金融機関からのメールとなると、つい信用してしまいそうになるものです。それが自分が普段利用している業者であればなおさらですよね。
しかし、通常、カード会社・金融機関などが、クレジットカードのカード番号や暗証番号、パスワードと言った重要な個人情報をメールを通じて確認してくるということは、まずあり得ません。
もしこの手のメールが来ても、絶対に返信したり、添付されたサイトにアクセスしたりせず、無視するのが一番の対策です。
どうしても気になる場合には、まず先にメールの送信先になっているカード会社や金融機関などに問い合わせをしてください。おそらく『そのようなメールは送信していない』という回答が返ってくるでしょう。
なお、最近ではフィッシング詐欺の進化系として、コンピュータウイルスなどを利用してパソコン自体の設定に介入し、カード会社などを装った偽サイトに自動的に誘導させる『ファーミング詐欺』と呼ばれる手口も出てきています。
パソコンのセキュリティ対策は、常に最新の状態にしておきましょう。
知らないうちにカードからデータだけを盗み出す!スキミングの怖さ
2つ目は、スキミングと言う手口です。スキミングとは、専用のスキャナーでクレジットカードの磁気データを読み取り、偽造カードにそのデータをコピーして不正利用する手口です。
ゴルフ場やスポーツクラブなどで、貴重品が手元から離れている隙にカードを抜きだしてデータだけ盗み取るパターンと、ホテルやレストランなどの施設に設置されたクレジットカードの読み取り機にあらかじめスキミング機能を仕掛けておくパターンの2つにだいたい分類されます。
スキミングの怖いところは、知らないうちにデータだけを盗み取られてしまうので、本人が気づくチャンスが全くと言っていいほどないという点です。
スキミングによる不正利用を防止する為にも、スキミング防止対策を詳しくご紹介した記事もあわせてお読み頂く事をおすすめします。
架空オンラインショップに要注意!ネットショッピング詐欺
3つ目のご紹介するのは、ネットショッピング詐欺です。
ネットショッピング詐欺とは、架空のオンラインショップで架空の商品を販売し、クレジットカードで購入させることで、その購入者のカード情報を入手するという手口です。もちろん、注文した商品が届くことはありません。
架空オンラインショップの見分け方として下記の点をチェックし、信用できるサイトかどうか、慎重に見極めて利用することを心がけましょう。
- 1.会社名・所在地・電話番号・責任者の表示があるか?
- 2.プライバシーポリシー(個人情報取り扱いについて)の明記があるか?
- 3.問い合わせ先のアドレスがフリーメールになっていないか?
- 4.支払い方法の種類をチェック
上記のチェックすべき内容を順に説明していきましょう。
1.会社名・所在地・電話番号・責任者の表示があるか?
特定商取引法により表示義務がある「会社名」や「所在地」、「電話番号」「責任者氏名」などがしっかりと明記されているかを確認し、もし不備がある場合には注意が必要です。
ショップの名前で検索してみて、記載住所が地図サイトでヒットするかどうか確認してみましょう。
2.個人情報の取り扱いについての明記があるか?
オンラインショッピングは、住所や氏名、連絡先、クレジットカード番号やセキュリティーコードなどの個人情報を入力します。
このような個人情報を取り扱う業者は、個人情報保護法によって「個人情報取り扱いに関する方針(プライバシーポリシー)」を必ず明記しなければなりません。
プライバシーポリシーがしっかりと明記されていないショップは、信用できないショップの可能性がありますので注意が必要です。
3.問い合わせ先のアドレスがフリーメールになっていないか?
下記のようなフリーメールは、無料で多数のメールアドレスを簡単に作る事ができ、使い捨ても簡単です。
- Gmail
- Yahoo!
- Microsoft
- Hotmail
また、追跡も困難な為、詐欺に使われるケースが多いのです。しっかりとしたオンラインショップであれば、連絡先メールアドレスは、独自ドメインや有料のアドレス(大手プロバイダ)を使用しているはずです。
4.支払い方法の種類をチェック
詐欺サイトの場合、支払い方法は銀行振込の前払いしか選択できません。クレジットカード払いや代引きなどが選べない場合、注意が必要です。
振込でお金を受け取るだけ受け取って、商品を送らない詐欺サイトの可能性があります。また、サイトではクレジットカード払いや代引きOKと記載されていても、支払い方法が銀行振込しか利用できない場合は特に要注意です。
支払方法の選択肢が銀行振込しかないサイトには十分注意しましょう。
不正利用リスクを軽減!セキュリティ対策が充実しているおすすめカード3選
不正利用を防ぐためには、自分自身がカードの管理などに気を遣うことも、もちろん大切です。しかし、それ以上に重要になるのが、カード自体のセキュリティレベルの高さです。
カード本体がセキュリティ対策の充実したものであれば、それだけ不正利用のリスクを軽減することにつながります。安心してショッピングに利用するためには、そうしたセキュリティ面にも注目してカードを選ぶべきでしょう。
そんなセキュリティ対策に優れたクレジットカードの中でも、ここでは特にお得なおすすめカードを3つご紹介します。
カード番号を盗み見されず安全!三井住友カード(NL)
三井住友カードナンバーレスは、カード本体にカード番号やセキュリティコードなどの重要情報が印字されてませんので、店頭で利用する際もカード番号を盗み見されることもなく安心して利用頂けます。
また、万が一、カードを盗難・紛失してしまった場合にも、三井住友カードでは国内・海外問わず24時間・年中無休で連絡を受付ていますので、すぐに対応することができます。
さらに、不正利用の可能性のある不審な利用を早期発見するために、常にカードの利用状況をモニタリングする『不正利用検知システム』も備えています。
これによって、もしも不正利用と思しき利用が判明した場合には、取引を停止し、カード会員本人に連絡をするなど、迅速な対応を受けられるのも頼もしいポイントです。
このカードはマクドナルドやコンビニでポイント+2%上乗せ(還元率2.5%)、タッチ決済なら更に2.5%上乗せの5%と高還元の上に、海外旅行保険が付帯するスペックの高いカードですから、メインカードにおすすめですよ。
最短5分の即時発行にも対応していますから、Apple Pay(アップルペイ)やGoogle Pay(グーグルペイ)ですぐに使えます。
年会費も無料ですし、今なら20%還元+1,000円分のギフトコードプレゼントのキャンペーンも開催中です。是非この機会を見逃さないようにしましょう。
年会費 | 無料 |
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特徴 |
・最短5分の即時発行 ・最高2,000万円の海外旅行傷害保険付帯 ・コンビニ&マクドナルドで最大5%還元 ・選んだ3店舗で常にポイント2倍 |
ワンタイムパスワードの本人認証サービスが魅力!JCB CARD W
JCB CARD Wも、ネットショッピング利用時の本人認証サービスが利用できるカードの1つです。JCB CARD Wの本人認証サービスは『J/Secure(TM)』というシステムで、やはりネット上でのカード決済をする際に別途パスワードを入力する仕組みになっています。
入力するパスワードは、会員向けWEBサービス『MyJCB』のパスワードの他に、ワンタイムパスワードと呼ばれる1回限り有効なパスワードも選ぶことが可能なので、より安全に利用することができます。
また、JCBには通常の盗難保険に加えて、『JCBでe安心』という補償制度があり、万が一、ネット上で不正利用の被害を受けてしまった場合には、その請求を調査の上で取り消してもらうことが可能です。
このカードもやはり、ネット上での不正利用を防ぐセキュリティ対策に力の入った1枚と言ってよいでしょう。
JCB CARD Wは年会費無料&基本還元率が1%もある高還元カードとして大人気の1枚です。
Amazonやワタミグループなどパートナー店では2%の高還元で利用できる上に、海外旅行保険や海外ショッピング保険も付帯するハイスペックカードです。
このカードは旅行関連優待が大変充実していて、「たびらば」提携店で世界中のレストランやショップを割引価格で楽しめるなど、旅行好きの方にも一押しの1枚と言えますね。
年会費 | 無料 |
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特徴 |
・ポイントは常時2倍(還元率1%) ・39歳以下限定カード ・WEB入会限定カード ・最高2,000万円の海外旅行傷害保険付帯 ・年間最高100万円のショッピングガード保険付帯 |
バーチャルカードでネットショッピングが安心!エポスカード
ファッションビルのマルイなどを運営するグループが発行しているエポスカードは、年会費無料ながらセキュリティ対策が非常に充実したカードとなっています。
まずその筆頭としてぜひチェックしておいてほしいのが、バーチャルカードです。
バーチャルカードは、ネットショッピング決済専用の追加カードで、実体はなくカード番号のみが発行されます。このカード番号はクレジットカード本体とは異なるので、万が一、ネット上でカードデータが盗まれたとしても、本体への影響はありません。
また、いつでも利用限度額の設定を自由に変更することができるので、支払いに利用する時だけ必要な金額を設定し、使わないときは0円にしておけば、不正利用される心配はほとんどないでしょう。そしてもしも不正利用されてしまったとしても、クレジットカード本体と同様に盗難補償の対象となるので、損害は全額補償されます。
さらにエポスカードには、不正利用を防ぐため、あるいは早期発見するために、以下のようなサービスが備わっています。
- カード利用通知サービス:ショッピング利用時にメールで取引内容を即お知らせ
- お支払予定額通知サービス:月間の利用額が設定した予定額を超えた時点でお知らせ
- 海外利用停止サービス:海外利用(海外ネットショップ含む)を自由に停止・再開
- 本人認証サービス:ネットショッピング利用時の『エポスNet』パスワード入力必須
- 不正利用検知システム:カード利用状況を監視し不審な利用をいちはやく発見する
このように、特にネット上でのデータ盗難に対する安全策が充実しています。ネットショッピングに安心して利用できるカードとしておすすめです。
年会費 | 無料 |
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特徴 |
・最短即日のスピード発行 ・マルイで会員限定10%オフの優待セールを年4回開催 ・約10,000店舗の優待特典が利用可能 ・最高500万円の海外旅行傷害保険付帯 |
クレジットカードの盗難保険補償は不正利用発覚日から60日以内
万が一、クレジットカードの不正利用が発覚した場合、どう対処すべきなのか?というのも気になるポイントですよね。
実は、クレジットカードには必ず盗難保険が付帯しており、不正利用による損害は基本的に全額補償してくれる仕組みになっています。カード本体の盗難・紛失による不正利用だけでなく、オンライン上のデータ盗難による不正利用も原則すべて対象です。
したがって、もし不正利用の被害を受けてしまっても、きちんとしかるべき手順を踏んで保険を申請すれば、カードの契約者本人が実害を被ることはないのです。以下に、保険の申請を含む不正利用発覚後の対応手順をご紹介しましょう。
不正利用が発覚したらどう対処すべき?正しい対応手順を解説
②警察に盗難届または紛失届を出す
③警察から発行された盗難届(紛失届)の受付番号をカード会社に連絡
④盗難保険申請、カード再発行など必要な手続きを行う
⑤カード会社による盗難保険適用のための調査が行われ、補償の可否が決まる
⑥再発行されたカードを受け取る
⑦新しいカードの引き落とし口座を再登録する
盗難保険の申請をするうえでは、原則として警察に盗難届もしくは紛失届を出している必要があります。
スムーズに手続きを進めるために、申請前に警察に届を出しておくことをおすすめします。また、カードを再発行するとクレジットカード番号は変わってしまいます。
したがって、クレジットカード引き落としで支払いをしているものに関しては、登録の変更が必要になるので、注意してください。
なお、不正利用の状況によってはカード会社ではなく実際にカードが不正利用されたネットショップなどが、本人確認を怠ったとして、損害の補償を請け負うケースもあります。
いずれにしても、まずはクレジットカードを停止して、それ以上の不正利用を防ぐことが先決となります。カード会社への連絡を一番にすべきことだけは、必ず覚えておきましょう。
不正利用されたのに補償が受けられないこともあり得る!その要因
クレジットカードの盗難補償は、不正利用の損害を原則全額保証するものですが、特定の状況下では補償が認められないこともあります。その要因としては、主に以下のようなケースがあります。
- 暗証番号が第三者でも確認できる(カード本体やお財布にメモを入れているなど)
- カード裏面に署名がない
- 生年月日など推測しやすい暗証番号を設定している
- 家族やごく近しい間柄の人間による利用
- カードを他人に預けていた
- 地震など天災に起因する
一通り見ていただくとわかるとおり、暗証番号・署名の不備やカードの管理の甘さなど、本人にも非があるとみなされる状況下での不正利用に対しては、盗難保険は適用されなくなってしまう可能性があります。
暗証番号は自分や家族の個人情報からは推測不可能なものにしておく、たとえ家族や恋人、信用できる相手であっても、クレジットカードを渡さないなど、自分でできるセキュリティ対策は、しっかりしておきましょう。
盗難保険の補償期間は不正利用発覚日から60日以内!早期発見・早期対処に努めるべし
盗難保険についてもう1つ注意してほしいのが、補償期間です。クレジットカードの盗難保険には、他の保険と同様に必ず補償期間が設定されています。期間はカード会社によっても多少異なりますが、原則60日です。
つまり、実際にカードが不正利用されてから、2か月程度しか補償が受けられないということになります。しかし、クレジットカードの請求と言うのは、リアルタイムで来るものではありませんよね。必ず実際の利用から1か月程度、もしくはそれ以上にタイムラグが生じてしまうこともあります。
そこで重要になってくるのが不正利用を可能な限り早く発見することです。
具体的な対策としては、クレジットカードの利用明細は毎月確実に確認し、不審な利用があればすぐに対処するようにしましょう。
セキュリティ対策と安全管理でクレジットカード不正利用を防ごう
せっかくの便利なクレジットカードを、不正利用を気にして気兼ねなく使えなくなってしまったとしたら、もったいないことですよね。
クレジットカードの不正利用は、十分なセキュリティ対策がされたカードを選び、なおかつ自分自身がカードの安全管理に気を付けることで、ある程度は防ぐことが可能です。そしてもし、不正利用されてしまったとしても、そこに明らかな過失がない限りは、盗難保険によってしっかりと補償が受けられます。
こうした不正利用やセキュリティの仕組みを正しく理解することで、クレジットカードをより安全に、そして便利に活用することができるのです。