池上線・東急多摩川線で3月末から運行されている復刻デザインのリニューアル車両「きになる電車」。1000系1編成(1317・1217・1017)を使用し、1950~1960年代の旧3000系で見られた濃紺と黄色のツートンカラーを復刻。「T.K.K.」のロゴも配した。

池上線を走る1000系「きになる電車」。車体側面に「T.K.K.」のロゴも

「きになる電車」が五反田駅を発車。すぐに目黒川を渡る

濃紺と黄色のツートンカラーは1966(昭和41)年まで、池上線や目蒲線(現在の目黒線・東急多摩川線)を走る旧3000系に採用されていたという。これをモデルにデザインされた1000系「きになる電車」は、もともとバラエティ豊かな池上線・東急多摩川線の車両の中でも異色の存在となり、利用者からも注目されている様子だった。

「きになる電車」の車内は木目調をベースに、吊り手の輪の部分とスリーブ部分に本物の木を用いている。車内の雰囲気に合わせ、シートは落ち着いたデザインとなり、室内灯もあたたかみのある電球色のLED照明とした。池上線戸越銀座駅の「木になるリニューアル」をはじめ、沿線地域のニュースなどを紹介する車内ポスターも掲出される。

懐かしのデザインを施す一方で、現代のニーズにも対応している。車いす・ベビーカー利用者向けのフリースペースを1・3号車に設置し、車両内防犯カメラも搭載された。東急電鉄はこの車両から防犯カメラを順次導入していく計画で、2020年までに同社が所有するすべての車両に設置する予定としている。