昨年12月5日に発売され、年末のPC関連の話題をかっさらっていったマウスコンピューターの「m-Stick MS-NH1」。超小型の筐体にWindows 8.1がインストールされているという驚きのスティック型PCは、瞬く間に初期ロットを完売。その後も品切れ状態が続き、これからのPCのあり方を考えさせる重要な一台となった。

そんな「m-Stick MS-NH1」に、新たに64GBモデル「m-Stick MS-NH1-64G」が加わった。台数限定のモデルで、こちらも大変好評となっている。今回は、マウスコンピューターのご厚意でそんな貴重な64GBモデルをお借りすることができたので、そのディテールを確認していきたいと思う。なお通常モデルである「m-Stick MS-NH1」の特徴などは、過去の記事を参照してほしい。

マウスコンピューターのスティック型PC・64GBモデル「m-Stick MS-NH1-64G」

「m-Stick MS-NH1-64G」のパッケ―ジ写真

「m-Stick MS-NH1-64G」のパッケ―ジを開封した様子

◆「m-Stick MS-NH1」の記事一覧

新色パールホワイトが高級感を感じさせるMS-NH1-64G

改めて紹介すると、m-Stickシリーズの最大の特徴はその筐体サイズだ。32GBモデルであるMS-NH1と全く同じだが、外形寸法はW100×D38×H9.8mmと、フリスクケースとほぼ同等。重量も約44gとなっており、USBメモリと同じ感覚で持ち運べる。外観の大きな違いは本体色だ。光沢があるブラック筐体の32GBモデルからイメージを変え、64GBモデルでは全体がパールホワイトとなっている。指紋も目立たず、光りが当たったときの表面の輝きも美しい。

筆者の小さい手のひらにもすっぽりと収まってしまうMS-NH1-64G

マウスコンピューターのロゴが描かれた面には、青色のLEDが用意されており、電源を入れるとほのかに輝く

裏面には特にインジケーターなどは用意されておらず、仕様などが記載されたシールが中央に貼られている

上下両側面にはそれぞれ電源ボタン、電源供給用のmicroUSB端子、USB 2.0端子、そしてmicroSDスロットが用意されている。このままでは本体に接続できるUSB機器は1台のみとなるため、多数のデバイスを接続するのであればUSBハブが必須となるだろう。同梱品は、HDMI延長ケーブル、microUSB to USBケーブル、5V/2A仕様のACアダプターだ。映像出力用のHDMIコネクタ自体は本体に直接取り付けられているが、液晶ディスプレイによっては本体が周辺に引っかかってしまうことも。その場合は延長ケーブルを利用して取り付ければいい。microUSB to USBケーブルとACアダプタは、モバイル機器などでも利用される一般的な製品となっており、本体下側面のmicroUSB端子経由で電源を供給できる。安定した2A出力が可能なUSBアダプタとmicroUSBケーブルがあれば代用も可能だ。なお、USB電源アダプタから電源供給されているということは、当然、本体のUSB端子からUSBデバイスに供給できる電力も少ない。USBハブを利用する場合は、バスパワータイプではなく、セルフパワータイプを選択しよう。

ロゴの下側面には、電源ボタン、microUSB端子(電源供給用)、USB 2.0端子が並ぶ。中央に見えるのは排気用のスリット

ロゴの上側面は、microSDカードスロットが搭載されているほか、こちらにも排気用のスリットを備える

同梱される電源供給用のUSB to microUSBケーブルと、本体を直接接続できない場合に利用するHDMI延長ケーブル

microUSB to USBケーブル経由で本体に電源を供給するACアダプタ。出力は5V/2Aとなっている

本体にはHDMIのオス端子が搭載されており、ディスプレイのHDMI端子周辺のスペースに余裕があれば直接挿すことも可能

USBハブを利用することによって、通常のPC顔負けの拡張が可能となる。本体からUSB機器への電源供給量は少ないため、USBハブはセルフパワータイプを選んだほうがいいだろう

省電力を活かし、モバイルバッテリーでの運用も可能

電源コネクタを見ればわかる通り、m-StickシリーズはタブレットPCなどと同様に、モバイル機器などで利用されるUSB電源アダプタで動作している。つまり、2A程度の電源供給があれば稼動できるということだ。それなら、安定した電源供給が行えればモバイルバッテリーでも動作可能なはず。DC 5V/2.1A出力が行えるモバイルバッテリーで試してみたところ、問題なく稼動。ちなみにUSB電流/電圧チェッカーで調べたところ、動作時の消費電力は、0.2~1.7A程度だった。

DC 5V/2.1A出力が行えるモバイルバッテリーを用いて、MS-NH1-64Gを起動させたところ。2A以上の安定した出力が行えるバッテリーなら、電源コンセントなしでもMS-NH1-64Gを利用できそうだ

なお一昔前のDC 5V/1Aのバッテリーでは、本体のLEDは点灯するものの、起動できなかった。公式に動作を保証されたものではないため、あくまで記事中での実験結果ではあるが、いざというときには電源コンセントがなくとも動作が可能かもしれないことは、覚えておくといいだろう。ただし、不安定な電源供給によりデータが破損するといった可能性も考えられるので、モバイルバッテリーの使用は自己責任で行ってほしい。通常利用時はしっかりと付属のACアダプターを利用し、電源コンセントから供給しよう。