■アフィリア魔法学院について
5pb.を設立して、音楽事業部とゲーム事業部を作ったのですが、その3カ月後ぐらいに、店舗事業部を作って、お店をやりたいねって話が出て、そこからスタートしたんですよ。それで、レストランを作るんだったらどういったものが良いかを考えていたのですが、一番最初、デニーズを見て、ちょっとディズニーに似てるなって思ったんですよ。ロゴもそうですし、Dからはじまるし。もしデニーズにミッキーやドナルドといったディズニーキャラが出てくるような全国チェーンがあったら、それはすごいお客さんが来るんじゃないかなって思ったんですよ。デニーズもいっそのことディズニーにしちゃえばいいのにと思ったぐらい、アリだなと思ったんですね。まぁ勝手なことを言ってますが(笑)。

じゃあ、もうちょっとオタク文化に近いところで何かできないか? と思って、そのとき初めてメイドカフェに足を運んだのですが、行ってみたら、「ご主人様、お帰りなさい」って言われて……。メイドさんがいっぱい居るのはいいんですよ。自分の屋敷設定だから。でも"ご主人様"もいっぱいいるんですよね。これがどうなんだろう? と。だって、イイ気分になって、「俺がご主人かー」と思っていたら、その子は次の瞬間、別のご主人のところに行くわけですよ。そんなのないじゃないですか。ここは我が屋敷ですよ! だから、メイドさんは設定的に難しいかなと。ご主人様って呼ばれるのはたしかに萌えるが、ほかにないかなと思ったときに、ちょうど『シスプリ』を観ていたら「お兄ちゃん、お兄ちゃん」ですよ。なんでこんなに妹がいっぱいいるんだ? って思いながらも、お兄ちゃんもアリだなと思い、それで「お兄ちゃんカフェ」で企画書を書きました。

書いたんですけど、やっぱり店内が"お兄ちゃん"だらけになるのって気持ち悪いじゃないですか。そんな兄妹、本当に気持ち悪いんですよ。なので、それだけはいかんと思って。じゃあ、ご主人様でも、お兄ちゃんでもない、ほかに呼ばれて萌えるものって何だろうということで、たどり着いたのが「先輩」。学院モノだ! 学院モノ来たーーっ!!って思い、単なる学院モノじゃつまらないので、"魔法学院"にしたんですよ。魔法ってすごく普遍的なテーマで、流行り廃りがないと思うので、これなら続けていけるんじゃないかなって。

アフィリア王国ってサイトに行くと地図が出てくるんですよ。地図があって、その地図自体が、なんとなくRPGの世界みたいなことになっていて、その世界、その地図の中にはいろいろな建物があるのですが、それをリアルな日本のいろいろな場所に本当に建てたら面白いなって思っているんですよ。今はまだないですけど、レストランやカフェや学食のほかに、たとえばカジノがあったり、武器屋があったり、宿屋があったり……。そういう壮大なスタンプラリーみたいなものを妄想しているんですよ。だから最初に書いたあの地図から、今度はどんな建物がリアルブートされるかっていうのが楽しみなんですよね。

■アフィリア・サーガ・イーストについて
アフィリアを作る時点で、何かそこから飛び出すユニットのようなものを妄想していたんですよ。それで、実際に始めるにあたり、誰か手伝ってくれる人はいないかなって思ったときに、桃井はるこさんという、秋葉原の女王様が、わりと身近にいたので相談してみたんですよ。お互いにすごくオタクなんですけど、萌えのセンスとか、オタクの知識が、実はあまり被らないんですよね。だから、ちがうセンスを持っている者同士が、プロデュースしたら面白いんじゃないかなって思って、サーガを始めた感じですね。

■アフィリア・サーガ・イーストの今後
アフィリア・サーガ・イーストの今後の展開は、本人たち次第ではありますが、2010年2月にサードシングルが出ます。その次のステップはワンマンライブをやるというころじゃないですかね。

■『アイテムゲッター』はワゴン?
失礼な! (笑)。ワゴン? それほど作ってもいないので、ワゴンにもなかなか行かないと思いますよ。ワゴンに行く作品ってそれなりに注文があったり、それなりに期待感があったりしたから、たくさん作って、結果としてワゴンに行くことになるので、あれはあれで一瞬夢を見られた幸せな形なんですよ。ただ、『アイテムゲッター』は魔法を科学するアドベンチャーRPGなので、ある意味で『CHAOS;HEAD』『STEINS;GATE』同様の「科学ADVシリーズ」なんですよ。だって原作は僕で、シナリオも林ですし。ほら、科学コンビでしょ? あ、この方向性で広報組みすればもっと売れたかな?(笑)

■志倉千代丸は厳しい?
「アフィリア」のドキュメンタリー番組ですよね。僕が厳しい口調で女の子を泣かせていたというような。でもあれ編集上でそう見えただけで、実際はそこまで殺伐としてなかったんですよ。実はあの泣いていた子、お店を半年ぐらいで辞めちゃって、アフィリアのすぐお隣に別の王国を作っちゃった位の賢者なんです。ある意味勇者かな? あんなことで泣きませんよ。

(次ページへ続く)