9月29日からは、いよいよ本番の会議が始まった。国際宇宙航行連盟(International Astronautical Federation: 略称IAF)の主催で、現地の受け入れ組織は、英国惑星間協会(British Interplanetary Society)。会場はグラスゴーのクライド川沿いにあるスコティッシュ展示会議センターで、建物の形がユニーク。隣接のホテルの部屋も使っての開催となった。

スコティッシュ展示会議センターの外観

クライド川の風景

59回目を迎えた今年の参加者は3,100人で、これまでの最高を記録したという。開会式は例年、踊りやら歌やら、たいそう派手に行われる。幻想的な光の演出の中で、挨拶は全体的に短めだが、歌やバイオリン演奏などが次々に披露された。オープニング終了後、会場の外では地元のスコッチウイスキーがふるまわれるというサービスぶり。

幻想的な光の中でオープニング

スコットランドの楽隊の演奏

この会議の登録料は、当日登録の場合825ユーロ(約13万円)。若手研究者や学生には割引があるが、食事や宿泊費などは含まれていないわけで、相当に高い。こんなに派手にしないで、もう少し安くしてもいいような気はするが、各国持ち回りのイベントというのは、年々派手になるものらしい。

今年のテーマは「イマジネーションからリアリティへ」

これまでで最大規模というだけあって、プレナリーと呼ばれるパネルディスカッション風のイベントが10回、ハイライトレクチャーが5回、最新ニュースセッションが3回も予定されており、そのうえに、展示にテクニカルセッション(学会の論文発表の場)、インタラクティブディスカッションと盛りだくさん。内容的には、宇宙探査、宇宙技術から地球観測、気候変動、宇宙医学、宇宙法に商業宇宙利用など、カバー範囲は広い。テクニカルセッションは、同じ時間帯に20近くものセッションが並行して行われる。

展示会場にはこんなアトラクションもあって人気

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月惑星ミッションのプレナリー。日本からは「はやぶさ」の川口淳一郎教授がパネリストとして参加