「地上波よ、ネットをなめんなよ!」 - 本気で作りこみ、ユル～く見せるバラエティー番組『内村さまぁ～ず』

今回、お話を聞くのは番組のプロデューサー・大内登氏。大内氏は『内村さまぁ～ず』のほか、『グータンヌーボ』(フジテレビ系)でアシスタントプロデューサーを務めている。お互い席に着くなり名刺交換を。あれ? どこかで見たことがあるような……そんなデジャブに襲われた筆者だったが、そのままインタビューを開始した。

――『内村さまぁ～ず』のコンセプトは?

内村さんとさまぁ～ずさんの3人が、面白がってやることを視聴者の方々にも面白がっていただこうというのが、番組のコンセプトなんです。企画においても、ご本人たちがやりたいという事はなるべく吸い上げていて、今年の2月に行ったオーストラリアロケの企画では、「青い海が見たい」という3人の要望に沿ったものでした(笑)。それと、"ユルさ"も特徴の一つです。テレビだとテンポが遅いとチャンネル変えられちゃいますが、ネットでは、見たいか見たくないかが一番の勝負だと思うんですよ。

――その"ユルさ"のせいか『内P』(『内村プロデュース』 2000年～05年にかけて放送されていたテレビ朝日系のバラエティー番組)に似ていると言われることもあるそうですね

確かに『内P』ぽいと言われることもありますね。同じ番組で3人を見られるのは『内P』と『内村さまぁ～ず』だけですから。でも、内村さんが裸になれるのは『内村さまぁ～ず』だけですよ。ある回では、大きなバッグに内村さんが詰められて、持ち運びされたりしてます(笑)。本人も楽しんでやっているようですし、相当貴重な映像が見られると思いますね。

――インターネット番組ならではの工夫は?

「テレビでは、まずやらないことをやろう」と企画会議では話し合っています。女の子の家でチャットやったり、喫茶店を回るだけという回(10月1日配信)があったり。あと、新年会をやって屋形船でみんなが酔っ払ったりとか。これは面白かったですよ。本当の新年会をやって、カメラが回ってたという。三村さんなんて完全に寝てましたし(笑)。「ムチャするぜ」(2006年12月1日配信 ゲストは天野ひろゆき、2007年5月1日配信 ゲストはキャイ～ン)では、3人に洋服屋さんに行ってもらって、値段を見ないで自腹を切ってもらいました。ほんとにみんなポケットマネーで買ってますからね(笑)。今後も、そういったテレビでは絶対にやれない企画を実現させていきたいですね。

――ところで、大内さん。ひょっとしてあなたは……

……えぇと、1つスタンバイしている企画があって。これはテレビでは実現不可能で見ものですよ。詳細は明らかにできませんが、勝負モノです。3人の三つ巴戦が見られる企画です。熱いですよ!

――大内さん! あなた、ビビるの大内さんですよね!

……あ、はい、そうです。私本人です。

――芸人を辞められて、プロデューサーになられてたんですね?

バラエティーに絡んだ仕事がしたかったので、昔から知り合いだったK-maxのプロデューサーに入れて下さいと頼んだんですよ。捨て猫が拾われたみたいなもんですね(笑)。実は僕、前回の「東京喫茶はしご旅」に出演してしまったんですよ……。ビビる大木という者がゲストでしたので(笑)。ま、キャスティングしたのは僕なんですけど……(笑)。

――どうでした? ひさしぶりのネタ見せは

3人が「ネタが見て～な!」と言い出したのでやってしまいましたけど、やるもんじゃないですね。引退してもう5年になりますから。微妙に噛んでましたし……。

――お疲れ様でした……では、今後の展望をお聞かせ下さい

コント番組をやってみたいですね。ただ、普通のコント番組はテレビでできるので、そこはネットならではの仕掛けが必要でしょうけど。そういう意味においても、この番組(『内村さまぁ～ず』)がベストな気がするんです。あと、『内村さまぁ～ず』は、毎回ゲストを迎えたり、普通のバラエティー番組と同じように作りこむ番組なので、周りから「豪華で地上波の番組ぽいよね?」と言われることがあるんです。これが嫌なんですよね。「地上波じゃなくてネットでやっちゃいけないの?」って。まだみんなインターネットを低くみているところがありますよね。僕は「ネットをなめんなよ!」という思いで作っています。

インタビューでは、少々脱線してしまったが、芸人のキャリアがある大内氏は出演者の気持ちがわかる番組製作者として、現場を盛り上げている印象を受けた。ましてや、内村とさまぁ～ずが楽しむ番組というテーマであればなおさら彼の役割は重要な気もする。地上波の番組では実現できないインターネットならではのバラエティー番組を模索する大内氏。「ミランカ」とともに、今後の『内村さまぁ～ず』に期待したい。

また、「ミランカ」・『内村さまぁ～ず』発の舞台『ハンブン東京』が公演されることも決定している。チケットの購入方法や舞台の詳細はこちらまで。

公演期間	11月16日(金)～18(日)
場所	池袋・サンシャイン劇場(10月20日よりチケット発売開始)
脚本	内村光良、内村宏幸
演出	内村光良
キャスト	吉沢悠、大竹一樹、眞野裕子、益子梨恵、近内仁子、日村勇紀、設楽統、和希沙也、三村マサカズ、内村光良

さらに、今回は『内村さまぁ～ず』の携帯クリーナーを30名様にプレゼント! 応募はこちらまで。