テクノロジーが進化し、AIの導入などが現実のものとなった今、「働き方」が様変わりしてきています。終身雇用も崩れ始め、ライフプランに不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

本連載では、法務・税務・起業コンサルタントのプロをはじめとする面々が、副業・複業、転職、起業、海外進出などをテーマに、「新時代の働き方」に関する情報をリレー形式で発信していきます。

今回は、書評ブロガー・ビジネスプロデューサーの徳本昌大氏が、「習慣スタック」についてお話します。

  • 「習慣スタック」とは


書評家・ビジネスプロデューサーの徳本昌大です。今回は、『Habit Stacking 人生を大きく変える小さな行動習慣』(S・J・スコット 著)から、「習慣スタック」について、学ぼうと思います。

継続のカギは、習慣スタックをひとつの行動として扱うことです。習慣を定着させるには、次の3つの条件を満たす必要があります。「1.スタックの時間を決める(一定の時間を確保)」「2.トリガーを決める」「3.実際の行動を計画する」といったものです。(S・J・スコット)

目標を達成するためには、継続力が欠かせません。「習慣スタック」(小さな行動をセットにし、習慣化すること)をひとつの行動として扱い、日々のよい行動を増やすことがポイントになります。

スタックのなかの行動をそれぞれ別のタスクとして扱うと、一つひとつにリマインダーを設定して管理しなければなりません。それでは疲弊し、行動を習慣化できなくなっています。

一方、スタック全体をひとつの習慣として扱えば、忘れにくくなり、続けられるようになると本書の中では述べられています。この「習慣スタッキング」を実践するのは、最初はたいへんだと思うかもしれませんが、コツをつかめば、習慣を上手に"自分ごと化"できます。

「成功のカギは、低いハードルから始め、ルーティン実行の癖をつけ、続くようになったらスタックのなかの行動を増やしていくことだ」と著者は言います。 以下、「習慣スタッキング」のルーティンを定着させる13のコツを紹介します。

コツ1 全部で5分のスタックから始める
コツ2 小さな成功体験を積む
コツ3 スタックを行うタイミングと場所を選ぶ
コツ4 スタックをトリガーに紐づける
コツ5 チェックリストの順序を合理的にする
コツ6 誰かに報告・記録する
コツ7 「自分へのごほうび」として小さな楽しみを考える
コツ8 「繰り返し」に重点を置く
コツ9 継続が途切れないようにする
コツ10 挫折を想定しておく
コツ11 頻度別のスタックを用意する
コツ12 スタックを拡大していく
コツ13 一度に複数のスタックを習慣化しようとしない

人は一旦行動を始めるとそれを継続しようとします。5分程度でできる小さな習慣を始めることが重要です。少しずつ時間を延ばせば、スタックを自動的に実践できるようになります。行動を続けていれば、やがて小さな成功体験を得られます。

繰り返しにフォーカスすること、日々のルーティンを習慣にすることが、起業家には求められます。結果を出すためには、日頃の行動を見直し、結果につながるスタックを用意することです。ぜひ、良い習慣スタックを取り入れて、スピーディに事業を成功させましょう!

執筆者プロフィール : 徳本昌大

書評ブロガー・ビジネスプロデューサー
複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在は、ベンチャー企業の取締役や顧問として活躍中。インバウンド・海外進出支援サービスなどを提供するEwil Japan取締役COO、IoT・システム開発のビズライト・テクノロジー 取締役、みらいチャレンジ ファウンダー、他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数。書評家としても活動中。