今週は、線の種類、太さ、色を指定して「罫線」を描画する方法を紹介する。また、左右の段落罫線を「本文の幅」にそろえて配置する方法も紹介しておこう。コラムなどの囲み記事を作成する場合に応用できるので、操作手順を覚えておくとよい。

線種、太さ、色を指定して段落罫線を描画

段落や文字の「罫線」を指定するときに、線の種類、太さ、色を指定することも可能である。今回は、囲み記事(コラム)を作成する場合を例に、その手順を詳しく解説していこう。

まずは、罫線で囲む段落を選択する。今回の例では、以下の図のように2つの段落をまとめて選択した。

段落の選択

続いて、書式を詳しく指定して「罫線」を描画する。この場合は、「ホーム」タブにある「罫線」の▼をクリックし、「線種とページ罫線と網かけの設定」を選択すればよい。

「線種とページ罫線と網かけの設定」の呼び出し

すると、以下の図のような設定画面が表示される。ここでは、「種類」「色」「線の太さ」を指定してから、罫線を描画する位置を指定する。罫線を描画する位置は、設定画面の右側にある5つのボタン(上、段落間、下、左、右)をクリックすることにより、それぞれの罫線の描画/消去を指定する。

罫線の書式指定

また、この設定画面には、選択中の段落に背景色を指定する機能も用意されている。段落の背景を色で塗りつぶしたい場合は、「網掛け」タブを選択し、「背景の色」に好きな色を指定すればよい。

段落の背景色の指定

「OK」ボタンをクリックすると、指定した「罫線」と「背景色」が反映されるのを確認できる。これで、とりあえずは囲み記事(コラム)を作成できたことになる。

罫線と背景色を指定したコラム

ただし、この図をよく見ると、左右の罫線が「本文の幅」より左右に飛び出して描画されているのを確認できる。これを「本文の幅」にそろえて配置するには、左右のインデントを調整しなければならない。

上下左右の間隔とインデントによる位置調整

左右の罫線の描画位置を調整する前に、「文字」と「罫線」の間隔について紹介しておこう。

まずは、先ほどと同様に、2つの段落を選択して「罫線」の▼から「線種とページ罫線と網かけの設定」を選択する。続いて、設定画面にある「オプション」ボタンをクリックする。

オプションの呼び出し

すると、上下左右の間隔を指定する画面が表示される。初期設定では、上下1pt、左右4ptの間隔が指定されているはずだ。この値を変更すると、「文字」と「罫線」の間隔を自由に調整することが可能となる。今回の例では、上下左右に5ptの間隔を指定した。

上下左右の間隔に5ptを指定

「OK」ボタンをクリックして設定画面を閉じると、「文字」と「罫線」の間隔が変更されているのを確認できる。続いて、左右の罫線の位置を調整していこう。

今回の例では、太さ3ptの罫線を描画し、「文字」と「罫線」の間隔に5ptを指定した。よって、左右の罫線は3Pt+5pt=8ptだけ外側に飛び出して描画されることになる。これを「本文の幅」にそろえるには、左右のインデントにも8ptを指定すればよい。

2つの段落を選択した状態で「段落」の設定画面を呼び出し、「左」と「右」のインデントに8ptを指定する。すると、コラムの幅が左右8ptずつ狭くなり、左右の罫線を「本文の幅」にそろえて描画できるようになる。

左右のインデントを調整

左右の位置をそろえて配置したコラム

このように、段落の罫線は左右のインデントと連動して描画される仕組みになっている。これを応用して、以下の図ような段落罫線を描画することも可能だ。この例では左右に10字(105pt)のインデントを指定することにより、下の段落罫線を短めに描画している。

左右のインデントを調整した段落罫線(下罫線)

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段落罫線とインデントの関係を理解しておけば、さまざまな用途に段落罫線を活用できるようになる。文書作成の幅を広げるためにも、時間に余裕があるときにいろいろと試しておくとよいだろう。