企業広報責任者を経て、2015年に独立した志賀祥子さん。働く女性を応援する広報ブランディング・女性活躍支援企業「MaVie」を創業し、誰もが諦めることなく"らしさ"を追求・確立できる社会を目指してチャレンジしています。

本連載は、マイナビニュース女性会員から持ち寄った"ワークライフバランスの悩み"について、起業家兼子育てワーカー志賀祥子さんと一緒に考えていくお悩み解決企画。

Q.妊娠を機に仕事を退職。子どもが3歳になったら仕事を始めたいが、そのために今できることが知りたい。(30代・既婚)

退職から時間が経てば経つほど「再就職できるのだろうか? 」という不安が大きくなることもあるかと思います。

再就職に向けたステップとしては、いずれのキャリア構築と同様に、まずご自身のライフ・キャリア・これからやりたいことなどを明確にすることが重要です。そして、そのために今何ができるのか? を考えていきます。

5W1Hで考える

仕事を始めたいという明確な目標がある場合には、具体的にどんなキャリアを目指したいのか? どんな働き方をしたいのか? ということを明確にしていきましょう。

子どもはこれからもどんどん成長していきます。そこで、子どもの成長を見据えたうえで、育児と仕事を両立して言う方法を考えることも大事なポイントです。

例えば私の場合は、子育て期には柔軟に働けるようにとDINKS期にキャリアを設計して、フリーランスになりました。そして出産後には、小学校入学までにビジネスの基盤を整えようと強い覚悟を決め、起業しています。

個人的には誰でも"イメージできることは実現できる"と思っています。ですので、再就職後にはどんな風に働いて、どんな風に子どもと過ごして……というように、まずはイメージすることから始めてみてください。

5W1Hに沿って考えてみると、イメージしやすく整理にもなると思いますので例として挙げます。

When(いつ):子どもが3歳になったら働きたい!……あと何年後?
Where(どこで):自宅で出来る仕事? 自宅近辺の職場で?
Who(だれが):私が
What(なにを):やりたい仕事はなに? 長期的にどんなキャリアを築きたい?
Why(なぜ):なぜ働くの? なぜその仕事をしたいの?
How(どのように):子どもはどこに何時から何時まで預けて、自分は何時間働ける? その条件にあう求人はどんなものがある?

このように、いつまでに? どうするために、なにをしたいのか? を具体的な手段で考えていきます。これは最初の一歩であり、子どもの成長によって変化していくものだと思いますので、目先の部分はもちろん、小学生くらいまでのイメージはなんとなくでも持っておくと良いでしょう。

想像ができない場合には、先輩ママに聞いてみたり、Mrelationsのような多様なモデルケースを取り上げている情報もチェックしてみたりするのも良いでしょう。

スキルの棚卸し

上記ができたら、今までのキャリアの棚卸しをして、自分の強みを明確にしておきましょう。棚卸しについては、過去のコラムをご覧ください。

年末はキャリアの大掃除!? スキルの棚卸しをして、すっきり年越し

ブランクがあることに引け目を感じる必要はなく、「なぜ働きたいか? 」をポジティブに転換できればよいのではないでしょうか。

転職はこれまでの経験やスキルが重視されます。前職の仕事を振り返り、社会人経験のなかでなにをしてきたかというアピールポイントは明確にしておいたほうがいいでしょう。再就職を目指すには、ブランクはあまり作らないほうが、キャリアの選択肢が広がると思います。

一方で、現在では業務委託など多様な働き方が可能になっています。育児をしながら働くには、子どもの発熱など急な対応にも備えておかなければなりません。そこで、すぐに週5日の正社員で再就職するということではなく、週1回やオンラインで出来ることから始めてみる、といったことも視野に入れるといいと思います。

まずは自分のありたい姿から考えてみてはいかがでしょうか。